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下−220 隠遁の村 と思っていたら、、、
しおりを挟む魔王は憂いていた。
今日も飯に爆弾が仕込まれていた。
いや、正確に言うと、研修生のおかずが混じっていた。なぜか見た目だけは良いのでどれがそうなのかがわからない。なぜ見た目だけ良いのだろう?
今日は食ったら失神した。
おかんに聞いても「味見ですから」ととりあってくれない。
「おまえも食べているの?」と聞くと、魔人向けの食事なんで、、と卑怯なことを言う。
「なので逃げてきました!」まおー
ここは魔物の森の宿。一階食堂の隅の席。
「それは、、、、お気の毒様としか言いようがねーなー」イサム
「だろう?ひどいよな!まともに作れるようになってから出してくれりゃーいいのによう!!」
それが当たり前だよなー、、
「なんか、心当たりないか?」イサム
「???何の?」魔王
「そうされちゃうよーな、、、ご飯を残すとか、一口だけかじってぽいとか、口に入れたもの戻すとか、、そういったスラムの者でさえ絶対やらないような下品なこと」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「うん、おまえも気をつけような、、」
「おう、、、わかった、、、でも言ってくれないとわからんよ、、、、」
「だよな、人間でも”言わなくてもわかるべきだろう!!”とか逝かれたこと言うキチガイ多いからな、、」
「あ、魔人でもたまに居るな、、いや、むかしいたな、、」
征伐されちゃったのかな?
「ああ、イサムにな」
え?そうだったの?
「イサムもしらねーよ、サゴに混じって一気に消えたから奴等全部w」
お掃除ですか、、
魔王はかなり前から魔都に居るときは人間形態ではなく素のゴジ*系で、大きさは人間ほどの2m程度担っていることが多い。「楽ちんだからな」だと。
でも他の国は人間の国なので、そこに行くときはたいてい人間形態のおっさんになっている。
が、今日はあせったのか、ゴ*ラ形態のままだ。イスもきしんでいる。
だが、それでもぐい呑とか箸とか持てるのがすごいものだ。なんか張り付いている感じ?
なので、支障がなさそうなのでイサムはナニも言わない。
酒や肴を持ってくるメフィも、多分魔王が気がついていないとわかってて何も言わない。楽しんでるんだろう。
飲みながらの飯を食い終え、外に散歩に出てみる。
・・・
誰もほとんど見ない。気にしない。
まぁ、、皆月一度の闘技大会をビジョンで見ているからこの姿が魔王だとわかるだろう。しかもイサムと一緒なのだ。イサムが何を連れ歩いても不思議ではないのだここでは。
もしイサムが歩くうんこを連れ歩いても、誰も不思議とすら思わないだろう。
(いや、ねーよ)
今はまだ、な。
・・・・・
その程度なのだ。
村は奥に伸びている。
奥には引退した冒険者の集落がある。ちゃんといくつかの店などもあり、一つの集落として成り立ち、イサムの宿の方には依存しないでいる。大したもんである。
引退した冒険者と言っても皆老人とかけが人とかというわけではない。半分以上がまだ若い。
「引きこもりたいなーと思って引退しました」引退冒険者A君
「村人以外には会わずに済み、ぼくにはぴったりです」B君
「今、村で魔導サーバー立ち上げようとしています。魔導ネットは大本から無線なのでインフラゼロだから最高になりますと言いたい。」なんかすげーC君
「もしかして、フルダイブMMOとかはじめるの?」イサム
「それはまだ、、やりたいけど、、、人手が、、、」
だよねー、、
そのうちそっちの業界からのがこっちに来そう、、ブラックもいいとこなんで毎日のように誰かしら過労死しているからなー。
でも、引きこもりと自称するわりには皆自分の畑を持っている。手入れもよくされている。
「流石人間の畑だな、、魔国のよりなんか良さげだわ」
魔王にもそのよくできた畑がわかるようだ。
「あ、魔王様」
「リアルだ」
「なままおー」
「手形ほしい」
「さいんでもいいかも」
「顔がたがいいかな、ふぃぎゅあ作りたい」
「動画がいんじゃね?」
「「「それだ」」」
と、遠巻きにしている連中。
しかたねーなー、と言いながらそっちに行っていろいろ相手にしてやるマメな魔王。
イサムは村の小さな商店街を見て回る。
アニメニート
ちんだらけ
にゃしんばん
うなぎのあな
にゃんぐる
つもく
どっかのパチもん屋っすか、、
覗いてみると、、
うん、この世界に無いもののフィギュアばかりとか、それらのイラストばかりとか、コーヒーカップとか茶碗とか箸とか、ボードゲームとか、なぜ2つ山のマウスパッドがあるのか知らんけど、のれんとか、Tシャツとか、ふんどしとか、・・・。
最後の店にはPCみたいのがあったんでとびついてONボタン、、、あれ?
