上 下
104 / 383

下−29 草履の国、国境の村と、とあるどっか遠い所で。

しおりを挟む

ぷっ!!
いきなり

最初の物売りは履物だった。
大半が草履と下駄。
で、先程の国名の話を思い出して、、
げたげたきゃひきゃひ下品に笑い出すAとC。Bはどうにか堪えている。

呆れた目でそれを見るアラタ。
まぁこんなもんだろう的な目な舞田。気にしない吾郎とタカシ。

「あれだ、あの草履、ブーツの中に敷けないかな?」タカシ
「あ!いいっすね、汚れたら取り替えればいいし、、冬は冷たくない!」アラタ
「ちょっと試してみます!」とアラタが物売りに話しかける。

タカシはアラタが言ったようなことは考えてなかった。中が汚れて発酵して腐るんで、その予防としての中敷きなのだ。そーすりゃブーツも一端の嗅ぎアイテム、嗅ーズ(シューズ)となるのだ!!

結局、草履の厚みが在りすぎ、今履いているブーツだと草履中敷きは使えない事が判明。
「まぁ、、森に帰ったら、オーダーメードで中敷き混みで作ってもらえばいいじゃん」A

「草履の感触のブーツなら、この国でも売れると思います。いいアイデアですね!」
とアラタはタカシに言う。
「そうお?」タカシ聞いちゃいねー


ーーーー

中央王国からずっと離れた名も知られてないような小国の更に地方の街。

孤児院
院長が持て余す?一人の男児
強い。強すぎる。が、乱暴者ではない。大人でも納得するような理由があるときのみその力を振るう。
そして孤高。負けた子どもたちは彼に従いついていこうとするが、彼は拒絶する。にげまわる。
孤児院の稼ぎ頭なので、彼がわんぱく共の頭、番長になってくれればどれだけ下の者達が成長するだろうか?。
ここには、長いものに巻かれて楽しようというゲスは居ないのだ。強いものから吸収し、少しでも自分がもっと強くなろう!とするのだ。

その男児は魔法を使えない。というか、この小国ではあまり魔法を知られていない。使えるものが居なかったので知られてない。だから余計魔法を使おう、覚えよう、訓練しよう、というものなど出てこないのだ。
小国だけど、どの程度魔法が得意な者がいるのかまったく誰もわからない。

まぁ、フラグっちゃーフラグだが、、そーではないかもしれない。けっこうお約束を裏切る方に行くからなこいつら、、



そんな中、男児は冒険者ギルドに登録した。やっと受付が「いいわよ、登録しても」と言ってくれたのだ。
最低限の依頼すら完遂できそうも無い子供は登録させない。と言われ続けていた。

「雑用ぐらい出来るや!!」と男児は強がったが、よその家の修理とか、共同溝の溝浚いとか、きびしい。家の草むしり程度しかできない。そんなのおかね払って頼む者いない。

男児は下町で使いっ走りをして小銭をため続けた。稼いだカネの9割は院長に渡す。残りを貯める。
一日稼げるのは食堂の定食代の半分行けば良い方。

で、ギルド登録料は定食代くらい。そして「最低でも自分の剣がなけりゃ登録させない」と言われた。
そりゃそうだ。訓練受けても意味がない。
男児は最低限の中古の剣をやっと手に入れていた。
道具やの親父も、悪気無く毎日見に来る男児に情がうつり、その最も安い値を付けていた剣を更に値引いてやり、渡す時に手入れもしてやった。そのときにまだ1年2年は使えそうだと道具や店主は確認できた。
通常、こんな安物に手間かけることは無い。


男児は登録を終えた後すぐに、ギルドの初心者向け訓練を申し込んだ。
担当が空くというので、それからすぐに始まった。


男児はそれから数日、毎日訓練を受けに行った。
くちさがの無い一部の冒険者は
「無料だからだろ、無料だから毎日受けてるんだろ、まったくいじきたない」

が、ギルド事務所内では。
「初心者冒険者が半日で逃げ出す訓練だぞ?、俺、初日は相手が子供だからって加減したけど、、今は全くしてないんだぞ??
楽?そんなバカなこと言っている奴連れてこい、一緒に受けさせりゃ持たないだろーよ!!」
と毎日訓練後に教官役の者が言っている。
といいつつも、朝になると「まだこないなー♪」とか待ちわびているのだ。

「久々の、上玉だ、、どこまで育ってくれるか!!!」教官役

男児は、自分が良いと思うまで剣を使えるように、冒険者的闘いかたができるようになるまで訓練を辞めるつもりはなかった。
半日訓練うけ、半日いままでのように使いっ走りで小銭を稼ぐ。体力がかなりついてきたので、仕事をこなす時間も半減し、受けもよくなっていた。訓練を受け始めた最初3日くらいはかなりきつかったが、乗り越えたらふたまわりくらい早くなったように思えた。
「この訓練、剣だけではなく、俺自体が強くなっていく、、、」
驚き、喜びであった。

男児の名はアタル



ーーーー


さて、市場である。
一通り笑い終わった一行、中に進んでいる。
Cが串焼きを食べ始めたら、Aも歩きながら買い、食いはじめた。
Bも、アラタもしない。タカシはなぜだかしていない。舞田もしない。
吾郎はいつの間にか食べ終わった串だけ4本持っていた。
串焼きを飲み物だと?!タカシは吾郎に脅威を覚えた。    w


入り口から中央までは大半が食材や果物。
奥のほうに入ると、結構食べ物の屋台があった。
屋台がとりかこむようになって、中程に座れるように粗末なベンチや切り株は置いてある。

「お、ここでなんかくおうぜ!!」A
「そうね、少し食べたらおなかすいちゃった!」C
「ここでまた満腹にしたら、いつ銭湯に行けるのよ!だめです、飲み物だけ」B

なので、それぞれ飲み物だけ買いに行き、少し座る。

「夜なのに人出が多いなー」C
「ええ、娯楽がないから。一部おっさん連中だけは飲むけど、安くないですからね。酒代分で、ここなら結構買えますから。」舞田
ふーん、、、


その後、遅くなったが銭湯に行き、やっと湯に浸かれ、、、
宿に戻り、一階で飲み直し、夜半に寝た。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~

こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。 それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。 かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。 果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!? ※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。

けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。 日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。 あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの? ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。 感想などお待ちしております。

全校転移!異能で異世界を巡る!?

小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。 目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。 周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。 取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。 「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」 取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。 そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。

突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます

ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。 何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。 何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。 それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。 そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。 見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。 「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」 にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。 「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。 「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。

処理中です...