1 / 40
第一話
しおりを挟む
冬の寒い町ではいつものようにイルミネーションがキラキラと光輝いている。しかし今日に限ってその光は一段と強さを増す。
12月24日、カップルのほとんどが一緒に過ごして、イチャつく夜。それを見て妬んだり、愚痴を言ったりする人が増える日でもある。
俺もどちらかと言えば後者だ。彼女はいない。一緒に過ごす人もいない。
だから今日もいつもお世話になっている喫茶店の運営に力を貸している。
「晴太せいたくん、このトレーの品を五番テーブルに」
「わかりました。5番ですね」
カウンターの前で注文の品を準備している女性オーナーの美智子みちこさんからトレーを受け取ると店の奥のテーブルに向かった。
この店のテーブル席には入り口から順番に番号が振られている。カウンター席が8つ、テーブル席が6つ。決して大きな喫茶店ではないが常連さんが多く、それなりに繁盛している。
「お待たせしました。ホットコーヒー2つとチョコレートケーキ、本店限定の愛のミルフィーユです」
5番テーブルに座る俺より年上のカップルに商品名を言いながら品を置いていく。男性がチョコレートケーキ、女性がミルフィーユらしい。
本店限定の愛のミルフィーユはパン生地がいちごと抹茶で層を作っていて、上には生クリームとハート型のチョコレートが乗っている。
美智子さんと俺で考えた今時インスタ映えしそうな商品。メニューに入れて一週間ですでに1000個も売れたらしい。そして今日もその記録を更新し続けている。
「すみませーん、お会計いいですか?」
出口近くのレジに立っている男性の声が聞こえる。
「はーいただいま」
テーブルに2人の注文したものが分かるようにレシートを置く。
「ごゆっくり」
軽く頭を下げてレジの方に向かった。
「お待たせしました」
レジに立つと会計皿に注文が書かれたレシートが置かれていた。そのレシートを取ってレジに打ち込む。
「ホットコーヒーとカフェラテ、チーズケーキとカップケーキで1270円になります」
目の前の男性に伝えると男性は財布から1500円を出した。それ以上出さないと分かるとそのお金を会計皿から取る。
「それでは1500円からお預かりします・・・230円のお釣りです、ありがとうございました」
カップルが出ていくまで頭を下げていると美智子さんが呼ぶ声がした。
「晴太くん、外の看板を反対にして来て」
「わかりました」
レジの横を通り店を出る。
外は凍えるほど寒く、店の中とは比べものにならなかった。
「さぶっ!」
早く店に戻りたい一心で店のドアにかけられたオープンと英語で書かれた木に看板を裏返す。クローズになったことを確認して店に戻る。
この喫茶店の運営時間は朝の9時から夜の8時まで。朝と夜はそれなりにバタバタするが、昼間は近所のママさん達が集まるだけで人は多くない。むしろ空っぽに近い。
店を閉めた今、残っている客から追加注文がない限りはレジのみなので店に入ってレジの前に立って時間を待つことにした。
「ありがとうございました」
最後のお客様が出て行くと店はさっきの賑やかさとは一変して静寂になる。聞こえて来るのは美智子さんが使われた食器を洗う水の音だけ。
「今日もお疲れ様、テーブルの台拭いてくれる?」
「はい」
お湯で濡らしたナフキンを美智子さんがカウンターに置いてくれたのでそれを受け取ると奥のテーブルから拭いて行く。吹き終われば店の奥からモップを持って来て床を綺麗にする。集めたゴミは掃除機で吸い込む。その間に彼女はキッチンを綺麗にしていた。
「晴太くん今日も助かったよ」
そう言いながら彼女はトレーの上にコーヒーと今日が期限であろうケーキを二つ持って来た。ショートとチーズ、どちらも美味しそうだ。
彼女はこうして時々まかないを出してくれる。彼女は1人暮らしでこの店の二階に住んでいる。1人だと寂しいから、と俺をこの店に留めることもしばしば。そんな自称20代の女性だ。本当の歳は知らないが30はいっていないだろう。
