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第二部 第三章
スケベ少年
しおりを挟む太陽の色が段々と紅へと染まってゆく。太陽は鈍く焼けた鉄のように赤く色づき、今にも地上へと落ちようとしていた。風の香りが冷たくなってゆく。カールは一度身震いをした。
アデルの家の庭の一角で佇んでいると、寒気が服の間へと入り込んでくる。
まずはリディアと一緒にアデルのところへ行ったほうがいいのかもしれない。
そんなことを考えている時だった。蔵の扉がギシッと音を立てながら大きく開いてゆく。遠くからその様子を見ていると、中から鶏小屋らしきものを担いだアデルが出てくるのが見えた。
「アデル兄ちゃん?!」
アデルは鶏小屋らしきものを一人で担いでいる。その鶏小屋の大きさは自分が想像していたよりもずっと大きい。アデルがズンズンと近づいてくる。まるで何も背負っていないかのように足取りは大きかった。
鶏小屋でよく見えなかったが、その後ろにはシシィとソフィもいた。どうやら二人揃って後ろで鶏小屋を支えていたらしい。しかし、二人の力などおそらくアデルには必要無かったに違いない。アデルも二人の力を頼りにはしていないだろう。
アデルはこちらの姿を認めて笑みを見せた。
「おー、お二人さん、戻ってきたようじゃな」
「アデル兄ちゃん! うわぁ! 凄いや!」
「ハッハッハ、そうじゃろう」
アデルが背負って持ってきた鶏小屋はどう見ても鶏一羽のために作られたとは思えないほど大きい。おそらく自分とソフィが中に入ってもまだ少し空間が余るだろう。
鶏小屋は大きく太い四本脚の上に作られていた。アデルは一旦鶏小屋を地面に降ろす。
鶏小屋は立派な作りだった。特に屋根はしっかりと作られている。中を覗き込むと、木材が緻密に組み上げられているのがわかった。垂木が何本も走っていて、そこに屋根板が打ち付けられている。
それだけでなく、筋交いまで入れられていた。ここまですれば相当な強度があるだろう。鶏小屋には不釣り合いとも思えるくらいだった。
アデルが相当気合を入れてこの小屋を作ったのがそれだけでわかった。
「カール、悪いがこいつを石の上に据えるでな。そこに大きな石が四つあるじゃろ、それを土台にするでな」
「うん」
大体言いたいことはわかる。鶏小屋の四本脚をその石の上に載せるのだろう。アデルが持ち上げた隙に石を潜り込ませる。そうやって石の上に鶏小屋を載せた後、アデルは高さの調節にかかった。
「ふむ……、まぁとりあえずこんなもんじゃろ。あとは、ソフィすまん、それを渡してくれ」
「ふん」
アデルがソフィから受け取ったのは、地面から鶏小屋の入り口まで続く橋だった。ちょっとした高さがあるから、これを登らないと中には入れないようになっている。
鶏小屋は切妻屋根で、破風のあたりには窓もあった。あんなものまで付けるだなんて凄すぎる。
「アデル兄ちゃん、ほんとに凄いや! こんな立派な鶏小屋を一日で作っちゃうなんて、ほんと、凄い!」
「ハッハッハ、いやなに、わしの力など大したことはない。リディアにシシィにソフィの三人が手伝ってくれたから出来たことじゃ」
「そんなことないよ! 僕、アデル兄ちゃんのことすっごく尊敬するよ!」
「ハハハ、大袈裟じゃのう」
アデルは自分が褒められても図に乗ることもなく、手伝ってくれた人たちを褒め称えた。その行為は本当に素晴らしいものだと思う。女三人の助力はアデルにとっては無くても良いくらいのものだったはずだ。
なんの益もないのに鶏を助けてくれただけでなく、こんな立派な鶏小屋まで作ってくれた。
ここまでしてくれて、本当に嬉しい。
こんな人格者が同じ村にいてくれて本当によかった。
自分もいつかアデルのように誰かの力になれる男にならなければいけない。
