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第一話 入部
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キーンコーンカーンコーン
「よーし、おまいら。帰りのホームルームをはじめるぞ。」
えーちゃん先生が早口で話し始める。朝は授業に行きたくなくてゆっくり、帰りは早く帰りたくて早口に。けど時間は正確。この先生は謎だ。
「はい。連絡事項は一点だけです。
本日から部活動がおまいら一年に解禁されます。サボることのないように!」
「はーい!」と新たな生活に対する希望がこもった声が教室に響く。
その中でもひと際大きな希望を胸に抱いている少女がいた。そう、私である。
何を隠そう、私は”ミリオタ”なのである!パチパチパチパチー
そして今日本日この頃入部するのは、「ぐんかん同好会」という可愛らしさの中に鉄臭さが垣間見える部活。正直に言ってこの旅行前日のような胸の高まりが収まらない!!
「黒板に部室の一覧貼っとくから見てけよー」そう言って帰りのあいさつもせずにえーちゃん先生は立ち去った。
私は「イッツァショーターイム!」と言いながらパリコレ並みの歩き方で黒板へ向かい、腰に手を当てて表を覗き込む。
「えーっと、野球部:グラウンド、卓球部:体育館、なになに~戦車同...戦車道好会:廃部、って廃部も書くんかい。でーそんでー、あった!ぐんかん同好会:地下隔離教室」
......っては?!隔離って何?そんなヤバイ部活なのか??
まあ兎にも角にも行かない限りわからんかぁ。
「まずは地下へ続く階段を探すところからだな」
もうこの学校に入学して2か月は立つけどそんな階段あったかなー、っとあそこに見えるのは社会科の吉府先生ではないか!
「吉府せんせー!質問でーす!」
「お、同志鈴谷ではないか。聞きたいことは分かるぞ?地下への階段が見当たらないのだろう。」
「どうしてそれを?」
彼がなぜ私の聞きたいことが分かったのかは後で分かるだろう
「まあ付いてきなさい。」
そう言うと吉府先生は校舎の隅の方に進み、やがて水密区画の扉のような扉
が姿を表した。
「ここだ。」そう言い、海琴に扉を開けるように促す。
「では。」ハンドルを思い切り回すが、びくともしない。これが欲しいかと言わんばかりに吉府先生が持っていた呉566という潤滑油スプレーを海琴は取り上げ、ハンドルの軸に向かって噴射する。
「やっと回った。先生ありがとう!」
「いいってことさ。俺は母国という名の教員室に帰るからあとはヨロシク!」
「何がです?」海琴はそう質問したが、先生は行ってしまった。
何はともあれ、これで私は部室に行ける!
軽快な足取りで階段を降り、地下の廊下を闊歩し、勢いよく部室の扉を開ける。
「イッツァショーターイム!」どこかで聞いたセリフである。
海琴の目に、教室より1周りほど大きい部屋で追いかけっこをしている2人組が見えた。
逃げ回っている茶髪で身長が海琴と同じくらいの少女がこちらに気付いて向かってくる。
「おー、新入り!よく来てくれた!」先輩であろう人物が逃げながら私に挨拶(?)してきた。
「本日付けで入部しました、鈴谷海琴です!よろしくお願いします!」
海琴が挨拶をすると、先輩を追っかけていた黒髪セミロングの少女が私に声を掛けてきた。
「おー、みことちゃん!久しぶりー。」
「あれ?るづきではないかー!久しぶりぃー!」と言葉を返す。
私と彼女の関係だってー?私と彼女、熊野琉月は幼稚園、小学校と一緒だった幼馴染だ。実の姉妹レベルで仲がいい。
中学校が一緒なのは知っていたが、なぜか彼女は登校していなかった。
「ねえるづきちゃ、
と私が不登校の理由を聞こうとしたところ、
「なにボーっとしてんの~?」
と先輩が私の胸をいきなり揉んできた。
「あ、私の名前は夕月メア。いちおう会長を務めております。あ、ここ部じゃなくて会だから、そこんとこよろしく~。」
なにやってんの会長!!といい会長の頭を一殴り。
「あー、会長ずるーい!私も揉みたいですー!」
エサをねだるネコのような目で私をみるなっちゅーの。
「るづきはじぶんのでも揉んでろー。」
「えー、減るもんでもないしいいじゃーん」
「駄目なもんはダメ!」
そう、私とるづきはどこぞの会長さんとは違って人並みには”ある”のだ!
第2話 同好会存続の危機に続く。
「よーし、おまいら。帰りのホームルームをはじめるぞ。」
えーちゃん先生が早口で話し始める。朝は授業に行きたくなくてゆっくり、帰りは早く帰りたくて早口に。けど時間は正確。この先生は謎だ。
「はい。連絡事項は一点だけです。
本日から部活動がおまいら一年に解禁されます。サボることのないように!」
「はーい!」と新たな生活に対する希望がこもった声が教室に響く。
その中でもひと際大きな希望を胸に抱いている少女がいた。そう、私である。
何を隠そう、私は”ミリオタ”なのである!パチパチパチパチー
そして今日本日この頃入部するのは、「ぐんかん同好会」という可愛らしさの中に鉄臭さが垣間見える部活。正直に言ってこの旅行前日のような胸の高まりが収まらない!!
「黒板に部室の一覧貼っとくから見てけよー」そう言って帰りのあいさつもせずにえーちゃん先生は立ち去った。
私は「イッツァショーターイム!」と言いながらパリコレ並みの歩き方で黒板へ向かい、腰に手を当てて表を覗き込む。
「えーっと、野球部:グラウンド、卓球部:体育館、なになに~戦車同...戦車道好会:廃部、って廃部も書くんかい。でーそんでー、あった!ぐんかん同好会:地下隔離教室」
......っては?!隔離って何?そんなヤバイ部活なのか??
まあ兎にも角にも行かない限りわからんかぁ。
「まずは地下へ続く階段を探すところからだな」
もうこの学校に入学して2か月は立つけどそんな階段あったかなー、っとあそこに見えるのは社会科の吉府先生ではないか!
「吉府せんせー!質問でーす!」
「お、同志鈴谷ではないか。聞きたいことは分かるぞ?地下への階段が見当たらないのだろう。」
「どうしてそれを?」
彼がなぜ私の聞きたいことが分かったのかは後で分かるだろう
「まあ付いてきなさい。」
そう言うと吉府先生は校舎の隅の方に進み、やがて水密区画の扉のような扉
が姿を表した。
「ここだ。」そう言い、海琴に扉を開けるように促す。
「では。」ハンドルを思い切り回すが、びくともしない。これが欲しいかと言わんばかりに吉府先生が持っていた呉566という潤滑油スプレーを海琴は取り上げ、ハンドルの軸に向かって噴射する。
「やっと回った。先生ありがとう!」
「いいってことさ。俺は母国という名の教員室に帰るからあとはヨロシク!」
「何がです?」海琴はそう質問したが、先生は行ってしまった。
何はともあれ、これで私は部室に行ける!
軽快な足取りで階段を降り、地下の廊下を闊歩し、勢いよく部室の扉を開ける。
「イッツァショーターイム!」どこかで聞いたセリフである。
海琴の目に、教室より1周りほど大きい部屋で追いかけっこをしている2人組が見えた。
逃げ回っている茶髪で身長が海琴と同じくらいの少女がこちらに気付いて向かってくる。
「おー、新入り!よく来てくれた!」先輩であろう人物が逃げながら私に挨拶(?)してきた。
「本日付けで入部しました、鈴谷海琴です!よろしくお願いします!」
海琴が挨拶をすると、先輩を追っかけていた黒髪セミロングの少女が私に声を掛けてきた。
「おー、みことちゃん!久しぶりー。」
「あれ?るづきではないかー!久しぶりぃー!」と言葉を返す。
私と彼女の関係だってー?私と彼女、熊野琉月は幼稚園、小学校と一緒だった幼馴染だ。実の姉妹レベルで仲がいい。
中学校が一緒なのは知っていたが、なぜか彼女は登校していなかった。
「ねえるづきちゃ、
と私が不登校の理由を聞こうとしたところ、
「なにボーっとしてんの~?」
と先輩が私の胸をいきなり揉んできた。
「あ、私の名前は夕月メア。いちおう会長を務めております。あ、ここ部じゃなくて会だから、そこんとこよろしく~。」
なにやってんの会長!!といい会長の頭を一殴り。
「あー、会長ずるーい!私も揉みたいですー!」
エサをねだるネコのような目で私をみるなっちゅーの。
「るづきはじぶんのでも揉んでろー。」
「えー、減るもんでもないしいいじゃーん」
「駄目なもんはダメ!」
そう、私とるづきはどこぞの会長さんとは違って人並みには”ある”のだ!
第2話 同好会存続の危機に続く。
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