「好きな方を取っていいよ」
「ではチーズの方をいただきます」
俺たちはカウンター席の揃って座った。彼女が持って来てくれたトレーからコーヒーとチーズケーキを寄せる。彼女はそのままトレーを目の前に置いた。
「晴太くんももうベテランだね」
彼女はショートケーキを一口入れながらそう言った。
「そうですか?」
俺もコーヒーを飲んだあと言葉を返す。コーヒーは苦く、でもミルクや砂糖がなくても十分美味しかった。
「そうだよ、半年前に来た時は接客がぎこちなくて、大丈夫かなって心配してたんだから」
昔を思い出しながら彼女は頬を緩める。
「そんなこともありましたね」
そんな彼女の言葉に笑って返す。
半年前、高校2年の夏休みの初めにここのバイト募集の紙を見てバイトを始めた。面接は美智子さんの質問1つで終わった。
「面接で一番最初の質問が「お金欲しい?」って言われて「はい」って言った後に合格とか言われた時の驚きは今も忘れませんよ」
「だって本当に人が足りなかったし、募集の紙を出したあとなかなか人来なくてもうダメかもって思ってた時に晴太くんが来てくれたからもうこの子でいいやって思ったんだもん。質問なんてもうどうでもよかったし」
彼女の暴露話に苦笑いが出る。あの質問に本気で考えていた俺がバカらしくなってきた。
「でも良かったの?実家に帰らずクリスマスをバイトに使っちゃって」
「いいですよ、両親もそこまで帰って来いとは言いませんから。正月も帰るかどうかはまだ決めてませんし」
会話をしているとケーキはあっという間に姿を消した。今日の夕飯はケーキだけでいいかなとも思うが流石に足りないだろう。
時間を見るともう9時を過ぎてもうじき10時になろうとしていた。会話もいいところで終わっているので切り上げることにした。
「そろそろ帰ります。夕飯も作らないといけないので」
「そっか、もうそんな時間なんだ。食器は私が洗っておくから着替えて来て」
「ありがとうございます」
彼女の気遣いに甘えて食べた皿を置いて俺は更衣室に向かった。
更衣室のロックカーは3つ置かれているが俺しかいないので他は空になっている。
着慣れたタクシードに似た上下黒い服を脱ぐと私服に着替え、中に入れていたショルダーバックをかけると更衣室を出た。
出る前に店の方に顔を出した。
「美智子さん、お疲れ様でした」
「お疲れ様、おやすみ」
「おやすみなさい」
挨拶を終えると店員用の裏出口から店を出た。外は看板を裏返すとき以上に冷え込んでいた。店の周りは寒さのせいか人通りもかなり減っている。
時給1000円とわりと高い給料をくれる喫茶店ルミナスから徒歩15分ほどで俺の住んでいるマンションに着く。
いつも帰る見慣れた住宅地はほとんどが電気を消していて、唯一の明かりが電灯だけだった。
懐中電灯を持っていない俺は電灯の明かりを頼りにマンションに向かっていた。
そんなとき、2つ前の電灯の下に黒い塊が置かれているのが目に入った。目を凝視するが動いている様子はない。
あまり気にせず近づくとそれが足を抱えて座っている女性であることがわかった。こんなに寒いのに短いスカートから足を出して、スーツの上には何も羽織っていない。
何か変なことに巻き込まれる気がした俺は早足で女性の前を通りすぎることにした。相手は他人。俺には関係ない。
そう思いつつも少し通り過ぎてから足が止まる。自分の中の善意が見捨てるなと言ってくる。声をかけろと訴えてくる。それは次第に彼女を無視するという考えを完全に打ち払ってしまった。
「はぁ」
星の見えない空を見上げて息を吐く。口から白い煙のようなものが出て来て、次第に消えて行く。
俺は振り返り女性の前に立った。
「大丈夫ですか?」
女性の肩を軽く叩く。スーツは完全に冷えている。少し触っただけなのに手の先が凍りそうになる。この人はいつからここにいるのだろう?
