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下−230 亜空間部屋への招待 ”ばすけっと”より
しおりを挟むば、ばすけっと、、、
「え?ピクニックに行くんですか?」
「んじゃ用意しようか。」
ここは魔物の森の宿、一階食堂。
イサムの足元にタカシが倒れて、目の前に立ってるイサムのほうに右手を伸ばしながら力尽きようとしている。
最後に発した声が、ばすけっとだった。
「これは、事件ですか?事故ですか?」
最初に訊かれるよね?110番で。
ちなみに119だと、どうしましたー?が多かったかな?
いや、慣れないと何から言っていいのやら、って思うよね。
颯爽と現れてガイシャをみくだしているのは銀翼のリーダー人外の翔太だ。
「人外って、、」翔太
「ナレーションに突っ込み入れる時点で人外だね♪」イサム
クッ、、
お、翔太の悔しそうな顔、、でも演技下手だなー。悔しい顔したこと無いんだろうな、性格が性格だからなー。
「野垂れ死にか?」
武士のごとく歩いてきたのが銀猿のリーダーゴッツ。こいつがノルのは初めてじゃなかろうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次のセリフが思いつかないらしい、、、
「さて問題です。タカシはバスケット、といってくたばりました。ばすけっとの意味するところは?」イサム
「あれでしょ?イサムさんの部屋に忍び込んでビションでも見てて、チキンバスケットのCM見て食べたくなったんじゃないですか?」メフィ
「あたりー!!!はやくうううううううう!!!!」タカシ、床に転がったまま伸ばした手の向きをメフィに変えた。
「しかたありませんね、みなさんも食べるでしょ?」
高速こくこくする銀翼、銀猿のメンバー達。判ってないけど美味いものだろうと思った様子。
「あ、おれもお願い」イサム
はいない、といいながら厨房に向かうメフィ。
全く気が付かなかったが、なぜそんなわけわからんモノに気がついたのか?
あ、いや、突っ込む所そこじゃねーよ、、、
「タカシくん?いつの間に亜空間部屋に忍び込むことを覚えたのかな?」イサム
「え?なんのことd
タカシの全身が雑巾絞りになりつつ
「ごっ」
「ゴッツ?」
「はい?」返事するゴッツ。
「ごっめんなさーぃいいいい!!」タカシ
雑巾絞りを解いてやるイサム。
「しかたねーなー、、、んじゃ皆で、、というか、お前ら今日は暇なのか?」
こくこくする全員
・・・・・・・・・・・暇だと俺んとこ来るわけね?、、以前もあったな?こいつらもそうだけど、タカシ軍団も、、、暇つぶしのお供かよ、、
「よし、暇潰させてやる、今日はソフトに」イサム
余計になんか恐ろしげにも思える者も居た様子だが、翔太とタカシはニコニコしている。
こいつらは、、
「メフィ、ばすけっと、俺の部屋におねがいー!」
「はーい!」
「そういえば、タカシ、MBAって知ってる?」
「アメリカのなんかの四角とかでしょ?」
四角か、、、なるほど、、、
「うーん、、三角だと思ったが、、、」
「そうですか、、、」
ぞろぞろとイサムの部屋に入り、中の亜空間部屋の中に入る。
へぇ、、
ほう!
これは、、、
ストレージの中みたい、、
「はい近い!そう、ストレージの改造版みたいなもんです。いいだろ!」
「いいっす!!」皆
「転位使って戻ってこなくても、亜空間部屋をテント代わりに使えますね!」翔太
「なるほど、、、冒険者ならではの発想だな、、いんじゃないか?」イサム
「靴の保存にとてもよいと」タカシ
「ストレージでいいじゃねーか」
「趣がないです」
臭い靴の保存に趣か、、、奥が不快なタカシ!