そうやってアデルを見ていると、ふと隣から妙な圧力を感じた。何かと思って視線を移すと、ソフィがじとーっとした目でこちらを睨んでいる。どうしてそんな顔でこちらを見ているのかまったくわからない。
ソフィの視線にたじろいでいると、アデルは山のように高くなった枝を見て声を漏らした。
「お、おお、なんじゃ、こんなに沢山持ってくるとは……」
「リディアさんが沢山拾ってくれて」
「そうか……、リディア、すまんのう、こんなに沢山」
アデルにそう声をかけられて、リディアが首を振った。その表情は優しい笑みに満ちている。そこにあったのは喜びの感情だった。
「ううん、いいの。あたしも頑張っていいところ見せなくちゃって思ってたし」
「しかしこの量、持ってくるのは大変だったじゃろう」
「大丈夫よ、カールちゃんが引っ張ってくれたもの」
「ほう……、しかしこれほど重たいものを引っ張るとなるとわしでも厳しいが」
アデルは顎に手を当てて目を細めている。
きっとこんな重たいものを自分のような子どもが引っ張れるとは思っていないのだろう。確かにそうかもしれない。リディアの助力がなければここまで持ってはこれなかっただろう。
ただ、少しくらいは動かせるはずだ。
「アデル兄ちゃん、僕、少しくらいなら引っ張れるよ!」
「お、おお、そうか」
アデルはあまり信じていないようだ。ここは実際に見せたほうがいいかもしれない。ただ、自分の力をひけらかすような真似はあまりよくないかもしれない。
アデルの謙遜に感心したばかりなのに、自分は力を見せつけようというのは間違ってるだろうか。
そう考えたところで、再びソフィが視界に入った。
いや、ここはソフィの前でいいところを見せよう。
「少しくらいなら動かせるよ。さっきだって動かせたし、ここまで引っ張ってこれたから」
そう言ってから地面に垂れ下がった縄を手に取った。少し疲れているが休んだから問題無い。一気に縄を引っ張った。
しかし枝はまったく動かない。思い切り力を入れてみたが、縄がピンと強く張るばかりだった。
「あ、あれ?」
しばらく格闘していると、ソフィが目を細めてこちらを睨んできた。
「なんじゃ動かんではないか」
ソフィが呆れたように鼻を鳴らした。まずい、ソフィが見ている前でこんな醜態を晒してしまった。今のは何かの間違いだ。もっと力を入れればきっと動く。
そう思ってさらに力を込めてみたが、まったく動かなかった。
「ダメでしょカールちゃん、手、怪我してるんだからそんなことしちゃ」
「え?」
リディアがこちらの肩に手を置いてきた。諭すように続ける。
「さっき手の平から血が出てたじゃない。ダメよ無理しちゃ」
「あ、はい……」
もう血は完全に止まっていたがここはリディアの言葉に乗ることにした。そうだ、きっと手を怪我していたし、疲れがあったから枝の束を動かせなかったのだろう。
そうでなければここまで運べなかったはずだ。
怪我という言葉に反応したのか、アデルがやや腰をかがめてこちらの顔を覗き込んできた。
「大丈夫なのか?」
「うん、もう血は止まってるから」
アデルに手の平を示した。アデルはやや眼を細めて難しい顔をしている。
「ふむ、皮が剥けたか。すまんのう、無理をさせて」
「ううん、全然痛くないし」
「そうか……、そうじゃのう。もう時間も時間じゃし、カールはもう帰らねばのう」
「ええっ?!」
「今日は手伝ってくれて助かった。後はわしがやるでな、カールはもう」
「僕も最後まで手伝うよ! だって、全部僕のせいっていうか、僕がお願いしたことだし」
まだ日が暮れるまで時間はあるはずだ。アデルは自分のためにこんなにも素敵な鶏小屋を作ってくれた。アデルにすべてを任せて後は帰るだなんてことはできない。
「ふーむ、しかし」
「手なら大丈夫だよ、もう血も止まってるし、強く握るようなことしなかったら全然」
「ふむ……、ではそうじゃな。後少しだけ手伝ってもらうとするか」
「うん!」
アデルが仕方なさそうに笑みを浮かべた。
鶏小屋はもう出来上がっているので、後は柵を作るだけだ。枝は大量にある。枯れて軽いものもあれば、まだ生っぽくて重いものもあった。アデルはそれらを上手く繋ぎ、編むように枝と枝を絡ませながら次々と柵を作っていく。
枝の量は十分すぎるほどあった。今日のところはあまり広く作る気は無かったらしく、アデルは狭めに囲いを作ってしまった。自分も手伝ったが、いてもいなくてもあまり変わらなかったかもしれない。
本当はもっと役に立たなければいけなかったのに、すべてアデルに任せることになってしまった。
情けない気持ちが両肩にのしかかってくる。肩が下がって背が丸くなった。ため息がこぼれてしまう。
それからアデルのほうを見た。アデルはまったく疲れていないようだ。今は外の竈に余った枝や木材の破片などと入れて燃やしている。
どうやらお湯を沸かしているらしい。
今日、アデルは本来しなくてもいいことを自分のためにしてくれた。鶏を飼ったってアデルには何の利益も無い。それでも自分の頼みを聞いてここまでしてくれた。
本当に嬉しい。アデルの大きな背中を見ていると、自分の小さな体が本当に嫌になった。
リディアとシシィは何かすることがあるらしく、蔵のほうへと戻っていた。
ソフィだけは外に残っている。寒くないのだろうかと心配になったが、ソフィが寒がっている様子はない。
一体何を考えているのかはよくわからないが、時折こちらを睨んでくる。
最初は暗くてよく見えないから目を細めているのかと思ったがそうでもないようだ。
どうしてだろう。
囲いを作り終えた後、新しい小屋にモルゲンを移すことになった。アデルに促されて籠を開けると、大きな雄鶏は嬉しそうに外へと飛び出た。それから地面を嘴で突きながら歩き回る。
「うむ、後は小屋に誘導するだけじゃな」
「僕がやるよ!」
鶏小屋に移動するためには小さな橋を登らなければいけない。鶏を後ろから掴んで鶏小屋の中へ入れると、そのまま止り木に飛び乗った。どうやら気に入ってくれたようだ。
その後、エサと水を新しく用意してやったり、木くずを小屋の床面に敷いたりした。この鶏小屋は側面が開けられるようになっているし、床面も滑らせることで外せるようになっていた。
アデルの細かい気遣いが至るところに感じられた。
今日出来ることはもう終えたと思う。エサや水を入れる容器なども持ってきたほうがよかったかもしれない。とりあえず平皿を置いているが、鶏は首を縦に振りながら啄むので、平皿だとこぼれたりするのだ。
砂浴びのための砂も用意しなければいけないだろう。
もうそろそろ帰らないと、道が見えなくなってしまいそうだった。アデルに礼を述べて今日は帰ろう。
そう思ってアデルのほうへと歩いていった。
アデルは外の竈で沸かしたお湯を汲み、水と混ぜ合わせて適当な温度にしている。アデルは上に着ていた服を一気に脱ぎ去った。
「おお、寒いのう……」
そう言いながらアデルはお湯に浸した布で顔を拭った。それから布で上半身を拭いてゆく。
アデルの顕になった体は筋肉が隆々としていて、とても男らしい。
「うわぁ、凄いなぁ」
「ん? なんじゃ?」
「アデル兄ちゃんの体って凄いね、筋肉がモリモリしてて」
「ハッハッハ、そうじゃろう!」
アデルが腕を曲げる。まるで肌の下で大きなネズミが駆けずり回っているかのように、アデルの筋肉がぐいっと動く。そのさまを見ていると憧れずにはいられなかった。
自分もアデルのように男らしい体になりたい。アデルの上半身には筋肉の作り出す凹凸がくっきりと刻まれていて、自分のように平坦な体とはまったく違った。
アデルの体を眺めていると、急に目の前が真っ暗になった。
「ええっ?!」
「こりゃ!! このスケベめ! 何を見ておるのじゃ!」
「ソフィちゃん?!」
何が起こったのかと思ったら、後ろからソフィに目を塞がれた。ソフィは後ろからこちらの体に自身の体を密着させ、さらに両手をこちらの顔の前に回し、目を塞いでくる。そうやって密着されると、ソフィの体温が背中にじんわりと伝わってきた。
冷たい空気の中、そのぬくもりは激しい炎のように体を包む。
「おのれカールめ、そのような目でアデルの裸を見るとはスケベにも程があるのじゃ!」
「なんで?!」
男が男の裸を見ても別にスケベと呼ばれるような行為ではないはずだ。きっとソフィは清廉だから、スケベというものがどういうものなのかよくわかっていないのだろう。
人の裸を見ることをスケベだと思っているのかもしれない。純粋なソフィらしい勘違いで、微笑ましいのだがソフィにスケベと言われるのは遠慮したい。
「見てないよ! 全然見てないし!」
「嘘をつくでない! 妾はこの両目でしかと見ておったのじゃ!」
「見てたけど、別に僕は」
「やはり見ておったのじゃな! おのれ!」
後ろからグイグイと抱きつかれているので、心臓の鼓動がどんどん速くなっていく。このままだと心臓が疲れて止まってしまうのではないかと思うほどだった。
どうしようかと思っていると、アデルの声が聞こえた。
「これこれソフィ、何をやっておるんじゃ。カールを困らせてはいかん」
その声の後でようやく視界が戻った。アデルがソフィを引き離している。
「おのれ離すのじゃアデル! というか服を着るのじゃ!」
「いやまだ体を拭いておらんでな。それよりカールを困らせるでない」
「ぐぬぬ……」
ソフィはまだ納得がいかないようだったが、アデルに掴まれて抵抗する気を無くしたようだった。
そんな様子のソフィを見ているとつい笑みがこぼれそうになってしまう。汚れとは無縁のソフィにとって、人の裸を見るということは男女関係なくいやらしいことのように思えているのかもしれない。
微笑ましい勘違いに唇が緩んでしまう。
「なんじゃカールめ、ニヤニヤしおって。そこまで嬉しかったというのか」
「ち、違うよ僕は別に」
ソフィに抱きつかれたのは嬉しい出来事だったが、さすがにそれを直接言うわけにはいかない。
さすがにもう遅い時間だったので、アデルに帰るように促された。リディアにも挨拶していきたかったが、そんな余裕も無いだろう。
もはや太陽は見えなくなっていて、空の中央は深い藍色に染まっていた。数多の星が空に生まれてゆく。
「アデル兄ちゃん、今日は本当にありがとう」
「ハッハッハ、なに、気にするでない。わしはわしのやりたいようにしただけじゃ」
「うん、でも、それでも僕、本当に嬉しかったから」
いくら礼を言っても足りない気がしてしまう。アデルは恩を着せようとも思っていないようだ。もちろん、自分のような子どもに恩を着せたところで何にもならないだろう。
自分のような子どもでは誰かの役に立つこともできない。それが歯がゆかった。
ソフィは何故か不機嫌そうにこちらを見ている。ソフィが不機嫌になるのはよくあることなので深く気にしないほうがいいかもしれない。
「それじゃソフィちゃんも、またね」
「転ぶでないぞ」
「大丈夫だよ、慣れてるから」
「ふん」
それだけ言って駆け出した。このまま歩いて帰ると、家に着く頃には真っ暗になってしまうだろう。
冷たい空気の中でほんの少しだけ気分が高揚していた。疲れが来ることも悪くないことだと思えてしまう。
今はまだ子どもだが、いずれはアデルのように立派な人物になりたい。そのためには休んでいる暇は無かった。
もっともっと体を鍛えて、沢山仕事をして、立派な男にならなければいけない。
段々と息が上がってきた。それさえも心地よく感じられた。
夕方が終わる。夜になる。
疲れているはずなのに、足は軽く感じられた。
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