170 / 409
後後44 東武領領都のカレー屋、ケーキ屋
しおりを挟む食通さんと別れを惜しみ、俺達は東武領領都で降りた。
馬車は次のデカめの街で宿に泊まり、その翌日の夜には王都に着くという。以前の倍の速さだ。
「やっと帰ってきたなー」俺
「ああ、帰ってきちゃったなぁ、、、」泉さん。まだまだ名残惜しそうだ。
「ほう!かなり栄えているな。しかも、結構ケーキなどの菓子の匂いもするではないか」シューレ
「わかるの?そんなのまで?」
「ああ、職人だからな!!」
そっちっすか、、?
まぁ、シューレが普通の武国飯くえると旅の途中見てたらわかったんで大丈夫だろうけど、できたら農国などの飯食わせてあげたいよな。ケーキ好きならそっちだろう。
見た目からして、おっさんぽい和食よりは洋食のほうが似合う。
今更だが、農国人と同じ風貌のシェーレ。背が高く、スタイル良く、薄い金髪で肌色だが白が強い肌色。瞳は深い海の青。鼻筋は通っていて高め。口は閉じていと小さめに見える。唇は薄め。だが、モノ食うときはデカイ口開けて食うのが少し、、、。黙って澄ましてりゃかっこいい美人っぽいんだが、、
確かにシェーレの言うとおり、領都は以前俺が来た時よりも栄えている?
「泉さん、、、」
「おう、、なんか、、栄えちゃってんなぁ?」
辻馬車なんかも見える。前はいなかった。
人も馬車通りも格段に多くなっている。
「あれじゃないすか?遠征に行く領だから?」
「ああ戦の景気か、、」
「あんじゃ?おまえら行くのか?」
「いきたくないっすけどね」俺
「腕が成るな!!」泉さん
「西の国が禄でもなくって、仕方無しにですよ」俺
「めんどくさいなひとの社会は」
「妖精はそういうのないんすか?」
「聞いたことななぁ、、少なくとも個人間では無いな、、、醜い妖精って見たこと無いだろ?」
「いや妖精自体が少ないし、、見つからないし、、妖精自身が自分が妖精だって忘れてるし、、」
「まぁ、そうか、、。心が醜い個体がいれば争いが引き起こされる。そんな個体は即座に排除すればいい。つまらんことを優先し排除できないからそれがどんどん他を汚染して増えていく。ひとは、バカだからな、何が重要かが全くわからんのだよなぁ、、いつまで経っても。」
「そなんだ、、」
「ああ、魔獣のがよくわかっているぞ?」
魔獣以下ですが、、でもそれがわからんでもない、、
「妖精が、なぜひとに紛れて暮らしているとおもってる?」
「へ?気にしたこと無いな」
「心の醜さを少しでも浄化するためだ。どんな腐った魂の者でさえ、美味しいもの食べているときは素直だろ?」
「まぁ、、だいたい、、」
「あ、カレー屋、、入るぞ!」泉さんがさっさと入る。俺らも。
「あ!」
「「あ!」」
オーウトの宿、らくだ亭の店主だ。
「あの、らくだ亭は?」
「ああ、弟にまかせてきた。またこの機会に外に出たくなってな!はっはっは!!」
そうだ、この人は旅先の砂漠の国で嫁さんをみつけ、連れ帰ってきたほどだった。ムーサリム料理は上手い。アチャーも旨いのを淹れる。
「最高の人が来てくれましたね!!」
「お!嬉しいねぇ!!まぁ座って!食いに来たんだろ?」
「「当然!!」」俺、泉さん
「私はわからんので、選んでくれ」とシューレが俺に言う。
「辛いの大丈夫だったよね?、、おやじさん、ヤギ肉あるの?」
「あー、ここはないんだよ、、鳥、山鳥うまいぞ」
「シューレ、山鳥は?」
「ああ大丈夫だ」
「泉さんもそれでいい?」
「おう!」
「んじゃ3つ!大盛りで!あとアチャーも大盛りで3つ」
「よしきた!!」
チャパティでの食べ方をシューレに教えたら、すぐに器用に食べ始めた。
泉さんは、すげー剣士なのに、器用なのか不器用なのかわからんほどに、顔と手をべとべとにしながら食べている。
物足りなさそうだったので、ダルとチャパティを追加。
アチャーもお代わり。
「いやー!安心しました!!」
「おう、、なんか、武国風とかになってたらどうしよう?とかびくびくだったからな!!」泉さん
「あー、、あるよ?武国向けカレー。食う?」
「「あー、今度で」」
あっはっは!まぁそうだよな!向こうのを知っちまったらなあ!、とおやじさん。
カレー屋を出て領主邸に向かいながら、ケーキ屋が無いかなー?と。
「うむ、、こっちだ」
シューレの導きで無事ケーキ屋に。
勿論本物の。
「というか、、このメニュー、、ゴルダにあった店といっしょ」俺
「え?そうか?」泉さん
「武国のケーキ魔娘さん!お久しぶり!いらっしゃいませ!またきのことベーコン?チーズとソーセージとほうれん草?」
「ああ!あれうまかったな!!それいこう!」
「泉さんは味で店を覚えてるんすね」俺
なんか、どうせ行くのであれば、ケーキ好きな者がいる土地がいいと、泉さんと俺が居るここを選んだそうな。
らくだ亭のおやじさんもそうだったとのこと。
「うれしいもんだな!」
「ええ、ホントに!」
「うむ、、いいな、うまいくいものだからこそ、だったんだな」シューレ
まずけりゃ終わってるし、、、
折角昼頃に着いたのに、領主様のところに顔を出せたのは夕方も遅くだった。
0
お気に入りに追加
147
あなたにおすすめの小説
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
退屈な人生を歩んでいたおっさんが異世界に飛ばされるも無自覚チートで無双しながらネットショッピングしたり奴隷を買ったりする話
菊池 快晴
ファンタジー
無難に生きて、真面目に勉強して、最悪なブラック企業に就職した男、君内志賀(45歳)。
そんな人生を歩んできたおっさんだったが、異世界に転生してチートを授かる。
超成熟、四大魔法、召喚術、剣術、魔力、どれをとっても異世界最高峰。
極めつけは異世界にいながら元の世界の『ネットショッピング』まで。
生真面目で不器用、そんなおっさんが、奴隷幼女を即購入!?
