神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

1章〜フォレスト王国カイヴの街〜

閑話、ありえない魔法を使った幼女

　ありえない。

　そんな幼女がいた。




　俺はBランクの冒険者だ。

　今日は、ゴブリンの大集落が見つかったらしくて、Bランク以上の冒険者と、騎士団に連絡が入って門に来た。

　そして冒険者はほとんど集まった。

　騎士団が来た時は自分の目を疑った。だってよ、騎士と一緒に幼女がいたんだぜ？

　他の冒険者達も光の風を除いてえ？ていう顔で幼女をじろじろ見ていた。

　そしてギルマスがこの幼女も集落を見つけた人の一人だと言うから、さらに驚いた。


　帰らずの森死の森を奥へ奥へと進んで、ゴブリンの集落までやって来た。大集落だとは聞いていたが、ここまで大きい集落だったとは……。

　ここまで大きくなるまで、なんで誰も気づかなかったんだよ。不思議だ。

　
　そして討伐が始まった。

　…切っても切ってもキリがない。どんだけいるんだって感じだ。

　そうして黙々と剣で切っていたら、声が届いて来たんだ。

『大きい魔法を使って残り全てを仕留めるので最初の所に来て下さい』

　最初は訳がわからずポカンとしたが、とりあえず最初の所まで戻った。

　皆が集まったら、幼女…いや、リティアちゃんが魔法を使った。


　…結果、特大の大きな水に集落が全部浸かった。


　声が届いた時よりも訳がわからず、口をあんぐりと開けて、驚く事しか出来なかった。

　幼女でこんなにって、将来やばいだろ。凄すぎだろ。

　他の奴らも俺と同じような反応だし、リティアちゃんの従魔は呆れ顔だ。

　…従魔よ、力の凄さには驚かんのか。


　俺はリティアちゃんの将来を考えたら怖くなった。だが、騎士団の奴らとか凄い奴らがついてるから大丈夫…なのか？


　まあ、リティアちゃんのおかげで討伐は終わった。


　はは、リティアちゃんにはすぐにランクを抜かされそうだな。



　……だが俺は思ってもいなかった。

　
　とっくに実力は大人の俺を抜かしていて、だが実戦経験が足りなくて、Bランク冒険者なのだと言う事を。

　もっとありえない事がこれから起こるのだと言う事も。