25 / 54
ふたりの暮らし
しおりを挟む
「慎くん」
朝。真山を起こしてくれるのは目覚ましのアラームではなく桐野の柔らかく澄んだ声だった。
鼓膜を震わせる声は優しくて、真山は幸せな気持ちで目覚めを迎える。
布団から顔を出した真山の目に映るのは、桐野の穏やかな笑みだ。
「んあ、おはよ、そーいちさん」
「おはよう。朝ごはんにしよう」
ベッドの上で挨拶を交わして、真山はのんびり起き出す。
先に起き出すのは桐野で、一通りの身支度と朝食の支度を終えたあと、まだベッドに潜っている真山を起こしてくれる。
真山は朝はそんなに強くない。まだ重い瞼を擦りながらパジャマ姿でダイニングセットに座ると、そこには桐野が用意した二人分の朝食が並んでいる。
朝は食べないことの方が多かった真山だが、桐野の家に来てからはちゃんと食べるようになっていた。
今朝のメニューはグリーンスムージーと、白いプレートに載ったトーストと目玉焼き、ウインナーとチーズだった。
「いただきます」
真山が手を合わせると、向かいに座る桐野が同じように手を合わせた。
「いただきます」
ホテルの朝ごはんみたいだと思いながら、真山はトーストに齧り付いた。
綺麗なきつね色に焼き上げられたトーストに歯を立てると、軽やかな音がした。表面はむらなく焼けていて、中はふわふわと柔らかい。パン自体がうっすらと甘くて、塗られたバターの塩気とよく合っている。きっと高いパンなんだろうと思う。
目玉焼きはベーコンエッグで黄身はとろとろの半熟。塩と胡椒のかかったところに醤油を少しだけ垂らして食べるのが真山の食べ方だった。
ウインナーとチーズも美味しいし、グリーンスムージーは見た目に反して青臭さもなくフルーツの味がして飲みやすかった。
朝食を終えると、真山は二人分の洗い物を済ませ、身支度をする。その間に桐野はリビングでラップトップを開き、メールチェックをしているようだった。
気温もだいぶ上がるようになってきて、服選びも春っぽい物を選ぶようになった。カットソーにジャケットと、細身のパンツ。桐野と並んでも恥ずかしくないように、持っている中でも品のいいものを選ぶようになった。忘れ物がないかリュックの中身を確認して、真山は部屋を出る。
身支度を終えた真山がリビングに行くと、桐野がパソコンを閉じたところだった。
「慎くん、忘れ物はないか」
ジャケットを羽織ってネクタイを整える桐野の姿を見るのが好きだった。
「ん」
「今夜は外で食べようか。おすすめの店があるんだ」
桐野は楽しげに言う。
週に二度ほど、桐野は真山を行きつけの店に連れて行ってくれる。だいたいが高級店で、その度に真山は住む世界の違いを見せつけられて緊張していた。
それでも、桐野と一緒に美味しいものを食べられるのは楽しかった。自分の知らなかった世界が見えて、桐野の見ている世界が見えて、そこに自分がいられるのが嬉しかった。
ひとつずつ、小さな夢が叶っていく。隣に桐野がいて、優しく笑ってくれる。その度に真山は甘やかな幸せを噛み締めた。
「ふふ、楽しみにしてる」
「迎えは駅でいいか」
「うん。夕方には終わる予定だから、連絡するね」
そんな会話をしながら二人で家を出る。
送迎は桐野がしてくれる。大学くらい自分でいけると言ったが、桐野には一緒にいる時間が少しでも長いほうがいいと言って押し切られた。
そんなことを言われたら、真山には断ることはできなかった。
最初は大学の前まで送迎してくれて、それは流石に目立ちすぎるのでやめて欲しいと頼んで駅までの送迎になった。
大学に着くと、真山は授業を受ける。真山がいるのは経済学部だ。四年になると授業は少ないが、退屈なので他の学部の講義を覗いてみたり、図書館で勉強したりしていた。卒業論文も就職活動もあるので準備もしておかなくてはならない。大学に行く日はたいていそうやって夕方まで時間を潰す。
帰りは、真山が駅に着く頃には桐野がもう待っている。ロータリーにいても、桐野の車はすぐわかった。黒い塗装はいつも綺麗に磨かれて艶がある。車にはそんなに詳しくない真山にも、見れば一目でわかる。
真山が近付くと、ドアのロックが解除される。
「おつかれさま、慎くん」
「そーいちさんも、おつかれさま」
助手席に乗り込むと、運転席にいる桐野の笑みが真山を迎えた。
真山も笑みで応え、言葉を交わすのがいつもの流れだった。
「少し時間があるから、買い物に行ってもいいだろうか。明日の朝のパンがないから」
「うん」
真山がシートベルトを着けると、二人を乗せた車は静かに走り出した。