そこらにテキトーに座れ、と、皆をちゃぶ台の周りに座らせ、
ビジョンをりんご箱に乗せて皆から見やすいようにしてスイッチを入れる。
ざーざざざー、、がちゃがちゃがちゃ、、ぶ、ぶぶっ、「この・・」、がちゃがちゃ・
きれいな画像が現れる
「ゆーしゃ、ここはどーするのじゃ?指定が甘い感じだとおもわれ」
「え?ああ、これは前と同じって意味だから覚えといてね」
「覚えるのは苦手なのだ」
・・・・
映像は画伯と勇者の番組だ。これが最も面白いだろう。今日はリアルの最新版。録画でもいいけどリアルが面白そうだし、、
イサムは皆に説明する。
「これは、お前らが使いまわし勇者になって天界の待合場所に詰めるときに与えられるだろう天界ビジョンだ。数多くの機種がありチャンネルは多い。機種は、・・」
ぽよん、ぽよん、と、イサムはビジョンの機種を魔法で変える。ブラウン管TVの足つきのやつ、化粧台に乗っかってるやつ。画面の前に観音開きの扉があるやつ。そっから下にビデオテープレコーダー付きやら、薄型ブラウン管のやつ。液晶初期型。液晶中期型。高画質液晶のやつ、など。
「この型式が映る年代になる。その年代の世界中のチャンネルが見られる。その番組にいくと、過去の番組も見られる。天界で一日24時間見っぱなしで10年ぐらいは楽しめるぞ」
へー、、と意味わからん、みたいな顔つきの全員。除くタカシ。
タカシは前に座っている銀ザルのグラップラーの足の匂いをかいで「うっつ!!」とかなっていた。思わず投げ飛ばそうとしたが思いとどまったポーズ、をしていた。
畳の上なので靴をぬいでいるのがまずかったかな?
「おまたせー!」
メフィがチキンを山盛りもってきてくれた。おまけのいろいろも。クズキャベツを細切れにしてマヨなどでごまかしたようなサラダもどきとか、クズ肉を集めてしょぼい小判にして揚げたやつとか、体に極悪な砂糖山盛り真っ黒ソーダ水とかだ。
特にその真っ黒ソーダには皆引いていた。
「うまいよ?」パクパク食べるタカシ
タカシが言うんだから余計引く皆。
(メフィ、わるいけど果物汁をピッチャーで頼む!)
(キャッチャーとサードは?)
うん、重要さを判ってるな!!
程なく持ってきれくれたメフィ。お茶も持ってきてくれた。
気が利いてるな!
皆でお食事。
食べながらビジョンを見ている。
「・・ははぁ、これ、異世界の勇者の転位先の様子なんですね?」
「うんそう、俺の番組もあるはずだぜ?」
「え?今のこれがこんな感じで映っってる?」
「おう、そうだ」
え”!!!と、タカシ以外は少し引き、、当たりを見回したり、、
「別に問題ないって、俺はずーーーーーーーっとこれだったから。というか、一般人でも見られているし、面白いやつは番組になっているし」
え”っつ!!!
「多分というかタカシは絶対に番組になってるよな。おもしろ過ぎだしww」
いえーい!!いえーいっつ!!!とやってるタカシ。
「・・・逃れる方法とか?」
「?無いよ?」
・・・・・・・・がっくり折れる女子4人。
「だいじょぶ神は性別無いっていうし!」
うん、そーゆーもんだいかもしれんが、それだけではないのだ、、
とつぶやく拳士。
「トイレとか風呂とか基本面白くないんで飛ばされると思うぞ?」
少しホッとしている4人。
「ガーーン!!!じゃじゃじゃじゃじゃーーーーん!!!ズバン!ずっしゃーーーー!!!ざくっつ!ザクザクザクザクっつ!!!でろりーーん、ぐじゃぐじゃぐじゃ。あ、これだ、このしんぞうがあれば、、どっくんどっくんどっくん」
という、音声が急にでかくなったビジョン。皆の目が惹きつけられ、、釘付けに成り、、、目を離すことができなくなる、、瞬きすら
もうセリフは頭に入っていかない状態に陥ったようだ。この場合、効果音と映像しか頭に入っていかない。なのえほのぼのストーリーのセリフが無いので、見てる者達のアタマの中ではサイコスプラッタホラーでしかなくなっている。画が酷いのだが、だからこそ脳内変換でとてつもないホラーになってるのだ。
これが、画伯画の真髄。
どうかと思う真髄だけど、、、
2時間ほどスプラッタ番組が続いたのは、今日のは画伯アニメの劇場版放映日だったのだろう。ラッキーだったな!!
劇場版終了後、8人はチキンをお持ち帰りにした。
今は食うのみゅりっしゅ、、(無理っす、、)とか言って。顔の筋肉がこわばり過ぎたようだ。
あれ?皆の髪って白だったっけ?
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