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急展開

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「と、友達?」

今ので?

ミヅキは戸惑うと

「ええ、友達よ!だからあなたの事は私が助けてあげる…だからあなたも私を助けてね…」

含みある言い方にミヅキは断りたい気持ちでいっぱいだった。

「まずはその呪いのチョーカーを外してあげる。そしたら魔法は私の為だけにつかって欲しいの…ね?」

ミヅキの手を取るとうるうるとした瞳で見つめられる…ヒロインだけあって見つめてくる顔はやはり可愛い…しかしミヅキはチョーカーと聞いて首元を抑えた。

これはもう既に呪いを解きただのチョーカーとしてつけているだけだった…

「大丈夫よ、心配しなくても…」

美子は首を抑えるミヅキの様子にお構い無しに無理やり手を退かすと…

「呪いよなくなれ!癒しをこの手に!」

なんだか弱々しい光が美子の手から出ている…

本当にこれで呪いが解けるの?あんまり魔力感じないけど…

怪しくなる力だった…しかしもう既に解けているので美子の力が本物かはわからない…美子はミヅキのチョーカーを掴むとビリッと無理やり首から引きちぎった…

「い、痛い…」

首から無理やり引きちぎられてチョーカーが接触していた部分が赤くなる。

「やった!やっぱり癒しの力が使えるわ!」

何やらいやに喜んでいる…しかし引きちぎれるのも当然、ただの首飾りだからね。

しかしそんな事を言える雰囲気でもなく、自信満々の美子は…

「これであなたは自由よ」

そう言って私の前に手を差し出した…まるでこの手を取りなさいとでも言うように…

「あ、ありがとう…じゃあこれで…」

あんまり関わりたくないなぁと私は帰ろうとすると…

「まって!何かセリフ忘れてない?」

美子がガッチリと逃げようとする私の手を掴み真剣に聞いてくる。

「セ、セリフ?」

なんの事かわからずに首を傾げると…

「セリフって言ってもわからないか…えっと…私に何か言いたいことはない?あなたのおかげです!とか一生あなたの為に!とか?」

まるでそう言えと言われているようだかそんな事を言う気はない。

だって助けてもらってもないし…

「いや…結構です…」

やんわりと断ると、美子のニコニコとしていた顔が歪んだ。

「どういう事?」

可愛かった顔が一変してジロっと私を睨みつける。

どういう事も何も…こっちもよく分かんないんだけど…

すると美子はひとりブツブツと文句を言い出した…

「どうなってるの…ケンシン達は上手く垂らし込めたのに…後はこの神子を味方に付ければ魔王を呼び出せるはずなのに…」

ん?なんだか凄く気になる発言が!

「魔王?私が魔王を呼び出せるの?」

思わず聞いてしまうと…ニヤッと美子が笑った。
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