桐野は慣れた様子で車を運転する。社長ともなれば運転手がついていそうなのに、桐野は自分で運転している。運転も上手い。もちろん車の性能はあるが、車の性能を過信した運転ではない。ブレーキは優しく、加速も穏やかだ。
「そーいちさん、運転上手いよね」
「そう、だろうか」
「運転手はいないの?」
「ああ。自分で運転したくて」
「そうなんだ」
桐野は意外と自立心がある。しっかりしているしちゃんと考えている。わかってはいたが、自分に比べたらずっと大人だ。
二人を乗せた車は、幹線道路から住宅の多い細い道に入り、裏通りのコインパーキングに停まった。
「この近くに行きつけのパン屋があるんだ」
桐野に連れてこられたのは裏通りにある小さなベーカリーだった。店に入るとパンの香ばしい匂いがする。こじんまりとした個人経営のベーカリーのようで店舗はそれほど広くはないが、人気店のようで閉店が近い時間なのも相俟って残っているパンはほとんどなかった。
桐野は袋に入った食パンを買った。桐野のお気に入りで、予約をしていたらしかった。茶色の紙袋に入れて渡され、二人は店を出た。
朝。真山を起こしてくれるのは目覚ましのアラームではなく桐野の柔らかく澄んだ声だった。
鼓膜を震わせる声は優しくて、真山は幸せな気持ちで目覚めを迎える。
布団から顔を出した真山の目に映るのは、桐野の穏やかな笑みだ。
「んあ、おはよ、そーいちさん」
「おはよう。朝ごはんにしよう」
ベッドの上で挨拶を交わして、真山はのんびり起き出す。
先に起き出すのは桐野で、一通りの身支度と朝食の支度を終えたあと、まだベッドに潜っている真山を起こしてくれる。
真山は朝はそんなに強くない。まだ重い瞼を擦りながらパジャマ姿でダイニングセットに座ると、そこには桐野が用意した二人分の朝食が並んでいる。
朝は食べないことの方が多かった真山だが、桐野の家に来てからはちゃんと食べるようになっていた。
今朝のメニューはグリーンスムージーと、白いプレートに載ったトーストと目玉焼き、ウインナーとチーズだった。
「いただきます」
真山が手を合わせると、向かいに座る桐野が同じように手を合わせた。
「いただきます」
ホテルの朝ごはんみたいだと思いながら、真山はトーストに齧り付いた。
綺麗なきつね色に焼き上げられたトーストに歯を立てると、軽やかな音がした。表面はむらなく焼けていて、中はふわふわと柔らかい。パン自体がうっすらと甘くて、塗られたバターの塩気とよく合っている。きっと高いパンなんだろうと思う。
目玉焼きはベーコンエッグで黄身はとろとろの半熟。塩と胡椒のかかったところに醤油を少しだけ垂らして食べるのが真山の食べ方だった。
ウインナーとチーズも美味しいし、グリーンスムージーは見た目に反して青臭さもなくフルーツの味がして飲みやすかった。
朝食を終えると、真山は二人分の洗い物を済ませ、身支度をする。その間に桐野はリビングでラップトップを開き、メールチェックをしているようだった。
気温もだいぶ上がるようになってきて、服選びも春っぽい物を選ぶようになった。カットソーにジャケットと、細身のパンツ。桐野と並んでも恥ずかしくないように、持っている中でも品のいいものを選ぶようになった。忘れ物がないかリュックの中身を確認して、真山は部屋を出る。
身支度を終えた真山がリビングに行くと、桐野がパソコンを閉じたところだった。
「慎くん、忘れ物はないか」
ジャケットを羽織ってネクタイを整える桐野の姿を見るのが好きだった。
「ん」
「今夜は外で食べようか。おすすめの店があるんだ」
桐野は楽しげに言う。
週に二度ほど、桐野は真山を行きつけの店に連れて行ってくれる。だいたいが高級店で、その度に真山は住む世界の違いを見せつけられて緊張していた。
それでも、桐野と一緒に美味しいものを食べられるのは楽しかった。自分の知らなかった世界が見えて、桐野の見ている世界が見えて、そこに自分がいられるのが嬉しかった。
ひとつずつ、小さな夢が叶っていく。隣に桐野がいて、優しく笑ってくれる。その度に真山は甘やかな幸せを噛み締めた。
「ふふ、楽しみにしてる」
「迎えは駅でいいか」
「うん。夕方には終わる予定だから、連絡するね」
そんな会話をしながら二人で家を出る。
送迎は桐野がしてくれる。大学くらい自分でいけると言ったが、桐野には一緒にいる時間が少しでも長いほうがいいと言って押し切られた。
そんなことを言われたら、真山には断ることはできなかった。
最初は大学の前まで送迎してくれて、それは流石に目立ちすぎるのでやめて欲しいと頼んで駅までの送迎になった。
大学に着くと、真山は授業を受ける。真山がいるのは経済学部だ。四年になると授業は少ないが、退屈なので他の学部の講義を覗いてみたり、図書館で勉強したりしていた。卒業論文も就職活動もあるので準備もしておかなくてはならない。大学に行く日はたいていそうやって夕方まで時間を潰す。
帰りは、真山が駅に着く頃には桐野がもう待っている。ロータリーにいても、桐野の車はすぐわかった。黒い塗装はいつも綺麗に磨かれて艶がある。車にはそんなに詳しくない真山にも、見れば一目でわかる。
真山が近付くと、ドアのロックが解除される。
「おつかれさま、慎くん」
「そーいちさんも、おつかれさま」
助手席に乗り込むと、運転席にいる桐野の笑みが真山を迎えた。
真山も笑みで応え、言葉を交わすのがいつもの流れだった。
「少し時間があるから、買い物に行ってもいいだろうか。明日の朝のパンがないから」
「うん」
真山がシートベルトを着けると、二人を乗せた車は静かに走り出した。
桐野は慣れた様子で車を運転する。社長ともなれば運転手がついていそうなのに、桐野は自分で運転している。運転も上手い。もちろん車の性能はあるが、車の性能を過信した運転ではない。ブレーキは優しく、加速も穏やかだ。
「そーいちさん、運転上手いよね」
「そう、だろうか」
「運転手はいないの?」
「ああ。自分で運転したくて」
「そうなんだ」
桐野は意外と自立心がある。しっかりしているしちゃんと考えている。わかってはいたが、自分に比べたらずっと大人だ。
二人を乗せた車は、幹線道路から住宅の多い細い道に入り、裏通りのコインパーキングに停まった。
「この近くに行きつけのパン屋があるんだ」
桐野に連れてこられたのは裏通りにある小さなベーカリーだった。店に入るとパンの香ばしい匂いがする。こじんまりとした個人経営のベーカリーのようで店舗はそれほど広くはないが、人気店のようで閉店が近い時間なのも相俟って残っているパンはほとんどなかった。
桐野は袋に入った食パンを買った。桐野のお気に入りで、予約をしていたらしかった。茶色の紙袋に入れて渡され、二人は店を出た。
5
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
その溺愛は伝わりづらい!気弱なスパダリ御曹司にノンケの僕は落とされました
海野幻創
BL
人好きのする端正な顔立ちを持ち、文武両道でなんでも無難にこなせることのできた生田雅紀(いくたまさき)は、小さい頃から多くの友人に囲まれていた。
しかし他人との付き合いは広く浅くの最小限に留めるタイプで、女性とも身体だけの付き合いしかしてこなかった。
偶然出会った久世透(くぜとおる)は、嫉妬を覚えるほどのスタイルと美貌をもち、引け目を感じるほどの高学歴で、議員の孫であり大企業役員の息子だった。
御曹司であることにふさわしく、スマートに大金を使ってみせるところがありながら、生田の前では捨てられた子犬のようにおどおどして気弱な様子を見せ、そのギャップを生田は面白がっていたのだが……。
これまで他人と深くは関わってこなかったはずなのに、会うたびに違う一面を見せる久世は、いつしか生田にとって離れがたい存在となっていく。
【7/27完結しました。読んでいただいてありがとうございました。】
【続編も8/17完結しました。】
「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
↑この続編は、R18の過激描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
【完結】恋愛経験ゼロ、モテ要素もないので恋愛はあきらめていたオメガ男性が運命の番に出会う話
十海 碧
BL
桐生蓮、オメガ男性は桜華学園というオメガのみの中高一貫に通っていたので恋愛経験ゼロ。好きなのは男性なのだけど、周囲のオメガ美少女には勝てないのはわかってる。高校卒業して、漫画家になり自立しようと頑張っている。蓮の父、桐生柊里、ベータ男性はイケメン恋愛小説家として活躍している。母はいないが、何か理由があるらしい。蓮が20歳になったら母のことを教えてくれる約束になっている。
ある日、沢渡優斗というアルファ男性に出会い、お互い運命の番ということに気付く。しかし、優斗は既に伊集院美月という恋人がいた。美月はIQ200の天才で美人なアルファ女性、大手出版社である伊集社の跡取り娘。かなわない恋なのかとあきらめたが……ハッピーエンドになります。
失恋した美月も運命の番に出会って幸せになります。
蓮の母は誰なのか、20歳の誕生日に柊里が説明します。柊里の過去の話をします。
