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ミュッドガル帝国編

リリスとベルフェゴール

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小さなサキュバスはリリスと名乗っていた、彼女がいうにはここは悪魔塔B1塔らしい。A~F、1~9ぐらいまで数はあるのだとか。B1塔は役目を果たしたので、その後は自由に使って良いそうだ。

彼女は護身用の「魔剣グラム」という剣を鞘に入れて持っていた。
塔の中には、サキュバスのアカネとアザミがいた。

「久しぶりだな人間、マーガレット様の為にちゃんと働いてるか?」

「はい…支援物資を届けに来ました。」

「あ、人間だ。久しぶりぃ♪
なぁにその子、どうしたの?」

「はい、ここに来る途中出会ったので連れてきました。おそらくミュッドガル帝国への移民希望なので連れていきます。
だよな、リリス」

「「リリス!?」」

アザミとアカネの声がハモったが、何か理由があるのだろうか。

「リリスと言えば魔王軍大幹部の一人で、知らない者はいないほどだけど…どうしてここに…」

「まさか、そんなお方が何故ミュッドガル帝国に?」

「うーん、よくわかんない」

(いや、何故わかんないんだ…って、そんなことよりも魔王軍幹部?この世界で一番強い魔族の軍勢の?)

「おいおい、魔王軍大幹部ってマジか、冗談じゃねぇぞ…もしかして勇者になる俺の敵じゃね?」

「お兄ちゃん敵なの?潰しちゃうよ?」

「ひいぃぃ、潰されるぅ…」

やる気がなかったり冗談ぽく言うリリスに俺は脅えるフリをすると笑っているだけだった、これが大幹部?
そしてアザミ、アカネに食料や頼まれた機材を取り出して渡した。

帰りの荷馬車でフォレス平野を走ると、全身黒い外皮の人型の魔族がいた。
カブトのような頭に角があり、黄色い目がつりあがっている。そいつがこちらを向いて話しかけてくる。

「なぁアンタ、ミュッドガル帝国を探してるんだが道、わからないか?」

怪しい奴だがリリスと同じ魔族の移民希望かと思い答えておいた。

「だったら今から帰るところだよ、そのミュッドガル帝国に。ここへは仕事で来ただけだからな。
なんだ?お前も移民希望なのか?」

「実はそうなのだ、金貨を払うから乗せて貰えるか?」

「いいよ、金貨はいらん。
後ろのロリサキュバスも無賃乗車だしな、ついでに連れてってやるさ。」

「おほっ、ありがてぇ。
俺の名はベルフェゴールだ、宜しくな。」

「ユウトだ、ミュッドガル帝国で女帝マーガレット様の騎士をしている。」

リリスは眠り、やたら話しかけてくるベルフェゴールに答えながら荷馬車でミュッドガル帝国に向かった。

【ミュッドガル帝国内】

「リリス、役所に連れてってやるから起きろ、移民希望なんだろ?」

「うーん、眠い…ずっと空飛んでたんだから…すぐに眠りたい」

「ユウト、ここはなかなか賑やかな国だ、この町に美しい女王様がいるSM倶楽部はあるか?」

「おいベルフェゴール、小さな女の子がいる場所でそんな言葉を使うんじゃねぇよ!」

「これは失敬、私が悪かった。」

ベルフェゴールは
リリスのほうを見て言った。

その時だ、向こうからスカーレットが歩いてくる。しかし彼女の顔はリリスとベルフェゴールを睨んでいた。

「…あ…あああ…」

リリスが目を見開いて自分の肩を抱き締めガクガクと震えている。リリスの目は明らかにスカーレットを見ていた。

(リリスのやつ、スカーレットにトラウマでもあるのか?もしかして初対面じゃないのか?)

「戦場で会いましたね?魔王軍大幹部リリス、あの時は逃がしてあげましたが、今度はそうは行きませんよ。」

リリスは震えていた、どうやら本気でスカーレットに脅えている。そこで俺は、前に立ち庇うような位置に移動した。

「俺は正直こいつらの危険度も、今までやって来た悪事も知らん、だが彼女は移民希望だ。役所に案内してやろうと考えている。」

リリスは下を向いて震えていた。するとスカーレットが俺をどけてリリスに近付き、顔を覗き込んで口を開いた。

「ひいぃっ……」

「自分が楽しむためだけに人を殺したり、事件を起こしたりしないと約束出来ますか?人間と共存出来ますか?」

「は…い…しません、人間に危害は加えませんから…だから…殺さないで」

「おいおいスカーレット、もういいだろ?
大幹部だかなんだか知らないが、こんな小さな子だし、これから覚えさせていけばいい事だろ?」

「ふん、いいでしょう。
今回だけは下僕の口車に乗ってあげますよ。」

しかしスカーレットの警戒はベルフェゴールのほうだった。スカーレットは今にも剣の鞘に手をかけそうな構えと鋭い目つきでベルフェゴールを睨んでいる。

「なんだユウト、この超絶美人なお嬢様と知り合いなのか?
こんな美女が知り合いとか羨ましいじゃないか、このこのっ」

「おいベルフェゴール、寄るな気持ち悪い」

ベルフェゴールが肘でついてくる、スカーレットはこいつの頭の中を読んだのか、顔がニヤけていた。

「やれやれ、その凄まじい魔力、魔王かと思いましたが新しいM男でしたか。まったく面白いコンビだこと…クスクスッ♪」

「そうだとも、私はベルフェゴール、魔王などではない…勝手にそう呼ぶ者はいるが断じて違う、ただ気持ちの良い事が好きなだけの普通の魔族だ。」

「SM倶楽部に通いたがるのが普通の魔族なのか…お前達は役所で移民手続きをするんだろ?」

「そのつもりだ」

スカーレットに笑われベルフェゴールはM男を否定しなかった、俺も微妙な気分だ。
そして震えているリリスににっこり微笑んで、スカーレットが手を繋いでいた。俺に目で助けを求めてくるが無理なので頭を撫でながら言った。

「大丈夫だ安心しろ、スカーレットは俺の奴隷だ、それに悪い奴じゃない。
お前がよほどの悪さでもしない限り叱られる事はないだろうさ。」

すると俺の台詞に何故かベルフェゴールが慌てながら反応した

「奴隷!?このお嬢様が奴隷だと!?ユウトお前サディストだったのか?
お前は私と同じM男だと思ったんだが…」

「安心なさいベルフェゴール、この下僕は正真正銘のM男ですよ。お仕置きを受けたいが為にS男のフリをしたり悪さをしたがるだけです。」

「なるほど、より酷い目に遭わされたいがためにそこまですると。
気に入ったぞユウト、やはりお前は私と同じ本物のマゾヒストだ。」

「いや、違う!」

スカーレットとベルフェゴールにマゾヒスト呼ばわりされ俺は全力で否定した、その言葉が届いたかはわからないが。

「うーん、よくわかんないけど、パンドラのお姉ちゃんが暴走したら、お兄ちゃんが止めてくれるの?」

(パンドラ?どゆこと?)

俺は適当に頷いて、四人で歩きながら役所の中に入っていった。
手続きは少しかかったがようやく終わった。
ベルフェゴールとリリスが独自行動をはじめ、俺とスカーレットだけになった。

「なぁ…」

「なんですか?」

「パンドラって何だ?」

その問いにスカーレットが一瞬だけ悩み、口を開いた。

「私がここの奴隷になる前の名前です、元はパンドラ・スカーレット、カリス大国で大将として戦っていました。」

「すげぇ、
カリス大国のパンドラっていったら伝説の人じゃねえか!
人類最強、俺らとは次元が違う本物…あれ?
じゃあ事業が失敗して親に売られたってのは…」

「嘘に決まってるじゃないですか、下僕をからかっただけですよ」

スカーレットにからかわれながら、俺は宮殿に戻っていった。


 【次の日】

朝、スカーレットあらためパンドラは気が向いたのか俺に剣の稽古をつけてくれるらしい。俺は出来る限り剣術を吸収してやろうと楽しみにしていた。稽古用の剣は木刀、パンドラと俺は木刀で打ち合っていた。

