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下−18 魂を吐く坊主にご利益を!

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「に、にゃーん、、」
・・
「なんじゃ、ネコか、、、」
・・・
・・・
「ばあ!!」
突然タカシが隠れている扉の影に顔をだしたじじぃ!
気配を消すなんて!できる!!!

「あほかい、、この山にはネコは居ない、全部く・・全部どっかにいった・・・」
・・
「・・・おいしかった?」
「・・あんましうまくない、、、」
ざんねんだったな、、
うん、、、

小屋の中を見渡し、、
「で、、酒か?」タカシ
「おう、うまいぞ!でもやらなーい♪あましできないんで!!」ぞぞぅ
・・
「かね、はらうぞ?」タカシ
・・・くっつ、、、、こいつ、、、(じじぃ)
「あの女たちは酒に目がない。払うぞ?、た、ん、ま、り、と、、、」タカシ
いつからここまで黒くなった?!!!

「仕方がない、、、珍念、とっくり一つ分、持ってきてくれ、、ぬる燗でな」
「承知しました和尚様!」
残りの二人は蔵の作業を続けるようだ。

タカシとじじぃは縁側に戻った。
「おう、しょうーべん長いな?便所が遠かったのか?」A
こいつ、、かけらもねぇな、、と思うけど口にしないアラタは正しい。

「いや、この寺の名物を見せてもらっていたので、、」タカシ
「ふーん」A
少しだけ興味ありそうなB,C
でも「どーせしょぼ寺のしょぼ仏像とかでしょ?謂れだけでっち上げかなんかの」とか思ってる顔でしかない。
しつれーな奴等だ。でもそーだろーけど、、

「和尚様、お待ちいたしました」
珍念が盆に乗せた徳利を持ってくる。銚子が5つ。

銚子に注ぎ、皆の前に差し出す坊主
手に取る皆。勿論タカシも。

くいっつ、、銚子一杯一口だ。
「ごちそーさん」A
「まあ、、そこそこね」C
・・・B

がっかり顔の坊主、、、、はぁーーーーーーーーーーーー、、、魂が抜けそうなほどである。

女性3人が立ち上がり、
「んじゃ、いくか」A
Bは最後にたちあがししな坊主に、
「よくない匂いが少しあるわ、それと、あとも少し寝かせれば結構良くなるはずよ」

タカシは財布から金貨を数枚、その手をアラタの前にもだし、無言でアラタからも徴収。
10枚ほどの金貨を坊主の手に握らせた。

で、森を見渡し、ふんぬっつ!!!、、
「あそこいらの奥、うさぎ、いのしし、をやったから、すぐ取りに行け、じゃないと血抜きがわるくなるぞ」

「皆の者お!集合じゃあ!急げっつ!!!ナタを持てい!斧を持てい!!今日はごちそうじゃっつ!!!」



アラタとタカシは女性陣を追って走っていった。


ーー


AとCが先に歩いている。Bが少しおくれてタカシのそばに来る。
「あんた、結構お人好しなのね」B
「・・・まずいネコしか食えないとか、、ねーよね?」

こっちの世界の坊さんたちとか、特に縛りはきつくない。
神様信じろよー
悪いことすんなよー
悪いと来世は微生物だぞー、、永遠に微生物なー
ってくらいだ。宗教の種類にかかわらず。

で、仕事は汚れを払うこと。死者を葬ることもその一環。
祝福をあたえるとかそういう現世利益みたいなものは一切ない。
たまに利権化、権力化するものもあるが、長くは続かない。こっちの世界の人々はそれほどバカは多くない。
神様は敬うが、その下僕達はどーでもいい。汚れを払ってくれたら対価を与え、感謝するくらいだ。
冒険者でも穢を払うことが出来るものがいるし。

なので、寺でも畑を作り、獲物を自分達で取って自給自足は基本。

なぜこんなところに寺があるのか疑問だが。

「なぜこんな辺鄙なとこにあるんでしょうかね?」タカシ
「なんかの権力者が、占いとか信じて作ったんじゃないの?で、押し付けた。とか、よくあるわよ」B
ふーん、、


あ!
「にゃんどらごら発見!!」タカシ
「「「ええ!!お宝じゃん!!!」」」

そーなんだかよくわからんが、タカシは道をそれて皆を森の奥に連れて行く。
「んじゃそこにかたまって。うごかないでね」
遮音バリア!
で、タカシは自分に「遮音みみせん!」
にゃんどらごらをほとんど取る。少しだけ残す。
にゃんどらごらはマンドラゴラみたいに引っこ抜くときに叫ぶ。それを聞くと一時期意識を失うのだ。

「解除!」
「「「おおおーーー!!!!」」」
獲物に飛びつく3人娘。
白い目さえしないアラタ。

袋やポケットに押し込んで、両手にいっぱい抱えた3人。
「ほら、出して全部。ストレージにいれといてあげるから。」タカシ
「「「おおーー!!!やっぱ便利だな!!」」」

これには少しだけ白い目をしたアラタ。

元気が出た3人と、少し疲れた2人は、山道をゆく。

Bが、またタカシのそばに来た。
「ご利益かもね」B
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