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下−17 修行しろよ1

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山寺である。



面白い裏道があるという。景色がきれいで採取出来るものも多く見つかると言う、あまり猛獣や魔獣は出ないが、出るときはデッカイのが出るらしい。駅馬車もなく商人も通らないので、ほぼ馬車は無いとのことなので、
「のんびりいけるんだ、たまにゃ歩いていこうぜ」A

歩きったって、この世界のものは普段から歩く。なので早いし休まない。前の世界のママチャリで一日走るより距離稼ぐだろう、くらいに歩く。しかも昇り降りあまり変わらず、道が悪くてもあまりかわらず。自転車より都合良い歩きなのだ。

で、人が通るくらいの幅の道。そこだけ大昔から木々は伐採されている歩きやすくはなっている。
そんな道を、タカシだけ高価な採取ブツに対するサーチを掛けながら5人は歩いていた。

谷あいの道。
両側にゆるく小山。
右手に獣道よりも幾分はっきりした小道。
え?と思う者はその入り口の石になにか文字が刻まれているのに気づく。

先頭を歩くAは全く気にしないでその前を通り過ぎたが、
BとCが立ちどまる。

・・・・やまでら?

「ちょっとA子ぉー、ここに寄るわよ!!」B
ああ?と振り返るA。なんにもねーじゃん?とぶつぶつ言いながら引き返してくる


「なんだ?やまでらぁ??誰も居ないんじゃね?居てもミイラ化しているとかさ」A
・・・・・
「・・まぁ、行ってみましょ、せっかく通りかかったんだから」C
良いこと言うのである。やりすごしたら、多分にどとココに寄ることはないだろうからね。


ひゃくきゅーじゅーはち、
ひゃくきゅーじゅーきゅー、
にひゃっくっつ!!!

・・・・うげぇー、、やっと登った、、、C
Bは無言でうげぇてる
Aは平然と、本堂の方をみている

タカシはふわふわ浮いてきたので・・・
アラタはみんなに合わせて登ってきたが、へとも思っていない。流石皆からよってたかって特訓受けてた甲斐があるってもんだ。全員アラタに訓練を着ける時は最初におもいっきり死ぬほど走らせたからなーw
人は麦ではなく鉄鉱石なんで、踏むんじゃなく、叩いて強くするんだよ!程よく叩くんだよ!ぎりぎりに!w


寺に人の気配はない。
「ほらー、だれもい、、、」A
「誰かっ!!」誰何するA

「おっほっほっほっほ」
典型的なそれっぽいじじい!!
お約束か?!!!

その本堂しか様子の無い寺の脇から現れたじじぃ
細長の顔、禿げた頭、額のシワ、ほそっこく白くのびたあごひげ、長めの白髪眉、すこし前かがみに曲がったこしのうしろで両手をくんで、細い小さな目でこっちを見てるのか見てないんだかめーてるんだかめーてないんだか、、、
典型的なそれである。

「お客さんかな?こんな荒れ寺にめずらしいのう」じじぃ

「確かにアレな寺だな、、」タカシ
一瞬ムッとするじじぃ。修行足りないんじゃないか?

様子を見守るBとC

数歩前に出るアラタ
「とつぜんお邪魔して申し訳ない、我ら旅のものです。ここに山寺が見えたもので、少し寄らせてもらおうと思って登ってきました」
アラタ!!すげーな?一番マトモ?!!なんで勇者なんかやってんだよおまえ!!!!
って全員思った。


「ふむー、、でも、、なんにも、無いよ?」じじぃ
「・・・まぁ、、・・・寺ってのはそういうものでしょう」
アラタ、考えながら迷いながらも最適解を出す!!すげーな!!
皆アラタの活躍を見守る、目が離せない!!

「では、茶でも飲んできなされ、こちらに・・」

ほっとした全員。
あらたー、すげーなーおまえ(A子)
みなおしちゃたよおねいさん(C子)
どこでそんなスキル得たの?(相変わらず詮索好きなB子。スキルじゃねーし、常識範囲内なだけだし)

タカシ。何が起きたのかよくわかっていないが、アラタがうまく対応したのに感動している皆のことくらいはわかっている。
「すごいんだなアラタ。俺はよくわかんないけど、、おまえ、そういう担当な!!」タカシ
担当任命されるアラタ。何担当なんだろう?渉外?


本堂脇の縁側に座る。脇からは奥に小さな小屋が見える。じじぃはソコに住んでいるのか?

ほうじ茶。寺らしい一番、、価格がオトクなものである。
質素倹約なお寺?びんぼなのかな?
これも、、よかったらつまんでくだされ、、
と出されたのは
ふかしいもー!!(ドラの声で)

目を輝かせる3人。
それを感じ取るが、なぜなのか全くわからん男2人。

古来より、女性はことごとく例外なしに芋と栗が好きなのと決まっているのだ。決まっているのだ。

「やるなぁ、、あの、、、じじい?」A
「いや、おぼうさん?かもよ?」C
「お坊さんだよ」B子
頭がつるつるだから決めつけたB子だが、当たっていた。

奥から軽いタタタタタ、という音と共に、顔をだすマルコメ。
「おしょうさん、ちょっと、、、」小坊主A
「お、少ししつれいしますじゃ、、おくつろぎくだされ」
と、小坊主と奥に消える

「へぇ、小坊主さんもいるんだねぇ、、普通の寺じゃん」C
「それほど気配感じなかったんだけどなぁ、、」A
「お経読むとか書写するとかの修行でもしていたんじゃないの?」B
・・・

アラタに目配せしてスッと消えるタカシ
そのくらい気づくCとBだが、トイレかな?と思った。


タカシは気配を消し、少し浮きながら小坊主達が行った方に行く。
なにやら話し声。影に隠れ、声だけ訊くタカシ。
遠見と聞き耳だけで十分みれるのに、探偵の真似事をしたかったのだろうかタカシは?
「うむ、、よい、よい、、今年もよいものができそうじゃ。このまま続けなさい。」じじぃ
「「「はい!」」」
小坊主は3人いる?
とんちき、ちんべい、がんだむとかいう名ではないよな?

タカシは前の世界でクラシックアニメオタクでもあった。

しくしくしくしく、、ニコンFに次いで、魔法使いざりーもくらしっくに分類されてしまった、、、しくしくしくしく
どっかでなにかの泣き声がするが、寺だ、こんなもんだろうと気にしないタカシ。


「ん?そこにいるのは、誰じゃ?」じじぃが誰何!
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