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下−114 元勇者、自分の隠れた力に覚醒する!!

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朝の魔物の森の食堂の隅。
朝食を終えたイサムが茶をすすっている。

ああ、世はこともなし、、
と、見えてても、でもこまかいとこで皆走り回るくらいいろいろ問題起きているんだよなぁ、、

一家に一人防衛軍、くらいになりゃ、皆だいたい自宅解決できるのに、、

「何アホウなこと考えてるんですか?冒険者いなくなっちゃうでしょ!」メフィ
あーそーか!

「んじゃ、冒険者にも防衛軍兵士を経験させて、、」
「更に防衛軍の仕事を増やすつもりですか?なんか恨みでも?」
・・・・無意識に、やってるのかな?

「たまに手伝うだけにしてくださいね、、首突っ込みすぎると、、」
「おう!自重するわ、、なんかかき回す癖とかありそーで怖いわ自分、、」
やっとわかったの?今頃?とかいう白い目で見てくるメフィ

「畑、まだ半分残ってるんじゃないですか?(下109話)」メフィ
おお!そうだった!
「なんか植える良いものあるかな?」

悩むメフィ
どんどん悩む
「あ!だいこ、、んは、あまり寒くないからうまくならないか、、、カブ?」
うーん、、カブ、、漬物はうまいよな、、味噌汁の具にしてもいいけど、、うーん、、ぱっとしねぇ、、

「いや、野菜にぱっとするしないとか言われても、、」
「ドリアンとか言うと、インパクトあるだろ?」
・・・・・・くだものだし、いやいいわけだけど、、まぁ、、王様だしい、、

「とうもろこしは?もぎたて焼くとうまいっすよ、醤油で。」
「なかなかいいかも、、でも今ひとつ、、、」
贅沢ですねぇ、、

「ロケットとうもろこし、、ってだめか、、」メフィがぼそっと言う
「!!なにそれっつ!!」
どーでもいいのには食いつきますねぇ、、と説明に入るメフィ。
もいで皮をはぐと、飛んでってしまう、空高く。なのでロケット。

「・・食えるの?」
「?いや、だからみなとんでっちゃうんですよ?」
・・・・・

「ジャックと豆の木って、聞いたことある?」とイサムがメフィに訊く
「、、、、あーゆー豆の木?は聞いたことナイです。無いんじゃないですかね?」
そっか、、

「ろくでもないもではなく、ふつーのオイシイものをたのみます」
「あ、じゃ、栗の木ってこっちにあるかな?」
「魔都の北山の麓が栗の産地だったと思いますよ」
「うまい?」
「ええ、今までは火にくべて破裂させて楽しんでから食う、って感じでしたけど、ひとの料理を覚えてからは、栗ご飯とかきんとんとか、ペーストにして菓子に使ったりしてますね。おいしいんじゃないですかね?」

「柿とかは?」
「ああ、、同じ村で、売り物ではなく、一家に一本くらいでありますね、、干して保存食、修行の山ごもりの時に人気あるものですね」
???
「魔力使うと甘いものが欲しくなるんですよ」
、、、そーだったっけ、、遠い昔なんで、、、

「んじゃ、柿と栗にしよう!行ってくる!」
シュン!

現地で
「面白いんじゃなくって、普通にオイシイ栗が成る苗ちょうだい!あと柿も!」
と、30本づつ買ってきたイサム。

魔力はあまりあげすぎないでくださいね!という販売人の忠告を思い出し、少しだけにしておく。
で、2-3日に一度、少しだけ水と魔力を与え、月に一度追肥をしていた。

そんでもみるみる伸びているんで、仕様、だと思っていた。

一本だけ、最初から「なんか違う種類まじった?」と思えるのがあった。でも面白そうなんで育てようと。

それが特にぐんぐん上に伸びる速度が早い、、、。

雲に届くくらいにまで伸びたら、今度は横に太くなって、、

「あー、、まずいですね、、」メフィ
「何の樹よ?」イサム
ゆぐどら・・
は?
ゆぐどらしる、って聞いたこと在りますか?主様は。

ああ、おいしいよな、暖かい国のスープとかだろ?
・・それと違う方のゆぐどらしるです。
違う方??
・・
あれか?
・・・
世界図とかいう地図?
あほうですか?主様は。
世界樹です。世界の樹。

「なんでこんなんが、世界を牛耳るのが知りませんが、世界のエキスを全部吸い取っちゃうんですかね?
まずいっすよ?世界支配されちゃいますよ?」メフィ

どっすこーいいいいいいっつ!!!
どっこーーーーんん!
もういっちょどっすこぉおおおおぃいいいいいいいい!!!
どぅっごごごおおおおおおおんん!!!
あとおっぱーじゃねえいっぱああああっつうううう!!
ずどごごおおおおおおおんんん!
イサムの数倍はある大きさの斧が、幹を向こう側まで貫いた!

ばきばきばきばき
あ、
これ倒れてきたらどーなる?
ここら一体全滅っすね
どーしよ、
主様、ストレージ空いてます?
幸い、、
「収納!!!」・・・・・

メフィ?
はい?
「柿と栗を買いに行った苗の中にこれがまじってたんだけど?」
ははぁ、
「わかりました、厳重注意しておきます」
は?何そのどっかの国のなあなあの悪党仲間ウチでのおしかりみたいな、表向きだけで絶対処罰しないってわかっている対処?
「いえ、うちはちゃんと鉱山労働一年とかさせますよ?」
それもすげーな?
「三色昼寝月ですけど」
どーいう色なんだろう?
つか、どーいう月?昼間の月なのかな?昼寝なら?


さて、、ユグドラ汁の廃材、どーしよ?
家作ったらいいのかな?
箸?飯を旨く食えるんかな?
おちょこ?酒がうまくなったりしてなー、、

無難に船?
んーーーー、、、
ドマンに少し分けとこう。ブーツのかかととかに使うだろ。
と、
ドマンやら厩にやら銭湯にやら、宿に、食堂に、翔太達に、タカシに、草履(アラタと桜)に、魔王に、と分けてきた。
「おもしれーもん作ったら、もっとわけてやるな!」
って言い添えて。

魔王、
「でも、、栗と柿の苗買ったユグドラの苗まじってた、とか、はじめて聞くよな。
イサム、おまえって、、ほんっっっとーーーーにっつ!!」
「おう、それ以上は言わんでいいから、、俺がわかってるから、、、おねがい、、やめといたげて、、、」
おう、悪かった、、
いやいや、、誰でもそうおもうよな、、、
まぁ、桁違いだからな、、(魔王)
・・・

だよなぁ、、桁違い、、、だよなぁ、、、、

桁違いな迷惑をかける元勇者、やっと覚醒♪!(自覚しただけだけど)
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