上 下
258 / 383

下−183 飼い主の責務

しおりを挟む

イサム、定位置で食事を終えて茶をすすっている。
その前に座る翔太と、その隣にゴッツ。
「いやー、、あの4人がそろうと、あそこまでになるなんて今まで知りませんでしたよ」翔太
「おう、、」ゴッツ
・・・・こわかったぞ、、ぽつりとイサム

「「すみませんでしたっ!!」」
「でも、俺らも怖くって、そんでも、言ったけど、、、」
「ああ、完全無視だったな」

奴等は今謹慎している。
労働謹慎。懲役刑みたいなもんで、銭湯の”かたし専門”として、客がちらかしたものとか片付けさせている、王都の巨大スーパー銭湯にて!

もちろん指導員の魔人を一人ひとりにつけている。
逃げることさ叶わぬだろうことよ。

「あれだな、、ギルドの、A子達、あれも怖い系だけど、、」イサム
「あ、ああ、、だな、、」ゴッツ
「・・っすね、、でも」翔太

「そうだ、奴等はまだいい、、そういうところにおいては、まだ収拾付けることを知っている。」
「だな、、」
「ええ、、」

「・・ぐっちゃぐちゃにするだけしていく、、って、どうなの?しかも女性よ?」
「親の顔みてぇ、っても、俺ら皆孤児だし、、」翔太
「孤児院に、奴等の姉御格いたろ?」イサム
「・・・それが、あんなんだったんで、、」

「後天性遺伝か、、」
「「まさに」」

「んじゃおまえら、、は、おまえらがしっかりしているからか、、、」
「ええ、奴等の家も、数日に一度、俺らが掃除に行っています」
それほどにっつ!!!

「・・・・・ちゃんと、風呂、入ってるの?」
「それはもう毎日。すぐ側に風呂が在るんで。」
そうか、、よかっ・・・

「んじゃ、以前は?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わるかったな、思い出させたような、、
いえ、、いまはもう昔、ってやつで、、

食事作らしても厨房ぐっちゃぐちゃにするだけだし、、、
なんというか、、、
ひととしてというか、、

「生き物として、厳しい?」

「「っすねぇ、、」」

「冒険者特化型。むしろ良い嫁が欲しい側」

「「っすねぇ!!」」

マッシム、カッシムみたいな奴等がだんなになりゃいーんだろうけど、、

「まぁ、様子見だなぁ、、」
「ですよねぇ、、」
「どっかにいーのいねーかなぁ、、、」
痛い娘を持った親の心境って、こんなんだろうか?


「そんなあなたにっつ!!」メフィ
「ナンでもカンでも薬で解決しようってのは、よくないと思います!」イサム
・・・・「そりゃそーですね、、特にこういう性格は自分がそれをちゃんとわかって、自分でそれを治そうと努力しないと駄目ですね!」
そーですそーです。

「んじゃ、、なんか、そーいうのがトラウマになるような夢を見続けるようなものを考えましょうかね?」
ほうほう、なんか面白そう?

「「そっちの方向でおねがいしまっす!!」」翔太、ゴッツ

まぁ、どーなるかわからんが、期待しないでいよう、、

ーー

王都の銭湯。
従業員休憩所。でっかい社員食堂みないなとこだ。
そこの端に4人の魔人が座っている。
皆げっそりしているように見える。

「はぁ、、代わってもらいてぇ、、」
「「「おれもー」」」

なんか深刻そうなので、心配してか、側に来ていた女性系魔人達
「何言ってんのよ、主様とメフィさんからのたっての依頼でしょ!」

「わかってるけどよーー、これほどだって、、、」
「おう、だって、後から聞いたことだけど、あのイサムさんが敵わなかったって、、魔物の森の宿半分崩壊だったって、、」
「・・・・・でもたかがひとのふつーの冒険者でしょ!」


で、なんだかんだで、彼女たちが交代してあげました。

「さあ、びしびしいくわよっつ!!」
ちなみに、彼女たちはイサムのとこの訓練所での上級教官でもある。たまに呼ばれる。

どっこーーーんん!!!
びーかびかびかびかびかびりびりびりびいりりりりりーーー!!
うっぎゃーーーー!!
どっひゃーーー!!
ばっこーーん!

毎日、修理の者たちが走り回ったそうな。で、彼ら毎日魔力切れ起こしそうになってたそうな。
魔人が、しかもベテランが魔力切れ、、、そーとーなもんである。
客達は喜んでいる。エンターテイメントだと楽しんでいる、一緒にふっとばされてもw


その甲斐あって、
高性能ロボットのようになって、全くの無表情で片付けだけ素早くできてる4人。

「あれ、アンドロイドですか?」
と、客達に聞かれるようにまでに至った4人娘達が、数カ月後には出来上がったのだ。

”家事教官”
そういう項目が出来上がるのも、そう遠くな未来ではないのかもしれない。

なんか、すっげー嫌だけどっ!!

ーー

「どうする?仕上がったって」イサム
・・・・・
もう、、いいかな?(いらないという意味)
おう、、

薄情だな!!

でも仕方がないか、、と2人はもう一人ずつの男性メンバーと一緒に4人で、ダメダメだった4人を引き取りに行った。
転移でいけばいいのに、
「歩きでいきます」翔太
おう、
そうだな、、
うん、、
と、皆も。

なんか、その男性陣が哀れに見えて、、
「気の毒な飼い主ですね」メフィ
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

辺境の契約魔法師~スキルと知識で異世界改革~

有雲相三
ファンタジー
前世の知識を保持したまま転生した主人公。彼はアルフォンス=テイルフィラーと名付けられ、辺境伯の孫として生まれる。彼の父フィリップは辺境伯家の長男ではあるものの、魔法の才に恵まれず、弟ガリウスに家督を奪われようとしていた。そんな時、アルフォンスに多彩なスキルが宿っていることが発覚し、事態が大きく揺れ動く。己の利権保守の為にガリウスを推す貴族達。逆境の中、果たして主人公は父を当主に押し上げることは出来るのか。 主人公、アルフォンス=テイルフィラー。この世界で唯一の契約魔法師として、後に世界に名を馳せる一人の男の物語である。

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~

こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。 それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。 かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。 果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!? ※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜

KeyBow
ファンタジー
 主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。  そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。  転生した先は侯爵家の子息。  妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。  女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。  ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。  理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。  メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。  しかしそう簡単な話ではない。  女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。  2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・  多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。  しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。  信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。  いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。  孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。  また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。  果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい

斑目 ごたく
ファンタジー
 「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。  さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。  失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。  彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。  そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。  彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。  そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。    やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。  これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。  火・木・土曜日20:10、定期更新中。  この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

処理中です...