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途中、かなりのスピードを出した車は、やがて緩やかにスピードを落とし高級そうなマンションへと滑り込んだ。
わざわざ聞かなくても、彼がそうとう苛立っていることが空気で分かる。
とうとうこの人の奥さんと対決する事になるんだろうか、と頭の中でシュミレーションしてみた。
どうしたって勝ち目もないし、何だか意味さえような気がして夢遊病患者のように、俺はただ彼の手に引かれてエレベータへと乗り込む。
ずっと彼は口を開かないから、俺も黙ったまま何も聞けない。
最上階でエレベータは止まり、降りた先にはひとつのドア。
どうやら金持ちらしいワンフロアマンションのようだ。
そんな高級志向が彼らしくて、俺はただその横顔に魅入っていた。
ポケットから鍵を出して、ドアが開かれる。
こんな昼間に誰も居ないんだろうか。
彼はただいま、さえ言わずに俺を部屋へと押し込んだ。
「勝手に調べろ」
「あ、あの…」
どういうつもりですか、と聞こうとした唇から声は出なかった。
奥を見てみると長い廊下の先にリビングが見える。
注意深く窺ってみるけれど、誰の気配も感じなかった。
「こっちだ」
「は、はい…」
ぼけっと立ちすくむ俺の腕を、また彼は強く引いた。
招き入れられたのは、どうやら寝室らしい。
ベッドは一個しかないが、ゆうに二人は寝られそうなものだ。
(…枕も、ひとつ…?)
これが証拠なんだろうか、と俺はベッドへと近づいた。
「っあ…!?」
まだ何かはっきり証明できる、言い逃れできない物があるはずだと、探ろうとしていた身体がバランスを崩した。
彼が俺を思い切りベッドへと引っ張ったからだ。
絡み合うように二人の体躯はベッドへと沈む。
衝撃に目をくらませている間に、俺は彼の身体に馬乗りになる形になっていた。
「まだ信用できないのか」
言い淀む俺を責めるような視線と言葉。
「だ…って」
「信用出来ないんじゃなくて…したくないんじゃないのか」
言い出しにくい確信を塞いでいた刺が抜かれ、新たな場所に刺された気がした。
いつも以上に冷たい声だった。
おかけで俺の服を脱がしに掛かっていた指先を拒むことができず、ジャケットは部屋の隅に放られ、ネクタイをしたままシャツまで脱がされ掛かっていた。
「い、やです…」
きっと奥さんとだってこのベッドを使っている。
見せ付けてやりたいと思ったこともあったが、いざそうなると俺は完全に尻込みしていた。
「勃たせておいて、何を言っている」
「や…だっ」
「すぐ何も考えられなくしてやる…」
「や、めっ」
身体の反応は彼の言うとおりだった。
恥ずかしい事に、身体が先走って彼を求めていた。
だが先に勃起していたのは彼のほうだったはずだ。
何度も最奥にうがたれたものが尻にあたっていたから。熱を感じていたから俺も…。
(何で…拒めないんだよっ)
泣きたくなる。
そんなに優しいキスをしないでほしい。
そんなに息が出来なくなりそうなほど抱き締めないでほしい。
なのに、拒もうとすればするほどに身体は彼を望んでいた。
「もう濡れてるんじゃないのか…?自分で脱いでみろ」
「っ…く」
俺が馬乗りになっている体勢のせいで、逃げ場をふさがれているキモチだ。
彼は根っからの簒奪者のように言い放つと、まだズボンに包まれた俺の臀部を鷲掴みにする。強く弱く、時に撫でるように揉みしだかれ徐々に頭が真っ白になっていく。
(こんな事しにきたんじゃないのに…)
流されてしまう。
結局どうしようもなく彼が好きだ。
妻がいたって、何が真実で、どれが嘘だろうと嫌われなければそれでいい。だから俺の指は無意識に彼の期待に答えていた。
「っ…」
自分の指でゆっくりとおろされるジッパー。
序言通り、下着は先走りにじっとりと濡れている。
替えはないから覚悟を決めて俺はそれをぐっと下げた。
勢い良く下着から飛び出したそれは、ぴんと立ち上がり愛撫を求めるように先端をひくつかせていた。
「元気だな…」
「ん、あぁ…っ」
繊細な彼の人差し指が裏筋をなぞる。根元から先端までくると濡れた糸を引かせ離れた。ひどくもどかしい愛撫に、また蜜が溢れるのを感じる。
「自分で飛ばしてみろ」
「っ、何でそんな意地悪ばっかり…」
意地悪なのは今に始まったばかりではないのに、冷たい口調に俺は思わず涙ぐんでいた。
微笑を含ませた瞳が俺を責めていた。
「俺を信用しない罰だ」
「…っ」
「結婚なんてしていない。妻も子供もいるわけがない。全部ただの被害妄想だ。わかったか?」
やけに冗舌に語る彼の唇を見つめる。
尻の狭間に感じるものはまだ熱く、急激に追い詰められていくみたいだ。
(…被害、妄想…?)
