《瞑想小説 狩人》

瞑想

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蟲責め

蟲責め 其の16

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…舐めろ
 もっと
 もっと
 いつくしむように
 その小さな唇でな
 苦、苦
 いいザマだ
 手首と足首を
 麻縄で拘束され
 被虐的な四つん這いのポーズ
 身動きのとれぬ
 その格好で
 私を舐めねばならぬ
 精神的な拘束
 精神的な手錠をかけられた
 お前はとても美しい
 舌を、出せ
 動かせ
 もっと
 もっと
 もっと、だ
 :
 蟲は良い働きをしおる
 傑作だ
 尻尾も、
 猫耳も、
 さて、お前は
 どうなるかな?
 まともな精神状態で
 この夜を越えられるかな?
 《蟲責めの夜》は長く
 余韻も永く、残ることになるだろう
 :
 舐めろ
 舐めろ
 そうだ
 そのように目を瞑りながら
 没頭しろ
 舌先、に
 :
 愛してもいない
 オトコを舐める
 舐めざるを得ない
 気持ちは、どうだ
 耳を愛撫され
 尻尾を握り締められ
 脳内には蟲が巣食っている
 その感覚は、どうだ
 :
 この
 《輪番》は楽しめる
 本当に楽しめる
 甲月、乙月の繰り返し
 2ヶ月ごとの
 《陰》と
 《陽》の変遷
 お前は言ったな
 無双原理よろしく
 「陰極まれば陽、
   陽極まれば陰に転ずる」
 このコミュニティには
 陰しか、存在せん
 :
 目安箱
 コミュニティを包む周波数
 これらに守られているうちは安泰だ
 これは、
 お前の言う
 土牢の中で発達したもの
 知恵の象徴
 愚民は
 愚民はな
 その存在など
 知らなくて良い
 知る必要もない
 知ってもらっては、困る
 過去の大きな戦争の遺産
 世界の人口の大半を
 葬り去った、終末の余波
 資本主義社会の崩壊とともに
 このような世界が誕生した
 :
 お前は、供物
 私への、供え物
 もっと言えば、奴隷だ
 :
 何故
 今
 お前が
 輪番に選ばれたのか?
 :
 何故
 今まで
 選ばれなかったのか?
 :
 知る必要はない
 そのように
 私を舐め
 ぺろ
 ぺろ
 ぺろと
 動物のようになっておれば良い
 :
 お前は、猫
 私の、ペット
 何時までも
 何時までも
 可愛がってやるからな
 時に痛み
 時に苦しみ
 時に羞恥に喘ぐ夜
 《輪番》をしかと味わうがいい
 今宵は「蟲責めの、章」

…葉っ
 ハアっ

…舐めろ
 もっとだ
 それでは、逝けぬぞ

…嗚…呼…
 でも、この、しせい
 で、は…
 
…駄目だ
 舌だけで
 何とか、するのだ

…は…
 は…い

…《土牢の乙女》
 その話を続けて
 もらうとしようか
 壮大な、絵空事なのか
 現実にあったことを
 回想してしているのか
 どちらとも言えぬ
 不思議な、話の
 続きを

…嗚呼
 は…い
 
:::::::::::::: 

蛮族の性を満たす華
《土牢の乙女》は
時間の感覚を失ったまま
彼等の言いなりに
カラダを弄ばれて居りました

今に集中すること、、
今、ここにあること、、
古くは《禅》と呼ばれた
精神体系のうちの裏側
歪を極めた象徴として

蛮族はカラダ求め
穴という穴
粘膜の隅々にまで喰らいつき
修験者は蛮族と結託し
人体実験の準備を着々と…

彼等が一番に気をつけたのは
先ず、彼女のカラダを保つこと

彼女には66回の詠唱の度
少量のアナログ茶を飲ませます

アナログ茶は
修験者の一人が
図書館から持ち帰ったレシピに
記載されており
精神の高揚、
神秘との繋がり、
万病の予防、
万病の治癒、
そんな効能があったとのこと

なお
その知恵は
私達の属するコミュニティの書物
《薬草学》には記載されておりません

あぶない
あぶない
あぶない
ものだから

何故?
何故
万病を癒やし
万病を予防し
精神を高揚させる
カラダに良いもの
本当は必要なもの
これが私達には、
伝わらなかったのでしょう?

66回の詠唱とともに
少量のお茶を飲ませれた彼女は
気を失うこともできず
眠ることもできず
様々な責め苦を味わいます

闇の中で

彼女には
7つの電極が取り付けられました
正確には
人体に6つ
人体の外に1つ

性器と肛門の中間に
赤色の
臍下三寸に
橙色の
胃の少し下に
黄色の
可愛らしい胸の突起の中間地点に
緑色の
喉、男性なら喉仏にあたる位置に
薄い青白の
おでこのあたりに
紺色の
頭頂部に取り付けられた
頭上に浮かぶ円盤には
紫色の

電極からはコードが延び
大きな箱に繋がっています
幾つかのつまみがあり
《V》
《W》
《Ω》
と書かれている

彼女は
恐怖に怯た表情

そのつまみが右回転するたび
ぴり
ぴり
びりりと
電流が流れ
背骨を貫通し
大きな声を上げるのです

…嗚呼
 駄目
 虚空蔵様の数を
 数えるの
 66667、
 66668、
 66669、
 66670、
 どんな時も
 どんな時も
 それが
 この地獄から
 私を
 救ってくれる、は、ず…

白狼と呼ばれる蛮族は
その実験を楽しそうに
眺めながら
一枚の絵を描くことにしました

《土牢の乙女》
と題されたその絵画は
この世の金銀財宝の1/6に相当する
高値で取引されることとなるのですが
それは彼の死後、
66年が経過した時のことです

嗚呼、彼女が可哀想…
電極の
Wが高まればVも高まり
Ωの数値も変化する
永久機関は止まることなく
彼女の脳波を逐次記録し
実験の一部始終は
動く絵として図書館に戻されます

背骨が歪み
中央に電撃が走る彼女
彼等はそのことを
スシュムナー管の強制解放、と
呼んで居りました

修験者は
図書館から持ち帰った
一つの知識を
乙女のカラダを実験体とし
知恵の領域にまで拡大します

この結末については
図書館に戻されておりますので
今の我々では
到底、引き出すことができせぬ

これは…
彼女に施された
実験の一つに過ぎず
もっと、もっと
苛烈なものも
あったようです

白狼は笑いながら
その絵を描いていました

::::::::::::::

…もっと
 舐めろ
 もっと
 話せ

…嗚呼
 もう、
 達して…
 ください、まし…
 
…お前の
 下手くそな
 舌使いでは
 到底いけぬな
 もっと、
 もっと、
 もっと舐めろ
 オトコのカラダを
 もっと勉強するんだな 

…嗚呼
 どう、
 すれば、
 よいのか
 教えて、くだ、さい…

…不、不
 お前の口が
 もっと大きければ
 早く終わりにさせられるものを
 残念だが
 その小さな唇では
 挿入には耐えられぬものな
 このまま、続ける
 それしかあるまい
 
…そん、な

…ひたすら
 ひたすら
 舐めておれ
 ひたすら
 ひたすら
 この私が果てるまで

…嗚呼…

…もっと、工夫しろ
 色々な部分を
 舐めてみてはどうだ?
 角度を変えてみたり
 舌使いを変えてみたり、と
 
…嗚呼
 は…い
 果てて
 いただければ…
 今宵は、終わりと
 なるの、ですか?

…さてな
 蟲に聞いてみるといい
 今の気持ちを
 一句、読んでもらおうか

 :
 嗚
 呼
 :
 お
 ね
 が
 い
 :
 も
 う
 :

《後ろ髪
 ひかれひかれて
 戻れぬ夜に
 なめろなめろと
 彼は言う
 つちのオトメは
 穴のそこ
 茶畑ゆらゆら
 アカシヤ萌える》

不、不、不
私も一句
返礼しよう

《祈り女の
 小さき唇
 しゃぶるもの
 いかぬオトコと
 乙女の姿》

傑作、だ
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