女性は顔を上げず、自分の足をさらに寄せた。
「放って置いてください」
「そう言われてもな~・・・」
そうですか、と言えるなら最初から声をかけないだろう。放って置けないから声をかけたのだから。
「お姉さん、ずっとここにいると凍え死ぬよ?」
「それでもいいです」
「・・・」
かける言葉が出てこない。なんて声かけてもこの女性は動こうとしない気がした。警察を呼ぶべき?呼んでどうにかなるのか?
「お姉さん、家はどこ?」
「・・・ないです」
「職場は?」
「・・・ないです」
「・・・」
家はない、職場もない?この人ってどうやって生きて来たの?そんな疑問を目の前の女性にするのは今はダメだろう。多分色々追い詰められているのだろう。そんな人をさらに暗い思いにさせたくない。
どうする?どうすればいい?
頭の中で必死に考えた。勉強でもバイトでも使ったことのないぐらい頭を回転させる。そして出た答えは1つだった。
「家に来る?」
社会人の男性が夜中に1人でいる女子高生と出会うシュチュエーションは漫画や小説で読んだことがあるし、実際に起きている事例もある。じっくり考えたがやはりこれは・・・。
自分でどうなんだろう?と思いつつも女性の反応を待つ。
すると女性はゆっくりと伏せていた顔を上げた。目は赤く腫れ、鼻筋には涙が流れていたようで水気が残っている。顔を上げた女性はとても整った顔立ちをしていた。
女性が反応したのでそのまま話を続けることにした。
「俺、マンションで1人暮らしなんだ。だから、まぁ良ければ来る?」
俺は少ししゃがんで女性に手を差し伸べる。女性は顔を晒したが何も言わずに俺の手を握った。
12月24日、カップルのほとんどが一緒に過ごして、イチャつく夜。それを見て妬んだり、愚痴を言ったりする人が増える日でもある。
俺もどちらかと言えば後者だ。彼女はいない。一緒に過ごす人もいない。
だから今日もいつもお世話になっている喫茶店の運営に力を貸している。
「晴太せいたくん、このトレーの品を五番テーブルに」
「わかりました。5番ですね」
カウンターの前で注文の品を準備している女性オーナーの美智子みちこさんからトレーを受け取ると店の奥のテーブルに向かった。
この店のテーブル席には入り口から順番に番号が振られている。カウンター席が8つ、テーブル席が6つ。決して大きな喫茶店ではないが常連さんが多く、それなりに繁盛している。
「お待たせしました。ホットコーヒー2つとチョコレートケーキ、本店限定の愛のミルフィーユです」
5番テーブルに座る俺より年上のカップルに商品名を言いながら品を置いていく。男性がチョコレートケーキ、女性がミルフィーユらしい。
本店限定の愛のミルフィーユはパン生地がいちごと抹茶で層を作っていて、上には生クリームとハート型のチョコレートが乗っている。
美智子さんと俺で考えた今時インスタ映えしそうな商品。メニューに入れて一週間ですでに1000個も売れたらしい。そして今日もその記録を更新し続けている。
「すみませーん、お会計いいですか?」
出口近くのレジに立っている男性の声が聞こえる。
「はーいただいま」
テーブルに2人の注文したものが分かるようにレシートを置く。
「ごゆっくり」
軽く頭を下げてレジの方に向かった。
「お待たせしました」
レジに立つと会計皿に注文が書かれたレシートが置かれていた。そのレシートを取ってレジに打ち込む。
「ホットコーヒーとカフェラテ、チーズケーキとカップケーキで1270円になります」
目の前の男性に伝えると男性は財布から1500円を出した。それ以上出さないと分かるとそのお金を会計皿から取る。
「それでは1500円からお預かりします・・・230円のお釣りです、ありがとうございました」
カップルが出ていくまで頭を下げていると美智子さんが呼ぶ声がした。
「晴太くん、外の看板を反対にして来て」
「わかりました」
レジの横を通り店を出る。
外は凍えるほど寒く、店の中とは比べものにならなかった。
「さぶっ!」
早く店に戻りたい一心で店のドアにかけられたオープンと英語で書かれた木に看板を裏返す。クローズになったことを確認して店に戻る。
この喫茶店の運営時間は朝の9時から夜の8時まで。朝と夜はそれなりにバタバタするが、昼間は近所のママさん達が集まるだけで人は多くない。むしろ空っぽに近い。
店を閉めた今、残っている客から追加注文がない限りはレジのみなので店に入ってレジの前に立って時間を待つことにした。
「ありがとうございました」
最後のお客様が出て行くと店はさっきの賑やかさとは一変して静寂になる。聞こえて来るのは美智子さんが使われた食器を洗う水の音だけ。
「今日もお疲れ様、テーブルの台拭いてくれる?」
「はい」
お湯で濡らしたナフキンを美智子さんがカウンターに置いてくれたのでそれを受け取ると奥のテーブルから拭いて行く。吹き終われば店の奥からモップを持って来て床を綺麗にする。集めたゴミは掃除機で吸い込む。その間に彼女はキッチンを綺麗にしていた。
「晴太くん今日も助かったよ」
そう言いながら彼女はトレーの上にコーヒーと今日が期限であろうケーキを二つ持って来た。ショートとチーズ、どちらも美味しそうだ。
彼女はこうして時々まかないを出してくれる。彼女は1人暮らしでこの店の二階に住んでいる。1人だと寂しいから、と俺をこの店に留めることもしばしば。そんな自称20代の女性だ。本当の歳は知らないが30はいっていないだろう。
「好きな方を取っていいよ」
「ではチーズの方をいただきます」
俺たちはカウンター席の揃って座った。彼女が持って来てくれたトレーからコーヒーとチーズケーキを寄せる。彼女はそのままトレーを目の前に置いた。
「晴太くんももうベテランだね」
彼女はショートケーキを一口入れながらそう言った。
「そうですか?」
俺もコーヒーを飲んだあと言葉を返す。コーヒーは苦く、でもミルクや砂糖がなくても十分美味しかった。
「そうだよ、半年前に来た時は接客がぎこちなくて、大丈夫かなって心配してたんだから」
昔を思い出しながら彼女は頬を緩める。
「そんなこともありましたね」
そんな彼女の言葉に笑って返す。
半年前、高校2年の夏休みの初めにここのバイト募集の紙を見てバイトを始めた。面接は美智子さんの質問1つで終わった。
「面接で一番最初の質問が「お金欲しい?」って言われて「はい」って言った後に合格とか言われた時の驚きは今も忘れませんよ」
「だって本当に人が足りなかったし、募集の紙を出したあとなかなか人来なくてもうダメかもって思ってた時に晴太くんが来てくれたからもうこの子でいいやって思ったんだもん。質問なんてもうどうでもよかったし」
彼女の暴露話に苦笑いが出る。あの質問に本気で考えていた俺がバカらしくなってきた。
「でも良かったの?実家に帰らずクリスマスをバイトに使っちゃって」
「いいですよ、両親もそこまで帰って来いとは言いませんから。正月も帰るかどうかはまだ決めてませんし」
会話をしているとケーキはあっという間に姿を消した。今日の夕飯はケーキだけでいいかなとも思うが流石に足りないだろう。
時間を見るともう9時を過ぎてもうじき10時になろうとしていた。会話もいいところで終わっているので切り上げることにした。
「そろそろ帰ります。夕飯も作らないといけないので」
「そっか、もうそんな時間なんだ。食器は私が洗っておくから着替えて来て」
「ありがとうございます」
彼女の気遣いに甘えて食べた皿を置いて俺は更衣室に向かった。
更衣室のロックカーは3つ置かれているが俺しかいないので他は空になっている。
着慣れたタクシードに似た上下黒い服を脱ぐと私服に着替え、中に入れていたショルダーバックをかけると更衣室を出た。
出る前に店の方に顔を出した。
「美智子さん、お疲れ様でした」
「お疲れ様、おやすみ」
「おやすみなさい」
挨拶を終えると店員用の裏出口から店を出た。外は看板を裏返すとき以上に冷え込んでいた。店の周りは寒さのせいか人通りもかなり減っている。
時給1000円とわりと高い給料をくれる喫茶店ルミナスから徒歩15分ほどで俺の住んでいるマンションに着く。
いつも帰る見慣れた住宅地はほとんどが電気を消していて、唯一の明かりが電灯だけだった。
懐中電灯を持っていない俺は電灯の明かりを頼りにマンションに向かっていた。
そんなとき、2つ前の電灯の下に黒い塊が置かれているのが目に入った。目を凝視するが動いている様子はない。
あまり気にせず近づくとそれが足を抱えて座っている女性であることがわかった。こんなに寒いのに短いスカートから足を出して、スーツの上には何も羽織っていない。
何か変なことに巻き込まれる気がした俺は早足で女性の前を通りすぎることにした。相手は他人。俺には関係ない。
そう思いつつも少し通り過ぎてから足が止まる。自分の中の善意が見捨てるなと言ってくる。声をかけろと訴えてくる。それは次第に彼女を無視するという考えを完全に打ち払ってしまった。
「はぁ」
星の見えない空を見上げて息を吐く。口から白い煙のようなものが出て来て、次第に消えて行く。
俺は振り返り女性の前に立った。
「大丈夫ですか?」
女性の肩を軽く叩く。スーツは完全に冷えている。少し触っただけなのに手の先が凍りそうになる。この人はいつからここにいるのだろう?
