206 / 206
81ー5
しおりを挟む
「ひ……、う……」
先崎サンはゆっくり抜き差ししながら、さっきオレが腹にぶちまけた白濁を指で掬っては繋がった部分に絡めてきた。
それのおかげもあってか、切れるような痛みとかはない。
圧迫感はすげぇけど。
あんなぶっといモンがオレん中に挿入ってるとか……。
信じらんねぇ。
……けど、ものすげぇ圧迫感が、指なんかじゃねぇってことを無理矢理身体に分からせる。
ってゆーか、さっき指でされたからか……。
すっげぇキツくって、苦しいって思ってたハズなのに、何度か動かされるうちに、またグチュグチュ水っぽい音がしてきて……。
なんか気持ちよくなってくる。
「もうぐじゅぐじゅになってきた……。やっぱなんかムカつくな……」
なんでかわかんねぇけど、少し怒ったような先崎サンがパン!と肌がぶつかる音がするほど奥まで打ち付けてきた。
「あっ……っは……!や……、すご……、いっぱぃ……ッス……あぁっ……」
自分の中をいっぱいに埋められる感覚が気持ちイイ。
身体の奥が無理矢理拡げられる感覚が気持ちイイ。
入り口から奥まで熱いもので擦られる感覚が気持ちイイ。
存在感も刺激も何もかもが指の比じゃなくて。
快感も指の比じゃなくて。
ずりゅっ、ずりゅっと括れに内壁を引っ掛けるようにして引き抜かれると、ぞわぞわと背筋に痺れが走って、脱力する。
力が抜けたところを狙ったようにズチュッと奥まで突きあげられ、衝撃でまた女みてぇな高い声が出た。
「あっ……!先崎サッ……!やぅ、すごっ……!」
「中、絡み付いてきて、すげぇいいぜ……。おまえは?……俺の、イイか?」
動かしやすくなってきたからか、角度を変えて中を抉ってくる先崎サン。
浅く、緩く動かされてもどかしさに焦れたところでずぶりと奥まで入ってくる。
そうされると思わず身体に力が入って、奥まで埋められたそれをきゅうっと締め付けてしまうのが分かった。
「はぁ……っ、んっ……、すご……っ、イイ……ッス……っん!」
「……あいつらより、イイ……?」
「はぁっ!……???」
ずん、と奥を突いたところで先崎サンはピタリと動きを止めた。
「アイツらって……誰ッスか……?」
「さっきの『センパイ』らに決まってんだろ。おまえ、さっきみてぇに囲まれて順番に突っ込まれてたんだろ?」
「へっ……!?」
「こんなすぐぐちょぐちょになって……やらしく絡み付いてくる身体にさせられやがって……。すげぇムカつく……。まぁ、心配すんな。おまえが満足できるように五人分ヤってやるよ」
そう言うと怒りをぶつけるようにガンガン腰を打ち付けてきた。
激しく出入りする熱棒に掻き混ぜられて、じゅぱっ、じゅぱっと粘液が泡だって飛び散る。
「ひっ!あうっ!ちがっ!先崎サ……!な、ないッス!オレ……っ、ないッス……!」
アイツらにヤられてたとか……。
そんな誤解は……先崎サンにだけはされたくなかった。
ずぼずぼ突かれてまともに声なんか出なかったけど、オレは必死で訴えた。
「ひあ!あぁ!アイツらとなんか……したこと、ねッス!オレ……、先崎サンが……、コレが初めてッス……!」
「……!?」
ハッと息を飲んで、先崎サンの動きが止まる。
「……マジか?」
「……マジッス……。な、なんで初めてなのにこんなに気持ちイのか分かんねッスけど……うぅ……」
なんか自分がすげーヤラシー奴なんじゃねぇかって気がして恥ずかしかったけど……。
「せ、先崎サンだから……かも……」
先崎サンのは口でしてるだけでなんか気持ちよくなっちまうし。
先崎サンがオレで気持ちよくなってるってコトが気持ちイイ。
身体が奥から熱くなる。
「……雷太……!……わりぃ……」
「は……んっ!」
先崎サンは、なんかすげぇ苦しそうな声で言うと、オレの中に埋めてたものを抜いちまって……。
それからぎゅっとオレを抱き締めてきた。
そして思い出したように、転がってたナイフでオレを縛り付けてた包帯を切った。
脚を固定していた竹刀がカランと落ちる。
「マジ……悪かった……。身体……ツラかったか?」
せ、先崎サンがこのオレに謝ってるぅぅ!?
「いやっ!だいじょぶッス!マジであの……その……気持ちよかったし……。ってゆーか……あの……スンマセン……やっぱ、だいじょぶじゃねぇかも……ッス……」
「……っ……すまねぇ。俺……おまえがアイツらの処理してたって思ったら……どうしようもねぇほどイライラして……。無茶した……。どこがツラい?」
優しく背中を撫でるようにさすってくれる。
「って……ゆーか……。ちゅ、ちゅ……」
「ちゅ……?」
「中途半端なのがツラいッス!」
「え……?」
「つ、続き……して下さい……」
「雷太……」
「そ、それに、まだ先崎サン、イってないし……。オレ、先崎サンの舎弟ッスから!オレが先崎サンをイかせたいッス!」
袴の隙間から少し萎えた先崎サンのものを取り出して、咥える。
「……雷、太……っ!」
括れの付け根を舌の腹で擦りながら、先を吸い上げる。
みるみるうちにそれは熱を持ってきて、固くそそり立った。
こんな太いもんがあんなトコに挿入って痛くねぇとか自分でも信じらんねぇけど。
これで満たされる感覚が蘇ってゾクゾクする。
「先崎サン……挿れて……」
膝の裏を持って、さっきみたいに大きく脚を開いて畳の上に横たわる。
「……いいのか?」
「う、うぃッス。お、お願いしまス……」
雷太……と耳元で囁くように呟いてから、先崎サンが覆い被さってきた。
「ふ……、あ……あっ……」
ずぶ……、と入り口がこじ開けられて、その瞬間はちょっと苦しくて息が止まるけど、すぐに疼いてた粘膜が満たされて悦びにわなないた。
「……はぁ……雷太……雷太……っ」
少し乱れた息で耳に軽くキスをしながらオレの名前を繰り返し呼ぶ先崎サン。
すげぇゾクゾクする。
くちゅ……くちゅ……と濡れた肉筒の中を緩やかに屹立が往復する。
すげぇ優しいカンジで幸せになるんだけど……。
だんだんもっと激しくして欲しくなってきた。
……やっぱオレってヤラシーのかなぁ……。
「先崎……サァン……、もっと……もっと……して欲しっ……」
「雷太……おまえさ……エロすぎ。エロいのはいいけど、もう簡単に誰かのを咥えたりすんじゃねぇぞ?」
「し、しないッス……!もう……先崎サンのしかしたくないッスもん。他の奴らのなんて、ゲロりそうッス……」
「本当だな?」
「本当ッスよ~。……だから……先崎サン……いっぱい、シて……?」
「おねだりかよ。欲張りな舎弟だな」
そういう先崎サンの目は笑ってて、優しかった。
そして同じくらい優しいキスが落とされて……。
「あっ!ああっ!あっ……!いっ……!」
じゅぷっじゅぷっとゼリーを潰すような音がして、深い律動が開始される。
何度も何度も縁がめくれるほどギリギリまで引き抜かれてから、一気に奥まで熱い杭を打ち付けられた。
「すごっ……すごい……っ!やぁっ!気持ちイッス!先崎サッ……先崎サァン!」
必死で先崎サンにしがみつく。
「俺も……すげぇ、イイよ……雷太……っは……」
息を乱し始めた先崎サンの声がエロい。
どんどん気持ちが昂ぶってく。
「もっと……ぐちゃぐちゃにして……っ!掻き混ぜて……っ!」
「激しーの好きなんだ?雷太」
「はぁっ、せ、先崎サンには……めちゃめちゃに……されたいッス……!もっと……いっぱい……して……もっと……ふぁっ!あぁっ!」
「雷太……名前……呼んで……?」
「あっ……!た、太陽……サンッ……!あ!イ……、イイ……っ!イく……イっちゃ……!!」
ジュプジュプと激しく粘膜を擦られて……奥を突かれて身体がガクガクと揺さ振られる。
「雷太……っ」
『愛してる』
そんな言葉が聞こえた気がした。
◆◆◆
「も、もう無理ッス!」
「こんくらいでヘバってんじゃねぇ」
「マ、マジもう限界ッス……。カンベンして下さい……!」
「俺の舎弟なら我慢しろ。あと三本……!」
「さ、三本とか、ぜってー無理ッスから!」
床に突っ伏して倒れるオレの背中をビシーッと竹刀が打つ。
「ぎゃーー!」
「おまえが強くなりてぇつったんだろ」
「う……そ、それはそーなんスけど……」
「打ち込み五十本でヘバるとか……。まずは基礎体力作りからだな、雷太」
ほとんど部員が出て来ないのをいいことに、オレは最近暗くなる前から東高に来ている。
そして先崎サンに剣の手ほどきを受ける毎日。
もしまたセンパイとかが絡んで来ても追い返せるようにって思ったんだけど……。
すっかりビビったらしいセンパイたちは、たまに校内で会っても絡むどころか、オレにまでペコペコする始末。
絡まれる心配はなさそうだ。
「ねぇ……先崎サン……」
「なんだ?」
「『愛してる』って言ってくれたら、オレ、頑張れるかもッス!」
「はぁ!?……何言ってんだおまえ……」
「なんかオレ、いつも最後らへん頭クラクラしてて、ちゃんと聞いたコトねぇんスよ~」
「……頭クラクラしすぎで夢でも見てんじゃねぇのか?」
「へっ?」
「俺はそんなこと言った覚えはない」
「ええーーっ!うっそ!夢なんかじゃないッス!ぼんやりだけど聞き覚えあるッス!」
「……気のせいだ……」
「絶対気のせいなんかじゃないッス!」
オレはガバッと跳ね起きると、袴を捲くり上げ、隙間から先崎サンのものにしゃぶりつく。
剣道着って、下着履いてないからいいな~。
「わっ!バカ!雷太……っ!いきなり何すんだ……っ!」
「にゃにッフ~」
「咥えながら喋んな!離せごるぁ!」
「やだ!今日こそちゃんと聞くんスから!」
「……っ……、こ、このヤロウ……。意識トばすぞてめぇ……」
「あっ……先崎サッ……ン……」
オレはあっさり床の上に倒され、先崎サンが覆い被さってくる。
……そしてやっぱり普段の先崎サンからじゃ想像もつかねぇような優しい声で、『雷太、愛してる』って言われたような……。
……気がするけど、クラクラしてて……もぅ……もぅ……!
先崎サンはゆっくり抜き差ししながら、さっきオレが腹にぶちまけた白濁を指で掬っては繋がった部分に絡めてきた。
それのおかげもあってか、切れるような痛みとかはない。
圧迫感はすげぇけど。
あんなぶっといモンがオレん中に挿入ってるとか……。
信じらんねぇ。
……けど、ものすげぇ圧迫感が、指なんかじゃねぇってことを無理矢理身体に分からせる。
ってゆーか、さっき指でされたからか……。
すっげぇキツくって、苦しいって思ってたハズなのに、何度か動かされるうちに、またグチュグチュ水っぽい音がしてきて……。
なんか気持ちよくなってくる。
「もうぐじゅぐじゅになってきた……。やっぱなんかムカつくな……」
なんでかわかんねぇけど、少し怒ったような先崎サンがパン!と肌がぶつかる音がするほど奥まで打ち付けてきた。
「あっ……っは……!や……、すご……、いっぱぃ……ッス……あぁっ……」
自分の中をいっぱいに埋められる感覚が気持ちイイ。
身体の奥が無理矢理拡げられる感覚が気持ちイイ。
入り口から奥まで熱いもので擦られる感覚が気持ちイイ。
存在感も刺激も何もかもが指の比じゃなくて。
快感も指の比じゃなくて。
ずりゅっ、ずりゅっと括れに内壁を引っ掛けるようにして引き抜かれると、ぞわぞわと背筋に痺れが走って、脱力する。
力が抜けたところを狙ったようにズチュッと奥まで突きあげられ、衝撃でまた女みてぇな高い声が出た。
「あっ……!先崎サッ……!やぅ、すごっ……!」
「中、絡み付いてきて、すげぇいいぜ……。おまえは?……俺の、イイか?」
動かしやすくなってきたからか、角度を変えて中を抉ってくる先崎サン。
浅く、緩く動かされてもどかしさに焦れたところでずぶりと奥まで入ってくる。
そうされると思わず身体に力が入って、奥まで埋められたそれをきゅうっと締め付けてしまうのが分かった。
「はぁ……っ、んっ……、すご……っ、イイ……ッス……っん!」
「……あいつらより、イイ……?」
「はぁっ!……???」
ずん、と奥を突いたところで先崎サンはピタリと動きを止めた。
「アイツらって……誰ッスか……?」
「さっきの『センパイ』らに決まってんだろ。おまえ、さっきみてぇに囲まれて順番に突っ込まれてたんだろ?」
「へっ……!?」
「こんなすぐぐちょぐちょになって……やらしく絡み付いてくる身体にさせられやがって……。すげぇムカつく……。まぁ、心配すんな。おまえが満足できるように五人分ヤってやるよ」
そう言うと怒りをぶつけるようにガンガン腰を打ち付けてきた。
激しく出入りする熱棒に掻き混ぜられて、じゅぱっ、じゅぱっと粘液が泡だって飛び散る。
「ひっ!あうっ!ちがっ!先崎サ……!な、ないッス!オレ……っ、ないッス……!」
アイツらにヤられてたとか……。
そんな誤解は……先崎サンにだけはされたくなかった。
ずぼずぼ突かれてまともに声なんか出なかったけど、オレは必死で訴えた。
「ひあ!あぁ!アイツらとなんか……したこと、ねッス!オレ……、先崎サンが……、コレが初めてッス……!」
「……!?」
ハッと息を飲んで、先崎サンの動きが止まる。
「……マジか?」
「……マジッス……。な、なんで初めてなのにこんなに気持ちイのか分かんねッスけど……うぅ……」
なんか自分がすげーヤラシー奴なんじゃねぇかって気がして恥ずかしかったけど……。
「せ、先崎サンだから……かも……」
先崎サンのは口でしてるだけでなんか気持ちよくなっちまうし。
先崎サンがオレで気持ちよくなってるってコトが気持ちイイ。
身体が奥から熱くなる。
「……雷太……!……わりぃ……」
「は……んっ!」
先崎サンは、なんかすげぇ苦しそうな声で言うと、オレの中に埋めてたものを抜いちまって……。
それからぎゅっとオレを抱き締めてきた。
そして思い出したように、転がってたナイフでオレを縛り付けてた包帯を切った。
脚を固定していた竹刀がカランと落ちる。
「マジ……悪かった……。身体……ツラかったか?」
せ、先崎サンがこのオレに謝ってるぅぅ!?
「いやっ!だいじょぶッス!マジであの……その……気持ちよかったし……。ってゆーか……あの……スンマセン……やっぱ、だいじょぶじゃねぇかも……ッス……」
「……っ……すまねぇ。俺……おまえがアイツらの処理してたって思ったら……どうしようもねぇほどイライラして……。無茶した……。どこがツラい?」
優しく背中を撫でるようにさすってくれる。
「って……ゆーか……。ちゅ、ちゅ……」
「ちゅ……?」
「中途半端なのがツラいッス!」
「え……?」
「つ、続き……して下さい……」
「雷太……」
「そ、それに、まだ先崎サン、イってないし……。オレ、先崎サンの舎弟ッスから!オレが先崎サンをイかせたいッス!」
袴の隙間から少し萎えた先崎サンのものを取り出して、咥える。
「……雷、太……っ!」
括れの付け根を舌の腹で擦りながら、先を吸い上げる。
みるみるうちにそれは熱を持ってきて、固くそそり立った。
こんな太いもんがあんなトコに挿入って痛くねぇとか自分でも信じらんねぇけど。
これで満たされる感覚が蘇ってゾクゾクする。
「先崎サン……挿れて……」
膝の裏を持って、さっきみたいに大きく脚を開いて畳の上に横たわる。
「……いいのか?」
「う、うぃッス。お、お願いしまス……」
雷太……と耳元で囁くように呟いてから、先崎サンが覆い被さってきた。
「ふ……、あ……あっ……」
ずぶ……、と入り口がこじ開けられて、その瞬間はちょっと苦しくて息が止まるけど、すぐに疼いてた粘膜が満たされて悦びにわなないた。
「……はぁ……雷太……雷太……っ」
少し乱れた息で耳に軽くキスをしながらオレの名前を繰り返し呼ぶ先崎サン。
すげぇゾクゾクする。
くちゅ……くちゅ……と濡れた肉筒の中を緩やかに屹立が往復する。
すげぇ優しいカンジで幸せになるんだけど……。
だんだんもっと激しくして欲しくなってきた。
……やっぱオレってヤラシーのかなぁ……。
「先崎……サァン……、もっと……もっと……して欲しっ……」
「雷太……おまえさ……エロすぎ。エロいのはいいけど、もう簡単に誰かのを咥えたりすんじゃねぇぞ?」
「し、しないッス……!もう……先崎サンのしかしたくないッスもん。他の奴らのなんて、ゲロりそうッス……」
「本当だな?」
「本当ッスよ~。……だから……先崎サン……いっぱい、シて……?」
「おねだりかよ。欲張りな舎弟だな」
そういう先崎サンの目は笑ってて、優しかった。
そして同じくらい優しいキスが落とされて……。
「あっ!ああっ!あっ……!いっ……!」
じゅぷっじゅぷっとゼリーを潰すような音がして、深い律動が開始される。
何度も何度も縁がめくれるほどギリギリまで引き抜かれてから、一気に奥まで熱い杭を打ち付けられた。
「すごっ……すごい……っ!やぁっ!気持ちイッス!先崎サッ……先崎サァン!」
必死で先崎サンにしがみつく。
「俺も……すげぇ、イイよ……雷太……っは……」
息を乱し始めた先崎サンの声がエロい。
どんどん気持ちが昂ぶってく。
「もっと……ぐちゃぐちゃにして……っ!掻き混ぜて……っ!」
「激しーの好きなんだ?雷太」
「はぁっ、せ、先崎サンには……めちゃめちゃに……されたいッス……!もっと……いっぱい……して……もっと……ふぁっ!あぁっ!」
「雷太……名前……呼んで……?」
「あっ……!た、太陽……サンッ……!あ!イ……、イイ……っ!イく……イっちゃ……!!」
ジュプジュプと激しく粘膜を擦られて……奥を突かれて身体がガクガクと揺さ振られる。
「雷太……っ」
『愛してる』
そんな言葉が聞こえた気がした。
◆◆◆
「も、もう無理ッス!」
「こんくらいでヘバってんじゃねぇ」
「マ、マジもう限界ッス……。カンベンして下さい……!」
「俺の舎弟なら我慢しろ。あと三本……!」
「さ、三本とか、ぜってー無理ッスから!」
床に突っ伏して倒れるオレの背中をビシーッと竹刀が打つ。
「ぎゃーー!」
「おまえが強くなりてぇつったんだろ」
「う……そ、それはそーなんスけど……」
「打ち込み五十本でヘバるとか……。まずは基礎体力作りからだな、雷太」
ほとんど部員が出て来ないのをいいことに、オレは最近暗くなる前から東高に来ている。
そして先崎サンに剣の手ほどきを受ける毎日。
もしまたセンパイとかが絡んで来ても追い返せるようにって思ったんだけど……。
すっかりビビったらしいセンパイたちは、たまに校内で会っても絡むどころか、オレにまでペコペコする始末。
絡まれる心配はなさそうだ。
「ねぇ……先崎サン……」
「なんだ?」
「『愛してる』って言ってくれたら、オレ、頑張れるかもッス!」
「はぁ!?……何言ってんだおまえ……」
「なんかオレ、いつも最後らへん頭クラクラしてて、ちゃんと聞いたコトねぇんスよ~」
「……頭クラクラしすぎで夢でも見てんじゃねぇのか?」
「へっ?」
「俺はそんなこと言った覚えはない」
「ええーーっ!うっそ!夢なんかじゃないッス!ぼんやりだけど聞き覚えあるッス!」
「……気のせいだ……」
「絶対気のせいなんかじゃないッス!」
オレはガバッと跳ね起きると、袴を捲くり上げ、隙間から先崎サンのものにしゃぶりつく。
剣道着って、下着履いてないからいいな~。
「わっ!バカ!雷太……っ!いきなり何すんだ……っ!」
「にゃにッフ~」
「咥えながら喋んな!離せごるぁ!」
「やだ!今日こそちゃんと聞くんスから!」
「……っ……、こ、このヤロウ……。意識トばすぞてめぇ……」
「あっ……先崎サッ……ン……」
オレはあっさり床の上に倒され、先崎サンが覆い被さってくる。
……そしてやっぱり普段の先崎サンからじゃ想像もつかねぇような優しい声で、『雷太、愛してる』って言われたような……。
……気がするけど、クラクラしてて……もぅ……もぅ……!
10
お気に入りに追加
35
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
首輪 〜性奴隷 律の調教〜
M
BL
※エロ、グロ、スカトロ、ショタ、モロ語、暴力的なセックス、たまに嘔吐など、かなりフェティッシュな内容です。
R18です。
ほとんどの話に男性同士の過激な性表現・暴力表現が含まれますのでご注意下さい。
孤児だった律は飯塚という資産家に拾われた。
幼い子供にしか興味を示さない飯塚は、律が美しい青年に成長するにつれて愛情を失い、性奴隷として調教し客に奉仕させて金儲けの道具として使い続ける。
それでも飯塚への一途な想いを捨てられずにいた律だったが、とうとう新しい飼い主に売り渡す日を告げられてしまう。
新しい飼い主として律の前に現れたのは、桐山という男だった。
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
こんばんは!はじめまして!
さっき読み始めて疑問に思ったことがあって、、、
一話で松田は「萩原がこない」と言っているが、実際は吉岡じゃないですか?
まじでやった松田最高です!!
続き頑張って読みます!!
間違えてましたすみません🙇♀️読んでくださりありがとうございます(^^)リクエストとかも下されば書きますよ〜!