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やばいイキそう
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大学生になった。高校を卒業した僕は、都内の大学に通うことになった。
「……ふぅ」
今日は入学式だ。
僕が通う大学は、都内でも有数の難関校で、偏差値もかなり高い。
そのため、受験勉強はかなり大変だったし、合格発表では緊張したなぁ……。
「おーい!祐介!」
「ん?あぁ……」
声をかけてきたのは同じ学部の友人だ。こいつは中々に頭が良くて、この大学の入試でもトップクラスの成績をたたき出していた。ちなみに、僕とこいつの関係は幼馴染である。小さい頃はよく一緒に遊んでいたけど、中学からはあまり話すこともなくなってしまい、疎遠になってしまった。
そんなこんなで、大学でまた会うことになるとは思ってもみなかった。まぁ、そういうこともあるのだろう。
「お前、彼女できた?」
「えっ!?」いきなり何を言うかと思ったら……。
「いないよ。いたこともない」
「マジかよ。じゃあさ、今度合コンやるんだけど来ないか?」
「合コンって、あの男女で集まって食事するアレのことだよな?」「それ以外にどんなのがあるんだよ」
「そうだよな……悪い。僕はいいわ」
正直、あまり気乗りしない。だって知らない人とご飯食べるとか苦痛以外の何ものでもないじゃん。
「頼む!お願いだから!」「う~ん……。まぁ一回くらいなら良いかな……」
「まじで!?ありがと!」
「おう」
一週間後、約束通り合コンに参加した。
男子は僕たち二人だけ。女子は五人らしい。……なんだこれ?地獄絵図じゃないのか?そして現在、自己紹介タイムが始まった。
「えっと、初めまして!佐藤 優斗です。趣味は読書とゲームです。よろしくお願いします」
無難に終わらせる。こういう時こそ、自分の良さを最大限にアピールしないと。「じゃあ次俺ね!高橋 翔太!好きなものは野球とカラオケ!嫌いなものは特にないぜ!よろしく!」
なんというテンプレ野郎。こいつ絶対モテるタイプだろ。イケメンだし。
その後、女子の自己紹介が終わった。「じゃあ最後は私ですね。神崎 美香と言います。大学では心理学を専攻しています。よろしくお願いします」……可愛い子だな。髪色も茶髪で明るくて活発な感じの子だ。スタイルもいいし。性格良さそうな雰囲気出てるもん。なんかもう全部持ってかれてるような気がしてきた。……負けるな僕。頑張れ僕。それから数時間後、二次会に行く流れになったのだが、僕は用事があると言って断った。すると、なぜかその女の子と一緒に帰ることになってしまったのだ。……どういうことだ?
「ねぇ君、どうしてついてくるの?」「あっ!ごめんなさい。迷惑でしたよね……」「いや、別に嫌ではないんだけど、一応理由を聞いても良い?」「はい!実は私、家がこの近くにあって、一人で夜道を歩くの怖いなって思ってたんです」
なるほどね。そういう事なら仕方がない。駅まで送ろう。「分かった。それじゃあ家まで送るよ」「本当ですか!?ありがとうございます!!」
彼女の家は僕のアパートの近くだった。「ここが私の家でーす!」「へぇ。結構近いんだね。じゃあお疲れ様」帰ろうとした瞬間、「待ってください!」と呼び止められてしまった。
「どうしたの?」「あの…」
急に接近してきた。ドキドキする。期待しても良いのだろうか?
「連絡先教えてください!!これから仲良くなりたいんで!!」
彼女のにおいが鼻をくすぐる。なんていい香り…やばいイキそうだ。「うん。良いよ」
スマホを取り出し、連絡先交換を行う。
「じゃあまた!」
「はい!今日は本当にありがとうございました!」
「こちらこそ楽しかったよ。お休み」「お休みなさい」…………ふぅ。危なかった。もう少しで理性を失いそうになった。しかし、なぜ彼女はこんなにも魅力的なのだろう。今までこんな経験をしたことがないからよく分からない。まぁ、考えても無駄か。
「……ふぅ」
今日は入学式だ。
僕が通う大学は、都内でも有数の難関校で、偏差値もかなり高い。
そのため、受験勉強はかなり大変だったし、合格発表では緊張したなぁ……。
「おーい!祐介!」
「ん?あぁ……」
声をかけてきたのは同じ学部の友人だ。こいつは中々に頭が良くて、この大学の入試でもトップクラスの成績をたたき出していた。ちなみに、僕とこいつの関係は幼馴染である。小さい頃はよく一緒に遊んでいたけど、中学からはあまり話すこともなくなってしまい、疎遠になってしまった。
そんなこんなで、大学でまた会うことになるとは思ってもみなかった。まぁ、そういうこともあるのだろう。
「お前、彼女できた?」
「えっ!?」いきなり何を言うかと思ったら……。
「いないよ。いたこともない」
「マジかよ。じゃあさ、今度合コンやるんだけど来ないか?」
「合コンって、あの男女で集まって食事するアレのことだよな?」「それ以外にどんなのがあるんだよ」
「そうだよな……悪い。僕はいいわ」
正直、あまり気乗りしない。だって知らない人とご飯食べるとか苦痛以外の何ものでもないじゃん。
「頼む!お願いだから!」「う~ん……。まぁ一回くらいなら良いかな……」
「まじで!?ありがと!」
「おう」
一週間後、約束通り合コンに参加した。
男子は僕たち二人だけ。女子は五人らしい。……なんだこれ?地獄絵図じゃないのか?そして現在、自己紹介タイムが始まった。
「えっと、初めまして!佐藤 優斗です。趣味は読書とゲームです。よろしくお願いします」
無難に終わらせる。こういう時こそ、自分の良さを最大限にアピールしないと。「じゃあ次俺ね!高橋 翔太!好きなものは野球とカラオケ!嫌いなものは特にないぜ!よろしく!」
なんというテンプレ野郎。こいつ絶対モテるタイプだろ。イケメンだし。
その後、女子の自己紹介が終わった。「じゃあ最後は私ですね。神崎 美香と言います。大学では心理学を専攻しています。よろしくお願いします」……可愛い子だな。髪色も茶髪で明るくて活発な感じの子だ。スタイルもいいし。性格良さそうな雰囲気出てるもん。なんかもう全部持ってかれてるような気がしてきた。……負けるな僕。頑張れ僕。それから数時間後、二次会に行く流れになったのだが、僕は用事があると言って断った。すると、なぜかその女の子と一緒に帰ることになってしまったのだ。……どういうことだ?
「ねぇ君、どうしてついてくるの?」「あっ!ごめんなさい。迷惑でしたよね……」「いや、別に嫌ではないんだけど、一応理由を聞いても良い?」「はい!実は私、家がこの近くにあって、一人で夜道を歩くの怖いなって思ってたんです」
なるほどね。そういう事なら仕方がない。駅まで送ろう。「分かった。それじゃあ家まで送るよ」「本当ですか!?ありがとうございます!!」
彼女の家は僕のアパートの近くだった。「ここが私の家でーす!」「へぇ。結構近いんだね。じゃあお疲れ様」帰ろうとした瞬間、「待ってください!」と呼び止められてしまった。
「どうしたの?」「あの…」
急に接近してきた。ドキドキする。期待しても良いのだろうか?
「連絡先教えてください!!これから仲良くなりたいんで!!」
彼女のにおいが鼻をくすぐる。なんていい香り…やばいイキそうだ。「うん。良いよ」
スマホを取り出し、連絡先交換を行う。
「じゃあまた!」
「はい!今日は本当にありがとうございました!」
「こちらこそ楽しかったよ。お休み」「お休みなさい」…………ふぅ。危なかった。もう少しで理性を失いそうになった。しかし、なぜ彼女はこんなにも魅力的なのだろう。今までこんな経験をしたことがないからよく分からない。まぁ、考えても無駄か。
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