女性は顔を上げず、自分の足をさらに寄せた。
「放って置いてください」
「そう言われてもな~・・・」
そうですか、と言えるなら最初から声をかけないだろう。放って置けないから声をかけたのだから。
「お姉さん、ずっとここにいると凍え死ぬよ?」
「それでもいいです」
「・・・」
かける言葉が出てこない。なんて声かけてもこの女性は動こうとしない気がした。警察を呼ぶべき?呼んでどうにかなるのか?
「お姉さん、家はどこ?」
「・・・ないです」
「職場は?」
「・・・ないです」
「・・・」
家はない、職場もない?この人ってどうやって生きて来たの?そんな疑問を目の前の女性にするのは今はダメだろう。多分色々追い詰められているのだろう。そんな人をさらに暗い思いにさせたくない。
どうする?どうすればいい?
頭の中で必死に考えた。勉強でもバイトでも使ったことのないぐらい頭を回転させる。そして出た答えは1つだった。
「家に来る?」
社会人の男性が夜中に1人でいる女子高生と出会うシュチュエーションは漫画や小説で読んだことがあるし、実際に起きている事例もある。じっくり考えたがやはりこれは・・・。
自分でどうなんだろう?と思いつつも女性の反応を待つ。
すると女性はゆっくりと伏せていた顔を上げた。目は赤く腫れ、鼻筋には涙が流れていたようで水気が残っている。顔を上げた女性はとても整った顔立ちをしていた。
女性が反応したのでそのまま話を続けることにした。
「俺、マンションで1人暮らしなんだ。だから、まぁ良ければ来る?」
俺は少ししゃがんで女性に手を差し伸べる。女性は顔を晒したが何も言わずに俺の手を握った。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「キ、キスなんてしくさってー!!
セ、セクハラで訴えてやるー!!」
残業中。
なぜか突然、上司にキスされた。
「おかしいな。
これでだいたい、女は落ちるはずなのに。
……お前、もしかして女じゃない?」
怒り狂っている私と違い、上司は盛んに首を捻っているが……。
いったい、なにを言っているんだ、こいつは?
がしかし。
上司が、隣の家で飼っていた犬そっくりの顔をするもんでついつい情にほだされて。
付き合うことになりました……。
八木原千重 23歳
チルド洋菓子メーカー MonChoupinet 営業部勤務
褒められるほどきれいな資料を作る、仕事できる子
ただし、つい感情的になりすぎ
さらには男女間のことに鈍い……?
×
京屋佑司 32歳
チルド洋菓子メーカー MonChoupinet 営業部長
俺様京屋様
上層部にすら我が儘通しちゃう人
TLヒーローを地でいくスパダリ様
ただし、そこから外れると対応できない……?
TLヒロインからほど遠い、恋愛赤点の私と、
スパダリ恋愛ベタ上司の付き合いは、うまくいくのか……!?
