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学校

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「あぁぁ、学校に行くのやだよぉシオン様、サクラたん」

 シオン、サクラ、和樹で朝食を食べながら昨日の件を愚痴っていた。

「そもそも和樹は何故、高校に通う?
何かやりたい仕事でもあるのか?」

「目的なんて、あるとすれば、高卒のほうが仕事が選べる気がして…」

「はぁ?だったらシオンさんの靴舐めて機嫌とっといた方が将来安泰じゃん、義務教育じゃあるまいし、お前学校行く意味あるの?」

 和樹が慌てだし、ご飯を食べながら反論する理由を考えていた。

「シオンさんに迷惑かけるわけにも行かないし、僕だって働いて…」

 すると彼女は呆れ顔で言って来た…

「必要ないだろう、和樹、貴様は魔術契約で私の下僕になったわけだ。
奴隷に食わせて貰う主人など滑稽だろう、お前は私が食わせる義務がある。
魔法を使えば衣食住ある程度のものは解決するし、何の心配もない。
だからな和樹、もしお前の被虐的願望でもない限りは、いつでも辞めて良いからな」

 最後のでガックリ肩を落とした、良いこと言いそうだった気がしたが台無しだよ…しかし下僕って事は結婚とは違うのかな?
 シオンさんはいずれ、僕を下僕にしたまま誰かと結婚しちゃうの?

(やだなぁ…)

 和樹は不安そうな顔で家から学校へと出発した。
 クラスに入るが特にいつもとの違いはない。

 最悪「これ、お前じゃね?」と誰かからスマホを見せられる可能性も覚悟したのだがそれは無かった。

(まあ、友達いないし女子からは無視されるレベルだしバレても関係ないか…)

 そしてすべての授業が終わり帰っていると階段に同じクラスの不良女子が横一列に3人座っていた。
 黒ギャル2人と、タバコを吸った白ギャルと言ったところ。

「なぁ、これお前じゃね?」

 一番言われたくない台詞を言われてしまった。
黒ギャルの一人がスマホの画面を見せてくる。
 するとやはり、昨日の動画サイトにアップされていたメスイキ動画だった…

「ちっ…違います…」

 震えながら目をそらして言うと、彼女達は下品な笑い声をあげる、黙ってれば美人なのに残念な奴らだ…

「ぎゃははははっ!
「違います」だって!」

「どー見てもお前じゃーん♪
なぁ、これクラス中の皆にばらまいてやろっか?」

「先生にも教えてあげようかな♪どうなるかな?」

 僕は怖くて恐ろしくて後ろに尻餅を付いて転んでしまった。

「転んでんじゃねぇよ!」
「なぁ、アタシ等に今からパン買ってきな?」
「ほら早く!後飲み物もな!」

 僕は彼女達に笑われながら三人分の食べ物を買ってきた。すると意地悪そうな笑みを浮かべ見下してくる。

「へへっ、キモオタのペットゲットォ☆」

「それ価値あるの?絶対ないでしょ♪
キャハハハハッ!!」

「奴隷君、これから私らのおかげで学校が楽しくなるねぇ、良かったね♪」

 和樹は泣きそうな顔になりながら、慌てて家に帰って行った。
 家に帰りサクラたんに泣きついて握りながら言った。

「うわーん、サクラたん…クラスの女子にバレてパシりにされそうだよぉ…
ううっ、ぐすっ…」

「こら、変態キモオタ!
手を離せ!気色悪い!
セクハラで訴えてやるんだから」

 ネットに夢中でPCを触っていたシオンが反応する。

「ふふふ…♡
昨日の動画早速バレたのか、よかったな♪
それで和樹、興奮したのか?」

「しません!
怖くて震えてました、後パンと飲み物を買わされましたよ…」

「また第二段も撮ろうな♡」

「やだ…やだぁ…」

 酷い、シオンさんあんまりだよ…僕の人生を何だと思ってるんだ…

 最近ではもう完全にシオンに主導権を握られていて何も逆らえない、僕はビクビクしながら夕食を作り始めた。

 今夜はビーフシチューを作り夕食にした。

「良い味だ、和樹は料理だけは自信を持って良いと思うぞ」

「ほかは何もないのでしょうか…」

「無いに決まってるでしょ!
変態キモオタの何処に価値があるってのよ!
後アニメオタクだし!」

「失礼な!
それを言うならサクラたんだってアニメのキャラじゃないか!」

「は?
私はフィギュアよフィギュア、本物のサクラっぽくしてないでしょ?
あんたの好きな、なんてアニメだったっけ…」

「ほう、サクラの元となるアニメキャラがいるのか、是非見てみたいな。
和樹、是非そのアニメのタイトルを教えてくれ。
調べてみる。」

「あ、だったら今夜1時にありますよ「魔法少女サクラたん」というアニメです。
僕は寝てますがね」

「魔法少女だと??」

 シオンが食いつき、サクラが不満そうな顔をしていた、和樹は何だかんだ言っても、シオンにあんな酷い目に遭わされても今の光景に凄く和み癒されていた。
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