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入職式と洗濯物(1)
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フォードがギルをこちらの街に誘って一か月が過ぎていた。
この日は病院でギルの入職式が行われた。
ギルは濃い紺のナース服を着ている。胸と太ももにはやはり女神セリーンの刺繡がある。まだ肌寒い季節だったのでその上にカーディガンを羽織っていた。
診察室で胸を張って直立するギルの前にパディ、リリカ、サーキスの三人が笑顔で並んでいる。仏頂面のギルに三人は気にする様子もない。そしてパディが言った。
「ライス総合外科病院に新しく仲間となるギル君! ご挨拶をしてもらおうかな!」
「ふむ、いいだろう。知っての通り俺はギーリウス・ラウカーだ。ここで体の中のことを教えてもらえばガキどもの健康もタダでみてやれるぞ。俺をビシバシ鍛えてくれ。よろしく頼むぞ」
パチパチパチパチッ! 三人ながら盛大な拍手が鳴った。
ここでギルは少し前から気づいていたことがあった。白衣姿のパディ、カーディガンの下に看護師の格好のリリカ。二人はいいとしてサーキスはなぜか灰色の作業着だった。今にも野良仕事を始められそうな格好だ。
「おい、どうしたサーキス? なんでそんな服装なんだ?」
「ああ! 俺、病院の仕事をしばらく休むんだよ! 今日からがっつり畑仕事をやるぜ! うちの畑の外側に荒れ地があるんだけど、ばあちゃんが言うにはそこもうちの土地って言うんだぜ! びっくりしたぜ! 今年は俺がいるからそこも耕そうって! ちょうどギルが来てくれて助かったぜ!
それといつか長期休暇も取りたいぜ! ファナが海を見たことがないって言ってるから子供が生まれたらいつか家族で旅行に行こうって言ってるぜ。こんなことを言い合えるのもギルのおかげだぜ!」
ギルは面食らった顔をした。パディとリリカは笑顔のままだ。
「さて帰るとするぜ。怒りんぼのパディ先生からしばらく離れられると思うとせいせいするぜ! あっかんべー!」
サーキスがそんな捨てゼリフを残して颯爽と病院を出る。
サーキスが空を見上げると雲一つない晴天。冷たい風が流れるが、畑仕事には絶好の日和だ。
振り返ればこれまでの人生、平坦な道のりではなかった。心の平和を勝ち取ったサーキス。青空が目に染みるばかりだった。
ふと周りを見渡すと宿屋方面に薄い髪型のおっさんの姿が目に入った。カザニル・フォードだ。
「フォードさーん!」
サーキスは急いでフォードに駆け寄った。
「おー、サーキス。こんにちは」
「こんにちはフォードさん! あのね、ギルを呼んでくれてありがとう!」
「あれはリリカちゃんから頼まれたんだ。他に使えることがあるならギーリウスはワシが色々と使うよ。出がらしになるまでね」
「俺はすごい助かるよ!」
「ふーむ。それとね、あんなチュルチュル頭をサーキスが手術したから、お前さんの力が……。改めてごめんね。ありがとう」
フォードがサーキスに頭を深々と下げた。そして微動だにしないで頭を下げ続ける。
「頭を上げてくれよ、フォードさん! フォードさんはこの前も俺にお礼を言ってたじゃないか! それにあの眼鏡のおじさんを助けたのは俺のためでもあるんだぜ! パディ先生がいなくなったら、病気になってもみんな治療が受けられなくなるよ!」
「だよね…。…それとワシ、お前さんの力になってやりたいの。困ったこととかないか? ワシの解決できる範囲で」
「え? え? え? …あの、言わせてもらうと八百屋のヒューケラさんが支払いを渋っててツケがたまってるんだ…」
フォードが歯を見せて景気よく言った。
「任せろっ! ツケの回収はワシの得意分野だ! ワシがきっちり取り立ててやる!」
「おおーっ!」
(やっぱりフォードさんはいい人だぜ!)
*
サーキスが出て行った直後の病院内。リリカが言った。
「夫婦はお互い似てくるって言われるけど、サーキスってファナに似てきたわ…。悪いところがね…」
ギルの方は旧友がいなくなり、ガラにもなく心細くなっていた。
「サーキスが俺に仕事を教えてくれると思っていたぞ…」
リリカがなだめるように笑顔で言った。
「大丈夫よ! あたしたちが仕事を丁寧に教えるわ! あんたにはいいイメージしかないんだから! あの寺院の話を聞いたらね、きっと誰でも同じ気持ちになると思うわ! せっかくなら寺院の全員の僧侶に会ってみたいわ!
