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大食い大会4

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「それではお待たせ致しました!大食い大会予選を開催します!右のテーブルは子供部門!真ん中はガッツリ本気の方々、それ以外の方は一人三個までならお持ち帰りも可能です。ゆっくりホットドッグを味わって下さい!」

『わぁー!!!!』

「ホットドッグお代わりの方は挙手をお願いします!スタッフが届けますので!それでは始めます!よーい…スタート!」

一斉に食べ出す参加者!

他の人達はのんびり味わいながらホットドッグを食べている…

「おっと…まずは部隊兵の人達はさすがに早い!もう三個目に突入してる人もいます!」

「何!?」

ベイカーが横を見ると余裕そうにアランさんが笑っている…。

「おーボブさんも早いですね~獣人さん達も負けてません!獣人さんの隣の方は…霧の里から参戦のムサシさんもいい食べっぷりだー!」

「…えっ…あの人…犬?」

会場がザワつくと…

「ムサシさーん!頑張れー!」

ミヅキが大声で応援すると…

「「「あー…ミヅキちゃんの知り合いか…」」」

ざわつきが納得のため息と共に消えていった…。

「今の所横一線でしょうか?」

セシルさんが参加者達の皿の数を見ていると…

「おっと!こちら女性の参加者だ!ムサシさんと同じく霧の里のユキさんと開催者のメイドさんマリーさんだ!」

ユキさんは長い髪を束ねて、両手にホットドッグを持ち男性に負けない食べっぷりを見せる。

「いいなぁ…あの食べっぷり…」

男性陣の視線を集めていると…

「マリーさんも凄い!優雅に食べているが早い!食べてる量は変わらないぞ!」

「「「おー!」」」

「あんな細いのに…」

「わー!凄い!マリーさんユキさん頑張れ!」

ミヅキも思わず声援をおくる!

「おっと…順調に食べていたボブさんが苦しそうだ!」

みるとボブさんの手が止まっている…他にも食べていた人達がどんどんリタイアして行くなか…

「今だ食べ続けているのは…さすが部隊長!アラン隊長!ガッツ隊長!」

「「「おー!」」」

「続いてA級冒険者ベイカーさんに霧の里のムサシさん!ユキさん!マリーさん」

「すげー!」

「獣人さん達もまだまだいけるようですね!」

「おお!」

皆の歓声が上がる!


「続いて子供達を見てみましょう!今回何故参加してくれたのか!ロレーヌ侯爵のご子息カイル様!続いてリングス商会からエリザベス様!優雅に三個目に突入です!神木の里からリュカとリク!さすがにリュカとリクは早い!もう六個は食べている!」

「エリーもカイルも頑張って~!リュカにリクも沢山食べてよー!」

ミヅキからの声援にカイルの速度が上がる!

「おっとカイル様のスピードがあがった!ミヅキちゃん効果か!」

「残り時間あと三分です!」

時計係の言葉に参加者達が周りを見ると…同じ様に牽制し合う…

「5.4.3.2.1・・・終了です!一番多く食べたのは…ガッツ隊長25個、続いて23個のアラン隊長とベイカーさん22個食べたのはムサシさん!20個食べたユキさんとマリーさん!獣人の方も20個だ!後は惜しくも18個でリタイアボブさん!」

皆が検討を称えて拍手を送る!

「子供達はどうかな?」

セシルさんが子供部門に向かうと…

「おっ!カイル様怒涛の追い上げです!リュカとリクに並んでます!記録九個!」

「いいぞー!」

「も、もう食えない…」

「ゲッフゥー…」

リュカとリクが腹をパンパンにして身動きが取れずにいると…

「ごちそう様でした」

カイルがリュカ達に近づき…

「いい勝負だったね」

ニコッと笑って握手を求める…

「お前凄いな…」

「まだ余裕そうだなぁ」

リュカ達が手を出して呆れると…

「ミヅキの応援があったからね」

カイルが爽やかに笑うと…会場にいる令嬢からため息が漏れる…。

「沢山食べるカイル様も素敵!」

「カイル様~!」

ご令嬢達の声援に目もくれずカイルはミヅキを探すと…

「ミヅキ!」

「あっ!カイル凄かったね~!」

近づいてくるカイルにミヅキが笑顔で迎えると…

「ミヅキの為に頑張ったよ」

カイルがとびっきりの笑顔を向けてミヅキの手を取ると…

「ちょっと待ったー!」

「チッ…」

レオンハルト王子が駆けつけてきた…

「えっ?カイル今舌打ちした?」

ミヅキがカイルを見上げると…

「うん、邪魔者が来たからね」

カイルは悪びれる様子もなくミヅキの手を握り続けると…

「とう!」

レオンハルトがカイルの手を叩いてミヅキから離すと…

「何抜けがけしてるんだ!カイル!」

「抜けがけなんて言葉が悪いよレオン、選ぶのはミヅキだよ。アピールは出来る時にしとかないとね」

「くっそ…ミヅキ!俺も参加するからな!見といてくれ!」

「あー…ごめんねー私料理担当だからあんまり見れないかも…でも二人とも頑張ってね!」

「そんな…なら今ちょっと話がある!」

レオンハルトがミヅキの手を掴むと…横から手が伸びてきてレオンハルトの腕を掴むとミヅキから離した…。

「デボットさん」

「ミヅキ、ポルクスが泣きながら呼んでたぞ…」

「あっ!いけない!じゃ二人ともまたね!デボットさん行こ!」

ミヅキがデボットの手を握ると…

「「あっ…」」

二人が羨ましそうに見つめる…

「ミヅキ…先にちょっと行ってろ」

デボットがミヅキを先に行かせると…

「お二人とも焦る気持ちはわかりますが…ミヅキを泣かせたりしたら許しませんからね…いくらこの国の王子様だとしても…」

ボソッっと誰にも聞こえないような声で笑いながら言うと…

「それに…ミヅキを手に入れたいなら先ずはあそこを倒した方がいいですよ…もちろん私とレアルもいますけどね」

そう言って腕を組みこちらを見ているベイカーと腕を後ろに組み微笑んでいるセバスを指さす…。

「まぁ…今日は大食い大会です。楽しんで下さいね」

そう言うとデボットはミヅキの元に向かって行った…。

「くっそ…なんだよあの鉄壁!」

「ふん、なら大食いで勝てばいいんですよね」

カイルがやる気を見せる。

「負けませんか…ミヅキに笑顔でおめでとうを言われるのは僕ですから」

「ほざいてろ!お前より食べてミヅキを振り向かせて見せる!」

カイルとレオンは頭を突きつけ牽制しあっていた。
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