上 下
293 / 383

下−218 画伯と帝国

しおりを挟む

しかしまた、他の世界でもあほが広まりつつある世界もあった。



「画伯ぅー、、これ、どーすんの?」
「うむ、、捨てるのは惜しいし、、」
そうか?おしいか?

お引っ越しの最中である。
引っ越しには莫大な費用がかかる。後から返ってくると言われても返って来た試しがない名目の費用とか詐欺じゃんwとかいろいろある。デポジット一ヶ月分で借りられる他国が羨ましい妬ましい!!ぷw

編集部近くにしてほしいとか言われたが、そんな都心部に住みやすい場所があるわけない。なのでアニメがまだ続きそうなんで、プロダクションの近くにした。そのほうがまだ周囲が人間が住む環境が幾分ある。二十四時間スーパーまであるし。コンビニはあってあたりまえ、24スーパーこそ必須である!w

で、
引っ越し作業のついでにいらんものを片付けようと、これ捨てるのが吉じゃね?と思って勇者が訊いた物。
初期のプロットとかキャラとかいろいろ落書きっぽいのかいてあるいくつものスケッチブック、ノート、紙切れの束、あと、ファンから送られてくる呪いの画みたいなやつの山。

「お祓いして燃やしてもらうほうがいんじゃね?」勇者
「なにをいっとるかねちみは!!」画伯
でかめの”持って行くダンボール”に詰め込む。

生活用品はほんと最小限くらいしかなかったが、勇者が買い足したんでそこそこ増えている。TVとかもなかったもんな。すぐ買ったけど、、勇者本人が見たかったからね!

なんだかかんだ、ほとんど捨てられるものがなく、ほぼそのまま引っ越した。
勿論ストレージにぶちこんで、外を歩くのむりな画伯をタクシーに乗せて新アパートに。
アパートっても鉄筋のやつ。マンションほど洒落てないし値段も高くもない。
「いつへたるかわからんから高いのは怖い」画伯

つまり、人気がいつ落ちてもいいように、もしくは自分がいつヘタって描けなくなってもいいように、ということだ。
「いや、もう派手なことしなけりゃ一生分、俺が口座に入れといてるけどな?」
(画伯前話?で、貴金属を土中から精錬して形にして売ってったやつだ。)
と、言っても、なんか心が納得しないらしいw
判る気はするが・・。

相変わらずアニメの反響は最高である。特にあのスプラッタ大好き国民のお国では。
日本と同時刻公開。ニューヨークじゃ朝6時とかなんだけどな?奴等そのために起きているんだろうか、、起きてるんだろうな、、ナマで見るのがいい、とか英語のコメントすげーもんな、、、

中には、温かいストーリーが好きです、とか、まじ判ってるんだ!?、凄いね?神じゃね?というファンの中でも別格がたまに存在する。そういう彼女たち(なぜか大半が女性)は、キャラたちの画をかいてくれてUPしてくれる。
画伯ばりのお方々も多いが、なぜこんなまともな画にできるの?!とスンバラシイお方もおられます。
そういうお方達、なぜ画伯のファンやってるのか全く理解に苦しむ。



”画伯を米国に移住させる会NY支部”
NYにあるぼろったちいビル。なんかが出そうなビルである。
ちなみに他の支部なども全てそのようなビルに拠点を置いている。
彼等はきれいな新しいビルとか見ると破壊したくなるそうな。”古き、出そうな、善きモノを愛する会”も、彼等は同時に行っているのだ。

気持ちはわからんでもないよね?!!

凶も、いや、今日も夕方になるとぼそぼそと皆そこに集まってくる。
部屋いっぱいになってもさほどうるさくない。皆ぼそぼそ言っているだけだから。
中には金融街の世界的企業の上の方にいる者も何人も。皆中年にまでは達していないが。あっちはまじ実質で年功序列ないからね。口先だけじゃないからね!
マフィアのボスが若い男とかあるじゃん?
似たような業界だからね!!

昼間ガンガンだったやつも、ここでは自分に戻れるのだ。
どこかのぼそぼそは隣に伝わり、それがいい話ならばその隣に伝わり、、と一周した時点で、あはははは・・と一斉に笑い出す。その瞬間は誰が指揮するでもなく、皆”わかる”のだと言う。

「ぼそぼそ・・画伯、見て、画伯好き、集まって、それから、スキル、ついた」
どっかの作品の原始人みたいな喋りになっているけど、、まぁそんなもんだろう。

「画伯、いなかったら、おれら、あつまらない」
「画伯、いなかったら、おれ、自分、戻せなかった」(他称ウオール街エリート)
「画伯、いなかったら、職場、たいへん」(超高級私立学校主任教諭)
どう大変なのかkwsk?

「おれ、まわり、みな、画伯」政府中枢の幹部
・・・・・・アメリカ終わってないか?

「おれの、なかま、たくさん。画伯、いなかったら、みな、しらない」(ペンタゴン各部幹部連)
周囲の100人近くがうんうんと。
米軍終了のお知らせ?

ここらへんが、
ある日突然発生した画伯に対するなんかの意識の集合体を追って来てみたら、こいつらだった件。
ひとつひとつのファンの意識などは無意識に感知することなんぞできない。が、そういった意識がこのような集合体になる事自体は珍しいだろう。

単なるスプラッタ好きが、画伯というコアの発生に依って、一つになったのだ。このアメリカで!!   ぷww

ちなみに画伯の作品はほのぼのメルヘン系なので(画はともかくも)、無意味にスプラッタはやっていない。食うためか、誰が見ても明らかに悪で存在させてはまずいな?ってなのをスプラッタしているだけで、その方式も和やかに皆で仲良く引き裂いたり端から徐々につぶしていくとかのほのぼの系なのだ。

その和やかさが人類の平和主義達に受け入れられやすかったのだろうか?!!

その天然な米国に対抗するように、本国日本では無理やり視聴率を作り出している。メイン視聴者の子どもたちのみではそう視聴率が上がるわけない。でも操作はお家芸なのでいくらでもw
でないと、「視聴率低いとこなんざに画伯様を置いておけねー!!」と某米政府や某ビルダーズバーグ会議から圧力がかかり、画伯は移住させられてしまうのだ!!勿論同時にいつのまにか向こうの国籍与えられて、こっちの国籍はポイされちゃうのだ!!!

勇者的には「どこでも同じだし、、」なのでどーでも良い。転移できるし、この世界程度ならどこでも画伯を暮らさせることは容易だ。
ネットがない場所でも、念話とかの応用で無理やりネットに作品UPしていくことも可能である。
極端に言えば、地下帝国を作って地底人作ってそこの皇帝にさせちゃって、、あ、そのほうが楽かな?とか思う勇者。太平洋の底の地底深くに、、やってみようかな?とか一瞬思う勇者。

「暇が出来たらやってみよ!」勇者
引っ越しが終わって落ち着いたら暇は出来ると思う、、、。

ほのぼのスプラッタ+地底人のコラボなるか!!(地底人は某いしい被災地のアレである)


一方、西海岸支部では、、

「ぼそぼそぼそ、、このままでは、、」
「ぼそぼそぼそ、、ああ、東に、、」
「ぼそぼそぼそ、、われらこそ、ふさわしい、、」

なんか、映画の聖地みたいな自称の土地の支部の面々、当然その業界の現場の主要な者達が多い。
実写版をやりたそうな、、

いーのかよやって、、

せめて地底人とコラボになってからのほうが被害少ないかと思う勇者だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

W職業持ちの異世界スローライフ

Nowel
ファンタジー
仕事の帰り道、トラックに轢かれた鈴木健一。 目が覚めるとそこは魂の世界だった。 橋の神様に異世界に転生か転移することを選ばせてもらい、転移することに。 転移先は森の中、神様に貰った力を使いこの森の中でスローライフを目指す。

9番と呼ばれていた妻は執着してくる夫に別れを告げる

風見ゆうみ
恋愛
幼い頃から言いたいことを言えずに、両親の望み通りにしてきた。 結婚だってそうだった。 良い娘、良い姉、良い公爵令嬢でいようと思っていた。 夫の9番目の妻だと知るまでは―― 「他の妻たちの嫉妬が酷くてね。リリララのことは9番と呼んでいるんだ」 嫉妬する側妃の嫌がらせにうんざりしていただけに、ターズ様が側近にこう言っているのを聞いた時、私は良い妻であることをやめることにした。 ※最後はさくっと終わっております。 ※独特の異世界の世界観であり、ご都合主義です。 ※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

