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かがやくよる
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すごい。どれも、これも。
今までリシャーナが出た夜会とは何もかもが違った。薄いガラスの中で揺らめくシャンデリアの炎が、城内を照らす。まるで昼と見間違うほど眩しい。
階上との近さゆえの明るさに、めまいを覚えるほどだった。
「リシャーナ、大丈夫かい?」
「はい……眩しいですね。とても」
「城はいつも来ても明るい……私も少し、苦手だ」
リシャーナの緊張を汲み取ったのか、ミゲルがそう微笑む。組んだ腕からはそんな様子は伝わってこなかったが、リシャーナはミゲルの気遣いをありがたくうけとった。
「今日は、ダリア姫の護衛騎士がお披露目されるらしい。隣国の使者の歓迎パーティと銘打っているが……」
「……そうなんですね」
無知ながらも、隣国の使者を差し置いて……と、リシャーナは思う。ミゲルも同じ意見なのか、眉をひそめていた。
「まあ、せっかくの場だ。楽しく……な?」
「はい。お父様」
リシャーナがそう返事をすると、いきなりミゲルが咳込み始める。どうしたのかと、リシャーナが目をぱちくりさせていると、問題ないと掠れた声で返事があった。少し挙動不審な父に、疑問を抱きながらも、リシャーナは前を向いた。
順番が来れば、名を呼ばれ、ホールに入ることになる。今日の目的を忘れないために、リシャーナは背筋を伸ばす。
「ミゲル・アルブケル! リシャーナ・アルブケル!」
ホールの真上で名を呼ばれる。父と共に一礼をし。階下を見下ろした。
一段一段、自分の存在を見せつけるようにゆっくり階段を降りる。
リシャーナは目だけを動かして、ホールを見渡した。
けれども、探していた漆黒(エルネスト)は、見つからなかった。明らかに肩を落としたリシャーナだったが、真っ直ぐ前を向いて、ホールに降りた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
人のざわめきと響く音楽に、リシャーナは軽いめまいを覚える。運ばれてきた果実水で喉を潤すが、胸から下に落ちていかない。ミゲルはあちこちから声を掛けられていた。仕事の話もあるのか、リシャーナはそっとその場から立ち去った。
響く音楽に合わせて踊る気にもなれず、リシャーナは壁に体を預けた。エルネストに会うために身にまとったドレスも、明るいシャンデリアの下ではくすんで見えた。
下を向いていると、低い声がホールに響く。賑やかな音楽も、ざわめきも、一瞬にして止まった。
「今日はよく集まってくれた。今日は、隣国の使者である、この宴に参加している。存分に楽しんでくれ!」
威厳のある声に、リシャーナは背を正した。惹き付けられるように壇上を見ていると、いつの間にかミゲルが隣に戻ってきていた。
「大丈夫か。リシャーナ」
「はい。国王様の声は、人を惹きつけますね」
「……別人のようだ」
「……何かありましたか?」
「……いや、こんな所では口にできない」
ミゲルの口調から察するに、今の国王は昔と変わったのだろう。推測に過ぎないが、悪い方向に変わったのでは無さそうだ。隣にミゲルがいる事で、リシャーナの緊張がほんの少し高まる。
「リシャーナ、ダリア姫が来たぞ」
「……はい」
ダリア姫と言えば、誰しも美姫と褒め称えるこの国の第一王女だ。しかし、その名を聞くと、リシャーナには嫌な記憶が蘇る。
メイの子息が、狂ったようにダリアの名をよんでいた。それがきっかけで、リシャーナとメイの幸福な日々が終わりを告げた。
苦い記憶が胸に燻る。リシャーナはぎゅ、と手を握り、悔しさを押し込めた。そして、皆が注目するダリアに視線を合わせる。
すると、見た事のある漆黒を彼女の後ろに見つけた。
「ほお、ダリア姫は護衛騎士にエルネスト・バルト卿を選んだのか。血に飢えた獣などと呼ばれていたが……やはり、見た目も重要なのだな」
隣のミゲルから感嘆の声が聞こえる。リシャーナは、目を見開き遠くにいるエルネストを見つめた。静まり返った貴族達の前で、エルネストがダリア姫の前に跪く。
「ここに……エルネスト…………を…………護衛…………」
宰相が、口上を述べる。しかし、リシャーナの耳には半分も入ってこなかった。怒りか、寂しさか、悔しさか。リシャーナの手が震えた。ふらりと、体が揺れる。倒れそうになるのを必死で堪える。
「リシャーナ?どうかしたか?」
「……お、とうさま。わたくし、少し人に酔ったようです」
「大丈夫か?人を呼ぼう」
「……いえ、結構です。少し、外に……」
「リシャーナ、無理するな。直ぐに部屋を……」
「一人で大丈夫です。帰る頃には必ず戻ります」
ミゲルがまだ何か言っていたが、リシャーナは声とエルネストに背を向けた。最後に見えたエルネストの姿は、ダリアに忠誠を誓うために手の甲に唇を落としている時だった。
『君を絶対に諦めないよ』
エルネストの声が頭の中にこだまする。
優しく、甘い日々は全て嘘だったのだ。リシャーナは、人混みに逆らうように足を進める。
大きな拍手と、貴族達の祝いの声が、リシャーナを孤独へと追いやる。
また、奪われた。
ダリアに、また幸福を奪われた。
リシャーナの中の燻りが、憎しみにかわる。
メイも、エルネストも。奪われた。
消えない憎しみを抱え、リシャーナは一人バルコニーへ向かった。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
「っ、はぁ、はぁ、はぁ」
息苦しい。苦しい。
身を焼かれる炎に包まれたようだ。久しぶりの感覚に、リシャーナは悶えていた。まっすぐ立っていることも難しく、足元がふらつく。締め付けるコルセット、ドレスを全て脱ぎ、この苦しみから解放されたい。
けれども、リシャーナとして生きる今、それは許されない。荒い呼吸を繰り返し、今見たものを忘れようと必死だった。
唯一の支えだったエルネストの今を知り、リシャーナの心は引き裂かれそうだった。
自我を保つのも難しく、決意も何もかもが崩れ去ってしまった。
「なんて、なんて……弱い人間なの……」
エルネストの裏切り、そして、直ぐに決意が崩れる自分の弱さに、リシャーナは絶望した。
「……っ、くや、しい」
立ち上がれない自分に、何度も悔しさをぶつけた。美しいと心踊ったドレスが汚れるのも構わず、リシャーナはバルコニーの床に膝をつけた。埃で汚れた床に、何度も拳を叩きつけた。施された化粧が落ちるのを気にする暇もなく、涙が流れていく。
どうして自分は誰にも愛されないのだ。
どうして欲しいものはみな去っていくのだ。
リシャーナは自分の不幸を嘆いた。
「私だって」
幸せになりたい。音にならない声で呟く。すると、バルコニーの下から声が聞こえた。
リシャーナは俯いていた顔を上げる。手すりの隙間から下を覗くが何も見えない。けれども、確実にリシャーナを呼ぶ声が聞こえた。
風にかき消されるほどの小さな、小さな声だった。
もしかしたら、空耳かもしれない。けれども、リシャーナの中で得体の知れない期待が芽生えた。
「エルネスト……さま?」
その名を呼ぶと、バルコニーの下がぼんやりとオレンジ色に光る。けれどもそれは一瞬で、直ぐに消えて無くなった。
「っ!」
もう一度エルネストの名前を呼ぶ。すると、オレンジ色の光は先程よりも強く輝いた。リシャーナは、立ち上がり、手すりに手をかける。そして、周りに誰もいないことを確認して、心の中で呟く。
『今すぐ下に降りたい。飛び降りれるように』
具体的な姿を想像した訳では無い。一刻も早く、下に降りるためにリシャーナは術式を紡ぐ。読めない文字の羅列が光となってリシャーナの内側をを包んだ。
全身が軋むような痛みの後、リシャーナの変容の術は完成した。
『……にゃぁ』
鳴き声で、自分が猫に変容したことに気づく。身軽でちょうどいいと、リシャーナは手すりに飛び乗った。
そして、下でぼんやりと光るオレンジ色の光に向かって手すりから飛び降りた。
今までリシャーナが出た夜会とは何もかもが違った。薄いガラスの中で揺らめくシャンデリアの炎が、城内を照らす。まるで昼と見間違うほど眩しい。
階上との近さゆえの明るさに、めまいを覚えるほどだった。
「リシャーナ、大丈夫かい?」
「はい……眩しいですね。とても」
「城はいつも来ても明るい……私も少し、苦手だ」
リシャーナの緊張を汲み取ったのか、ミゲルがそう微笑む。組んだ腕からはそんな様子は伝わってこなかったが、リシャーナはミゲルの気遣いをありがたくうけとった。
「今日は、ダリア姫の護衛騎士がお披露目されるらしい。隣国の使者の歓迎パーティと銘打っているが……」
「……そうなんですね」
無知ながらも、隣国の使者を差し置いて……と、リシャーナは思う。ミゲルも同じ意見なのか、眉をひそめていた。
「まあ、せっかくの場だ。楽しく……な?」
「はい。お父様」
リシャーナがそう返事をすると、いきなりミゲルが咳込み始める。どうしたのかと、リシャーナが目をぱちくりさせていると、問題ないと掠れた声で返事があった。少し挙動不審な父に、疑問を抱きながらも、リシャーナは前を向いた。
順番が来れば、名を呼ばれ、ホールに入ることになる。今日の目的を忘れないために、リシャーナは背筋を伸ばす。
「ミゲル・アルブケル! リシャーナ・アルブケル!」
ホールの真上で名を呼ばれる。父と共に一礼をし。階下を見下ろした。
一段一段、自分の存在を見せつけるようにゆっくり階段を降りる。
リシャーナは目だけを動かして、ホールを見渡した。
けれども、探していた漆黒(エルネスト)は、見つからなかった。明らかに肩を落としたリシャーナだったが、真っ直ぐ前を向いて、ホールに降りた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
人のざわめきと響く音楽に、リシャーナは軽いめまいを覚える。運ばれてきた果実水で喉を潤すが、胸から下に落ちていかない。ミゲルはあちこちから声を掛けられていた。仕事の話もあるのか、リシャーナはそっとその場から立ち去った。
響く音楽に合わせて踊る気にもなれず、リシャーナは壁に体を預けた。エルネストに会うために身にまとったドレスも、明るいシャンデリアの下ではくすんで見えた。
下を向いていると、低い声がホールに響く。賑やかな音楽も、ざわめきも、一瞬にして止まった。
「今日はよく集まってくれた。今日は、隣国の使者である、この宴に参加している。存分に楽しんでくれ!」
威厳のある声に、リシャーナは背を正した。惹き付けられるように壇上を見ていると、いつの間にかミゲルが隣に戻ってきていた。
「大丈夫か。リシャーナ」
「はい。国王様の声は、人を惹きつけますね」
「……別人のようだ」
「……何かありましたか?」
「……いや、こんな所では口にできない」
ミゲルの口調から察するに、今の国王は昔と変わったのだろう。推測に過ぎないが、悪い方向に変わったのでは無さそうだ。隣にミゲルがいる事で、リシャーナの緊張がほんの少し高まる。
「リシャーナ、ダリア姫が来たぞ」
「……はい」
ダリア姫と言えば、誰しも美姫と褒め称えるこの国の第一王女だ。しかし、その名を聞くと、リシャーナには嫌な記憶が蘇る。
メイの子息が、狂ったようにダリアの名をよんでいた。それがきっかけで、リシャーナとメイの幸福な日々が終わりを告げた。
苦い記憶が胸に燻る。リシャーナはぎゅ、と手を握り、悔しさを押し込めた。そして、皆が注目するダリアに視線を合わせる。
すると、見た事のある漆黒を彼女の後ろに見つけた。
「ほお、ダリア姫は護衛騎士にエルネスト・バルト卿を選んだのか。血に飢えた獣などと呼ばれていたが……やはり、見た目も重要なのだな」
隣のミゲルから感嘆の声が聞こえる。リシャーナは、目を見開き遠くにいるエルネストを見つめた。静まり返った貴族達の前で、エルネストがダリア姫の前に跪く。
「ここに……エルネスト…………を…………護衛…………」
宰相が、口上を述べる。しかし、リシャーナの耳には半分も入ってこなかった。怒りか、寂しさか、悔しさか。リシャーナの手が震えた。ふらりと、体が揺れる。倒れそうになるのを必死で堪える。
「リシャーナ?どうかしたか?」
「……お、とうさま。わたくし、少し人に酔ったようです」
「大丈夫か?人を呼ぼう」
「……いえ、結構です。少し、外に……」
「リシャーナ、無理するな。直ぐに部屋を……」
「一人で大丈夫です。帰る頃には必ず戻ります」
ミゲルがまだ何か言っていたが、リシャーナは声とエルネストに背を向けた。最後に見えたエルネストの姿は、ダリアに忠誠を誓うために手の甲に唇を落としている時だった。
『君を絶対に諦めないよ』
エルネストの声が頭の中にこだまする。
優しく、甘い日々は全て嘘だったのだ。リシャーナは、人混みに逆らうように足を進める。
大きな拍手と、貴族達の祝いの声が、リシャーナを孤独へと追いやる。
また、奪われた。
ダリアに、また幸福を奪われた。
リシャーナの中の燻りが、憎しみにかわる。
メイも、エルネストも。奪われた。
消えない憎しみを抱え、リシャーナは一人バルコニーへ向かった。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
「っ、はぁ、はぁ、はぁ」
息苦しい。苦しい。
身を焼かれる炎に包まれたようだ。久しぶりの感覚に、リシャーナは悶えていた。まっすぐ立っていることも難しく、足元がふらつく。締め付けるコルセット、ドレスを全て脱ぎ、この苦しみから解放されたい。
けれども、リシャーナとして生きる今、それは許されない。荒い呼吸を繰り返し、今見たものを忘れようと必死だった。
唯一の支えだったエルネストの今を知り、リシャーナの心は引き裂かれそうだった。
自我を保つのも難しく、決意も何もかもが崩れ去ってしまった。
「なんて、なんて……弱い人間なの……」
エルネストの裏切り、そして、直ぐに決意が崩れる自分の弱さに、リシャーナは絶望した。
「……っ、くや、しい」
立ち上がれない自分に、何度も悔しさをぶつけた。美しいと心踊ったドレスが汚れるのも構わず、リシャーナはバルコニーの床に膝をつけた。埃で汚れた床に、何度も拳を叩きつけた。施された化粧が落ちるのを気にする暇もなく、涙が流れていく。
どうして自分は誰にも愛されないのだ。
どうして欲しいものはみな去っていくのだ。
リシャーナは自分の不幸を嘆いた。
「私だって」
幸せになりたい。音にならない声で呟く。すると、バルコニーの下から声が聞こえた。
リシャーナは俯いていた顔を上げる。手すりの隙間から下を覗くが何も見えない。けれども、確実にリシャーナを呼ぶ声が聞こえた。
風にかき消されるほどの小さな、小さな声だった。
もしかしたら、空耳かもしれない。けれども、リシャーナの中で得体の知れない期待が芽生えた。
「エルネスト……さま?」
その名を呼ぶと、バルコニーの下がぼんやりとオレンジ色に光る。けれどもそれは一瞬で、直ぐに消えて無くなった。
「っ!」
もう一度エルネストの名前を呼ぶ。すると、オレンジ色の光は先程よりも強く輝いた。リシャーナは、立ち上がり、手すりに手をかける。そして、周りに誰もいないことを確認して、心の中で呟く。
『今すぐ下に降りたい。飛び降りれるように』
具体的な姿を想像した訳では無い。一刻も早く、下に降りるためにリシャーナは術式を紡ぐ。読めない文字の羅列が光となってリシャーナの内側をを包んだ。
全身が軋むような痛みの後、リシャーナの変容の術は完成した。
『……にゃぁ』
鳴き声で、自分が猫に変容したことに気づく。身軽でちょうどいいと、リシャーナは手すりに飛び乗った。
そして、下でぼんやりと光るオレンジ色の光に向かって手すりから飛び降りた。
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