白の魔女の世界救済譚

月乃彰

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第八章「終止符を打つ魔女」

第三百十七話 ループ、ループ、ループ。

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 終わらない悪夢などない。そう信じたからこそ、マサカズは今まで『死に戻り』して来れたのだ。
 そして、数える気もない『死に戻り』の回数を経て、今、マサカズは遂に終わりゴールの光を見つけることができた。
 これを最後にする気はない。そうしようとも思わない。ただ、やれることをやるだけ、やり通すだけだ。
 ある種の運命というやつが世界にはある。端的に言ってしまえば、全く同じルートを辿ることによって、前回と同じ結末を迎えることになるのだ。これを利用し、マサカズはケテルを追い詰めるための最短ルートを導き出している。それが前回のルートだ。つまり、改善点は最後の部分のみ。
 何度も繰り返したことで、最短ルートは何も考えずに辿ることができた。

「────」

 ケテルの回し蹴りをしゃがんで回避し、踵落としを短剣を犠牲にして受け止め、できた一瞬の隙をついて躱した。その代わりに両腕が痺れる結果となったものの、コラテラルダメージとして割り切る。

「ふんっ!」

 続く正拳突きも対処可能。予備動作よりも早くから動き、問題なく既の所で回避した。
 これをチャンスとし、マサカズはケテルの懐に入り込む。その場の判断だが上手く行った。懐に入り込み、聖剣で首を取ろうと

「無駄だ!」

 すれば、ケテルはその聖剣を掴み取るのだ。神聖属性を直に触れ、ダメージを受けてでも、マサカズの動きを確実に防げるとしての判断。悪くないどころか、最善の動き。だが、知っているマサカズには無意味だ。
 ケテルの握撃で腕が潰されるより先に、膝蹴りで腹がぶち抜かれるより早く、マサカズは左手で短剣を取り出し、ケテルの両目を切り裂いた。

「ぐうう!?」

「かははは!」

 痛みでケテルはマサカズの腕を離し、彼から距離を取ろうとした。勿論、マサカズはそれを許さない。悶て、隙だらけのケテルを追撃しない選択はないに決まっている。
 それでも、真正面からは行かない。すぐには行かない。経験則から、こんな状態に追い込んでもケテルは冷静に対応してくるはずだから。

(こいつの加護は再生能力。両目を、完治させるにはおよそ二秒かかる⋯⋯)

 マサカズはケテルの左側に位置取る。その間一秒未満。そして一秒が経つ瞬間、マサカズは足に力を入れる。
 ──その時、ケテルは目を再生させた。片目だけに再生力を注ぎ込むことで、再生時間を短縮したのだ。
 視界にはマサカズは居ない。しかし後方に回られたわけではないと、察知できる。即ち、マサカズはケテルから見て左側に居る。
 この判断をするまでに要した時間はコンマ一秒にも満たない。
 つまり、即座にケテルは左側に目線を向けた。

「──な」

 しかし、

「〈瞬歩〉」

 そう、マサカズはケテルに見られる直前に、彼から見て右側に移動したのだ。
 完全に死角を取り、マサカズはケテルに剣を振り下ろした。斬撃、神聖属性のダブルコンボを叩き込み、彼の体は蒸発するように抉り取られた。

「がはっ!?」

「まだだ!」

 ラッシュだ。連撃を叩き込まねば、ケテルは殺し切れない。この再生能力者を殺す方法はたった一つ。再生不可能にするために、一ミリ単位以下の肉片にすることのみ。そう、戦闘中にはできないことだ。
 だが、適当に切り刻むか、ケテルを一時的に無力化することは可能。

「お、らぁぁぁぁぁ!」

 全力で剣を振るう。前回よりも余力は残している。だからもっと切り刻める。
 我武者羅に、ケテルが抵抗しても、それ以上の手数と力で連撃を繰り返す。腕がはちきれそうなくらい痛くても、燃えそうなくらい熱くても、呼吸することも忘れ、剣を振り回す。
 終わりは体の限界だ。力が全く入らなくなるまで続け、ようやく、終える。
 目の前にあるのは人の形を無くしたバラバラ死体だ。しかし、僅かに蠢き、繋がろうと、元に戻ろうとしている。が、それだけだ。
 無力化、できた。

「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ⋯⋯」

 ああ、勝利した。勝てた。過去に一度勝てたとはいえ、やはり、一筋縄ではいかなかった。何回も『死に戻り』してようやく、ケテルに勝つことができたのだ。

「⋯⋯よし。あとは⋯⋯」

 エストから貰った、〈崩壊〉の魔法が込められたスクロールを燃やし、使って、ケテルを完全に殺す。これを戦闘中に使えたら良いのだが、当然の如くスクロールは警戒された。トドメに使うしかないと分かったのは、かなり死んでからのことだ。

「ふう。俺の仕事、終わった」

 マサカズがケテルに勝利した時には、既に他のメンバーがそれぞれ遭遇した相手に勝っていた──エストたちを除いて。

「⋯⋯任せたぞ。全て上手く行った。残りは、お前たちが⋯⋯」

 それが分かったマサカズは、いや、彼女ら以外は、最早、もう何もできない。あの戦いに入り込むことはできない。

「黒の魔女を⋯⋯最凶の魔女を── 

 最後の戦いの終わりを、ただ、見届けることしかできないのだ。

 ◆◆◆

 最終決戦が始まる前。エストたちがリフルカ王国に襲撃を加える前。エストたちはレネの屋敷の一室でミーティングしていた。
 つい先程、エストの王都襲撃作戦が話し終わり、ミーティングは終わろうかとした。が、肝心のことを話していなかったのでマサカズは話を続けた。
 その肝心なこととは、黒の魔女、メーデアを殺す方法について、だ。

「結論から言うと、ロアとレネさん、ヴァシリーもエストたちについて行ってほしい」

「いやいや、ちょっと待ってよ」

 マサカズの言葉を遮ったのはエストだった。あまりにも唐突過ぎる話題に、彼女はそう言わざるを得なかったのだ。

「黒の魔女は私たちだけで、というか私だけでも無力化できる。ロア、レネ、ヴァシリーは他に回った方がいいんじゃないかな? というか、さっきマサカズ、キミ否定しなかったじゃん。どうしてまた?」

「ちょっと考えたんだ。で、思い出した。メーデアはほぼ無敵の能力を持っている」

「⋯⋯『無限再生』のこと?」

「それもある。あと『不死』とかな。だが、ある一つが非常に厄介なんだ。それがある限り、他を対策しても、多分、俺たちは負ける」

 マサカズは確かに一度もメーデアを殺したことはない。彼女と敵対して、勝利したことはないし、勿論、世界滅亡を完璧に、『死に戻り』によって最初に戻る以外の方法で突破したことはない。
 だが、それでも、メーデアの手の内をいくつか知ることはできたのだ。

「あれは俺が、なんやかんやで黒の教団の全員をぶっ殺して、おそらく、過去一番にメーデアを追い詰めた時なんだが⋯⋯」

「え。メーデア追い詰めれたの? 凄いね」

 などとサラッと偉業を話しつつも、マサカズは当時のことを話した。
 まあ、当然のようにとんでもない回数の『死に戻り』を繰り返したが、マサカズは遂にメーデアを追い詰めた。世界滅亡の大魔法陣も潰し、黒の教団も壊滅させ、残るメーデアも、国一つを犠牲に神聖属性エネルギーを叩き込むことで、再生能力の一時的麻痺を成功させたのだ。

「第二段階の作戦、国民全員の総攻撃で黒の魔女の隙を作り、俺が聖剣で首を刎ねて、それで封印しようとしたんだ。で、首を斬ることはできた。でも、直後、奴は再生した」

「何? 再生能力は一時的に無効化したんじゃないのか?」

 セレディナがマサカズに問いかける。彼は頷くが、

「確かに、そうだ。あの時、能力の『無限再生』は無効化できていた。魔法も使わせないようにしていた⋯⋯しかし、もう一つの再生方法があったんだ」

 マサカズが聖剣でメーデアの首を切り落とし、無力化したかと思えば、次の瞬間、メーデアは復活していた。何とかマサカズは『死に戻り』しつつメーデアから離れることができたが、それ以上のあらゆる行いは無駄に終わってしまった。

「だから、俺は負けた。ついでに言うと、黒の魔女はやろうとすれば、大魔法陣もなしに世界滅亡させられるぞ」

「なんて? 大魔法陣なしに? 世界を? 滅亡させられる?」

 これに反応したのはイザベリアだった。然しもの彼女でも、世界滅亡の魔法を行使することは無理だ。
 世界滅亡の仕方は、各地で大虐殺を引き起こし、それによって得られた魂のエネルギーを用いて〈魂の螺旋〉を発動。これによってマガを『逸脱者』とする。のだが、マガは自力で『逸脱者』となって、しかしエストに殺された。
 メーデアはイザベリアに勝利したため、代替にイザベリアを生贄にして大魔法陣を起動。〈魂の螺旋〉に使わなかったエネルギーもその際に利用し、大魔法陣の効果により、世界滅亡。

「と、前回はこういうふうに終わったわけだが、メーデアは自分自身を犠牲にすることで、生贄要らずで滅亡の魔法を使える」

 『逸脱者』の全エネルギー+残った大虐殺後の魂のエネルギー+メーデアのエネルギーで、前回は滅亡魔法を行使したわけだが、やろうとすればメーデアは彼女自身の全てを犠牲にすることで、生贄は不必要にそれを行使できる。なんなら詠唱も名前のみで良い。ではなぜ、別の時間軸ではそうしなかったのかというと、メーデアは世界の終わりを見届けるために、自分の肉体を保てるだけの余裕を持ちたいからだ。

