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下−263 移住後 ヨーコ
しおりを挟む「あれ?お前んトコ、メフィがコック入れたんじゃなかったっけ?」イサム
ここは魔物の森の宿一階食堂
隅のテーブルの一つ隣にヨーコが座って朝食を食べていた。
「ええ、美味しい朝食でした」ヨーコ
・・・・今こいつが食ってるのって、なんだろう?と思うイサム。
まぁ、いいか、あまり触れないほうがいいだろう、と危機管理抜群なイサム。
メフィが朝食の盆を持ってくてくれる。
「ありがとメフィ」イサム
「いえいえどういたしまして」
「メフィさん、コックりさんありがとうございます、大変美味しい食事を作ってくれてます。今朝も美味しいご飯を作ってくれました」
「それはようござんした。あの子達はとても働き者なので、昼間はカフェで働くように言っております。交代で休憩とかしてますので、そこらは気にしないで大丈夫ですよ」
「何から何までありがとうございます」
「で、ここの朝食はどうですか?」メフィ、聞くのね?
「こちらもとても美味しいですね。ご飯系が多いのでしょうか、こちらは」
アパートの朝食はパンだったのかな?
「ええ、冒険者はガッツリ食べる者が多いので、昼、夜はガッツリ。朝は、狩りに出る者は粥など軽くになっています。腹やられちゃうと後が大変なのでね」
「あの、中身がでちゃうとか?」ヨーコ
「ええ、胃腸が裂けるでしょ?中がやられて炎症しやすいし、少しでも残ってたらあとから腐ってくることもあるし・・、大腸なんか臭いし大変ですね」
うん、食事中の会話ではないかな?
ははぁ、こんな感じですかね?と豚汁を掬うヨーコ。
いやもっと、こう、カレーよりも固め?とか相手をするメフィ
カレー食いたくなってきたんで、あとで変態村に行こう、と思ったイサム。
イサムも大概である。
そう言えば、イサムもメフィも突っ込まなかった”り”入り。なんか祟られそうなのは、あまり触れたくない?
あ、
祟られるって、そ~言えば、、
「メフィ、ヘケロニメスを最近見ないけど、何やってるんだ?」
「え?学園で働いてますよ?教師やってもらってます。知識はすごいですからね!」
「・・・・ちなみに、何の教科?」
「神学」
だよねー、
「最初の授業見学に行きましたけど、面白かったですよ?もう神界のもろもろ大暴露大会?私はもう爆笑しっぱなしでしたよ、生まれてはじめて腹筋が痛くなりましたね!」
「・・・・・・他の生徒たちは?」
「・・・・なぜか、身動き一つしませんでしたね?笑いどころを知らないのですかね彼等は。」
だよな?神学を好んで受けようって奴等だもんな?神様が来た!!ってんで喜んで行ったんだよな?
で、その仕打ち?
「学校辞めた生徒、いなかった?」
「え?ああ、あとからなんか舞田に言われましたね、受講生ほぼ全員なんか辞めたくなったと相談に来たって。なので、科目名を神学から、真・神学に変えたって。今は大人気みたいですよ?」
だろーよ。名前からしてアレな奴等ばかり、タカシ軍団とか?みたいなのばかり集まったんだろーよ。
「ま、元気で楽しくやってんならそれでいいや」
「ですねー」
朝食も食べ終えて茶をすすってのんびりしているイサム。
ヨーコはデザートのメフィシェフの季節の特製ムースとやらを食している。
「戻んないでいいのか?仲間とか、」
「ええ、住処にいるときは皆自由ですからね。」
そらそーだけど
「イサム様は今日はどちらに?」
様?
「いや、とくには、あとでカレー食いに行こうかな?ってさっき思って」
「あ、奇遇ですね、私も思いました」
・・・・大概なやつだな?!!
棚上げイサム!
バイクで行こうかなーと思っていたので、
「バイクを出すけど、乗るか?」
サービス精神旺盛なイサム。勘違いさせそうではらはらである!
ヨーコがバイクを知らなかったので見せた。
CB。GSは結局あのままヘケロニメスにあげてしまった。400ccツインもなかなかよかったのだが。
小ぶりのフルフェイスのヘルメットを作り、着ているものもヨーコはスカートだったので、革パンツ、革ジャンも作り、ヨーコに着させた。(魔法で一瞬で着替え)
靴はくるぶしまで隠れるような革のショートブーツ。ぴったりした革のグローブ。
「これがバイクに乗るときの正式な装備だ。普段使いにも使っていいけどね」イサム
「いいのですか?ありがとうございます!!」
サービス精神旺盛なイサム。勘違いさせそうではらはらである!
前回整備した街道をすっ飛ばしていくイサム。
後ろでおとなしくイサムにしがみついているヨーコ。
(あまり怖がらないのだな?)イサム
前回同様、川の茶屋に停まって茶と団子を食う。
「バイクってのは、魔法が使えない者達が生み出した機械の馬みたいなものだ。おれも元の世界で乗っていた。あそこにゃ魔法が無かったからな。」
「2つの世界を知っているのですね」
「厳密に言えば、11個の世界だな。」
イサムがそれらを言わないので、訊かないほうがいいのだろうと思慮を働かせるヨーコ。こっちの世界の者は結構思慮深い。魔法使いにはちょうどよい性格でもある。
「おまえは、何になりたいんだ?」
「そうですね、およ・・・泳ぐこととかいろいろしてみたいですね、それから決めます。」
??
「そうか、海かぁ、、」
「海、話には聞きますが・・」
「あとで、皆を誘って海に行くか?」
「ええ!勿論!!」
サービス精神旺盛なイサム。勘違いさせそうではらはらである!
では引退者村に戻ろう!となった。
この世界に来て、イサムが見た目同年代と遊ぶということは、もしかしたら、いや、もしかしなくともはじめてである。
今まではおっさんとかタカシと夜のねーちゃんらしいお店に行くくらいだったのだ。中身おっさんだし。
あと、やることって言えば、仕事以外では亜空間部屋に引きこもるくらいだった。
覗きやらなんやらはお仕事の一環です!
ばおーーーん!!
爆音を撒き散らしながらコンビ前に到着!
ガチャ、サイドスタンドを降ろして停める。
ヨーコを降ろして、ヘルメットを取ってやって、イサムもメットを脱ぐ頃には連中が集まってくる。
奴等は面白いことが判っているのだ。
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