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下−31 1年A組田舎の中学かー いちのえー英子(実名)の父。

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Aを日本風に「あ」とか「い」とか「ガ」にしてみる
1年あ組
2年い組
3年が組
4年ぬ組
言いにくいよね、

数字って、外国語(英語しか知らないけど)、すげーよなー、後になんか付いても言いにくくないようになってんだなぁ、、

とかアラタは考えていた。

ここは1-A領、領主の館。

目に前にいるのはA子の父である。

あー、、、なにこれ?と思ったら、思考が先程のことを考え始めていた。

気をしっかり保ち直し、現実を直視し、目の前のそれを見てみるアラタ。

羽織袴にちょんまげである、ちゃんと髷の前のほうを剃っているなってったっけ、月代って書いてなんて読むの?。なんで剃るのか未だに知らないし、、

で、それが日本の扇子を持っている。
なんか口の前にもってって「おじゃる」とか言い始めたらおもわず消しちゃいそうだなぁ、、と自分を抑制するアラタ。

「おお!武士?侍?さむらいハゲしている!!!すげー!!生で始めてみたっつ!!!」
興奮止まぬタカシ。タカシのツボって、、、、、
ああ、侍ハゲ、、いいね、、とてもわかり易い!と納得のアラタ。

BとCは見たことも聞いたこともないのでまったくその異質な物体を理解できない。

「あー、、だから見せたくなかったんだよー、、、」A子
皆A子の発言に納得だ!!

流石に舞田は表面上はとりつくろっているが、その防壁は決壊間近である、噛み締めた唇の端から血が滲んでいるくらいだ。我慢しすぎだろ?すげーな舞田!!

吾郎は?
まったく!!どうしてこれほど動じないのかわからんが、雰囲気も普通のをまとってて、なんか空気をみているというか、そこいらの知った野花をぼーっと視界に入れている程度でその侍風なにかを見ている。

髪が金髪じゃなきゃ、まだ良かったのかも知れない。

金髪碧眼の侍?希少種なかぶれさんかよ!だよねー?


「あー、じすいずあぺん?」タカシ

「・・・タカシさん、ここ異世界だから、普通のでダイジョブ」アラタ
流石召喚仲間、理解してあげられるのだ。

ここで奇跡がっつ!!!

「おー!!、、じすいずあですく」
金髪碧眼の中年侍は応えた!!
・・・・
・・・・
「「おーーー!!!!」」
抱き合うタカシと似非侍!!!

「濃いよ、、、濃すぎるよ、、、」アラタ、口に出してしまう、、、
「・・ごめんなぁ、、だよなぁ、、」A
ちなみにBとCと舞田はまだ理解不能。というか、タカシが余計なことしたので余計に脳が混乱しているようだ。

彼らの初接触コミュニケーションも、その前提情報がなければ理解出来るものはいないだろう。
ここでそれを理解できて、、、でも理解したくないのは、アラタ一人だけであった。
このやるせなさをぶちまける先がない!!誰も理解していないからっつ!!!

多分、アラタは生まれて初めてストレスというものを感じている。
誰かが、おまえのそのもやもやしたのはストレスだとおしえてあげたら、アラタは感動したことであろう!!
しねーよw

ーー

部下の人たち、使用人たち、奥さんはまとも。奥さんはA子と同じ黒髪黒瞳つまり日本人風。
おかしなのはおっさんだけだった。まだA子の兄弟をみていないが、、、
とりあえずほっとする全員。除くタカシ。
タカシは少しがっかりめだ。

A子の母が気を利かしてくれて、父親と離してくれた。
昼迄少しあるので、邸と敷地内を散策。

「流石おっきいね、、」C
おっきいというとこだけに言及してあげてるのは優しさか?

「うむ、、うちはビンボでな、、なんか高価な美術品とかまったくない。だから賊にも狙われない安全な邸だ」

淡々と言うA子。自虐じゃないよな?と思わせる喋り方。ここでの生活はそれどころじゃなかったんだろう。で、それがA子にとって普通であれば、自虐になりようがない。
ほかの貴族から「びんぼう」という理由のみで(それだけではないかもしれない、、、)見下されていた、という事にさえ気にしなければ、さほど問題ではない。

ただ、
「あの、、A子。・・念の為に聞くけど、、、もし、、もしよ?この領地経営がすごくうまくいくようになったら、、、あなたのお父様、、どーするとおもう?」C子
さすがツッコミどころをわきまえている。

「あー、かーちゃんに聞いてみないとわからんが、、、あのおかしな格好を領内全部に広げるかもなぁ、、あの語尾も強制するんじゃないかなぁ、、」
・・・・・・・
これ、あかんやつだ!!  C子とB子は確信した。

ちなみに語尾は「ござる」なのは当然だろう、、領主なのに、、、。なんか情報がちょっとアレな様だ。
現代っ子タカシにとってはそれこそリアルっぽかった。
ちなみにアラタは、領主にあの語尾はねーよな、、と思った。機会があれば矯正してやろう、とも。更に、侍っぽいんで、領主なら侍じゃだめだろー、武士にさせてやる、とも。どっちかというと、父親寄りになってるぞ?
無意識にA子+母親と敵対側になりつつあるアラタ!!怖いものナシか!!
(* ”侍”は主を持っている=仕官している武士者のことだそーです。)

現代人は危機意識持てナイんです。アラタ君現代っ子。



風呂はでかく気持ちよさそう。しかも男湯女湯と2つあり、双方に漢字で男女とそれぞれ書かれたでかいのれんが掛かっている。
勿論タカシは喜んだ!!

他、普通である。調度品が、かなり古そうだがまだ頑丈で、、質実剛健、良いものだろうけど、良いものの中で最も装飾が無く、とても安く作ってもらったんだろーなー、と思わせる。
ここの領主、初代からびんぼなのだなぁ、、

「びんぼが身に沁みついていて、これで良い、と思ってしまっているように見て取れますが、、」
舞田がピンポイント。

「まあ、、そうなんだろうな。うまいこと言うな、、」A子。別にアタリマエのことを上手い言い方したな、みたいな。

「いきなり金持ちになったらびびっちゃったりねー」C子
「あ、それはあると思うぞ。混乱し、挙句、途方にくれるんじゃね?小金持ち程度で。」A子

ああ、だから仕送りとかしてなか・・
いや、少しづつ送ってお金に慣らしておけばよかったじゃん、、やっぱめんどくさかっただけだな?
と思ったB子。でも今更なので言わない。

「これは、、むつかしいですねぇ、、」舞田
「母御はどうですか?」吾郎

!!おおっつ!!!
初めてか?吾郎の声をきいたのは!!
と舞田以外感動。タカシさえも!!

びっくりして動転寸前だったA子、気を取り直し
「あ、ああ、、母上は他の地方のでっかい商家の娘だったので、金持ちになってもだいじょうぶだと思うが、、そうなったら父を放り出さないか心配だなぁ、、、」
わかる!!、が、、わかるんだが、、、どーいう家なんだよお前んち!!!
とおもいっきり突っ込みたい数人。
でもかわいそうだから言わない。

このようにストレスはたまっていくw
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