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中−29 花火大会1

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”慰労花火大会!”

魔物の森の宿グループ全員、毎日ご苦労様です。
王都防衛軍の全員、毎日ご苦労様です。
王都ギルドの全員、冒険者の皆様、毎日ご苦労様です。
同盟国の関係者全員、毎日ご苦労様です。

全員の尽力総合の賜物で、全生物の敵である物体達をことごとく殲滅し、我らが世界は一時の安寧の時期を得ることが出来ました。
この今我々が得られた安寧の時期を楽むため、ほんのいっときですが、慰労の機会を設けました。

この度、皆様の日々の努力を慰労したいと思い、ささやかですが花火大会を催すことにいたしました。
一斉に仕事を休むこともできませんでしょうから、期間を設けます。一ヶ月間。
その間、魔物の森の宿で一人2泊3日の予約を受け付けます。勿論、慰安なので無料。食い放題飲み放題温泉放題、手持ち花火もあります!。家族持ちは家族同伴でOK。独身は早く結婚して家族もてよ?!!
基本4人の相部屋になります。寝具追加は2つまでできます。ごろ寝でよけりゃいくらでも。人数を帳場に告げてください。

予約はできるだけ希望に沿うよいにしたいですが、満杯になったら却下になるので他の日にしてください。
防衛軍は副長に、ギルドはサブマスに、魔物の森の宿直にはタカシに、同盟国の方は草履の国の新生勇者に、それぞれ予約確認し、あいていれば予約を入れてください。

ちなみに、その期間は宿も人員が少なくなるので、大半がセルフサービスになるので了承のほどヨロシク!!


というチラシを各地に転送した。

期間は来月の1日から14日。もし来れない者達がいたら、その後適当に日にちを決めて2-3日で行うかもしれない。


露天風呂を作った時、タカシと話していたことがやっと実現できた。
どうせなら「慰労会も一緒にしちゃえ!」ということになった。

で、旅館増設。4階建てにした。後ろの別館含め総部屋数160。普段は半分も使わねーよ、、、
祭り終わったら、防衛軍週休制度で使わせるか、ただだけど遊ばせておくよりいい、というか、奥の部分は保養所兼研修所にしちゃえばいいのか。

今回の祭りでは、
一人二泊だから、80かける30日かけるひと部屋4人で、一ヶ月で実人数数1万人弱までいける。
現実には一日600人超を捌く勘定。述べ二万人弱。
あとは、、空いている建売を利用してぶちこむか、、、
飯は向かいの第二食堂を拡大した。なんかでっかーいホーカーや食券食堂みたいな感じに。
普段は半分から仕切って閉めとけばいいかな。
従業員慰安なんだからここで人手をとってはいかんのだ。
今の時期だけでもセルフサービスにさせねば。

風呂、余裕にしておいてよかった、、、
王都や他の国からの移動は、現地で転移できる者達が「転送」でこっちの受け入れ場所に送る。
なんか流れ作業になりそうでいやだなぁ、、


ってこともなく、
慰安に来たはずの防衛隊の者達が勝手に手伝ってくれる手伝ってくれる、、、風呂の従業人たちにも手伝ってくれるのがいるが、やっぱ軍人のまとまりってのすごいね効率的!!
あの隊長と部隊がいれば、俺らいなくてもこの世界の治安、守れるんじゃね?風呂と宿も店も営業できるんじゃね?
防衛隊に普段は銭湯側に出向してもらっていてよかったー!彼らももうその道のプロだもんなぁ、、出向毎に毎回違う部署に配置されちゃうだろうから、一通り仕事覚えちゃってるんだよね。屋台の調理まで!
本業何よ?みたいな、、つーか、本業ってくくりいらねーよな?

「俺らは、今後も毎週休みを強制的にもらえるんだから、いいんですよ」
と隊長や隊員達。
ありがたいこっちゃ、、、いつも無理聞いてもらってるしなぁ、、

で、
夜になると、第二訓練場の奥から花火を上げる。
俺が面白がって魔法で大量にいろいろな花火玉を作っておいた。
それをタカシ達が空高く魔法で放り上げ、高空で破裂させる。
2時間ほどの観覧。これを一月。


食堂は少し空きが見えるくらいに余裕あるのでよかった。
が、茶店が鬼混みになったので、夜中に数箇所にパラパラ作った。店はいいけど、小物とか材料とかを揃えたり作ったりが手間かかり、昼ギリギリにどうにか間に合わせた。昼飯(というか飯全般)に時間かかると折角遊びに来たのに台無しだもんな?
俺が待つの嫌いなので、ひとにも待たせない。待たせたくない。


「天気がいい日が続いてよかったですねー」タカシ
・・・・・・・
「え?イサムさん、なんかしたの?してるの?」
「はっはっは!お前もいずれ覚えなくっちゃなー!!な?使い回し勇者の仲間に入るんだから!!」

「・・おれは、この勇者終わったら、あとは普通の人として生まれ変わるんです。勇者はいっかいのみでいーです」
「あっはっは!俺が毎回そ~思って、今ココだぞ?」
「・・・・・・いや、、俺は違うんだ、、、」タカシ
「うん、俺もそう思ったこともあったな?」
・・・・
「大丈夫、翔太達も絶対使い回し仲間になるからっつ!!天界の待機所で何度も会えるから♪」
「・・そーゆーもんだいじゃんなく、、、」
「決定事項が変えられないシステムですww」
・・・・・
「だから、今、ここで、この世界で楽しめ!皆が喜ぶと、なんか気持ちいいだろ?そーやって過ごしてりゃ、なんか気分いい毎日過ごせるんだよ」
「まぁ、、とりあえず、、、」
はっはっはっは!!がんば! サムズUP!!