初めての小説です。オメガバース、運命の番が好きで作品を書きました。業界話は取材せず空想で書いておりますので、現実とは異なることが多いと思います。空想の世界の話と許して下さい。
幼馴染から離れたい。
June
BL
アルファの朔に俺はとってただの幼馴染であって、それ以上もそれ以下でもない。
だけどベータの俺にとって朔は幼馴染で、それ以上に大切な存在だと、そう気づいてしまったんだ。
βの谷口優希がある日Ωになってしまった。幼馴染でいられないとそう思った優希は幼馴染のα、伊賀崎朔から離れようとする。
誤字脱字あるかも。
最後らへんグダグダ。下手だ。
ちんぷんかんぷんかも。
パッと思いつき設定でさっと書いたから・・・
すいません。
森の中の華 (オメガバース、α✕Ω、完結)
Oj
BL
オメガバースBLです。
受けが妊娠しますので、ご注意下さい。
コンセプトは『受けを妊娠させて吐くほど悩む攻め』です。
ちょっとヤンチャなアルファ攻め✕大人しく不憫なオメガ受けです。
アルファ兄弟のどちらが攻めになるかは作中お楽しみいただけたらと思いますが、第一話でわかってしまうと思います。
ハッピーエンドですが、そこまで受けが辛い目に合い続けます。
菊島 華 (きくしま はな) 受
両親がオメガのという珍しい出生。幼い頃から森之宮家で次期当主の妻となるべく育てられる。囲われています。
森之宮 健司 (もりのみや けんじ) 兄
森之宮家時期当主。品行方正、成績優秀。生徒会長をしていて学校内での信頼も厚いです。
森之宮 裕司 (もりのみや ゆうじ) 弟
森之宮家次期当主。兄ができすぎていたり、他にも色々あって腐っています。
健司と裕司は二卵性の双子です。
オメガバースという第二の性別がある世界でのお話です。
男女の他にアルファ、ベータ、オメガと性別があり、オメガは男性でも妊娠が可能です。
アルファとオメガは数が少なく、ほとんどの人がベータです。アルファは能力が高い人間が多く、オメガは妊娠に特化していて誘惑するためのフェロモンを出すため恐れられ卑下されています。
その地方で有名な企業の子息であるアルファの兄弟と、どちらかの妻となるため育てられたオメガの少年のお話です。
この作品では第二の性別は17歳頃を目安に判定されていきます。それまでは検査しても確定されないことが多い、という設定です。
また、第二の性別は親の性別が反映されます。アルファ同士の親からはアルファが、オメガ同士の親からはオメガが生まれます。
独自解釈している設定があります。
第二部にて息子達とその恋人達です。
長男 咲也 (さくや)
次男 伊吹 (いぶき)
三男 開斗 (かいと)
咲也の恋人 朝陽 (あさひ)
伊吹の恋人 幸四郎 (こうしろう)
開斗の恋人 アイ・ミイ
本編完結しています。
今後は短編を更新する予定です。
記憶の欠片
藍白
BL
囚われたまま生きている。記憶の欠片が、夢か過去かわからない思いを運んでくるから、囚われてしまう。そんな啓介は、運命の番に出会う。
過去に縛られた自分を直視したくなくて目を背ける啓介だが、宗弥の想いが伝わるとき、忘れたい記憶の欠片が消えてく。希望が込められた記憶の欠片が生まれるのだから。
輪廻転生。オメガバース。
フジョッシーさん、夏の絵師様アンソロに書いたお話です。
kindleに掲載していた短編になります。今まで掲載していた本文は削除し、kindleに掲載していたものを掲載し直しました。
残酷・暴力・オメガバース描写あります。苦手な方は注意して下さい。
フジョさんの、夏の絵師さんアンソロで書いたお話です。
表紙は 紅さん@xdkzw48
夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子
葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。
幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。
一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。
やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。
※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。
キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる