《瞑想小説 狩人》

瞑想

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後ろ蕾

尻穴

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君は尻穴を犯される

かつて感じたことのない
おぞましい感覚が襲う

狂った球体の一番手は
甘い蜜を自ら吐き出し
君の入口を
ぬめ、ぬめ、ぬめ
と濡らした

それは進入したならば
容易には抜けない
「返し」がついているからだ

「……!
 ……!
 はぁ、はぁ」

吐息が荒くなる

本来、排泄機関であるはずの部分に
逆流するものがある

その感覚は得も言われぬものであり
君はシーツの端を握りしめた

「…おね、が、い
 許して…っっ」

「駄目だ、
 まだ一つしか
 入ってはおらん」

「…っ!」

「ほれ、もう一つ」

「…嗚呼っ!!!
 …
 …
 は、ぁぁぁぁ」

「力を抜け」

「…」

この世界線においては
禁忌たる行為ともいえる
このような戯れ

選ばれたもの
熟知したもの
教育を受けたもの
だけが成すことのできる
特殊な遊戯だった

「もう、一つ」

「……!!
 駄目、駄目っ
 おかし、く
 なってしまいます…」

「力を抜けと言った
 そうはならぬように
 優しく、優しく
 教えてやるから」

長老は嬉しそうに笑い
君は苦悶の表情で悶える

四肢をばたつかせようと
するものの
右手と右足が
左手と左足が
拘束具によって動かない

通常の緊縛にはゆとりを
持たせていたが
今夜はしっかりと
はっきりと固定され
動ける範囲がごく、狭い

どうなんだろうな
こんな戯れをする
恋人同士の中で
かの蕾を舌で犯し
「無味、無臭でした」
と言える者はいるのだろうか

筆者は知っている
ツインレイならば
それを感じることができると
筆者は、
知っている

12の球体のうち、
3つが腸内に収まり

その3つは残りの球体に連絡する
「入口はこうであるぞ」
「この方角が前側であるぞ」
「この壁が感じやすそうだ」


それぞれが意思を持ち
特筆すべきは
さらにそれぞれが
12本の触手を持ち合わせて
いることだ

触手は甘い蜜を出し
配合された媚薬を
注入し
必要なら痒みを
必要なら快感を
必要なら麻痺を
与えることができるように
なっている

なんともはや
傑作だ

「鳴け、
 もっと鳴け
 ほら!」

長老が楽しそうに
スイッチを入れると

3つの球体は回りだす
機械仕掛けの球体は
君の弱点を探し
探索するために手を伸ばし
腸壁の中を駆け巡る

3つ目は4つ目を呼び込み
1つ目はさらに奥へ進入した

痛みは…
ない

何故なら
そのように作られているから

ただ、快楽を与え
オンナを狂わせ
溺れさせ
引きずり込ませる
そんな役目をもった球体の動き

それぞれは
強調し、分離し
君を何度かの絶頂に導いた

「良さそうだ
 な
 声が
 甘く
 なってきおった」

「……羽、嗚呼、…
 駄目
 駄目です…
 もう…」

「もう?」

「…もう…
 …もう…」

「逝くか?」

君は答えず
背骨が大きく弓なりになったことで
絶頂を表現した

何とも美しい反応だ
夜はまだ宵の口
といったところ

まだ球体は
半分以上が残存しているぞ

さて、失気するなよ
まだ、楽しませろ

長老が笑っている
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