木で作ったモック、、もくもっく、樫の木か?
どんな意味あるんだろう、、あ、、Popで「インテリアにどーぞ!」だって、、、
そういう転生者達の村かよ、、、いつの間に、、、
と思うと、向こう側には露天市場らしく、20人ほどがむしろ敷いてる。やさい、木工製品の普通のまともな仕えるやつ、布製品の一般向けのふつうのまともなやつ、乾物、肉、さかな、など日常のモノ。それに串焼き、煮込み、カレー?!、串かつ、、おにぎり、飲み物、の屋台。
「・・・レベル高ぇ、、、」
思わず言うと、
「そうでござるよ、我が村は。この隠れ村こそ、この世界の別天地でござる、ふっふっふ」
ちょとぽっちゃりさんのおにいさん。眼帯してるね!でも全く不具合無いよねその目。伊達眼帯?
左手の包帯は、その痛々しさ(おつむの)山盛りである。
村、隠してないけどね。
「・・・おまえら、いまコンビで漫画本売られているの、知ってた?」
「・・・・・・・こんび???え??あるの??どこに??」
迫ってこないでください!!
「いや、、王都の各警備所のそばにあるけど、、勿論24時間だし、、」
「ぽ、ぽてちはあるでござるか?!!!」
「あ、、ああ、、こっちのだけど、、少し厚めだけど、紙袋だけど、、売ってるぜ、、」
「やま、山はっつ?!!!」
え?な?コンビで山?
「たぎのこの山でござるっつ!!」
ああ、
「ぎのこの里なら、、」
「くっつ、、、ここでは敗北か、、、」
「いや、なんならそのうち出すから、、、」
「え?お主、、こんびますたーでござるか?!!」
・・・・なんだよそれ、、、
「わかった、この村に出すからっつ!そうしがみつくなっつ!!!!」
(メフィ!!メーデーメーデー!!やべー!!たすけてちょっ!!!)
(まったく、何やってんですか、、)
(できたら今すぐここにコンビ出してほしいっす、、、あと菓子でたぎのこの山も売ってほしい、、)
(仕方がないですねぇ、、んじゃ、その先の空き地でいいですね?)
(おう!わるいな!任せたっつ!!)
「今通信終了したからっつ!!はなせよっつ、、ふう、、、そこの空き地に・・・
どんどこん!ばすんぼっすん!どーん!がちゃがちゃがちゃがちゃがっこんがっこんがんがんがんがん、、
・・・・・・・・
目の先で、組み立てセットみたいな感じ、、元の世界の建売や安っぽい最先端技術のビルを作るような感じで、コンビのお店が降って来た材料で勝手に建った。
「すげぇ、、メフィ、、、」
(おそまつさまです)
「え?メフィ様がおこなわれなさったですますかっつ!!」
日本語でおk!
この音と現場の有様に気づき、マオーと取り巻き達もやってきた。
「どーしたんだイサム」
「ああ、メフィが、遠隔でアレ作った。」
「・・・すげーな?遠隔?」
「材料も転送してきた」
「おまえ、メフィを異界に連れてった?」
「いんや、でも元からそれ以上だし、、」
「まぁ、な、、」
(え?イサム氏なのか?あの子、、)
(ああ、あのチン子ん時に少し映っただけだからなぁ、わからんかった)
いや、闘技場開会式とか映ってたとおもうけど、、、なかったかな?放映、、、
なんか寂しい、、ちんこ関連だけって、、
(で、メフィ氏がコンビの首領だとか今さっき聞いた)
言ってねーけどな
(((((((こんび?この世にこんびがあるのか?!!!)))))))
(ああ、今作ってるやつがそーだ、、)
この間にも看板がくっつけられ、一面にガラスが貼られ、ぢどードアが勝手に開け閉めしてテストしているようで、、
全てメフィの遠隔?!!
空間から商品が現れて棚に並べられていく・・・・・・・
あっという間に店内に商品が、、、最後に窓際の本の棚に、イサム出版のコピー本がどんどん並べられ、、
ぱっぱかぱー!!回転で、、いや、開店しまーっす!!と、店の外の拡声器からメフィの声!
いつの間にか魔導レジの奥に魔人店員さん2名!ちゃんとしましまの解禁シャツ!!
っわーーーーーーーー!!!!と、叫びながら押しかける転生ヲタ達!!
(メフィ、今日だけは、全部俺のツケにしといてやって。ご苦労様でした!すごかったぞ!)
(ラジャー!お褒めいただきありがとうございます。)
「俺らも買いに行こうぜ!」魔王
「おう、、酒とツマミ、買おうか」イサム
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