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下−122 知らないのは本人、、

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コロシアムなので、通常闘技大会中は魔導ビジョンを放映している。なのでその設備は設置され、スイッチひとつもしくは呪文一つで稼働するようになっている。
イサムとタカシの闘いが始まって、その2人の巨大な魔力の気にあてられ、操作室に居た魔人はへたり込んだ、その拍子に電源スイッチレバーを押し下げていた。
カメラ類は、前回終わった時の闘いの場所を撮ってたままの設定だ。カメラ稼働は全て魔法オート(魔オート)、勿論魔AI搭載で、標的を追い回し、肝心な部分は勝手に判断してアップにしてくれるすぐれものだ。

魔導ビジョンの職員が密かにその勝負をついうっかり全て放映しているなんて全く知らない御一行♪
ちなみに、まともなんで「ピー!」とかモザイクとかの隠蔽はしない魔導ビジョン。特にここの世界の魔人って色欲無いからね。

闘技場の真ん中では
「んじゃ、社会見学に戻りまーす!!」タカシ
付いていくイサム。ここまで来たんだから、、と。
ぞろぞろと外に出ていく御一行。

魔人は基本礼儀正しい、というか、失礼な行為を無意識に避けることくらいできている。根が下品ではないのだ。
なので指差したりプwwとかわざとらしくやったりするゲスは子供でもいない。イサムの国や同盟の人間でさえも、そういうのはほぼ淘汰されて存在していない。
そういう奴は自分の我儘を許してくれるものが周囲にいないため激化してろくでもないことしてバレて消されて終わる。

なのでモロちんが放映された直後でも、イサムとすれ違っても皆平然としている。
なので、イサムもタカシとその手下達も誰も気づかない。平和でいいことだ。

ちなみに、魔物の森の宿の村にも魔導ビジョンが据え付けられたように、草履の国とか、西の国とかヘンヅーラとか、多くの国の街頭や施設になどに据えられて放映されている。


草履の国、
いつの間にかアラタは修行を終え、桜のもとに戻っていた。
今日は楽しいデートの日。桜は仕事を放置しアラタを優先した。当然である!ww
で、草履ランドで巨大草履型観覧車に乗っている時、下の巨大な魔導ビジョンが見えた。何か放映が始まっている。
おや?今日は何もなかったはずだが?と不審に思ったが、ニュースでもあったのだろうか?
イサムと半裸のタカシが戦っているのが映ったと思ったら、いきなり、来た。
・・・・・・・・・・・・・・・
むっかっつ!!!!
せっかくアラタと色っぽい感じで2人の世界を観覧車の頂上付近で迎えようと目論んでいたのにっつ!!!
「あんぬぉおおぶぉあかぁあがぁああああ!!!」
桜、心の血の憤怒の叫びであるっつ!!!


魔物の森の宿の村
・・・・・
いったいなにはじめたんだろーイサムさんは、、、
と、理解できない銀翼と銀猿メンバーたちは飯屋に居た。

街道、ちょうど昼の時間なので、結構多くの人が、突然始まったビジョンの画面を見ていた。
飲み物飲んだりしてた者は気の毒だった。

中央王国王都各所、銭湯ロビーなど。
悲鳴も少しは上がったが、ブツがかわいらしいものだったので、だいたい沈黙で抑えられた。


西の国新王宮前広場。
えらく人だかりができたが、王様は気にしない。


ヘンヅーラ中央広場。唯一の魔導ビジョンん。
広場だし、放映があったらいーなーと期待しながらここで暇潰す者も多い。
それが裏目に出ることなど在るわけナイのだが、、あった。


ちなみに中央王国王都のギルマスのギルダーはその騒ぎを知らない。

ーー

タカシ御一行はそのまま社会見学を続け、今度はお腹減ったから食堂に社会見学に行こうといい出した。
「どのお店を社会見学したいですかー?」言い張るタカシ。枕詞に社会見学とかつけたり、動詞を社会見学にすればいいと思っているのがもろわかりである。
まぁA子学園だからなー。(大違いです、A学園です)

「はーい、蕎麦屋を社会見学したいーー」イサム
「仕方ないですねー、年駐車?年チョーさんの言うことを有線して?あげましょう!」タカシ
日本語ぼろぼろになってきているのは眠いからか?誰が?

いつもの蕎麦屋から遠くまで歩いてきてしまっているので、でも魔国に他に蕎麦屋なんか、、、
あ、、

がらがらがら、、と、もうタカシ部隊は入っていく、、イサムも入る。

へぇ?いつの間にできたんだ?つーか、魔人達、蕎麦くうようになったんだ、、、

そらそーだろう、もう以前からコロシアム側のあの蕎麦屋、結構客の入りはいいのだから。
イサムはそのことを知らないというか、気にもしてなかったけど。

みなそれぞれよく知ったように注文する。
「全盛り!そばで」
「全盛り!うどん!」
「全盛り、玉ねぎ抜きでそば!」
「全盛り!、人参抜きでうどんっ!!」
「全盛り、中華麺ってある?」
・・・・・・え?え?え?とソッコーでの皆の注文に戸惑うちみっ子。
「おまえ、お子様ランチにしてみ?」A
どっこん!!
壁にめり込むA。
拳をおしぼりでふきふきするF(ちみ子)。

「全盛り、そばで!」わかってなくてもこいつらが食うんだからまず大丈夫だろう、とちみ子。
「全盛り、そば・うどんで!」タカシ
!!!!!!!!!!!!!
クッ!!
そ、ん、な、、、、、
逆転の発送か、、、(戻ってくるのか?)
うまそうだね!
そうか???

「ざる蕎麦とイワナの塩焼き、冷酒で」イサム
ブレ、全くなし。

で、
店員さんは魔人。
オーナーはにんげんなの?と聞くと、いやまじんだと思います?とよくわかっていないようす。

なんだろう?

厨房から声。
(はいはい、、わかりました。あと、C子さんって魔人なんですか?・・・いいぇ、オーナーさんは魔人かって訊かれて、、はいはい、ええ、じゃそ~言っときます。)

冷酒を持ってきたその店員は
「オーナーは魔人です、そう言ってました」
正直だなw店員サン。

だがC子、おまえは何を考えてるのかな?
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