カラン…

木刀が飛んだ、当然俺のだ。パンドラの一撃で手から離れたのだ。

「弱すぎです、弱いならせめて頭を使って戦いなさい、でなければ死にますよ?」

「くっ、もう一度!もう一度だあぁぁぁっ!」

しかし何度やっても一撃すら当てる事が出来ず逆に一撃で弾かれてしまう。

「うおおおぉっ!!」

「甘いですよ下僕!」

斬り込み方を変えてみたが、また木刀を弾かれて飛んでいってしまった。

「はぁ、はぁ、マジか、すべて一撃で弾かれる…」

「このまま続けても面白くありませんね、せっかくですから次の勝負、何か賭けましょう」

「え?賭け?
それはどういう…」

「次の勝負で負けた方が一度だけ買った方の言うことを聞く、それでどうでしょう?」

「性的な事か?」

「もちろん、それ以外ありえないでしょう?」

興味は沸いてくる、しかし勝てるわけがないし、一撃も防げない、先ほどから勝利が見えないのだ。

「し…しかし」

「では、木刀で一撃だけ打ち込みますので、それを避ければあなたの勝ちでどうでしょう?」

なるほど、それならさっきよりは可能性ありそうだ、避けるだけなら簡単だろうしな。

「了解だ、それで初めてくれ。」

しかし結果は駄目だった、パンドラの木刀を避けられず頭に直撃した。

「うふふっ、負けてしまいましたね下僕…」

「あの…パンドラさん?何故そんなに嬉しそうなんですかねぇ?」

俺は宮殿の庭で裸にひん剥かれ、四つん這いの状態から膝を地面に付けさせられた。
そして背中を片足で踏みつけるように靴で乗られて、木刀を肛門にグリグリ回しながら当ててくる。

「罰ゲームですよ下僕、この木刀をアナルにぶち込んであげます。」

「い…嫌だ、お尻は勘弁してくれ、初めてなんだ…」

木刀の先にローションのようなものが垂らされる、あれが入るのかと思うと身体が震えていた。

「行きますよ、ほらっ、敗者は敗者らしく、勝者の木刀の味を味わいなさい!」

「ぐああぁぁぁ……!!」

(やばい、尻が痛い、苦しい、ウンコが終わらないみたいだ、こんなの続けられたら俺のお尻、裂けるんじゃ…)

しかし、パンドラは笑いながら木刀を回して奥に突っ込んでくる、その笑顔が本当に幸せそうで腹が立ってくる。

「くすくすっ♪
下僕、アナルに木刀をねじ込まれて、気持ち良くなって来ましたか?
ほ~ら、気持ち良くなるまで終わりませんよ?」

「くっ、ああぁっ、やめっ、うんち終わらない感じっ、なんだこれ、頼むから許してくれっ……」

「駄目です、これは罰ゲームなのですから最後まで受けなさい。
下僕のケツマンコ、こんなに嬉しそうに木刀をくわえ込んで、本当に幸せそうですね♪」

適当な事を言われて悔しくなってくる、しかしユウトは我慢していた。

(くっ、勝ったら覚えてろよ、次は、次こそは絶対に負けない、勝った時は、調教してやる!)

「勝った時?
あなたが私に勝てるわけないでしょう、何故なら弱いんですから♪」

「……なっ……」

(おい、やめ、心を読むなぁ……恥ずかしいからやめてくれぇ)

「駄目です、あなたは私より弱いんですから、何をされても仕方がないのですよ。
こうやって木刀でアナルをほじくられても、勃起した男性器をそのいやらしいケツマンコにぶち込まれても、ぶち抜かれて肛門括約筋が裂けて排泄物が垂れ流しになったとしても」

肛門、垂れ流し、という言葉を聞いて怖くなってくる、しかし何故男性器という言葉が出てくるかはユウトにはわからなかった。

(いや…今度は勝って、パンドラのマンコにぶち込んでやるんだっ、胸を揉みながら腰を尻に打ち付けパンパン音を立てて犯してやるっ!)

「くすっ♪
あははははははっ♪

下僕、何妄想に逃げているのですか?現実で勝てないからって妄想の世界で私を犯すのですか?
そんな事が出来るわけないじゃないですか♪
そもそも挿入しても下僕の包茎ちんぽじゃ私の気持ちいいところまで届きませんよ?」

なにが可笑しかったのかわからないがパンドラが笑っている、俺は心を読まれて恥ずかしく顔が真っ赤になっていた。

「くっ、うっ……
畜生……今度はもう…負けないっ…」

しかしパンドラは木刀をネジりながら奥に差し込んでくる。

「ぐあああぁぁぁぁっ!!」

情けない悲鳴を出してしまった、パンドラは口元に手を当てて見下ろし「くすくす」と笑っている。

「本当は負ける事が凄く気持ち良くて、嬉しくてたまらないのでしょう?
貴方がもしそう思うのであれば、その先に貴方に待っているものは遅かれ早かれ「死」ですよ?」

「違う、そんな事は思ってないっ、変な事を言うなっ……」

「そうですか?
例えばサキュバスにお父様を殺され自分が睨まれた時「あぁ、次は自分だ…殺されちゃうんだ」って興奮して勃起してましたよね?
悪魔塔で調教されていた時も「僕はこれからどうなっちゃうんだろう」って期待して勃起してましたよね?」

