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あけましておめでとう~(餅つき)

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「あけましておめでとう~」

ミヅキが元気よく挨拶すると…

「おめでとう、今年もよろしくな」

ベイカーがよしよしとミヅキの頭を撫でると…

「これでいいのか?」

ベイカーがミヅキの顔をみて確認する。

「いいね!これでこそ新年の挨拶だよ!」

ミヅキが満足そうに頷いた!


「お正月といえば餅つきだよね~」

ミヅキは臼と杵を取り出すと…

「へへ~この日の為に神木で作ったんだ!」

「また、神木を無駄遣いして…」

ベイカーが呆れると

「あっ!そういうこと言うならベイカーさんにはあげないからね!」

「うそうそ!ミヅキは凄いなぁ~それで?これはどう使うんだ?」

「これは餅をつく道具なの」

「もち?」

「まずはもち米を蒸さなくちゃ…その間にベイカーさんみんなを集めてきてくれる?餅つくのには力がいるからね」

「そういうことなら任せておけ!」

ベイカーがみんなを呼びに行く間に餅を蒸しておいた。



「おーい!連れてきたぞ」

ベイカーがゾロゾロとみんなを引き連れ戻って来ると…

「ミヅキさんあけましておめでとう…これが新年とやらの挨拶でしたね?」

「はい!セバスさんあけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします」

「おーミヅキおめでとう」

アラン隊長達が次々に挨拶をしてくると

「また美味いもん作ってるんだって?」

臼の中を覗くがまだ何も無かった…

「これから作るんだよ、まずはコハクに作ってもらったもち米を蒸して臼に入れます!熱いから気をつけてね」

ミヅキの変わりにポルクスとテリーが入れてくれると

「この杵でつきながら米を潰してくれる」

ミヅキが杵をベイカーに渡すと

「こう、臼の周りを回りながらやるといいよ」

「こうか?」

ベイカーがもち米を潰していくと、ミヅキが合いの手用に手水を用意する。

「餅をつく人とその餅を中で混ぜる人に別れるよ…まずはゆっくりやるからベイカーさんが杵でついてくれる?」

ベイカーは頷くと

「よっ!」

ベイカーが臼をめがけてドスンと杵をつくと

「はい!」

ミヅキは手水をつけて餅を外から内側に折り込むように混ぜる。

「合いの手の人が餅を混ぜたらまたついて…これをリズム良く交互に米の粒が無くなるまでやるんだよ」

「なるほど…ミヅキの手を潰さないか…ちょっと怖いな…」

「そこは…相手を信じる事だよね!ベイカーさんなら大丈夫って信じてるよ」

ミヅキが笑うと

「じゃあいくよ!」

「よし!やるか!」

ベイカーがパン!と餅をつくと

「はい!」

ミヅキがタイミングよく餅を臼にくっつかないように混ぜていった!

「はい!」

「はい!」

掛け声を合わせてついていると…

「ストップ!」

ミヅキがベイカーを止めた!

「ちょっと位置変えます!」

餅を取り出し上下を変えると…

「ミヅキ!俺もついてみたい!」

アランがベイカーを指さすと

「みんなで交代ごうたいにつこうか!」

ベイカーがアランに杵を渡すと…

「では私がもちを返しましょうか…」

ミヅキのかわりにセバスが合いの手に入ると…

「セバスか…なら遠慮はいらないな」

アランがニヤッと笑った…

「ええ、構いませんよ」

セバスが手に手水をつけると…

「いくぞ!」

アランがパンっ!といい音を出して餅をついた!

セバスがすかさず餅を返すとすぐさまアランが杵を下ろす!

アランのスピードにセバスは余裕で手水をつけていった…

「すごっ…」

「早えぇぇ…」

見てるみんなが呆れると、あっという間にもちがツヤツヤになっていた!

「もういいよ!」

ミヅキが二人を止めると

「ついた餅を移して…と、じゃあどんどんついて下さいね、まだまだもち米蒸してあるから、他の人達もお願いします」

餅を運ぶとイチカ達女の子で餅を一口大にちぎって丸めていく…

「まずは…きな粉でしょ、あとはあんころ餅、枝豆でずんだ餅、ごまを練ったごま餡、醤油を垂らして磯部もち」

用意しておいた餅のトッピングを並べると

「お餅を好きなように食べてみてね、あと喉に詰まりやすいからそれだけは注意してね」

「もちにこれをつけて食べるんだな?」

ベイカーがもちを皿に乗せて餡子をかけると

「うまっ!米とはまた違うな!柔らかくて…美味い!よし、色んな味を試してみるぞ!」

ベイカーは、次にきな粉をかけて食べていると…

「狡いぞ!俺も食うぞ!」

アラン隊長が杵を他の人に渡して餅の方にやってきた。

「私は醤油が好きだなぁ~あと大根おろしとかも美味しいんだよねぇ~」

「じゃあ俺はそれからだ!」

アランが大量に餅を皿に取ると醤油を絡める…おもむろに口に大量に入れると…

「ア、アラン隊長!そんなに入れたら喉に詰まっちゃうよ!」

ミヅキが心配すると、アラン隊長の顔が苦しそうに固まった…

「た、大変!ベイカーさん!アラン隊長が!」

「がっつくからだろ~ほらよ!」

ベイカーがアラン隊長のお腹を後ろからグッと圧迫すると腕を組んで上に突き上げた!

「グッ!」

アラン隊長が息をはくと…

「死ぬかと思った…」

はぁはぁと息を整える。

「アラン隊長!お餅は1個ずつゆっくりと食べないと駄目だよ!」

ミヅキが怒ると

「わかった…面目ない」

アランが謝っていると

「全く…新年早々人騒がせな人ですね、今年こそは落ち着てほしいものですが…無理そうですね」

セバスさんが呆れてアランを見ると

「まぁ…落ち着いたアラン隊長なんてアラン隊長じゃないもんね」

ミヅキが言うと

「それもそうですね」

もう次の餅を食べだしているアランを見ると二人で笑いだした。

「セバスさんも一緒にお餅食べよう」

ミヅキはセバスを引っ張っるとアラン隊長とベイカーの元に向かっていた。



ミヅキはふと後ろに気が付き…振り返ると…


「皆さんも…あけましておめでとうございます!いつも見てくれてありがとう!今年もよろしくね!」

笑顔で何かに向かって挨拶をした…

セバスが振り返ると

「ミヅキさん?何してるんですか?」

「なんでもないです!」

ミヅキはニコッと笑うと…セバスの元に駆け出していった。
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