これは、無自覚チートで無双する真面目なおっさんが、元の世界のネットショッピングを楽しみつつ、奴隷少女と異世界をマイペースに旅するほんわか物語です。
25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい
こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。
社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。
頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。
オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
死霊王は異世界を蹂躙する~転移したあと処刑された俺、アンデッドとなり全てに復讐する~
未来人A
ファンタジー
主人公、田宮シンジは妹のアカネ、弟のアオバと共に異世界に転移した。
待っていたのは皇帝の命令で即刻処刑されるという、理不尽な仕打ち。
シンジはアンデッドを自分の配下にし、従わせることの出来る『死霊王』というスキルを死後開花させる。
アンデッドとなったシンジは自分とアカネ、アオバを殺した帝国へ復讐を誓う。
死霊王のスキルを駆使して徐々に配下を増やし、アンデッドの軍団を作り上げていく。
いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!
町島航太
ファンタジー
ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。
ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
【HIDE LEVELING】転生者は咎人だと言われました〜転生者ってバレたら殺されるらしいから、実力を隠しながらレベルアップしていきます〜
久遠ノト@マクド物書き
ファンタジー
【ステータス1の最弱主人公が送るゆるやか異世界転生ライフ】✕【バレたら殺される世界でハイドレベリング】✕【異世界人達と織り成すヒューマンドラマ】
毎日更新を再開しました。
20時に更新をさせていただきます。
第四創造世界『ARCUS』は単純なファンタジーの世界、だった。
しかし、【転生者】という要素を追加してしまってから、世界のパワーバランスが崩壊をし始めていた。挙句の果てに、この世界で転生者は罪人であり、素性が知られたら殺されてしまう程憎まれているときた!
こんな世界オワコンだ! 終末までまっしぐら――と思っていたトコロ。
▽『彼』が『初期ステータス』の状態で転生をさせられてしまった!
「こんな世界で、成長物語だって? ふざけるな!」と叫びたいところですが、『彼』はめげずに順調に協力者を獲得していき、ぐんぐんと力を伸ばしていきます。
時には強敵に負け、挫折し、泣きもします。その道は決して幸せではありません。
ですが、周りの人達に支えられ、また大きく羽ばたいていくことでしょう。弱い『彼』は努力しかできないのです。
一章:少年が異世界に馴染んでいく過程の複雑な感情を描いた章
二章:冒険者として活動し、仲間と力を得ていく成長を描いた章
三章:一人の少年が世界の理不尽に立ち向かい、理解者を得る章
四章:救いを求めている一人の少女が、歪な縁で少年と出会う章
──四章後、『彼』が強敵に勝てるほど強くなり始めます──
【お知らせ】
他サイトで総合PVが20万行った作品の加筆修正版です
第一回小説大賞ファンタジー部門、一次審査突破(感謝)
【作者からのコメント】
成長系スキルにステータス全振りの最弱の主人公が【転生者であることがバレたら殺される世界】でレベルアップしていき、やがて無双ができるまでの成長過程を描いた超長編物語です。
力をつけていく過程をゆっくりと描いて行きますので「はやく強くなって!」と思われるかもしれませんが、第四章終わりまでお待ち下さい。
第四章までは主人公の成長と葛藤などをメインで描いた【ヒューマンドラマ】
第五章からは主人公が頭角を現していくバトル等がメインの【成り上がり期】
という構成でしています。
『クラディス』という少年の異世界ライフを描いた作品ですので、お付き合い頂けたら幸いです。
※ヒューマンドラマがメインのファンタジーバトル作品です。
※設定自体重めなのでシリアスな描写を含みます。
※ゆるやか異世界転生ライフですが、ストレスフルな展開があります。
※ハッピーエンドにするように頑張ります。(最終プロットまで作成済み)
※カクヨムでも更新中
気がついたら異世界に転生していた。
みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。
気がついたら異世界に転生していた。
普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・
冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。
戦闘もありますが少しだけです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる