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第166話 ゴミ掃除と変わり果てたハヤ

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 「ちっ、ソクド。 街の何処にもハヤの気配が無い。 一応……覚悟はしておけ」

 「ぐっ……了解です」

 セムネイルとソクドは森から休まずに駆けて、南の街ミンガムに戻って来ていた。

 しかし、セムネイルの気配察知にはハヤの気配は無く最悪の事態を予感しセムネイルは舌打ちをする。

 「あ、セムネイルの兄貴! 城門はこっちです!」

 「時間が惜しい、このまま城壁を飛び越えるぞ」

 「えぇぇぇっ?! この高さの壁をですか!? ですが、城壁の上には見張りが居る筈ですよ?!」

 城門を通れば、衛兵からの確認等で時間が無駄になる。

 セムネイルは隠密の魔法を唱えながらソクドの首根っこを掴み城壁を駆け上がった。

 「秘密は箱へ秘密は棚へ秘密は知られず誰も知らず 透明な姿を探して見ろ、透明化。 ソクド、舌を噛むなよ」

 「へ?! うわぁぁぁぁぁぁ?!」

 透明になったセムネイルとソクドは城壁の上を飛び越し、見張りの側を通り抜けそのまま街へと落ちた。

 「「……は? さっきの声は何だ?」」

 姿の見えぬ叫び声に、見張りの兵士達は首を傾げるばかりであった。

 ◆◇◆

 南の街ミンガムの貴族が住む一角、無駄に豪華な屋敷の地下室では少女のあられもない声が漏れていた。

 「ふひひひひ! 良いな良いな! 流石、エオルニア教国御用達のスクロールだ。 あんなに強情だった娘があんなに淫れるとはな」

 この館の主であるボルルト フォル トレバー男爵は満足気に笑う。 

 その男爵の後ろには、多額の報酬で雇われた冒険者達が冷たい瞳で哀れな少女を見つめていた。

 冒険者達は全員深くフードを被り、決して素顔を晒さない。 それは、依頼主であるトレバー男爵に対しても同様であった。

 実力は本物であり、他国のSランク冒険者パーティーという知り合いからの紹介が無ければ絶対に雇う事は無かっただろう。

 ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

 目の前にはベッドに拘束され、激しく振動する魔道具を敏感な秘所に押し当てられ痙攣するハヤの姿があった。

 「あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙♡ やだ、やだやだやだ♡ もういぎだくない! 助けて兄上! あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙いぐいぐいぐっ♡ いぐぅぅぅっ♡」

 全裸で悶え、逃れようと苦しむハヤの下腹部には妖艶に淡く光る淫紋が刻まれており、その淫紋のせいで普通なら激痛として感じる筈の刺激をハヤは全て快楽として注ぎ込まれ涎と涙を垂らしながら喘ぎ続けていた。

 「うぐぅぅぅ! 負けない! こんなのに負けないんだから! ん゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙♡」

 ガクガク ガクガクガクガク プシャッ♡

 必死に絶頂をしないように我慢するハヤだが、無慈悲にも魔道具は激しく振動し、ハヤのぐちゃぐちゃになった花園から潮が噴き出す。

 「ふひひひ! まだ抗うか、流石はAランク冒険者よな。 全く、アヤツめ……情けをかけてやり、仕事を斡旋してやったのに奴隷市場を壊滅させる等と愚行に走りおって。 おかげで、新しい奴隷が手に入らなくなったではないか」

 ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

 「いぐぅぅぅっ♡ いやいや、お願いしますお願いします♡ もう止めて下さいぃ♡ 死ぬ、死んじゃうっ♡ こんなの気持ち良すぎて死んじゃう♡ またいぐいぐいぐっ♡ ん゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙♡ い゙ぐぅぅぅぅぅ♡」

 地下室に響く振動音とハヤの悲鳴混じりの喘ぎ声にトレバー男爵は怒りを忘れ興奮する。 そして、我慢の限界だと座っていた席から立ち上がったタイミングで後ろの冒険者達が慌ただしくなった。

 「トレバー卿、お楽しみの前に報酬を頂けますかな?」

 「おいおい、儂が楽しんだ後ではいかんか? お前達は良くやってくれた。 報酬と別に食事に招待してやるぞ? それに、ほれ。 儂が楽しんだ後なら、この娘を好きに犯しても良いのだぞ?」

 下衆な笑を浮かべるトレバー男爵に対し、フードを深く被った冒険者達は冷たい声で告げる。

 「失礼を承知ではありますが、直ぐに王都に向かわねばなりません。 とにかく、今直ぐにお願いします」

 「ぬぅ……仕方無い。 あの御方に会いに行くのなら止めれぬな。 お前達を紹介して下さった恩もある。 ほれ、少し多めに入れているからな」

 トレバー男爵は渋々机にしまっていた皮袋を取り出し、雇った冒険者に放り投げた。

 「……確かに。 それでは、これにて」

 冒険者の男は皮袋の中身を確認すると、影に溶け込むようにして地下室から消え去った。

 「ふん、気味の悪い奴等だ。 だが! これで邪魔者は居なくなった。 ふひひひ、存分に儂の立派な物で喘がさせてやるからな」 

 「はひゅー♡ はひゅー……♡ 早く、早く……くだしゃい♡ ハヤのぐちゃぐちゃな穴に好きなだけ固くて太いのくだしゃい♡ ひゃぁんっ♡」

 淫紋の力で、ハヤの脳内は全て快楽に塗り潰されてしまっていた。 理性は殆ど残っておらず、目の前に迫る潰れたカエルの様なトレバー男爵を最愛の恋人の様に股を開き待ち焦がれる。

 「ふひひ! やはり女は淫乱が一番よな。 どれ、戴くとしようかの……は?」

 トレバー男爵がハヤの上に覆い被さろうとした瞬間。

 地下室の分厚い鉄の扉が吹き飛んだ。

 「よぉ、ゴミ野郎見つけたぞ」

 そして、角を生やし激怒しているセムネイルが階段を下りてきた。

 「な、なんだお前達は! 此処を誰の屋敷だと思っている! さっさと出て行けぇ!」

 トレバー男爵は楽しみを邪魔され、怒鳴り散らしながらセムネイルの目の前に迫った。

 まともな思考が出来るなら、分厚い鉄の扉を吹き飛ばせる相手に勝てる筈も無いのだが残念ながらトレバー男爵には理解出来なかった。

 「ふぁ……♡ あぁ、セムネイル様だぁ♡ 兄上もぉ♡ あはぁ♡ ハヤね、凄く気持ち良いの……♡ お願い……挿れてぇ♡」

 焦らされ、とろとろになったハヤは腰をくねらせながらセムネイルと実の兄ソクドを誘惑する。

 「ハヤ……? そ、そんな! てめぇ、妹に何をしやがった!」

 変わり果てたハヤの姿にソクドは怒り狂い、セムネイルはトレバー男爵の顔面を片手で掴みギリギリと締め上げる。

 「あが?! き、貴様何をする! 何をするつもりだ!!」

 「あぁ?! 決まっているだろう? ゴミ掃除だ!」

 「ぎびっ?! あがががが! ぎゃぴぃっ!」

 そのままセムネイルはトレバー男爵の顔を握り潰し、地下室の壁に放り投げた。
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