18 / 551
輪番の始まり
初夜の終演
しおりを挟む春の間の一室は
異常な熱気を帯び
湿度が急激に上昇していた
雰囲気や妖しく
漆黒の闇は部屋の片隅からの
オレンジの光に照らされている
「…!」
オンナはベッドに四つん這いになり
声にならない嬌声を上げていた
オトコは初老よりもう少し上の年齢
ロマンスグレーというには
いで立ちが歪すぎる
笑顔が不敵すぎる
彼は「後ろ」を舐めあげていた
その舌先は器用に
柔軟な動きで後ろ蕾の周囲を
内部を
粘膜を徘徊し
本来用途以外の刺激を
彼女に与えていた
輪番の祈り女は
顔を赤らめ
紅色よりももっと赤らめ
必死にシーツにしがみついていた
可愛い仕草だ
可憐な仕草だ
こういう一つひとつが
オコトを魅了する
「力を、
抜きなさい」
「……
は…い…
…嗚呼っっ!」
胸の両突起で幾度か
足の付け根でも幾度か
到達した彼女は
何度も、何度も、懇願する
「嫌」「駄目」「もう」
今夜の流行語はそれらだ
舌先が上方へ
下方へ
旋回し、
徘徊し、
後ろ蕾を舐め回す
蕾は無垢であり
清楚そのもの
そこを初めての刺激が通り抜ける
脳にエラー表示が出る
404 NOT FOUND
消された感情の起伏
君は今夜
何度か峠を越していく最中
背骨に快楽の中枢があり
幾つかの突起がそこに
連結していることをまざまざと
知る
身体は火照り、
強い熱が仙骨に宿っているのが
わかる
それは現代までは伝わらなかっった
仙道の感覚と一緒
温養し、育て
小周天、大周天の種となる熱さ
手のひらには永久機関を宿した
黒い物体が奇妙に振動している
…わ、た、し
もう…
「…嗚呼…宇宇っ…!」
これ以上、何も考えられない
言葉にもできそうにない
長老は永久機関のスイッチを入れ
三連符の大柄、中柄、小柄のうち
小柄に教わったことそのままに
君の
下腹部の突起、
にあてがった
勿論、舌先は後ろを捉えたままだ
「嗚呼…嗚呼!嗚呼っっ!!」
君はすぐさまに絶頂に至る
峠は高く、険しく
立つこともままならぬ崖の上
単突起の刺激は強烈なもので
胸のそれとは違う
凶悪な性格
先端の尖ったエッジの効いた効用
その効用は高揚をもたらし
初夜を大いに盛大なものとした
失気した君は
支える足を失った
ダブルクイーンサイズのベッドに
身体が横たわったところで
初夜は唐突に終わりを告げる
ベッドサイドには用済みとなった
キャミソールの残骸がおり
クローゼットには
明日の朝に纏う衣が
丁寧に折りたたまれていた
…こんなものだろう
焦ることはない
ここが、最良の引き時
グレーなオトコが
もう少し深いグレーの笑みを浮かべ
従者に入室を促した。
初夜は終わりを告げる
ベッドサイドのキャミソール
その亡骸を誰が片付けるのか
それは筆者も
知らん
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる