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ユウト冒険編

ジャコメ村

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【次の日】

場所は広間、
ソファーにうつ伏せに寝転がりアイリス達と話すパンドラの背中を、ユウトは押したり腰を揉んでマッサージしている。
男性なのに女性のような体つきのパンドラを見て興奮し勃起していた。

ちなみにパンドラは短パン半袖な豪華そうな生地のピンクな部屋着に着替えていた。腕も足も綺麗だ。女性にしか見えない。

「下僕、いやらしい事ばかり考えてないでマッサージに集中なさい。
主人を癒し、体の疲れを取るのは下僕の義務ですよ。」

「はい、頑張ってご主人様の体の疲れを取りたいと思います。」

ユウトはマッサージをするのは好きなので独学ではあるが、テクニックは身に付けていった。今ではパンドラや騎士団の方々に上手いとそこそこ評判なのだ。

「ところでアイリス、カリス大国はどうなったかご存知ですか?」

「いや、わからない。
しかし私達を捨てた大国の末路など、どうなるかは予想は付く…
ケイン中将を天使達で支えても、戦力としては期待出来ないだろう…」

「新たな戦力を確保しなければ侵略されるでしょうね、魔王軍に…
彼らのやり方だと国民は皆殺し、天使達は堕天使にされてしまうかも…」

「そうなれば魔王軍の戦力も増大しますわね、いかにこの国が魔王軍傘下とはいえ、私達や人間が暮らしてるとわかれば、牙を剥いてくる可能性も無いともいえませんわ。」

パンドラ、アイリス、ルピナスが話している。そこにメイド達とカトレアが紅茶やケーキを運んできた。
ユウトはパンドラの腰を親指で指圧したり、首を揉んだりしながら話を聞いていた。

「下僕、終わったら次はワタクシもお願いしますわ」

「はい、承知しました」

ローズマリーから次の命令がきた、嬉しい。ユウトは彼女達の体をマッサージ出来るだけで喜んでいた。
ここ最近は彼女達の犬になりつつあるがユウトは凄く心地良くて幸せだった。


【数日後】

そして事件は突然起こった、マーガレット統治の帝国に人間が存在する事に納得が行かない近郊の悪魔塔がミュッドガル帝国含む、フォレス平野の支配権を要求してきた。


【悪魔塔A9塔】

A9塔主人、ディアボロスは今のミュッドガル帝国を敵視していた。見た目は人型だが肌は白く、角と翼が生えているおじさん。筋肉もムキムキだ。

「黙って引き渡さぬ場合、後日戦争もやむを得ない。
人間を甘やかすなど、許されんぞマーガレット!」


【宮殿内】

マーガレットは仕事部屋で頭を抱えていた、ディアボロスからの手紙の内容だった。
手伝いをしているのはマリンにアネモネ。

「どうしました?
マーガレット様」

「最近アザミ、アカネのいるB1塔にもちょっかいを出して来る魔族がいるのよね…それから移民に見せかけて入って来るテロ、ここ数日で5件…」

アネモネとマーガレットが話している、そこにマリンはスライムの姿になり机の上で何かを手伝っていた。

「なるほど例のA9塔の奴らですか、その程度の相手ならばボク、アカネ、アザミ、マリンで対処出来そうですが」

「そうね、アカネとアザミ、マリンは今の仕事から外れられると困るから…
アネモネ、ユウトと一緒に調査に行ってきてくれない?」

「ボクがマゾゴミとですか?
はぁ、嫌です…とは言えませんね、仕事ですから。」



後日、最も相性の悪いコンビで短期間の旅が始まった。荷馬車の運転手はパッシマン・バーグ、それに乗るはアネモネとユウトだった。

「マゾゴミ、余計な事をしたら殺すからな、そのつもりでいろよ」

「ひゃ…ひゃいっ」

「では出発します、アネモネさん、ユウトさん。」

パッシマンが馬に鞭を打ち出発させる、俺はアネモネに軽く脅されたのに胸の奥がキュンキュンしてしまっていた、俺はもう駄目なのかも知れない。

「町までまだかなりかかるな、マゾゴミ、ボクの足をマッサージしろ」

「はい、アネモネ様」

アネモネが怖くてユウトは逆らえなかった、脚を持ち指先に力を込めながら慣れた手つきでマッサージをしていく。

(これが女性の脚か、パンドラや騎士団の人とはやはり違うな、柔らかい。)

「ふん、なかなか上手いじゃないか、いつも下僕をやっているだけはあるな。」

「ありがとうございます。」

荷馬車の中でアネモネの脚を揉みほぐしていくユウト、そういえば2人っきりになって話したことはなかったな。
両足のマッサージが一通り終わるとアネモネはうつ伏せになってきた。

「腰も頼む、ゆっくり丁寧にだぞ」

「はい、失礼します」

ユウトは腰に乗り、アネモネの腰を揉み始めた。
指で押したり揉んだりを繰り返す。

「あぁ…良いな、やるじゃないかマゾゴミ、こんなに上手いなら、今度からご主人様達だけじゃなくボクもやって欲しいな。
そう、そのまま全体をやってくれ。」

言われた通り全身のこりをほぐそうとユウトは揉んでいく、アネモネが気持ちよさそうで嬉しくなってくる。
そしてそのまま、アネモネは寝てしまった。

「スー、スー…」

アネモネの体は妙にエロい、大人の女性で胸も大きくてお尻から脚のラインも凄くセクシーで正直勃起していた。
しかしここで何かすると殺されると思いユウトは我慢して、戻っていく。

そして三時間後…

 「アネモネ様、着きましたよ」

ユウトが体を揺さぶってアネモネを起こす、すると眠そうに目をこすりながら起きた。

ここはフォレス平野「西」

【ジャコメ村】

カジル村よりは広く、魔族と人族が住んでいる村だった。意外にも彼らは共存しており、トラブルも起こっていない。

「不思議な村だなぁ、あの人間嫌いのA9塔近くとは思えない」

「近隣の「デルタ王国 」のおかげかも知れませんね、あそこにはフォレス平野最強の騎士ワルキューレがいると聞きます。」

アネモネとパッシマンが話している、俺達三人は馬車を止めて町の宿に来ていた。

「3名様ですね?今のところ3人部屋しか空いておりませんがよろしいですか?」

「ああ、それで頼む」

ユウトが金貨2枚を払い店員に部屋に案内されていた。

「まぁ、そこそこか…
もう夜だしマゾゴミ、買い出しに行ってこい、三人分な」

「はい、承知しました」

「あ、でしたら私が…」

パッシマンが行こうと名乗り出てきたがアネモネはそれを許さなかった。

「良いんだよあいつはマゾゴミなんだから、その間ボク達はここで楽しもうか、パッシマン」

パッシマンは困った顔になりながら、アネモネに抱きつかれていた。おそらく彼はアネモネに襲われてしまうだろう。
俺はジャコメ村の商店街付近を歩く、美味そうな匂いがして俺は何度も立ち止まらされた。

「泥棒!泥棒ー!!」

俺の横をバッグを持ったゴブリンが走り去っていった。

「ふざけんなゴブリン!」

ユウトは走ってゴブリンを追いかけた。

(あれ、早いぞ?俺こんな早く走れたっけ?)

ユウトは不思議がりながらゴブリンに追いつき一発ぶん殴って気絶させる事に成功した。
そして叫んでいたお姉さんにバッグを返しておいた。

「ありがとうございます、ありがとうございます。
お礼にこのバッグに入っている金品一割を…」

「いやいいんだ、気にするな。旅をしていて偶然通りかかっただけだから。」

すぐに立ち去ろうとしたところ女性が呼び止めてくる。

「では、私は騎士ヴァルキリーと申します、もしもあなたがデルタ王国に来られる際は私を頼って下さい。」

「騎士?あのデルタ王国の?
そんなすげぇお姉さんがどうしてゴブリンごときにバッグを引ったくられてんだよ。」

「私の能力は広範囲に広
がるものばかりですので、それに私はあなたほど身体能力は高くありませんよ?」

しばらくユウトは買い出しをしながらヴァルキリーと話をして、悪魔塔A9塔の事を聞いてみた。

「なるほど、ミュッドガル帝国も似たような状況でしたか。実はデルタ王国も同じく移民のフリをしたテロが起きています。悪魔塔から魔族が来る事も。」

「あんたらって、フォレス平野最強なんだろ?
だったら悪魔塔A9塔なんて怖くも何ともないんじゃね?」

しかしヴァルキリーは首を振った、そして語り始めた。

「A9塔だけならば我々だけでどうにか対処は出来ます。
しかしあの塔は現在、少し離れた場所にあるA8塔とも組んでおり、更に悪魔塔A1塔から強力な魔族を一人貸し出されています。
故に下手に手出しが出来ない状態なのです。」

【悪魔塔】とは
魔王サタンが作った塔で
A1からF9まである。

数字が上であるほど
強い魔族が支配していて
A1塔が最強と言われている。

(なるほど、これは俺達だけじゃ無理かもなぁ)

ユウトは戻ってパンドラ騎士団の誰かに来て貰う事も考えていた。
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