悔しい、記憶を読まれているのだろう、受け入れられないが、言ってる事は全部正解だった。

「違う……違う違う…」

涙が溢れてくる、思い出して悔しくて、嫌な記憶なのに、でも確かに勃起はしていたんだ。

「あなたは敗北した後の死の興奮が味わいたくて戦っていたのです、とんでもないマゾヒストですね♪」

「うるさい黙れ、そんなんじゃ、そんなんじゃないっ、ないからぁっ…」

尻に木刀が突き刺さったまま、パンドラが後ろから俺の背中に覆い被さって耳元で言って来た。

「では私が教えてあげましょうか?
あなたが死ぬかも知れない状況に興奮する、救いようの無いド変態だと。」

「え…やだっ、やだぁっ!!」

俺は怖くなり、身体が震えていた。

(何を言ってるんだ、冗談じゃない、これ以上いったい、なにをするつもりなんだっ!)

「このままこの可愛らしい金玉を握り潰してあげましょうか?
よく、潰すとショック死するって聞きますよね?
下僕の場合はどうなのでしょう、試してみましょうか♪」

パンドラが天使のような笑顔になり、俺の金玉を優しく握ってくる。

「うわぁっ、いやだぁぁぁっ、やめてっ、潰さないでぇっ!」

「こら、逃げないでください、しっかり握れないじゃないですか。
それとも玉袋ごと引きちぎられたいですか?」

金玉を握るパンドラの手の力が強くなってくる、俺はやばいと感じ手を引きはがそうとするがピクリともしない…引っ掻こうとするが何故か傷がつかなかった。

「酷い事をしますね、女の子の肌を引っ掻いて傷付けようとするなんて最低の下僕です、防御魔法をかけておいて正解でした。
これはもうお仕置きの意味も込めて去勢するしかありませんね。」

「うわああぁぁぁぁぁっ!!!」

「ほらっ、今から潰しますよ下僕の金玉、この袋の中にある男の子の元を潰して、今から女の子になりましょうね?」

「いぎぃぃっ!!痛い!痛い痛い痛い痛い痛いっ!!」

「2ついっぺんに潰せばショック死しますかね?
きっと下僕もそのほうが嬉しい最後でしょう、うふふふっ、うふふふっ!」

パンドラが下品な笑い方をする、俺は怖くて痛くて吐きそうだったが、包茎ちんぽは勃起をしていた。

「ほらほら、やはり死の恐怖を感じて包茎ちんぽ勃起しているではないですかぁ!
捕らえましたよ!
もう逃がしません!確実に握りつぶして下僕を女の子にしてやります!」

ギリギリと握り込む力が増してきた。

「パンドラ様、許してぇっ!!認めますっ、認めますからぁっ!!!」

「何を認めるんですか?自分が金玉を潰されて死んじゃうゴミ屑だって事をですか?」

「俺は命の危険を感じて勃起する変態ですっ、可愛い女の子に金玉を潰されそうになって興奮する変態です。ごめんなさい、パンドラ様」

「駄目です逃がしません!潰します!
パンドラ・スカーレットの名にかけてあなたの金玉を絶対に握り潰します!許しません!
さあ覚悟なさい下僕!
あなたは金玉を潰されてそのショックで死ぬのです!

うふふふふふふふっ、うふふふふふふふっ♪」

「やめろっ、死ぬぅ…痛い痛い痛い痛い痛いっ!
ぎゃあああああああああああああぁぁっ!!!」

ギュウウウウウウ…

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああぁぁっ!!」

どぷっ、どぴゅっ、どぴゅっ、どぴゅっ

ユウトは包茎ちんぽの先から四回ぐらいに分けて精液を発射してしまった。
パンドラが俺のケツに刺さった木刀を引き抜いている。

「これで証明されましたね、あなたが命の危険を感じて射精してしまう変態だって。
これなら明日からの下僕との稽古も、楽しみですね♪」

「はぁ…はぁ…」

俺は草むらで放置され、そこに倒れて苦しそうに呼吸をしていた。

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