《瞑想小説 狩人》

瞑想

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交渉

交渉の日

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言葉責めの余韻は
数日の間
君を支配することとなる

何をしていても
中肉中背の
オトコの言葉が
脳内でぐるぐると回っている
フローがどうの、
肉体学がどうの、
お前の好みの男性はどうの、
そんな具合の日々が続くこととなる

脳はそれを
処理することに精一杯で
ぼんやりと霞がかかった状態

集中できず、
ぼや
ぼや
ぼやと
没頭できず、
ぼや
ぼや
ぼやと

駆け巡る言葉達は
一日中、途切れることなく
まだ君を責めていた

鍛え上げられた言葉は
これほどに力をもつものなのか

言葉の力

…中村天風の言葉
 大統領の演説
 ペップトーク
 言葉の力は強い
 現実の行動を変えてしまうことも

かの高名な看護師は言っただろう
言葉に気をつけろと
それは行動になるからと
行動に気をつけろと
それは習慣になるからと
習慣に気をつけろと
それは運命になるからと

鍛え上げられた
三連符の
技術の一旦
中柄の…言葉

彼等というパッケージの
ほんの一部が開いただけで
こんなにも、カラダが反応してしまった

忘れるな
大柄の身体操作も
小柄の細かい、緻密な責めも
まだ、君は、味わっていないのだから

…………

ざわ、ざわ、ざわ

秋の間に、
客人が通されるとのことで
祈り女達はおおわらわ

忙し
忙し
忙しや

風呂を焚かねば
疲れが取れぬ
膳を整えねば
腹もちならぬ
ベッドを整えねば
眠りもできぬ

忙し
忙し
忙しや

「隣村の長がやってくる
 1年に1度の交渉のため」

こんな時期だっただろうか
突然の訪問予約に
コミュニティ全体が
ざわめき揺れていた

木々までも緊張し、
いつもの様に優雅に揺れることを止め
しっかりと直立不動
それが礼儀だと
言わんばかりに

…狩人の長は悩む
 最近は狩りの成果が上がらず
 肉質も下がっているのは承知の事実
 原因は明白だった

 「端のテントのオトコが
 居なくなったこと」
 これに尽きる

 彼の影響力は絶大だったのだと
 狩人の長は思う

 変なオトコだった
 狩場ではあまり共同作業をせず
 ほとんど1人で過ごしていたことを
 思い出す

 夕暮れ時が近づくと
 「南半里に1頭、西1里に1頭」
 などという手紙が渡される
 跡をたどれば
 そこには仕留められた獣が
 見事に状態良く転がっていたものだ

 そんな彼を失ったグループは
 明らかに成果を下げ、
 効率を下げ、
 皆、一様に下を向くことが多くなった

 そんな状態で
 客人が来るという
 困ったものだ

 そうそう、
 これは俺だけに
 伝えられたことなのだが

 奴は死んだことにしておけ、と
 狩場で狼の群れに食われた位が
 丁度いい、と
 その噂をお前の口から
 積極的に1日3回、口にしろ、と

 かつての配下
 三連符に言われたのが
 祭りの次の日
 だったな

…………

君は脳内が定まらず
昨夜の余韻が残る「後ろ」
を気にしながら
春色のワンピースに着替えを済ます

長老はワンピースが
お気に入りだ
ワンピースの下は、黒いキャミソール
キャミソールの下は何もなく
内転筋の間に
最後の着衣を纏うのみ

スリーレイヤーが
長老の指定する
いつものスタイル

「祈り女の装束」で
睦み合いになることは、なかった
何らかの理由があるのだろう、
知らなくてもいい理由なのか、
知ってはいけない理由なのか、
どちらかが正解の筈

長老が用意する着衣は
いつも新しく、
君のサイズにピッタリで、
伸縮性に富んでいた

着る、
楽、
快、
リラックス、
先ずはここで
副交感神経を優位に
する
させる

君はソファに腰を降ろし
今夜の訪問者のノックを待つ

そう言えば
昨夜
長老が君を、貫きながら
後ろを、貫きながら

「明日は交渉なのでな
 この塩梅にしておこう」
と言っていたような気がする

…「こう、しょう…?」

…「そう、交渉だ
  交渉の日、なのだよ
  どこに、出して、欲しい?
  顔か、口か?」

…「嫌…
  お、な、かで…
  お願い、いたし、ます…」

…「駄目だ、
  …口を開け
  …もっと、大きく」

君は3回に分けて
その白濁液を飲まされた

いつもより多く出された
その液体は
ホルモンの高ぶりと
交渉への決意を
宿しているようで

味が
匂いが

いつもと、違うことを
1人の祈り女だけが
知っていた

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