「…じゃあ…あの人は誰なんですかっ…」
「妹だろう」
「っ…んな都合のいい嘘」
「嘘じゃない。だいたい家族で暮らしている家に見えるのか」
「…浮気用でしょ」
「…馬鹿が」
「どうせ…っ」
「もういい、黙れ」
苛立った口調に、心が引き攣れる。
ネクタイを強く引かれ、前のめりになる。
その体勢のまま激しく唇をふさがれた。
都合よくごまかされている不安が拭えないのに、また何も考えられなくなる。
(信じたくない…なんて)
そもそも何を信じたらいいのかなんて分からない。
「ま、待ってくださいっ」
彼から離れたかったけれど、ネクタイを引かれているせいでそれは叶わない。
ベッドに手をついていないと崩れてしまうから、抵抗も出来ない。
「お前は黙って抱かれていればいい」
「い、やだっ…」
強引に身体が反転させられていた。
いつの間にかうつ伏せのまま、今度は背中に彼が馬乗りになる。
引き裂かれるようにシャツを肌蹴られ、中途半端に脱がされたそれは上手い具合に拘束具となって俺を縛り付ける。
これでは身動きなど取れない。
「や、だ…っ!」
下は自分で脱いでいたために、無防備だった分身を掴まれる。
すでに先走りに濡れていたそれは、残酷な五指に扱かれてシーツに染みを作る。
ここまでされては、疑うも何もなかった。
彼は真実を言わないかわりに、嘘もつかないともう分かっていた。
なのにこの意地は何なんだろう。
口に出せばきっと自分でさえ嫌いになってしまいそうで、唇をきつく引き結んだ。
だが、ほかならぬ彼の指に感じないわけがない。ぴくぴくと腰は揺れるし、快楽の声は彼には隠せない。
「ぁ…あっ…」
酷く切なかった。
聞きたいのは、奥さんの存在なんかじゃない。
「んぁあ…っ」
聞きたい真実は他にある。でも決心がつかなくて、代わりにきつくシーツを握り締める。
広い海のようなそれを汚すのは、何も自分自身の雫だけではなかった。
ぽたぽたと瞳から零れる雫もまた、シーツを濡らしていた。
すっかりと性交に慣れている後孔は、彼の指を拒もうとしない。
2本の指をたやすく飲み込んだ後に、焼けるような彼自身を含まされていた。
「んあぁ……っ」
飲み込みなれているとは言え、ろくに解してもいない挿入はきつかった。
まるで罰を受けているような気分だ。
何も望んでいないふりをして、貪欲だった自分には丁度いい痛みかも知れない。
いつもより膨らんで感じる彼のそれでかき回されて、引き攣れるように痛いのに気持ちがいいだなんて。
「あっ、あ…!」
背後から、彼は俺の身体を包み込むように抱きしめてくる。
耳元に感じる熱い吐息。
こんな風に彼が興奮していると感じるのは、初めての事だった。
「…そんなに、嫌か…」
「ん…ぁ」
「信じたくないのならそれでもいい」
「ふ、あぁっ!」
吐息を零すような切ない声。
快楽と痛みで、わけが分からなくなる。
どうにか、思考を繋ぎとめておきたくてシーツに指をついている彼の手を握った。
これが最後になるかも知れないと、離したくないとでも言うように彼を締め付けてしまっていた。
「……お前だけだ」
「っ…」
うわごとのように囁かれる言葉。
それを必死に捕らえたくて。
波にゆられている。止まらない刺激。
まるで照れ隠しのように。
顔さえ見せてくれないのに、強く感じるのは。
(課長…っ)
どくん、と穿たれる熱い大量の体液が精神を侵略する。
彼の迸りを受け、俺も激しい逐精を迎えていた。
もう抵抗する力なんて残っていない。何もかも奪われつくし、俺はベッドに横たわった。
そんな俺の身体から、彼はゆっくりと拘束を解く。
「妻が居ればいいと、そう思ってるのか?」
「……」
「俺から離れる口実を探しているのか…?」
「そ、んなこと…」
(こんな顔…初めてだ)
こんなにも縋りつくような瞳で見つめられたのも、こんなにも掠れた声を聞くのも。
「何が聞きたい」
「あ、あ…」
「何が知りたいんだ。何が分からないんだ」
「…っ」
乾いた指が、頬をなぞる。
切なくて、切なくて声が出ない。
無意識に俺も、彼に指を伸ばしていた。
触れたのを合図にして、所有物のように強く抱きしめられる。
息が止まりそうなほど、きつく。
「…愛している」
言葉に後押しするかのような強引で、意地悪なキスが心に痕を残す。
それは紛れもない、俺が一番欲しかった痕(しるし)だった。
わざわざ聞かなくても、彼がそうとう苛立っていることが空気で分かる。
とうとうこの人の奥さんと対決する事になるんだろうか、と頭の中でシュミレーションしてみた。
どうしたって勝ち目もないし、何だか意味さえような気がして夢遊病患者のように、俺はただ彼の手に引かれてエレベータへと乗り込む。
ずっと彼は口を開かないから、俺も黙ったまま何も聞けない。
最上階でエレベータは止まり、降りた先にはひとつのドア。
どうやら金持ちらしいワンフロアマンションのようだ。
そんな高級志向が彼らしくて、俺はただその横顔に魅入っていた。
ポケットから鍵を出して、ドアが開かれる。
こんな昼間に誰も居ないんだろうか。
彼はただいま、さえ言わずに俺を部屋へと押し込んだ。
「勝手に調べろ」
「あ、あの…」
どういうつもりですか、と聞こうとした唇から声は出なかった。
奥を見てみると長い廊下の先にリビングが見える。
注意深く窺ってみるけれど、誰の気配も感じなかった。
「こっちだ」
「は、はい…」
ぼけっと立ちすくむ俺の腕を、また彼は強く引いた。
招き入れられたのは、どうやら寝室らしい。
ベッドは一個しかないが、ゆうに二人は寝られそうなものだ。
(…枕も、ひとつ…?)
これが証拠なんだろうか、と俺はベッドへと近づいた。
「っあ…!?」
まだ何かはっきり証明できる、言い逃れできない物があるはずだと、探ろうとしていた身体がバランスを崩した。
彼が俺を思い切りベッドへと引っ張ったからだ。
絡み合うように二人の体躯はベッドへと沈む。
衝撃に目をくらませている間に、俺は彼の身体に馬乗りになる形になっていた。
「まだ信用できないのか」
言い淀む俺を責めるような視線と言葉。
「だ…って」
「信用出来ないんじゃなくて…したくないんじゃないのか」
言い出しにくい確信を塞いでいた刺が抜かれ、新たな場所に刺された気がした。
いつも以上に冷たい声だった。
おかけで俺の服を脱がしに掛かっていた指先を拒むことができず、ジャケットは部屋の隅に放られ、ネクタイをしたままシャツまで脱がされ掛かっていた。
「い、やです…」
きっと奥さんとだってこのベッドを使っている。
見せ付けてやりたいと思ったこともあったが、いざそうなると俺は完全に尻込みしていた。
「勃たせておいて、何を言っている」
「や…だっ」
「すぐ何も考えられなくしてやる…」
「や、めっ」
身体の反応は彼の言うとおりだった。
恥ずかしい事に、身体が先走って彼を求めていた。
だが先に勃起していたのは彼のほうだったはずだ。
何度も最奥にうがたれたものが尻にあたっていたから。熱を感じていたから俺も…。
(何で…拒めないんだよっ)
泣きたくなる。
そんなに優しいキスをしないでほしい。
そんなに息が出来なくなりそうなほど抱き締めないでほしい。
なのに、拒もうとすればするほどに身体は彼を望んでいた。
「もう濡れてるんじゃないのか…?自分で脱いでみろ」
「っ…く」
俺が馬乗りになっている体勢のせいで、逃げ場をふさがれているキモチだ。
彼は根っからの簒奪者のように言い放つと、まだズボンに包まれた俺の臀部を鷲掴みにする。強く弱く、時に撫でるように揉みしだかれ徐々に頭が真っ白になっていく。
(こんな事しにきたんじゃないのに…)
流されてしまう。
結局どうしようもなく彼が好きだ。
妻がいたって、何が真実で、どれが嘘だろうと嫌われなければそれでいい。だから俺の指は無意識に彼の期待に答えていた。
「っ…」
自分の指でゆっくりとおろされるジッパー。
序言通り、下着は先走りにじっとりと濡れている。
替えはないから覚悟を決めて俺はそれをぐっと下げた。
勢い良く下着から飛び出したそれは、ぴんと立ち上がり愛撫を求めるように先端をひくつかせていた。
「元気だな…」
「ん、あぁ…っ」
繊細な彼の人差し指が裏筋をなぞる。根元から先端までくると濡れた糸を引かせ離れた。ひどくもどかしい愛撫に、また蜜が溢れるのを感じる。
「自分で飛ばしてみろ」
「っ、何でそんな意地悪ばっかり…」
意地悪なのは今に始まったばかりではないのに、冷たい口調に俺は思わず涙ぐんでいた。
微笑を含ませた瞳が俺を責めていた。
「俺を信用しない罰だ」
「…っ」
「結婚なんてしていない。妻も子供もいるわけがない。全部ただの被害妄想だ。わかったか?」
やけに冗舌に語る彼の唇を見つめる。
尻の狭間に感じるものはまだ熱く、急激に追い詰められていくみたいだ。
(…被害、妄想…?)
「…じゃあ…あの人は誰なんですかっ…」
「妹だろう」
「っ…んな都合のいい嘘」
「嘘じゃない。だいたい家族で暮らしている家に見えるのか」
「…浮気用でしょ」
「…馬鹿が」
「どうせ…っ」
「もういい、黙れ」
苛立った口調に、心が引き攣れる。
ネクタイを強く引かれ、前のめりになる。
その体勢のまま激しく唇をふさがれた。
都合よくごまかされている不安が拭えないのに、また何も考えられなくなる。
(信じたくない…なんて)
そもそも何を信じたらいいのかなんて分からない。
「ま、待ってくださいっ」
彼から離れたかったけれど、ネクタイを引かれているせいでそれは叶わない。
ベッドに手をついていないと崩れてしまうから、抵抗も出来ない。
「お前は黙って抱かれていればいい」
「い、やだっ…」
強引に身体が反転させられていた。
いつの間にかうつ伏せのまま、今度は背中に彼が馬乗りになる。
引き裂かれるようにシャツを肌蹴られ、中途半端に脱がされたそれは上手い具合に拘束具となって俺を縛り付ける。
これでは身動きなど取れない。
「や、だ…っ!」
下は自分で脱いでいたために、無防備だった分身を掴まれる。
すでに先走りに濡れていたそれは、残酷な五指に扱かれてシーツに染みを作る。
ここまでされては、疑うも何もなかった。
彼は真実を言わないかわりに、嘘もつかないともう分かっていた。
なのにこの意地は何なんだろう。
口に出せばきっと自分でさえ嫌いになってしまいそうで、唇をきつく引き結んだ。
だが、ほかならぬ彼の指に感じないわけがない。ぴくぴくと腰は揺れるし、快楽の声は彼には隠せない。
「ぁ…あっ…」
酷く切なかった。
聞きたいのは、奥さんの存在なんかじゃない。
「んぁあ…っ」
聞きたい真実は他にある。でも決心がつかなくて、代わりにきつくシーツを握り締める。
広い海のようなそれを汚すのは、何も自分自身の雫だけではなかった。
ぽたぽたと瞳から零れる雫もまた、シーツを濡らしていた。
すっかりと性交に慣れている後孔は、彼の指を拒もうとしない。
2本の指をたやすく飲み込んだ後に、焼けるような彼自身を含まされていた。
「んあぁ……っ」
飲み込みなれているとは言え、ろくに解してもいない挿入はきつかった。
まるで罰を受けているような気分だ。
何も望んでいないふりをして、貪欲だった自分には丁度いい痛みかも知れない。
いつもより膨らんで感じる彼のそれでかき回されて、引き攣れるように痛いのに気持ちがいいだなんて。
「あっ、あ…!」
背後から、彼は俺の身体を包み込むように抱きしめてくる。
耳元に感じる熱い吐息。
こんな風に彼が興奮していると感じるのは、初めての事だった。
「…そんなに、嫌か…」
「ん…ぁ」
「信じたくないのならそれでもいい」
「ふ、あぁっ!」
吐息を零すような切ない声。
快楽と痛みで、わけが分からなくなる。
どうにか、思考を繋ぎとめておきたくてシーツに指をついている彼の手を握った。
これが最後になるかも知れないと、離したくないとでも言うように彼を締め付けてしまっていた。
「……お前だけだ」
「っ…」
うわごとのように囁かれる言葉。
それを必死に捕らえたくて。
波にゆられている。止まらない刺激。
まるで照れ隠しのように。
顔さえ見せてくれないのに、強く感じるのは。
(課長…っ)
どくん、と穿たれる熱い大量の体液が精神を侵略する。
彼の迸りを受け、俺も激しい逐精を迎えていた。
もう抵抗する力なんて残っていない。何もかも奪われつくし、俺はベッドに横たわった。
そんな俺の身体から、彼はゆっくりと拘束を解く。
「妻が居ればいいと、そう思ってるのか?」
「……」
「俺から離れる口実を探しているのか…?」
「そ、んなこと…」
(こんな顔…初めてだ)
こんなにも縋りつくような瞳で見つめられたのも、こんなにも掠れた声を聞くのも。
「何が聞きたい」
「あ、あ…」
「何が知りたいんだ。何が分からないんだ」
「…っ」
乾いた指が、頬をなぞる。
切なくて、切なくて声が出ない。
無意識に俺も、彼に指を伸ばしていた。
触れたのを合図にして、所有物のように強く抱きしめられる。
息が止まりそうなほど、きつく。
「…愛している」
言葉に後押しするかのような強引で、意地悪なキスが心に痕を残す。
それは紛れもない、俺が一番欲しかった痕(しるし)だった。
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