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下−02 王都以外

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防衛隊へ転移。
「ああ、今はもう王都支部か、、」

ここにあった防衛隊本部は、この周辺国というか、全同盟国の防衛隊総本部として、魔国王都に建物を構えた。
生え抜きの者達の多くはそこに行ってしまっている。
当時の始まりの100人。この者達は過酷な訓練と実戦を生き抜き、というか訓練では皆一度は死んで蘇生されているが。
彼らは各地の防衛隊育成のために各地に出ている。また、もともとの中枢の者達は、今は総本部の中枢として、各国から来た者達とともに、ここで全ての地域の状況把握、と、各国防衛隊の把握をしている。
各国から人員来ているけど、、やっぱいつもの通り人手不足で隊長、いや今は総隊長と元副長今は総隊長副官、は、「ああ、王都の時代が恋しい」とか行っている。死にそうである。
「人が増えても仕事倍増、、、なんかの罰なのかなぁ」とかとさえ思えてくる2人。

今時点で各国にあと10人づつ、くれませんか?とお願いしているのだが、どこでも優秀な人材は不足しているようだ。
文武両道、人間的に信頼できる者、ならば、今のこの世界には多いとおもうのだが、、
ハードル高いんじゃね?

「まぁ、そのハードルの高さが、今の信用・信頼されている防衛軍、なんだよな」
と思うイサム


ガちゃ!ギィー、、
「ちいーっす!!」

「げっつ!」
隊長席にいる、以前は隊長副長以外に3人いた一人だ。
他にこの部屋にいる5-6人ほどは、何が置きたのかわからん様子。

だよなー、防衛隊の訓練は防衛隊の教官がやるようになっているし、、俺らの出る幕無くなっているから知らないよなー。

「イサムさん!いらっしゃい!!」新隊長
「「「「「げっつ!」」」」」 ガタン、ガタン、がたがたがたた、、皆立ち上がり敬礼。

どーゆー説明されてるんだろう?俺のこと。


で、新隊長に、空白になっている=領主がいないか、管理しきれていないかの、地帯と、悪徳領主の領地を「強制的に軍事と警備(警察機構)は防衛隊が担うようにしてほしい。
と依頼した。
で、話すと「やりかたがまだわからないので手探りから始める」となったので
「んじゃ、西の国の王様に聞いてみ?彼は聡明だからわかると思うぞ?あっちの防衛隊に連絡すれば即面会させてくれるだろ?あ、おまえ、転移とかできるよな?」
「ええ、もう出勤は主に転移で、、」
・・・・・・自転車なみか?

「んじゃお願いね。あと、あの隊長の下にいたんだからわかっているだろうけど、、人々の生活の様子も把握してな?貧困等以外にも、幸せではないように見えたら、なにか原因を探ってくれ。悪いが、たのむなー♪
手が足りなきゃ、ギルダーに応援頼んでねー!ギリダーを遊ばせないでね-!!!きりきり使ってねー!!!」

ーー

ついでに外をぶらついて街を見ていく。

いい感じの活気が感じられる。
裏通りも。
以前はまだスラムだったところも、すっかり清潔感増し、建物など壊れていた部分は補修され、普通の人が住んでいるように見える。
住民たちはスラムの住人から普通の住人に変化していた。着るものも、ボロだが繕われ、清潔にされている。
同じ者達でも、力のある者達からスラムのままでいるようにされていなければ、誰だってスラムのままでいたくないのだ。頑張れる環境が少しでもあれば飛びつくのだ。その結果を彼らは手に入れただけ。
俺達は、スラムをスラムとして維持させていたクズを燃やしただけ。彼らには何もしていない。彼らは自分で手に入れた。

馴染みの蕎麦屋に寄る。
「ちーっす、」
「おやまぁ、久しぶりだねぇ、こっちに来たの?」
「うん、少し用事あって」
「んじゃすぐ帰っちゃうんかい?」
「うん、でも向こうでもおかみさんの娘さんのとこ寄っているよ」
「うまいだろ?」
「ああ、同じようにうまいよ」
ふふん!と得意げな店の主人。子供を褒められると嬉しいんだろうな。


そばと酒と肴を持ってきたおかみに
「スラム、なくなったね、、」
「ああ、いつまでもスラムでいたい、なんて者はいないよ。誰だって頑張れれば頑張って、少しでも増しな生活したいよ」
「だよなぁ、、」
「今までが今までだったからねぇ、、マフィアや衛兵どもが誰一人としてスラムから抜け出すのを許さなかったからねぇ、、」
「ほんとクズだな。まだ地方ではそういうの、いるんじゃない?」
「ああ、まだ少しいるみたいだね。領民が逃げるのを阻止して逃さないで奴隷並に使っているっていうよ。だから外の商人は誰もそこに行かなくなっちまったってね。」
「それじゃ、余計そのクズ領主と組んだ悪徳商人が幅利かせるんじゃねー?」
「まぁ、そうだけど、、でも奴隷になっちまった者達を見るなんてしたくないだろ?しかも衛兵どもからカツアゲされるし、モノ盗まれても衛兵もグルだ。行くかい?」
「いや、行かねー」
「だよねぇ?あいつらも燃えればいいのに、、」
「そのうち防衛軍が動くんじゃないかなぁ」
ふーん、、、そうなれば、いいのにねぇ、、
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