召還社畜と魔法の豪邸

紫 十的
ファンタジー
魔法仕掛けの古い豪邸に残された6歳の少女「ノア」 そこに次々と召喚される男の人、女の人。ところが、誰もかれもがノアをそっちのけで言い争うばかり。 もしかしたら怒られるかもと、絶望するノア。 でも、最後に喚ばれた人は、他の人たちとはちょっぴり違う人でした。 魔法も知らず、力もちでもない、シャチクとかいう人。 その人は、言い争いをたったの一言で鎮めたり、いじわるな領主から沢山のお土産をもらってきたりと大活躍。 どうしてそうなるのかノアには不思議でたまりません。 でも、それは、次々起こる不思議で幸せな出来事の始まりに過ぎなかったのでした。 ※ プロローグの女の子が幸せになる話です ※ 『小説家になろう』様にも「召還社畜と魔法の豪邸 ~召喚されたおかげでデスマーチから逃れたので家主の少女とのんびり暮らす予定です~」というタイトルで投稿しています。

【第一部】異世界を先に生きる ~先輩転移者先生との異世界生活記!~

月ノ輪
ファンタジー
―私達と共に来てくれないか? 帰る方法も必ず見つけ出そう。 平凡な中学生の雪谷さくらは、夏休みに入った帰り道に異世界に転移してしまう。 着いた先は見慣れない景色に囲まれたエルフや魔族達が暮らすファンタジーの世界。 言葉も通じず困り果てていたさくらの元に現れたのは、20年前に同じ世界からやってきた、そして今は『学園』で先生をしている男性“竜崎清人”だった。 さくら、竜崎、そして竜崎に憑りついている謎の霊体ニアロン。彼らを取り巻く教師陣や生徒達をも巻き込んだ異世界を巡る波瀾万丈な学園生活の幕が上がる! ※【第二部】、ゆっくりながら投稿開始しました。宜しければ! 【第二部URL】《https://www.alphapolis.co.jp/novel/333629063/270508092》 ※他各サイトでも重複投稿をさせて頂いております。

【ありがとうございます!!底辺の壁突破!!】拉致放置?から始まる異世界?生活?【進めー!!モフ☆モフ!!】

uni
ファンタジー
** この物語は他の世界で生きています。この文字を打っている者は、ただの打ち込み者です。禿げ老人が手を、指をぷるぷるさせながら、この物語電波を受信してそのまま打ち込んでいるだけです。なので誤字、誤変換、脱字は禿老人のミスであります。ご了承ください。 ** ** ある日、いきなりどっかに放り出されていた少しオマヌケ資質な少年。折角受かった家から最も近い高校に一度も通った記憶はない。が、自転車で3時間ほど走った覚えはある。多分入学式には行ったのだろう。そこらも曖昧である。  そこからギリギリなんとか死なずに済んで、辺鄙な村に住み着くことになる。チートゼロ。水くみ面倒くさいので水を引く。ぽっとん便所、手が出てきそうで怖いので水洗を。あれやこれやでいつの間にか村の近代化?  村の連中ものんびりしていてオマヌケ資質があったのだろう、どんどん主人公の間抜けに感染していく。  幼女の体に転生した江戸期の武士といつの間にかコンビになり・・戦いや間抜けに明け暮れる。モフ多し。精霊多し。 ** 【多くの方に愛読され、おかげさまでなろうでは13万PV達成しました。どうもありがとうございます!!同じ面白さを堪能してくれる方々がいるということがモチベーションになります。本当にどうもありがとうございます!!!】2021.10.15

夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~

狭山ひびき@バカふり160万部突破
恋愛
もう耐えられない! 隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。 わたし、もう王妃やめる! 政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。 離婚できないなら人間をやめるわ! 王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。 これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ! フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。 よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。 「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」 やめてえ!そんなところ撫でないで~! 夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――

旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます

おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。 if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります) ※こちらの作品カクヨムにも掲載します

処理中です...