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第二章 牢屋ときたら大脱走
その4 罠を避けての脱出劇
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俺達は必要な武器を手に小部屋を出て、階段を上る。
どうやら牢屋は地下にあるらしく、上りの螺旋階段以外には出口がない。
先陣を切っているのはシャルトゥーナ様だ。
体が弱いから戦えないはずなのに、なぜか先頭を譲ろうとしない。
階段の幅が狭せますぎて、一列にならないと通れないのだ。
「武器も無いのに危ないですよ」
そう言って俺はシャルトゥーナ様の側に駆け寄る。
「大丈夫ですわ」
「襲われたらどうするのですか」
「あら、その時は貴方が守ってくださいますでしょう?」
そう言いながらどんどん進んでいく。
…どうやらかなり図太い神経の持ち主のようだ。
本当に体が弱いのだろうか。
俺のイメージする病人から、かなりかけ離れている。
「あ、ちょっと待った」
暫く上っていると、突然コルレッタが声をかけた。
振り向くと、目を細めて辺りをうかがっている。
まるで、何かを探しているかのようだ。
「どしたの?」
「罠が仕掛けてある」
パインの問いに、辺りを探りながら答える。
「あった」
そう言い、何やら壁の辺りでごそごそとしたかと思うと、
「もう進んでも大丈夫だよ」
俺達を振り向き言った。
どうやら罠を解除してくれたみたいだ。
「へー。スッゴイじゃん」
「一応、狩猟民族だかんね。見付けたりするの、得意なのよ」
「なら、コルレッタに先頭を歩いてもらおう」
「そうですわね。いつまでもシャルトゥーナに歩かせるわけにはいかないわ」
「まっかせといて」
今度はコルレッタが俺達の前を歩き出した。
シャルトゥーナ様に先頭を歩かれるよりは安全だ。
俺は安堵あんどの溜め息をつく。
その直後、
「ちっ」
シャルトゥーナ様が小さく舌打ちをした。
ち、違う。そうだよ、違うって。
まさかシャルトゥーナ様が舌打ちなんて、ねぇ。
運のいい事に、シャルトゥーナ様が舌打ちをしたのに気づいたのは、彼女に一番近かった俺だけのようだ。
この際、聞かなかったことにしよう。
※ ※ ※
「どうやら此処みたいだね」
「…ああ」
ぐるりと囲む高い塀の上。
そこに二人の人物が立っていた。
一人は金髪の少年。
もう一人は黒髪の青年。
「くすくす…怖い?」
眉をしかめ、じっと目前にそびえる塔を睨にらみつける青年を見て、少年は笑みを浮かべた。
青年を笑ったのではない。
安心させる為に笑ったのだ。
「別に。お前こそいいのかよ。ここは…」
少年の気遣きづかいに、青年は頬を赤らめた。
そして話を変える。
「大丈夫。さあ、行こう」
青年の言葉を遮さえぎると、少年はひらり、と塀から下りた。
少し躊躇った後、青年も後に続いた。
※ ※ ※
「あ、なんか扉が見えてきたよ」
階段の突き当たりには、木製の扉。
どうやらここで行き止まりらしい。
「それでは早速…」
「あ、ちょっと待ってください」
扉を見て、早速開けようとしたシャルトゥーナ様に、コルレッタは待ったをかけた。
「いきなり開けるのは危険です」
「何故です?」
「敵が待ち構えているかもしれないのですよ」
確にコルレッタの言う通りだ。
開けた瞬間ザクリ、なんて展開はごめんだ。
それにしても、何故シャルトゥーナ様は前に出たがるのだろう?
コルレッタは扉に近付き、中の気配を探る。
「…人の気配はないみたい。でも、罠が仕掛けられて──」
「なら、大丈夫ですわね」
コルレッタの言葉を最後まで聞かず、シャルトゥーナ様は躊躇いもせずに扉を開けた。
まてこら。勝手に開けるな。
そして躊躇いもせずに中に入っていく。その後を俺は慌てて追い掛けた。
それにしても、本当に神経が図太い。
今の彼女を見ていると、本当に病弱なのかどうか疑わしい。
やっぱり、どう見たって元気一杯だ。
「シャルトゥーナ様、勝手に開けては──」
「大丈夫ですわ。誰も居ませんもの」
シャルトゥーナ様に続いて俺も部屋に入った。
コルレッタの言う通り、部屋には誰もいない。
ざっと見たところ、どうやら広間のようだ。
床は白と黒、二色の正方形の石がしきつめられている。
壁には大きな絵画がかけられていて、彫像や鎧も置かれている。
その反面、テーブルなどは一切ない。
ダンスを踊るための部屋、そう言われれば納得してしまうかもしれない。
しかし──。
「これは…」
後から来たみんなが息を飲む。
それほどまでに、ここは美しい──のではない。
それほどまでに、この場所は荒れ果てていたのだ。
元は美しかったのであろう絵画や像、鎧は埃にまみれ、床にも埃が積もり、天井にはクモの巣が張っている。
「ここは…」
「城です」
俺の呟きに、シャルトゥーナ様が答えた。
「城?」
「ええ。間違いなく、此処はヤークティ城です」
きっぱりと断言する。
城が、こんなに荒れ果てるものなのだろうか?
みんなも動揺を隠せないでいる。
「本当なの?シャルトゥーナ」
「はい」
ティファーヌ様が再度確認する。
「え?ティファーヌ様は分からないのですか?」
「ええ、初めて見るわ」
辺りを見回すティファーヌ様は、動揺を隠せないでいた。
長年住んでいた城に、こんな場所があるなど信じられないようだ。
でも、ここが城だということは、この事件の犯人は…。
「では、この事件の黒幕は、国王陛下ということですか?」
レティアの言葉にみんなが振り向く。
どうやらレティアは、俺と同じことを考えていたようだ。
「そ、そんな…」
「俺も同じ考えだよ」
「うそ…でしょ…」
「私達が捕まっていたのが城の地下、ならば黒幕は国王陛下という結論になります」
パインとコルレッタは絶句した。
「お父様が…そんな…」
カシャン…
ティファーヌ様が手にしていた剣を落とした。
音は広い部屋によく響いた。
静寂が支配する、そう思った。
「誰か居るのですね?」
この声を聞くまでは──。
どうやら牢屋は地下にあるらしく、上りの螺旋階段以外には出口がない。
先陣を切っているのはシャルトゥーナ様だ。
体が弱いから戦えないはずなのに、なぜか先頭を譲ろうとしない。
階段の幅が狭せますぎて、一列にならないと通れないのだ。
「武器も無いのに危ないですよ」
そう言って俺はシャルトゥーナ様の側に駆け寄る。
「大丈夫ですわ」
「襲われたらどうするのですか」
「あら、その時は貴方が守ってくださいますでしょう?」
そう言いながらどんどん進んでいく。
…どうやらかなり図太い神経の持ち主のようだ。
本当に体が弱いのだろうか。
俺のイメージする病人から、かなりかけ離れている。
「あ、ちょっと待った」
暫く上っていると、突然コルレッタが声をかけた。
振り向くと、目を細めて辺りをうかがっている。
まるで、何かを探しているかのようだ。
「どしたの?」
「罠が仕掛けてある」
パインの問いに、辺りを探りながら答える。
「あった」
そう言い、何やら壁の辺りでごそごそとしたかと思うと、
「もう進んでも大丈夫だよ」
俺達を振り向き言った。
どうやら罠を解除してくれたみたいだ。
「へー。スッゴイじゃん」
「一応、狩猟民族だかんね。見付けたりするの、得意なのよ」
「なら、コルレッタに先頭を歩いてもらおう」
「そうですわね。いつまでもシャルトゥーナに歩かせるわけにはいかないわ」
「まっかせといて」
今度はコルレッタが俺達の前を歩き出した。
シャルトゥーナ様に先頭を歩かれるよりは安全だ。
俺は安堵あんどの溜め息をつく。
その直後、
「ちっ」
シャルトゥーナ様が小さく舌打ちをした。
ち、違う。そうだよ、違うって。
まさかシャルトゥーナ様が舌打ちなんて、ねぇ。
運のいい事に、シャルトゥーナ様が舌打ちをしたのに気づいたのは、彼女に一番近かった俺だけのようだ。
この際、聞かなかったことにしよう。
※ ※ ※
「どうやら此処みたいだね」
「…ああ」
ぐるりと囲む高い塀の上。
そこに二人の人物が立っていた。
一人は金髪の少年。
もう一人は黒髪の青年。
「くすくす…怖い?」
眉をしかめ、じっと目前にそびえる塔を睨にらみつける青年を見て、少年は笑みを浮かべた。
青年を笑ったのではない。
安心させる為に笑ったのだ。
「別に。お前こそいいのかよ。ここは…」
少年の気遣きづかいに、青年は頬を赤らめた。
そして話を変える。
「大丈夫。さあ、行こう」
青年の言葉を遮さえぎると、少年はひらり、と塀から下りた。
少し躊躇った後、青年も後に続いた。
※ ※ ※
「あ、なんか扉が見えてきたよ」
階段の突き当たりには、木製の扉。
どうやらここで行き止まりらしい。
「それでは早速…」
「あ、ちょっと待ってください」
扉を見て、早速開けようとしたシャルトゥーナ様に、コルレッタは待ったをかけた。
「いきなり開けるのは危険です」
「何故です?」
「敵が待ち構えているかもしれないのですよ」
確にコルレッタの言う通りだ。
開けた瞬間ザクリ、なんて展開はごめんだ。
それにしても、何故シャルトゥーナ様は前に出たがるのだろう?
コルレッタは扉に近付き、中の気配を探る。
「…人の気配はないみたい。でも、罠が仕掛けられて──」
「なら、大丈夫ですわね」
コルレッタの言葉を最後まで聞かず、シャルトゥーナ様は躊躇いもせずに扉を開けた。
まてこら。勝手に開けるな。
そして躊躇いもせずに中に入っていく。その後を俺は慌てて追い掛けた。
それにしても、本当に神経が図太い。
今の彼女を見ていると、本当に病弱なのかどうか疑わしい。
やっぱり、どう見たって元気一杯だ。
「シャルトゥーナ様、勝手に開けては──」
「大丈夫ですわ。誰も居ませんもの」
シャルトゥーナ様に続いて俺も部屋に入った。
コルレッタの言う通り、部屋には誰もいない。
ざっと見たところ、どうやら広間のようだ。
床は白と黒、二色の正方形の石がしきつめられている。
壁には大きな絵画がかけられていて、彫像や鎧も置かれている。
その反面、テーブルなどは一切ない。
ダンスを踊るための部屋、そう言われれば納得してしまうかもしれない。
しかし──。
「これは…」
後から来たみんなが息を飲む。
それほどまでに、ここは美しい──のではない。
それほどまでに、この場所は荒れ果てていたのだ。
元は美しかったのであろう絵画や像、鎧は埃にまみれ、床にも埃が積もり、天井にはクモの巣が張っている。
「ここは…」
「城です」
俺の呟きに、シャルトゥーナ様が答えた。
「城?」
「ええ。間違いなく、此処はヤークティ城です」
きっぱりと断言する。
城が、こんなに荒れ果てるものなのだろうか?
みんなも動揺を隠せないでいる。
「本当なの?シャルトゥーナ」
「はい」
ティファーヌ様が再度確認する。
「え?ティファーヌ様は分からないのですか?」
「ええ、初めて見るわ」
辺りを見回すティファーヌ様は、動揺を隠せないでいた。
長年住んでいた城に、こんな場所があるなど信じられないようだ。
でも、ここが城だということは、この事件の犯人は…。
「では、この事件の黒幕は、国王陛下ということですか?」
レティアの言葉にみんなが振り向く。
どうやらレティアは、俺と同じことを考えていたようだ。
「そ、そんな…」
「俺も同じ考えだよ」
「うそ…でしょ…」
「私達が捕まっていたのが城の地下、ならば黒幕は国王陛下という結論になります」
パインとコルレッタは絶句した。
「お父様が…そんな…」
カシャン…
ティファーヌ様が手にしていた剣を落とした。
音は広い部屋によく響いた。
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