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3章〜マリンマリン王国水の都〜&真相の光
105、裏切り者がいる件について
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「まあそんな事言ったってどうにもならないからな。じゃ、行くか」
「うん?」
サラッと言われたけど納得いかない。
「何にも準備して無いよ!?」
これに尽きる。精悍な顔付きで言っても意味ないから。
すぐさま反論したけどそれを味方だと思っていたクーイに論破される。
「リティア、準備する必要ある?全部無限収納に入れてなかった?」
「あっ。………………」
全て持ち歩いていた方が使い心地が良いから棚にもクローゼットにも何も入れていない。
女子力が死んでる?別にいいもん。便利なんだもん。
「うぅぅぅぅ」
「リティア、人って諦め大事だよ?」
「でもクーイぃ」
「でもじゃないよ。先延ばしにしたって今回の事は必ず訪れる事なんまから。(リティアが生贄になってくれればすぐ陛下は居なくなるし)まあとにかく頑張って来て!」
「聞こえたよ?生贄って言ったよねっ!!」
は?自分だけ逃げようとは酷いもんだね。道連れにしてやりたいけどクーイを巻き込みたくは無い。だからーーーー
「帰って来たらなんでも言う事一つきいてね!」
「分かったよ」
クーイはやれやれといった雰囲気を醸し出している。
『見た目幼女だけど中身は大人』な私がとびっきりのギャフンと言わせられる事考えておくんだから。ふふふっ、ふふふふふっ。
「で、ノークさん。何に乗って行くの?」
「ん?ルイゴに頼んであるから大丈夫だ」
バッとルイゴのいる方を向く。
「ああ」
表情を一切変えずにルイゴが言う。
「裏切り者!」
「それは心外だな」
若干眉を下げながら言う。普段あまりに表情が険しい為、それだけで周りの騎士達の同情を誘う。
けれど私は違う。いやいやいや、白々しく無い!?
「しかも内容知らない的な事言ってなかった?」
「言ったが?だがそれがどうした。馬車を用意するよう命令されたが内容は聞かされてなかったからな。嘘は言ってない」
「そうだけど!そうなんですけどもおぉぉぉ!!」
釈然としない。
ルイゴは仮にも団長だ。旅という事は馬車の指定も受けていたはず。あと数も。その事から予測できないような頭の弱い人では無い。
やっぱり嵌められた。
「ノーぉぉぉぉ!」
本当は頭を掻きむしりたいけどサランとチカが毎朝せっせと髪型をセットしてくれているからしない。
代わりに思いっきり地団駄を踏む。
ズドンーー
ズドンーー
「あれ?」
可笑しな音が聞こえたから地団駄を踏むのをやめる。そうしたら音が止む。また地団駄を踏む。可笑しな音が聞こえたから地団駄を踏むのをやめる。
これを何回か繰り返し、これ、私が地団駄を踏む音なのかとイヤでも確認させられた。
「はっ」
他に人がいる事を忘れていた。
あ、終わったなと思ったけど、皆聞いてないふりをしてくれていた。
なーんでこんな時だけ気遣い出来るの!?納得はいかないけど有難いからそのまま押し切る。
「じゃあ行こっか」
「いや誤魔化せては無いからな?」
この静まり返った場ではノークさんの呟きがとても響いた。
「うん?」
サラッと言われたけど納得いかない。
「何にも準備して無いよ!?」
これに尽きる。精悍な顔付きで言っても意味ないから。
すぐさま反論したけどそれを味方だと思っていたクーイに論破される。
「リティア、準備する必要ある?全部無限収納に入れてなかった?」
「あっ。………………」
全て持ち歩いていた方が使い心地が良いから棚にもクローゼットにも何も入れていない。
女子力が死んでる?別にいいもん。便利なんだもん。
「うぅぅぅぅ」
「リティア、人って諦め大事だよ?」
「でもクーイぃ」
「でもじゃないよ。先延ばしにしたって今回の事は必ず訪れる事なんまから。(リティアが生贄になってくれればすぐ陛下は居なくなるし)まあとにかく頑張って来て!」
「聞こえたよ?生贄って言ったよねっ!!」
は?自分だけ逃げようとは酷いもんだね。道連れにしてやりたいけどクーイを巻き込みたくは無い。だからーーーー
「帰って来たらなんでも言う事一つきいてね!」
「分かったよ」
クーイはやれやれといった雰囲気を醸し出している。
『見た目幼女だけど中身は大人』な私がとびっきりのギャフンと言わせられる事考えておくんだから。ふふふっ、ふふふふふっ。
「で、ノークさん。何に乗って行くの?」
「ん?ルイゴに頼んであるから大丈夫だ」
バッとルイゴのいる方を向く。
「ああ」
表情を一切変えずにルイゴが言う。
「裏切り者!」
「それは心外だな」
若干眉を下げながら言う。普段あまりに表情が険しい為、それだけで周りの騎士達の同情を誘う。
けれど私は違う。いやいやいや、白々しく無い!?
「しかも内容知らない的な事言ってなかった?」
「言ったが?だがそれがどうした。馬車を用意するよう命令されたが内容は聞かされてなかったからな。嘘は言ってない」
「そうだけど!そうなんですけどもおぉぉぉ!!」
釈然としない。
ルイゴは仮にも団長だ。旅という事は馬車の指定も受けていたはず。あと数も。その事から予測できないような頭の弱い人では無い。
やっぱり嵌められた。
「ノーぉぉぉぉ!」
本当は頭を掻きむしりたいけどサランとチカが毎朝せっせと髪型をセットしてくれているからしない。
代わりに思いっきり地団駄を踏む。
ズドンーー
ズドンーー
「あれ?」
可笑しな音が聞こえたから地団駄を踏むのをやめる。そうしたら音が止む。また地団駄を踏む。可笑しな音が聞こえたから地団駄を踏むのをやめる。
これを何回か繰り返し、これ、私が地団駄を踏む音なのかとイヤでも確認させられた。
「はっ」
他に人がいる事を忘れていた。
あ、終わったなと思ったけど、皆聞いてないふりをしてくれていた。
なーんでこんな時だけ気遣い出来るの!?納得はいかないけど有難いからそのまま押し切る。
「じゃあ行こっか」
「いや誤魔化せては無いからな?」
この静まり返った場ではノークさんの呟きがとても響いた。
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