一週間もすれば、なんだか慣れ始めてきて、余裕が出てきた。
俺がそう思うんだから、そう感じている者も多く出てきている。特に防衛隊員余裕か増してるね?すげーな奴等、いや、アノお方達、、。率先して手伝ってくれてるんだからねぇ、、、ありがとうをとうに通り越して申し訳なさ満載ですが、、

で、
そーすっと、今まで違う組織だった者達がここで勝手に手伝って一緒の店で働いたり、、で、男女の場合カップルになったりする。
防衛隊隊員がモテる!!しっかりして、機敏で、よく見ていて、先手先手に動き、相手の気持も良く読む!
顔の造作が普通でも、そうなるときりっとした顔つきに鳴るので自然とかっこよくなっている。

哀れなのがギルドの男たち筆頭に、特に他の国から来た男たち。勿論他の国の防衛隊の者も少なくないけど、経験度が違うから熟練度の桁が違っちゃう。大人と子供くらいの差。
したら、どっちがモテるかって、大方はねぇ?

うちの王都、人口増えそうだな?

勿論獣人や魔人とでもカップルになっているのもいる。
よしよし!ねらいどーりっつ!!!
みんな混じっちゃえば国も種族もねーよwww


おもしろいもので、裏方の者達を見ている者も少なくないんだよな?

こりゃ家族手当とか本格的に考えなくっちゃなー、
そういえば子供の学校てどーなってるんだろ?それも防衛隊に丸投げしようかなー、

実は、あの赤豚から頂いた資金はもう底をつきつつあり、でも俺が補充している。
政府無いからね?
金の採掘など、ダンジョンの温泉発掘にくればれば楽なもんで、、魔法で精製して形にすればOKちゃん♪
要は金の含有量と金貨の重量で価値が決まっているのだから、同じにすればいいだけ。
半年分くらいまとめてつくってギルドに預けといている。
だからこの国、特に王都は税金なし。
王都以外でも、ほとんどまともな領主なので、税額等、領主に収める全ての額総計が収入の30%越えるようなことはしない。
それを越えると、自給自足している場合国内経済は徐々に悪化していく。

ちなみに、王都以外では、税収権は領主にある。
大概、商売をしている者には「看板税」。これは店の大きさによって年額が決まる。
所謂第一次産業で、例えば農作物と収穫量など把握したくない場合は人頭税で。
というのが最も簡単にできるもの。払う者達も公平感持てる。

行商人には、行商許可である1年有効の鑑札をもたせ、一枚いくら、で売る。それが税収代わり。基本、人間が運ぶだけ、荷馬車1台、で価格がかわる。荷馬車は一台に鑑札1枚。国境入国時にチェック。
大雑把でおk。基本正直者ばかりだから。
大体、今までの世界ではこんな感じだった。

でも、領主や王が悪党だと、民も悪事に傾く。そーすっと手におえない状況になる。もう終わり。元には戻せない。
で、数少ない善良な者達は国外に出ていく。

腐るほど見てきた。

ここでは、俺の目の届く範囲は、絶対にそういうふうにはさせない。

西の国とか、俺と隊長と副長が押し入った時結構やったんで物価が上がりそうになった。商人達が足下みて価格をバク上げしたのだ。
だが、俺がこっちから大量に物資入れて配給してやった。物価を上げるのを禁止しても奴等は懲りないので、そーやって品物が売れないで全部傷んじゃうほうがあーゆー奴等にとって痛手。
その直後から防衛隊が新国王とよく話し合っているので、そこらを把握し、うちの国の商人達を西の国まで許可範囲にしたので、ゲスな商人はことごとく破産。
目先のことに目がくらんで、国の経済混乱おこすのは普通死刑だからね?破産で済んでよかったろ?ってなもんだったw

ーー

「なんか、アベックがすげー増えていない?」俺
食堂で配膳(食事は無料のセルフなので、中身の少なくなった料理のバットや大皿を入れ替えたり、食い終わった客の皿を片付けたり)をしながら、メフィに言った。

「ええ、なんか、この祭りで番になる機会を得られたみたいですねー」
「・・・タカシとかも相手、見つけたかな?」
「うーん、、ぽーっとしているんで、、無理くさいですねぇ、、、」
あんのガキ、折角のチャンスを!!!

「わりぃ、ちょっと行ってくる、、」
「がんば!」メフィ

時代遅れの言葉がおおいよなぁ?メフィがどっかから仕入れてくるあっちの言葉って、、
江戸期から昭和まで?


いたいた!
「タカシっ!!」
「へ?あ、イサムさん?」
「おい、おまえ、折角の機会をだな、、ここに座れ、ってもう座っているか、、」
地べたに座って目の前の通りを眺めているだけのタカシだった。

「おまえ、何やってんの?」
「え?休憩です。店のほう手伝ってて、、」
「おう、、それはご苦労様、ありがとう、、、、んじゃねー!!
おまえはっ!!周りを見ろ!アベックばかりだろ? おまえも相手を探すんだよっ!!」
「えー、少し前まで高校生だったんだし、、まだいいっすよー」
・・・
「こっちはな、20前に大体結婚しちゃってるんだよ、、」
「は?なにそれ?早すぎ、、」
「こっちにいるんだから、もうお前の歳では早すぎじゃないの。しかもおまえの狙いはおねいさんだろ?んじゃ、もーいーじゃん、20台前半くらいでいーんだろ?ガンバレよ!」
・・
「がんばりかた、わからない、、、」
・・・
うむ、、俺もしらんわ、、、
・・・・・
・・・・・
・・・・・
タカシの横の地べたに座って一緒に通りの人々を眺めるイサム
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