神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

シュガーコクーン

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2章〜フォレスト王国王都〜

閑話、僕達親子の恩人でもある僕の友達

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 今日はリティアに勲章を授ける為のパーティー。

 僕達はパーティーに入場するのが一番最後だから王族専用入場門の外で待っている。


 ……リティアを直視できない!!


 だ、だって、リティアいつも可愛くて綺麗だけど、ドレスを着ているからか、いつも以上に可愛くて綺麗になっているんだ。

 リティアのドレスは白から水色のグラデーションで、下に行けば行くほど濃くなっていて、とても上品。

 そしてアクセサリーもドレスが水色系だからか、合わせてサファイアとパールで統一されている。

 まるで年下じゃないみたいに感じてしまう…。

 なんだかリティアを見ていると、心臓の鼓動が速まるんだよね。…何でだろう。他の人を見てもそんな事にならないのにな。

 と、とにかく、僕とロークは初めて父上に我儘を言ってしまった。呆れられていないかなぁ。

 ……僕は本気でそんな事を考えていたんだけど、そんな風に考えるのが普通とは違うらしい。

 そしてリティアはこう言った。

「子供は普通、我儘を言うものなの。甘えるものなの。なのにそんな事が全然ないって事は、気を使わせているって事だし、そもそも親子の時間を大切にしなくちゃ家族でも絆が無くなるよ。二人共、王様って頼れる、甘えられる親?」
「「………」」

 僕とロークは黙ってしまった。…僕達は普通の親子関係だと思っていたけど、どうやら違うらしい。

 だけどリティアの言葉は、胸に響いた。
 


 本当は甘えたかった。

 もっと話したかった。

 親子の時間を過ごしたかった。

 三人だけで出掛けたかった。

 ただの親と子の時間が欲しかった。



「お、俺はそんなに親として駄目か?」
「僕は、王として尊敬はしています。ですが、その、親としての尊敬は持っていません」

 …言葉にするって案外簡単だった。ただ話し始める時は緊張するけど、言い始めたら、思った事が、スラスラ出て来る。

 もっと早く言えば良かった…。

 リティア、リティアのおかげで、王と王子ではなく、親と子としての関係も築いて行けそうだよっ!!
 

 リティア、ありがとう。


 …そしてリティアの言葉で思考が現実に戻った。

 本気で忘れてた…。

 入場すると、いろんな視線が集まってきた。

 嫌悪、好意、媚び売る視線、悪意、敵意。いろんな視線を感じるけど、なんとか笑顔を保った。

 あ、リティアが料理に釣られそう。リティア、まだ駄目だからね?分かってるよね?

 少しリティアが気まずそうな顔になった。うん。しょうがない。

 リティアは勲章を授けられる時、とても堂々としていた。凄い。

 そして授与式が終わった後、リティアは人に紛れていった。

 リティアは小さいからどこにいるのか分からない。まず僕達の所に来てくれてもいいと思わない?

 ああぁ、案の定、皆花に群がる蜂のようにリティアに集まっている。

 でもそのおかげでリティアの場所は分かった。うん。場所だけね。リティアは見えない。リティアは小さすぎだと思う。


 ……。僕はどうしてこんなにリティアばかり見ているのだろう。

 僕はこの気持ちが何なのかまだ分からない。

 だけど、リティアの側にいたいし、僕以外と仲良くならないでほしい。この気持ちは確かなんだ。


 だからリティア、すぐ行くから待っていてね。
 

 
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