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第二章
爽やかな朝
しおりを挟むノックの音に耳を叩かれて、シャルルは目を開いた。いつもの天蓋が朝日に照らされている。
一度顔を擦り、シャルルはゆっくりと体を起こした。
「うむ……、うん?」
ベッドの上に自分以外の誰かがいる。三人のメイドと、メイド長のアンキラがベッドの上ですやすやと眠っていた。
そこでシャルルはようやく昨日の晩のことを思い出した。三人の少女たちは快楽の波に翻弄され力尽きたのだった。そのまま寝かせるように指示したのは自分だ。
さらにメイド長のアンキラも隣ですやすやと眠っていた。いつもの凛々しい表情も、さすがに眠りの中では保つことが出来ないらしい。
シャルルはそんなアンキラの頬を突いた。アンキラが小さく唸りながら眉間に皺を寄せる。
「おっといかんいかん、綺麗な顔に皺が出来ては困る」
指先でその眉間の皺を伸ばしておく。そんなことをしていると、再び扉が叩かれる音がした。
どうやら他のメイドが起こしにきたらしい。シャルルは何気なく時計を見て、それから眉間に深い皺を作った。
「まずい、寝坊だ……」
シャルルはベッドを揺らさないようにゆっくりと降りて、それから裸足のまま扉へと向かった。
その扉を開けると、二人のメイドが立っているのが目に入った。そのうちの一人がシャルルを見て目を見開く。
「あわっ?! ご、ご主人さま?!」
「おはよう、いい朝だな」
「あっ、はい、あの、扉を開けるとかは、ええっと、おはようございます!」
メイドが体をぎゅんっ、と折って頭を下げた。その頭が腹にぶつかりそうになって、シャルルが思わず一歩下がる。
隣にいたメイドも慌てたように頭を軽く下げた。それから落ち着いた声音で挨拶をしてくる。
「おはようございますご主人さま」
「ああ、おはよう」
「あのう、ご主人さま、メイド長の姿が……、あ、いました」
メイドが扉の向こうに目を向けたらしい。ベッドの上にいるアンキラを見つけたのだろう。
「メイド長の姿が見当たらなくて、それでどうしようかみんなで相談しまして。とりあえずご主人さまに朝の挨拶をと思って参りました」
「そうか、悪いな」
「いえ、それよりもご主人さま、今朝はわたしたち二人だけですけど、あの、ご主人さまに朝のご奉仕をと思っております」
メイドが頬を赤く染めながらそう言った。
おそらく、アンキラがいないことで他のメイドたちは少々困っていたのだろう。朝には必ず点呼があるというし、様々な仕事の割り振りも行われる。
シャルルは頷いてから再び時計を見た。
「いや、今朝はいい。食事の用意は出来ているんだろう?」
「えっ?! ご、ご主人さま、あの、わたしたち二人だけでは物足りないかもしれませんが、一生懸命ご奉仕しますし」
「こらこら、そういうわけじゃない。俺だって君たちみたいな可愛い子と朝から楽しみたいさ」
シャルルはそう言って二人の胸に手を伸ばした。二人の乳房に触れて、指先で軽く揉む。
「あっ……、ご主人さま」
「本当はたっぷり、時間をかけて可愛がってやりたいくらいだ」
「本当ですか?」
「当然だろう、ほら、見ろ」
シャルルは寝る時も裸だったし、今も裸だった。その股間でシャルルの男根がむくむくと起き上がる。
二人の少女に半歩近づき、二人の顔を交互に見ながら言う。
「ほら、俺の息子もお寝坊さんだろ? 君たちみたいな可愛い子が来てようやく起きたみたいだ」
「はい……、とっても素敵で、撫で撫でしたり、舐め舐めしたりしたいです」
「おいおい、そんなこと言われたら息子が増長してしまう」
二重の意味で。
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