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番3(性描写あり)
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「ひ、ぁ」
「アンリエッタ、痛くない?」
「え、ええ……」
突然、アンリエッタの下肢に、背筋を駆け巡るような刺激が走った。
それに戸惑ったアンリエッタの頬を優しくなでて、フェリクスがアンリエッタの花弁をつう、と撫でる。こぷ……とあふれてくる蜜がはずかしく、アンリエッタが足をすり合わせてそのさまを隠そうとするも、フェリクスはそれを制して「隠さないで」と囁くように言った。
「は、はずかし……」
「アンリエッタに隠すようなところなんてひとつもない。どうか隠さないで、全部見せてくれないか?」
そうは言われても、恥ずかしいものははずかしい。アンリエッタがふるふると首を振ると、フェリクスはその空色の目を瞬いて、次にアンリエッタをその胸に閉じ込めた。フェリクスはアンリエッタがあわあわとしている間に寝衣を脱いでいたようで、アンリエッタの胸と、フェリクスのたくましい胸板がぎゅうっとくっつくともうたまらなくどきどきしてしまう。
とく、とく、とく、とく……。速い心臓の鼓動がアンリエッタの胸を通して伝わってくる。アンリエッタは赤面した。
「ほら、聞こえる?僕の心臓の音。アンリエッタをこうして愛せることが嬉しすぎて、こんな風に速くなってる。だから、君の全部を愛したい。アンリエッタの体を全部見て、君を愛しているのが僕なんだと実感したい」
「フェリクス……」
アンリエッタはもうどうしようもなかった。はしたないとわかっていながら、フェリクスの懇願を断れない。
花弁のふちを優しくなぞり、その上の花芽をきゅうとつまむフェリクス。
「あ……ッ、ん、くぅ……ぁ」
アンリエッタのサクランボのように濡れた唇から、あえかな声が漏れる。つまんで、離して、やわらかくひねって、かと思えばその先端をきゅむ……と押しつぶして。
アンリエッタの脚ががくがくと震え、つま先がぎゅうう、と丸まる。
「ひぃ、ぁあ……ッ」
アンリエッタの唇からあふれた声は砂糖菓子のように甘く、自分でも信じられないくらいだった。
全身に汗をびっしょりとかいて、アンリエッタは紫色の瞳にフェリクスを映す。
たくましい体がアンリエッタを囲うように包み込んでいるから、アンリエッタは「ああ、逃げられないんだわ」と思った。逃げられないのが怖いのではない。ただ、このひとに、逃げられないほどに愛されている、というその事実が嬉しかった。
アンリエッタは目を瞬く。ぽろりとこぼした涙が頬を伝う。ぐちゅぐちゅと胎内をかき混ぜられ、指を腹にむけてくい、と曲げられるとたまらなかった。
「は、ぁ、ああ、あ」
「アンリエッタ、気持ちいいんだね……」
アンリエッタの脚を自分の肩に乗せ、フェリクスはアルファ特有の鋭い犬歯を見せて笑った。端麗で、おだやかなフェリクスがそうやって獣みたいな笑みを浮かべるのが不思議だ。
アンリエッタは、生理的な涙に煙る視界で、それでもフェリクスを見つめた。
脚がフェリクスの肩にかかっているせいで、アンリエッタとフェリクスの距離が近くなる。
アンリエッタは、自分の脚の間、花びらの口に添えられた、そそり立つ欲の証を見て背を震わせた。
「アンリエッタ、痛くない?」
「え、ええ……」
突然、アンリエッタの下肢に、背筋を駆け巡るような刺激が走った。
それに戸惑ったアンリエッタの頬を優しくなでて、フェリクスがアンリエッタの花弁をつう、と撫でる。こぷ……とあふれてくる蜜がはずかしく、アンリエッタが足をすり合わせてそのさまを隠そうとするも、フェリクスはそれを制して「隠さないで」と囁くように言った。
「は、はずかし……」
「アンリエッタに隠すようなところなんてひとつもない。どうか隠さないで、全部見せてくれないか?」
そうは言われても、恥ずかしいものははずかしい。アンリエッタがふるふると首を振ると、フェリクスはその空色の目を瞬いて、次にアンリエッタをその胸に閉じ込めた。フェリクスはアンリエッタがあわあわとしている間に寝衣を脱いでいたようで、アンリエッタの胸と、フェリクスのたくましい胸板がぎゅうっとくっつくともうたまらなくどきどきしてしまう。
とく、とく、とく、とく……。速い心臓の鼓動がアンリエッタの胸を通して伝わってくる。アンリエッタは赤面した。
「ほら、聞こえる?僕の心臓の音。アンリエッタをこうして愛せることが嬉しすぎて、こんな風に速くなってる。だから、君の全部を愛したい。アンリエッタの体を全部見て、君を愛しているのが僕なんだと実感したい」
「フェリクス……」
アンリエッタはもうどうしようもなかった。はしたないとわかっていながら、フェリクスの懇願を断れない。
花弁のふちを優しくなぞり、その上の花芽をきゅうとつまむフェリクス。
「あ……ッ、ん、くぅ……ぁ」
アンリエッタのサクランボのように濡れた唇から、あえかな声が漏れる。つまんで、離して、やわらかくひねって、かと思えばその先端をきゅむ……と押しつぶして。
アンリエッタの脚ががくがくと震え、つま先がぎゅうう、と丸まる。
「ひぃ、ぁあ……ッ」
アンリエッタの唇からあふれた声は砂糖菓子のように甘く、自分でも信じられないくらいだった。
全身に汗をびっしょりとかいて、アンリエッタは紫色の瞳にフェリクスを映す。
たくましい体がアンリエッタを囲うように包み込んでいるから、アンリエッタは「ああ、逃げられないんだわ」と思った。逃げられないのが怖いのではない。ただ、このひとに、逃げられないほどに愛されている、というその事実が嬉しかった。
アンリエッタは目を瞬く。ぽろりとこぼした涙が頬を伝う。ぐちゅぐちゅと胎内をかき混ぜられ、指を腹にむけてくい、と曲げられるとたまらなかった。
「は、ぁ、ああ、あ」
「アンリエッタ、気持ちいいんだね……」
アンリエッタの脚を自分の肩に乗せ、フェリクスはアルファ特有の鋭い犬歯を見せて笑った。端麗で、おだやかなフェリクスがそうやって獣みたいな笑みを浮かべるのが不思議だ。
アンリエッタは、生理的な涙に煙る視界で、それでもフェリクスを見つめた。
脚がフェリクスの肩にかかっているせいで、アンリエッタとフェリクスの距離が近くなる。
アンリエッタは、自分の脚の間、花びらの口に添えられた、そそり立つ欲の証を見て背を震わせた。
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