上 下
251 / 383

下−176 メフィ、舌先三寸

しおりを挟む

「昨日の晩のことは、全く覚えていねぇ、、どうしたんだろう?」魔王
「楽しんでたぜ?寒かった後だから疲れたんじゃないのか?」ごまかすイサム
あの後、魔人や獣人にまたたび飲ますな、危険な奴排除以外やるな、と叱っておいた。面白がったりぼったくったりするのにはよくないでしょう?正々堂々とぼったくれってんだお!w

「歳なのかなぁ、、」魔王
「つがいもらって、のんびりしたほうがいんじゃないか?そろそろ」
「え?はえーよ、まだまだいけるぜ!」
どっかのなんかみたいな言い草である。

王妃がいるほうが、外にでやすいんじゃないかなー?王妃に仕事の半分まかせちゃえばいいのに、、とか思うイサム。でもそう言うと、ふさわしい仕事も魔王よりできる王妃さがしてとか言われそうなんで、無理です。

隠して北方探索は修了し、イサム達は魔物の森に戻った。

ふう、、
「やっぱここが一番落ち着くなぁ、、」イサム
魔物の森の宿一階食堂隅の席

「変わってるなー」
「狭いとこが好きなんだよ」
「獣?」
「猫とかなー」
「そう言えば、先日、猫が鍋に入り込んでて、そのまま煮込んじゃうとこだったよ、、」
「うまそう?」
「猫はまずいっていうじゃないか?」

「可愛い猫ちゃんにひどい事をしようと企んでるんですか?」
と、茶を持ってきてくれたメフィ。

「可愛いかどうかは、まぁ、性格だけど、モフ最高なのは確かだな」
「おう、そう思う」魔王
・・・・・ゴ*ラが猫をモフる姿を想像する2名
・・・・
まぁ、いいか、、暴れるよりは、、と、納得2名

飯食べますか?というので、2人分お願いした。
今日はスペシャル定食ありますよ?
というので、
「普通のでお願いします!」と、強く言うイサム。
チッ、と舌打ちメフィ。
危ないとこだった!!

いちいちちゃんと訊くところが律儀なメフィ。というか、相手が自分で納得して引っ掛かるのを楽しみにしてるんだろう。
そこがこだわりと言うか、契約させる楽しみというか、、のメフィストフェレスなんだろう!!ww


メシが来て食う魔王。
「・・・・やっぱ、ここのが一番うめぇ、、、いいなー、ここ、、住みたいなー」
「いや、おまえ国王だから外国住んでどーすんだよ、」
だよなー、イサムはいいよなー、国王にならなかったんだよなー、滅ぼすだけ滅ぼしといてさー、
俺なんか勝っただけで国王にされちゃったんだぜー?
負けたくないんで勝ってたら、いつの間にかなぁ、、
いいなーイサム、イサムいいなー

いや、、
「俺は面倒を嫌って、皆ひとに押し付けてきたんだよ?」
言い切るイサム、潔いw

「というか、適材適所、なんでしょうね。」
とお茶のはいったやかんと自分の湯呑みも持ってきて、座るメフィ。

?と、イサムと魔王はメフィを見る。

「主様は、もう感覚で判ってたんでしょう。自分が王に向いていない、って。」
ヒデェなぁ、、と魔王
固まるイサム

「でも、裏番春にはピッタリの性格。」
溶けるイサム
ほっとする魔王

「ルーズで、オレサマで、フリーダムで、いたずら好きで、」
固まるイサム
同じく固まる魔王、おれでもそこまで言えねーぞ?、と。

「でも、それがこの世界の者たちにピッタリハマった。ほれ、魔王様なんか面白がってるでしょう?」
「まぁ、、たしかにイサムと居ると飽きねーよな、、つか、、こいつが来てから飽きる暇ねーよ、、」
「まぁ、いたずらなんかは皆が容認する範囲内で、結構皆喜んで一緒に笑ってるし、、。しかし、最も良い所は、
容赦しない、とこですね。それが、この今のこの状態を作り出したんですね。」

「たしかになぁ、、クズども全部やしてくれたから、面倒事起きてないよな。」
「しかも、小さめな面倒事は、皆自動的に片付けてくれるシステムを作り上げた!!原住民達をこき使って!!」
メフィもたいがい容赦無いねーな、と思う魔王。

「・・それは、、」イサム
「そうです。主様は、自分が居なくなった後も、この状態が維持されるように、そういうシステムを作ったんですよね?」
「・・・・はい、そうです(棒)」イサム

自分が引きこもり人生を歩みたいために、そういうこと始めました、なんて言えない!絶対言えないっつ!!

ほう、、そうか、、んじゃ、王になんかなれねーよな、、、だから西の王とか、草履の王女とか、鍛えてんだなぁ、、
と、勝手に納得してくれる魔王。

違うけどね、たまたまだからね、とかも絶対言えない!!

「まぁ、、そんなとこです、、」イサム
「王とかになったら、夜な夜な遊びまわれないもんな!闘技場でちんちん丸出しとかできねーもんな!」魔王
・・・・・
「・・・まぁ、、そんなとこです・・・シクシクシクシクシク」


その後、魔都で定期的に開かれている同盟国の首長会議で、魔王はその事を発表した。
述べた、程度ではなく、発表!した。
訝しむ者(草履姫)とか、感動する者(アラタとか)それぞれだった。
が、イサムの今までの行動ととても合致するので、皆、腑に落ちたようではあった。

「だから、なるたけ、自分とこで頑張れる事、同盟全体にできること、など頑張って構築し、イサムがいなくなっても、無理せずにうまく回っていくようにしよーぜ!」
と魔王は〆た。

まぁ、、そのつもりではあったが、、と西の王と草履姫。

メフィの暗躍は上手く行ったようだった。      ぷw


イサム、その後、落ち着くまでやりにくそうだった。なんか視線が温かいとか生暖かいとか、そんなんなっていたから。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~

こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。 それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。 かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。 果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!? ※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

全校転移!異能で異世界を巡る!?

小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。 目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。 周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。 取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。 「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」 取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。 そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます

ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。 何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。 何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。 それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。 そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。 見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。 「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」 にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。 「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。 「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。

田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。

けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。 日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。 あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの? ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。 感想などお待ちしております。

処理中です...