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215.新キャラ

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「ローズ!ローズ!!どうした!」

突然倒れたローズにバルトは大声で呼びかける!

ローズは腕をあげると…

「ごめん…なんかやっぱりちょっと調子悪い…少し眠るね…大丈夫だからそんな顔しないで…」

ローズは力なく笑うとバルトの頭を撫でる…しかしその手は力なくベッドに落ちた。

「ローズ!」

見ると顔が赤く息を荒くしていた。

バルトはローズの顔を触ると

「クソッ!熱い…」

熱が出ているようではぁはぁと苦しそうに息を吐いている…

バルトは部屋の扉にかけ出すとガチャガチャと取っ手を回すが案の定鍵がかかっている…

「シャー!!」

ガリガリッ!!

バルトは鳴き声をあげて扉をバリバリと爪で引っ掻く!

すると…

「うるせぇぞ!」

顔を隠した男が扉を乱暴に開けた!

「静かにしろ!」

男が怒鳴るとバルトはローズのベッドに乗ってシャーシャー!と鳴き続ける!

「なんなんだ…」

男をが近づくと、苦しそうに息をするローズを確認した。

「おい、どうした?」

ローズに声をかけるが返事はない…

「くっそ…ここで死んだら…不味いよな」

男は顔をしかめるとまた鍵をかけてどこかに行ってしまった…

(クソッ!)

「ギャー!ギャー!」

ガリガリ!

バルトは再び大声で鳴き声をあげ続けた。


ローズはふっと体が軽くなるのを感じる…先程まで息が苦しく呼吸しずらかったのがスーッと体に空気が入っていく…

「ふー…」

頬にはバルトと思われるぺろぺろと舐める感触に目を開くと…目の前には見知らぬ男性がローズをだき抱えていた。

ローズと目が合うとその人物はにっこりと笑う。

「大丈夫かい?ちょっと薬が効きすぎちゃったみたいだ。今解毒剤を飲ませたから良くなると思うよ」

安心させるように笑う…

「あり…がと…」

ローズは思わずお礼を言うと

「まだ薬が抜けてないからね、もう少し寝てな」

男性はローズの目を閉じさせるとベッドに寝かせる。

「シャー!」

バルトは男に離れろとばかりに爪で引っ掻きローズの前に立つ!

「はは、一丁前にナイト気取りかい?ならしっかりと守りなよ」

男はバルトに引っかかれた手に滴る血を舐めると笑いながらローズの髪を触る。

「馬鹿な子だね、誘拐した男にお礼を言うなんて。この子は必要ないから捨てようと思ってたけど…お前がそこまで入れ込むなら使い道あるかな…」

男はニヤリと笑うとバルトとローズを面白いものでも見つけたかの様に笑った。



その頃王宮では、残党の尋問が進んでいた…

「早く吐いちまえ…楽になれるぞ…」

カイルは氷のような冷たい視線を残党の男に向ける。

男は柱に括り付けられ腕を上に縛り吊るされていた…

「だから知らねぇんだよ…俺たちはただ金もらってあの獣を連れてこいって…詳しいことはリーダーに聞いてくれよ!」

懇願するよう言う。

「俺達は言われてやっただけだ!悪いのはリーダーと頼んだやつだろ?」

なっ?と笑うと…

ドゴンッ!!

男のすぐ横に拳が突き刺さる…

「ひっ…」

見るとカイルが怒りの形相で男を睨みつけていた…
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