「と、色々詳しく説明することも兼ねて、黒の魔女の能力をまとめよう」

 マサカズの記憶にあるメーデアが所有していた能力のリストを、紙に書き出した。それぞれの名前は次の通りだ。
 『影の手』、『無限再生』、『不死』、『魔法無効化』、『魔法抵抗強化』、『封印耐性』、『物理耐性』、『能力と加護両立』、『加護譲渡』、『加護削除』、『加護耐性』、『能力看破』、『能力削除』、『能力耐性』、『完全自動反応』、『並列思考』、『体力高速回復』、『魔力高速回復』、『気配感知』、『器官複製』、『人心掌握』、『物質操作』、『物質破壊』、『個性再現』、『創造』。

「⋯⋯多くない? それで最後の『創造』って何?」

「多分、分からないだけでまだあるぞ。『創造』ってのは文字通り、ありとあらゆるものを創り出す能力。無数の能力も、これによって創られたもの──黒の魔女、本来の能力だろうな」

 数ある能力の中でも、『創造』は『嫉妬の罪』と並ぶレベルでの反則級チート能力だ。
 数少ない弱点は、既に所持者が居る能力を創造できないことぐらいか。

「にしても、それだけ能力がある割には黒の魔女はほぼ使ってなくない? 『物質操作』とか、やってなかったよ」

 イザベリアとメーデアの戦闘は、基本的に魔法戦だった。物質の操作ができるならばやった方が立ち回りしやすかったはずだが、なぜしなかったのか、彼女は疑問に思ったのである。

「さあな。理解できん。ただ、そうだな⋯⋯奴は根本から狂ってる。あの化物は、おそらく、不自由を楽しんでいる。完璧であることを嫌悪し、自らに足枷を掛けている⋯⋯言ってしまえば、世界滅亡とは目的ではなく目標。目的は不完全を楽しむことだろうよ」

「そんなことが⋯⋯」

 世界滅亡は最終目的ではない。それを阻止されないように完璧に行えるにも関わらず、そうしないのは、メーデアが楽しむためだ。
 だから、メーデアは自分が無敵になるような能力を、できるだけ使わないようにしているのだ。

「おっと、話がズレたな。戻そう。で、黒の魔女が復活した原因は、単純明快。その能力は『巻き戻し』。もしくは時間系だ」

「時間系の能力⋯⋯」

「そう。なんであれ、黒の魔女はそれを使わないようにしていたことからも、よっぽど強い能力なんだろうな」

 つまり、これを何とかしなければメーデアは殺せないということになる。
 マサカズはこれを何とかするための魔法の理論を組み上げている。あとは少しの調整で使えるものになるだろう。

「そんな強い能力を封じる為の方法はあるが、一回限り。もう一つの『不死』はできないと考えて然るべきだ。それに当然だが、この方法も必ず成功するわけではない。だから⋯⋯魔法なんだが、誰が使うか、とかも考えないといけないんだ」

 全員使えるようになっておくのは前提にしても、誰が使うかは決めておかないといけない。メーデアに二度目は通用しないだろうから。

「流石は魔法の創造主。都合良いね!」

「その代わりとんでも魔力消費量だがな、計算上。イザベリアの〈朽ちる真実〉の1.5倍だぞ」

「それ私使えないじゃん。上限オーバーなんだけど」

 イザベリアの魔力量を百とすれば、エストのそれは四十程度。〈朽ちる真実〉の消費量はエストの魔力量と同等の四十である。
 その1.5倍ということは、消費魔力量はなんと六十。イザベリアでも使いたくないレベルだ。

「欠陥魔法だわ、師匠。私でも渋るよ、それ」

 魔法主体であるイザベリアからすれば、魔力量の六割が消し飛ぶ魔法なんて、できる限り使いたくない。そこでマサカズは「うーん」と唸ったが、どうも他の案は思いつかない。『不死』の対策も考えたいから、さっさと決めたいものだが。

『我なら使えるし、魔法主体じゃないから問題ではないぞ。それに、黒の魔女も我が魔法を使えるとは思わんだろう』

 と、そこで声をあげたのは意外や意外、イリシルだった。そうだ。彼は最古の竜にして、魔法の創造主の弟子。三人目の魔法使いでもあるのだ。勿論、魔法適正も非常に高い。

「イリシル、お前に全部任せた」

『おう。任せなさい、我が主よ』

 そういうことで、メーデアの時間操作能力を無力化する人員はイリシルに決定された。その後、『不死』の能力を突破する方法も考えて、ようやくミーティングは終わった。

「皆、これが最後の戦いになる。必ず勝つぞ。そして⋯⋯」

 各々、笑みを浮かべたり、決意を決めた表情を見せる。

「──全員、死ぬなよ」
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