*****
2019/09/11 連載開始
優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
けいこ
恋愛
人生に疲れ、自暴自棄になり、私はいろんなことから逃げていた。
してはいけないことをしてしまった自分を恥ながらも、この関係を断ち切れないままでいた。
そんな私に、ひょんなことから同居生活を始めた個性的なイケメン男子達が、それぞれに甘く優しく、大人の女の恋心をくすぐるような言葉をかけてくる…
ピアノが得意で大企業の御曹司、山崎祥太君、24歳。
有名大学に通い医師を目指してる、神田文都君、23歳。
美大生で画家志望の、望月颯君、21歳。
真っ直ぐで素直なみんなとの関わりの中で、ひどく冷め切った心が、ゆっくり溶けていくのがわかった。
家族、同居の女子達ともいろいろあって、大きく揺れ動く気持ちに戸惑いを隠せない。
こんな私でもやり直せるの?
幸せを願っても…いいの?
動き出す私の未来には、いったい何が待ち受けているの?
Share a quarter
null
恋愛
四人姉妹の末っ子として生まれた私――御剣和歌は、中学生の頃から、六歳下の姪である一葉の世話をしていた。
片親であった一葉が、孤独を覚えながら育たないようにと接してきた和歌。
二人は仲睦まじく共に過ごしてきたのだが、一葉が中学生になり思春期真っ盛りになると、その関係は少しずつ綻びを示し始める。
自分の妹同然――それ以上の存在として世話をしてきた姪が、自分を必要としていないと考えた私は、一葉と距離を取ることに決めたのだが…。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
2人のあなたに愛されて ~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
けいこ
恋愛
「柚葉ちゃん。僕と付き合ってほしい。ずっと君のことが好きだったんだ」
片思いだった若きイケメン社長からの突然の告白。
嘘みたいに深い愛情を注がれ、毎日ドキドキの日々を過ごしてる。
「僕の奥さんは柚葉しかいない。どんなことがあっても、一生君を幸せにするから。嘘じゃないよ。絶対に君を離さない」
結婚も決まって幸せ過ぎる私の目の前に現れたのは、もう1人のあなた。
大好きな彼の双子の弟。
第一印象は最悪――
なのに、信じられない裏切りによって天国から地獄に突き落とされた私を、あなたは不器用に包み込んでくれる。
愛情、裏切り、偽装恋愛、同居……そして、結婚。
あんなに穏やかだったはずの日常が、突然、嵐に巻き込まれたかのように目まぐるしく動き出す――
同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉
朝陽七彩
恋愛
突然。
同居することになった。
幼なじみの一輝くんと。
一輝くんは大人しくて子羊みたいな子。
……だったはず。
なのに。
「結菜ちゃん、一緒に寝よ」
えっ⁉
「結菜ちゃん、こっちにおいで」
そんなの恥ずかしいよっ。
「結菜ちゃんのこと、どうしようもなく、
ほしくてほしくてたまらない」
そんなにドキドキさせないでっ‼
今までの子羊のような一輝くん。
そうではなく。
オオカミになってしまっているっ⁉
。・.・*.・*・*.・。*・.・*・*.・*
如月結菜(きさらぎ ゆな)
高校三年生
恋愛に鈍感
椎名一輝(しいな いつき)
高校一年生
本当は恋愛に慣れていない
。・.・*.・*・*.・。*・.・*・*.・*
オオカミになっている。
そのときの一輝くんは。
「一緒にお風呂に入ったら教えてあげる」
一緒にっ⁉
そんなの恥ずかしいよっ。
恥ずかしくなる。
そんな言葉をサラッと言ったり。
それに。
少しイジワル。
だけど。
一輝くんは。
不器用なところもある。
そして一生懸命。
優しいところもたくさんある。
そんな一輝くんが。
「僕は結菜ちゃんのこと誰にも渡したくない」
「そんなに可愛いと理性が破壊寸前になる」
なんて言うから。
余計に恥ずかしくなるし緊張してしまう。
子羊の部分とオオカミの部分。
それらにはギャップがある。
だから戸惑ってしまう。
それだけではない。
そのギャップが。
ドキドキさせる。
虜にさせる。
それは一輝くんの魅力。
そんな一輝くんの魅力。
それに溺れてしまう。
もう一輝くんの魅力から……?
♡何が起こるかわからない⁉♡
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる