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2章〜フォレスト王国王都〜

51、変な声が出てしまうと悩んでいます

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 昨日もぐっすり眠った。だから目覚めは爽やかだった。…けど、フェアディ達はご機嫌斜めだった。

 昨日全然構ってなかったもんなぁ。

「皆昨日は全然構えなくてごめんね。今日は朝ご飯食べたら街に四人で行こうね」

 そんな感じで三人の機嫌をなんとか戻した。

「リティア様、朝の食事の時間です。食堂に案内致します」
「あ、は~い」

 今更なんだけど何故か城では、ノークさん、ソーク、ロークとクーイ、ルイゴの皆と一緒に朝ご飯と夕ご飯を食べている。

 皆忙しくないのかな?

 というかいつまで城に滞在するんだろう。ノークさん聞かなくちゃ。


 もう皆食堂に居た。皆早っ。

 
 そして和やかに皆食事を始めた。

「ノークさん。私達、いつまで城に滞在するの?」
「ん?そうだな~。いつまででもいいぞ。リティア達で決めなさい」
「分かった。じゃあルイゴ、クーイどうする?」
「団長、どうしますか?」
「五日後にしないか?」
「私はいいよ」
「僕も大丈夫です」

 五日後か。う~ん。ソークとロークと会えなくなるのは嫌だな…。

 どうにかできないか、今日教会でママ達に聞いてみようかな。うん。ナイスアイディアじゃない?

 

 え~、今私達は街にいます。これから女神ティーア達に会う為に、教会に向かっている途中です。

 …なんて、中継ふうに言ってみました。はい。ただのおふざけなんだから冷めた目では見ないで。

 そして私達はティーアママ達の像の前で祈った。


「ぶにゅ~」

 また変な声が出た。後何種類変な声が出るかな…。

「リティア~!お兄ちゃんだよ~!!」

 今日はスティル兄なのか。スティル兄が一番苦しくない。豊満過ぎるお胸がないからかな?

 でもこれはそれだけではないね。抱きしめる力が痛すぎない。スティル兄のぎゅーは好きだな。安心するわ~。

 私がスティル兄に体を預けていると、剥がされて今度は豊満なお胸に抱きしめられた。これが苦しいのに。

 これはティーアママかサティナ姉、どっちなんだろう。

「サティナ、リティアが苦しがっているよ」
「ん?すまんかったの、リティア」
「う、ううん。大丈夫」

 苦しいけど何か慣れちゃった。

「スティル!サティナ!」

 突然、ティーアママのとても怒りのこもった声が聞こえた。

「仕事を放ってこっちにこない!!全て私に押し付けないで、自分でやってから来なさい!私もリティアにすぐ会いたかったのに~~!!」

 …最後が本音に聞こえたのは私だけかな?

 あ、ティーアママの怒りに目が行っていて気づかなかったけど、ティーアママと一緒にフェアディ達もこっちに来てた。

「あ、そうそうリティア。リティアは転移魔法使えるから、会おうと思えばあの王子達に会えるわよ?」

 ふおっ!?何で知ってるの?え、見守ってるのは知ってるけど、心の中まで見えてるのか?それはヤバい。

「ふふっ。ほんに、リティアは愛いわ。心は見えないから安心するのじゃ。ただリティアが顔に出やすいだけだからな」
「異議あーり!私、そんなに顔に出ないもん!」
「いや、結構、というかほとんど顔に出てるよ。まあ、そんなところも可愛いからいいと思うけどね」

 え~、スティル兄まで…。フェアディとコムクもウンウンってうなずいているし、ルビクルはあははと困った顔で笑っている。

 私が顔に出るのは皆、少なくともここにいる人達の中では共通認識らしい。解せぬ。




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