」
パディも賛同して言う。
「だね! 特に君のお父さんには是非会いたいね!」
ギルはそのことに関しては反応しなかった。
(ああ、まずいこと言っちゃった…)
(何年も会話してないみたいだから、バレンタイン牧師のことは禁句だったかしら…)
「でもねえ…。サーキスには休まずにここで働いて欲しいんだけどね。その、ブラウンさんには申し訳ないけど、僕としてはサーキスには医者の仕事に集中して欲しいんだよね…。覚えることが山ほどあるのに…。医者は片手間では難しいよ…」
「そうなのよー。技術はいいけど知識の方がねえ…。ところでギーリウス? ジョセフとサフランの病名覚えてる?」
「ジョセフは虫垂炎、サフランの方は大腿骨骨頭壊死だな」
二人は感嘆の声を上げた。
「おー!」
「特にサフランの方は覚えにくくて何度も紙に書いて頭に叩き込んだ。覚えてないとガキどもをがっかりさせるからな。『ギルは私のことを覚えてないー!』などと言われるからな。育ての親の使命だな」
「君はいいお父さんだ! 比べてサーキスの奴、大腿骨骨頭壊死のことなんて言ったと思う? 『頭の骨潰れちゃった病by股関節バージョン』だよ!」
「最悪のネーミングよね。他には含歯性嚢胞は『歯の中に歯があって腫瘍ができてます病』」
「『嚢胞は正確には腫瘍じゃない! いったい何回言ったら覚えるんだ⁉』って言ったら…」
「うわーん! って泣き出す。…っていうか先生が厳しいんですよ!」
「僕も気をつけてるつもりだよ! でも、才能ある奴にはつい…ね! でもリリカ君もサーキスが来たばかりの時は臓器を教えるのに怒ってばかりだったじゃないか!」
「そ、それは、あいつがもうちょっとしおらしい性格だったらもう少し優しく言ってました!」
「彼は病名が長いのを覚えるのが苦手なみたいだ。それとたまにしか使わない呪文は詠唱も忘れてるらしい…。…それからサーキスは病名を間違えているけど見当外れではない。病気のことはだいたい理解している。その辺りはさすがに僧侶の特性が出てると思う。でもね、医者だよ? 例えば頚椎椎間板ヘルニア。首のヘルニアの病気がある。これをサーキスは『首の後ろが圧迫して左手が痺れる病』って言ってたんだよ? ギル君、君はそんなことを言う病院に行きたいかい?」
「行かない。速攻で別の所に行くぞ」
「だよなあ…。こんなんだからサーキスは僕を怒らせてばかりで、いつも泣いてばかり…。どうしたものか…」
頭を抱えて考え込むパディにリリカは微笑んだ。
(だけど、幸せな悩みよね…。先生が倒れた時と比べたら…)
「じゃあ、ギーリウス? 洗濯物がたまってるの。一緒に洗濯をいいかしら?」
「いいぞ。洗濯は得意だぞ」
(やっぱり嫌がらない! 聞いた通り! 顔に似合わない男よね!
この日は病院でギルの入職式が行われた。
ギルは濃い紺のナース服を着ている。胸と太ももにはやはり女神セリーンの刺繡がある。まだ肌寒い季節だったのでその上にカーディガンを羽織っていた。
診察室で胸を張って直立するギルの前にパディ、リリカ、サーキスの三人が笑顔で並んでいる。仏頂面のギルに三人は気にする様子もない。そしてパディが言った。
「ライス総合外科病院に新しく仲間となるギル君! ご挨拶をしてもらおうかな!」
「ふむ、いいだろう。知っての通り俺はギーリウス・ラウカーだ。ここで体の中のことを教えてもらえばガキどもの健康もタダでみてやれるぞ。俺をビシバシ鍛えてくれ。よろしく頼むぞ」
パチパチパチパチッ! 三人ながら盛大な拍手が鳴った。
ここでギルは少し前から気づいていたことがあった。白衣姿のパディ、カーディガンの下に看護師の格好のリリカ。二人はいいとしてサーキスはなぜか灰色の作業着だった。今にも野良仕事を始められそうな格好だ。
「おい、どうしたサーキス? なんでそんな服装なんだ?」
「ああ! 俺、病院の仕事をしばらく休むんだよ! 今日からがっつり畑仕事をやるぜ! うちの畑の外側に荒れ地があるんだけど、ばあちゃんが言うにはそこもうちの土地って言うんだぜ! びっくりしたぜ! 今年は俺がいるからそこも耕そうって! ちょうどギルが来てくれて助かったぜ!
それといつか長期休暇も取りたいぜ! ファナが海を見たことがないって言ってるから子供が生まれたらいつか家族で旅行に行こうって言ってるぜ。こんなことを言い合えるのもギルのおかげだぜ!」
ギルは面食らった顔をした。パディとリリカは笑顔のままだ。
「さて帰るとするぜ。怒りんぼのパディ先生からしばらく離れられると思うとせいせいするぜ! あっかんべー!」
サーキスがそんな捨てゼリフを残して颯爽と病院を出る。
サーキスが空を見上げると雲一つない晴天。冷たい風が流れるが、畑仕事には絶好の日和だ。
振り返ればこれまでの人生、平坦な道のりではなかった。心の平和を勝ち取ったサーキス。青空が目に染みるばかりだった。
ふと周りを見渡すと宿屋方面に薄い髪型のおっさんの姿が目に入った。カザニル・フォードだ。
「フォードさーん!」
サーキスは急いでフォードに駆け寄った。
「おー、サーキス。こんにちは」
「こんにちはフォードさん! あのね、ギルを呼んでくれてありがとう!」
「あれはリリカちゃんから頼まれたんだ。他に使えることがあるならギーリウスはワシが色々と使うよ。出がらしになるまでね」
「俺はすごい助かるよ!」
「ふーむ。それとね、あんなチュルチュル頭をサーキスが手術したから、お前さんの力が……。改めてごめんね。ありがとう」
フォードがサーキスに頭を深々と下げた。そして微動だにしないで頭を下げ続ける。
「頭を上げてくれよ、フォードさん! フォードさんはこの前も俺にお礼を言ってたじゃないか! それにあの眼鏡のおじさんを助けたのは俺のためでもあるんだぜ! パディ先生がいなくなったら、病気になってもみんな治療が受けられなくなるよ!」
「だよね…。…それとワシ、お前さんの力になってやりたいの。困ったこととかないか? ワシの解決できる範囲で」
「え? え? え? …あの、言わせてもらうと八百屋のヒューケラさんが支払いを渋っててツケがたまってるんだ…」
フォードが歯を見せて景気よく言った。
「任せろっ! ツケの回収はワシの得意分野だ! ワシがきっちり取り立ててやる!」
「おおーっ!」
(やっぱりフォードさんはいい人だぜ!)
*
サーキスが出て行った直後の病院内。リリカが言った。
「夫婦はお互い似てくるって言われるけど、サーキスってファナに似てきたわ…。悪いところがね…」
ギルの方は旧友がいなくなり、ガラにもなく心細くなっていた。
「サーキスが俺に仕事を教えてくれると思っていたぞ…」
リリカがなだめるように笑顔で言った。
「大丈夫よ! あたしたちが仕事を丁寧に教えるわ! あんたにはいいイメージしかないんだから! あの寺院の話を聞いたらね、きっと誰でも同じ気持ちになると思うわ! せっかくなら寺院の全員の僧侶に会ってみたいわ!
」
パディも賛同して言う。
「だね! 特に君のお父さんには是非会いたいね!」
ギルはそのことに関しては反応しなかった。
(ああ、まずいこと言っちゃった…)
(何年も会話してないみたいだから、バレンタイン牧師のことは禁句だったかしら…)
「でもねえ…。サーキスには休まずにここで働いて欲しいんだけどね。その、ブラウンさんには申し訳ないけど、僕としてはサーキスには医者の仕事に集中して欲しいんだよね…。覚えることが山ほどあるのに…。医者は片手間では難しいよ…」
「そうなのよー。技術はいいけど知識の方がねえ…。ところでギーリウス? ジョセフとサフランの病名覚えてる?」
「ジョセフは虫垂炎、サフランの方は大腿骨骨頭壊死だな」
二人は感嘆の声を上げた。
「おー!」
「特にサフランの方は覚えにくくて何度も紙に書いて頭に叩き込んだ。覚えてないとガキどもをがっかりさせるからな。『ギルは私のことを覚えてないー!』などと言われるからな。育ての親の使命だな」
「君はいいお父さんだ! 比べてサーキスの奴、大腿骨骨頭壊死のことなんて言ったと思う? 『頭の骨潰れちゃった病by股関節バージョン』だよ!」
「最悪のネーミングよね。他には含歯性嚢胞は『歯の中に歯があって腫瘍ができてます病』」
「『嚢胞は正確には腫瘍じゃない! いったい何回言ったら覚えるんだ⁉』って言ったら…」
「うわーん! って泣き出す。…っていうか先生が厳しいんですよ!」
「僕も気をつけてるつもりだよ! でも、才能ある奴にはつい…ね! でもリリカ君もサーキスが来たばかりの時は臓器を教えるのに怒ってばかりだったじゃないか!」
「そ、それは、あいつがもうちょっとしおらしい性格だったらもう少し優しく言ってました!」
「彼は病名が長いのを覚えるのが苦手なみたいだ。それとたまにしか使わない呪文は詠唱も忘れてるらしい…。…それからサーキスは病名を間違えているけど見当外れではない。病気のことはだいたい理解している。その辺りはさすがに僧侶の特性が出てると思う。でもね、医者だよ? 例えば頚椎椎間板ヘルニア。首のヘルニアの病気がある。これをサーキスは『首の後ろが圧迫して左手が痺れる病』って言ってたんだよ? ギル君、君はそんなことを言う病院に行きたいかい?」
「行かない。速攻で別の所に行くぞ」
「だよなあ…。こんなんだからサーキスは僕を怒らせてばかりで、いつも泣いてばかり…。どうしたものか…」
頭を抱えて考え込むパディにリリカは微笑んだ。
(だけど、幸せな悩みよね…。先生が倒れた時と比べたら…)
「じゃあ、ギーリウス? 洗濯物がたまってるの。一緒に洗濯をいいかしら?」
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