お題を消化していくよ

いえろ~

文字の大きさ
上 下
3 / 4
フリー

希望の朝

しおりを挟む
 新しい朝が来た。希望の朝だ。

 なんて皆は言うが、自分にとって絶望でしかない。

 世間的にもそうだろう。行きたくもない学校へ学びに行き、行きたくもない部活をし、また行きたくもない会社に勤めに行く。

 机に積もるのは、今日提出の課題。しかも大量。

 全く、嫌になる。

 この提出を逃せば評定赤点は確定だと言うのに。

 昨日はしっかりやろうと思っていたのだ。

 しかしどうやら、寝落ちしてしまったらしい。そうでなければ、ふつう机に伏せ寝なんてしない。

 どうしたものか。とりあえず手をつけてみようと思ったが、ポンコツな頭ではどうにもできなかった。

 仕方ない。また先生に怒られるとするか。

 最近トコトンついてない気がする。

 チャリはパンクするし、コンビニで残り1つのフライドチキンを前の人が買っていたり。おまけに責任の1つも果たせない自分に存在価値などあるのだろうか。

 なんてことを暗く浮かべながらも、カーテンを開ける。

 眩しい太陽の光が目を突き刺した。

 空は雲ひとつなく、太陽もよく出ていて、これ以上にないくらい快晴だった。

 まさに、希望の朝だった。

 何故か、背中を押された気がした。いや、そうでも思わないとやってられない。この課題達を駆逐するには。

 もう一度、机と向かい始めた。


 急に現れた雲がひとつ、太陽を少しだけ隠した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

1話完結のSS集Ⅱ

月夜
恋愛
前作の「1話完結のSS集」が100話となりましたので、新たに作成いたしました! 別作品『1話完結の短編集』より短いお話の詰め合わせです。 ちょっとした時間のお供にでもお読みくださいませ。 多ジャンルではありますが、恋愛のお話が多めになると思うので、カテゴリは恋愛にしております。 [各話の表記] ・テーマ(コンテスト用に書いた作品にのみ) ・他サイト含むコンテスト(受賞、優秀作品を頂いた作品のみ記載有り)

Another World

Kishiru
ファンタジー
5分以内で完結する短編集です。

琥珀色の日々

深水千世
ライト文芸
北海道のバー『琥珀亭』に毎晩通う常連客・お凛さん。 彼女と琥珀亭に集う人々とのひとときの物語。 『今夜も琥珀亭で』の続編となりますが、今作だけでもお楽しみいただけます。 カクヨムと小説家になろうでも公開中です。

きみがわるい【声劇台本】【一人用】

マグカップと鋏は使いやすい
ライト文芸
ホラー風です。 こちらのジャンルが苦手な方はご遠慮ください。 最後の…………には好きな言葉を入れていただいてもかまいません。 性別不問、一人称変更okです。 言いやすいように語尾など変更してください。 動画・音声投稿サイトに使用する場合は、使用許可は不要ですが一言いただけると嬉しいです。 非常に喜びます。 自作発言、転載はご遠慮ください。 著作権は放棄しておりません。 使用の際は作者名を記載してください。 内容や世界観が変わらない程度の変更や語尾、性別の変更、方言は構いません。

古屋さんバイト辞めるって

四宮 あか
ライト文芸
ライト文芸大賞で奨励賞いただきました~。 読んでくださりありがとうございました。 「古屋さんバイト辞めるって」  おしゃれで、明るくて、話しも面白くて、仕事もすぐに覚えた。これからバイトの中心人物にだんだんなっていくのかな? と思った古屋さんはバイトをやめるらしい。  学部は違うけれど同じ大学に通っているからって理由で、石井ミクは古屋さんにバイトを辞めないように説得してと店長に頼まれてしまった。  バイト先でちょろっとしか話したことがないのに、辞めないように説得を頼まれたことで困ってしまった私は……  こういう嫌なタイプが貴方の職場にもいることがあるのではないでしょうか? 表紙の画像はフリー素材サイトの https://activephotostyle.biz/さまからお借りしました。

悪役令嬢として断罪された聖女様は復讐する

青の雀
恋愛
公爵令嬢のマリアベルーナは、厳しい母の躾により、完ぺきな淑女として生まれ育つ。 両親は政略結婚で、父は母以外の女性を囲っていた。 母の死後1年も経たないうちに、その愛人を公爵家に入れ、同い年のリリアーヌが異母妹となった。 リリアーヌは、自分こそが公爵家の一人娘だと言わんばかりにわが物顔で振る舞いマリアベルーナに迷惑をかける。 マリアベルーナには、5歳の頃より婚約者がいて、第1王子のレオンハルト殿下も、次第にリリアーヌに魅了されてしまい、ついには婚約破棄されてしまう。 すべてを失ったマリアベルーナは悲しみのあまり、修道院へ自ら行く。 修道院で聖女様に覚醒して…… 大慌てになるレオンハルトと公爵家の人々は、なんとかマリアベルーナに戻ってきてもらおうとあの手この手を画策するが マリアベルーナを巡って、各国で戦争が起こるかもしれない 完ぺきな淑女の上に、完ぺきなボディライン、完ぺきなお妃教育を持った聖女様は、自由に羽ばたいていく 今回も短編です 誰と結ばれるかは、ご想像にお任せします♡

神様のボートの上で

shiori
ライト文芸
”私の身体をあなたに託しました。あなたの思うように好きに生きてください” (紹介文)  男子生徒から女生徒に入れ替わった男と、女生徒から猫に入れ替わった二人が中心に繰り広げるちょっと刺激的なサスペンス&ラブロマンス!  (あらすじ)  ごく平凡な男子学生である新島俊貴はとある昼休みに女子生徒とぶつかって身体が入れ替わってしまう  ぶつかった女子生徒、進藤ちづるに入れ替わってしまった新島俊貴は夢にまで見た女性の身体になり替わりつつも、次々と事件に巻き込まれていく  進藤ちづるの親友である”佐伯裕子”  クラス委員長の”山口未明”  クラスメイトであり新聞部に所属する”秋葉士郎”  自分の正体を隠しながら進藤ちづるに成り代わって彼らと慌ただしい日々を過ごしていく新島俊貴は本当の自分の机に進藤ちづるからと思われるメッセージを発見する。    そこには”私の身体をあなたに託しました。どうかあなたの思うように好きに生きてください”と書かれていた ”この入れ替わりは彼女が自発的に行ったこと?” ”だとすればその目的とは一体何なのか?”  多くの謎に頭を悩ませる新島俊貴の元に一匹の猫がやってくる、言葉をしゃべる摩訶不思議な猫、その正体はなんと自分と入れ替わったはずの進藤ちづるだった

処理中です...