633 / 687
12章(続き)
729.
しおりを挟む
私達は少し移動して池から少し離れた場所に木の家を作ることにした。
「じゃあまずは私がオリビアと見本の家を作りますので見てて下さいね」
私はオリビアに視線を送るとオリビアはコクっと頷く。
地面に手を置いて魔力を練った。
「魔法で木を成長させて家にします。エルフの国のお城と同じ感じです」
説明しながら魔力で木を成長させる。
「なるほど…」
エルフ達は私達の周りに集まると興味深げにじっと見つめてきた。
なんか緊張するなぁ…
視線がバシバシ刺さって何処を見ればいいのかと戸惑ってしまう。
「グルルルル…」
するとシルバが私の周りをグルっと回りながらエルフ達を遠ざけた。
【散れ!ミヅキに近づきすぎた!】
機嫌が悪そうに唸っている。
【そうだね~確かに近づきすぎ。ミヅキは僕らのご主人様なんだからね】
シンクが不服げにちょこんと頭に止まった。
プルシア達も隣にいつの間にか来て寄り添いながら顔を覗き込む。
【ミヅキ、私達も手伝おう】
聖獣達が集まるとエルフ達は羨望の眼差しでシルバ達を見つめる。
「おお、聖獣様達の力を見れるのか!」
「楽しみだ!」
【ミヅキはあまり魔力を使わなくていいぞ】
【ぼくもがんばる!】
コハクが先導して魔力を練りだした。
【ミヅキ達が前に作った家でいいんだよね】
シンクの言葉に頷くとコハクはわかったと頷き一気に魔力を放った。
それに合わせてシルバ達も魔力を放出すると木が地面から凄まじい速度で成長する。
「ちょ、ちょ…ちょっとやりすぎじゃ…」
止める間もなく一本の大きな木が目の前に立つ…しかしてっぺんはおろか大木の周囲も見えない。
「で、でか…」
思わず誰かが呟いた。
【ふぅ、ミヅキこのくらいで大丈夫か?】
【確かこんな感じだったよね】
【うん!バッチリ!】
【そうか?まぁこんなもんかな】
シルバ達は大木の出来に満足そうに頷いている。
【ミヅキ!どうだ!?】
シルバ達がしっぽを振りながらこちらを見つめる。
キラキラと期待するように輝く瞳にやり直しとも言えるわけなく、私はみんなの頭を撫でた。
【みんな凄いね…ちょっと、大きすぎる気もするけど…】
【そうか!】
【えへへ、ミヅキに褒められた】
シルバ達は凄いと言われてさらに喜んでいる。
うん、かわいいからいいとしよう!
私は喜ぶみんなの頭や体をガシガシと撫でた。
「ミヅキ、やはり聖獣様達はすごいな!」
「これならみんなでここに泊まれますね!それになんだかとても落ち着く木です」
オリビアやエルフ達の反応は上々だった。
「みんなが喜んでくれるならよかった、中は私がどうにかするね!」
その後はみんなの魔力を借りて大木の中に仕切りを作る。
螺旋階段の様に上に登る枝を生やして木の洞事に部屋を設けた。
木を削るのではなく空洞を作って部屋にする。
エルフ達には自分達でベッドなどは用意して貰うことにした。
魔力もあるし木魔法も得意だからどうにでもなるだろう。
「なんか凄いのが出来ちゃった…」
チラッとみんなを見るとそれほど驚いた様子も怒った様子もなかった。
「まぁミヅキの事だ、このくらいの事はすると思っていた」
「そうだね、このくらいですんでよかったよ。僕はもう少し被害が出るんじゃないかと思っていた」
レオンハルト様やカイルが頷くと周りも同意する。
怒られなくてよかったが…私の事をみんななんだと思ってるんだ!
なんか納得いかない感じだったが、やらかした感があるのでじっと黙っていた。
「じゃあまずは私がオリビアと見本の家を作りますので見てて下さいね」
私はオリビアに視線を送るとオリビアはコクっと頷く。
地面に手を置いて魔力を練った。
「魔法で木を成長させて家にします。エルフの国のお城と同じ感じです」
説明しながら魔力で木を成長させる。
「なるほど…」
エルフ達は私達の周りに集まると興味深げにじっと見つめてきた。
なんか緊張するなぁ…
視線がバシバシ刺さって何処を見ればいいのかと戸惑ってしまう。
「グルルルル…」
するとシルバが私の周りをグルっと回りながらエルフ達を遠ざけた。
【散れ!ミヅキに近づきすぎた!】
機嫌が悪そうに唸っている。
【そうだね~確かに近づきすぎ。ミヅキは僕らのご主人様なんだからね】
シンクが不服げにちょこんと頭に止まった。
プルシア達も隣にいつの間にか来て寄り添いながら顔を覗き込む。
【ミヅキ、私達も手伝おう】
聖獣達が集まるとエルフ達は羨望の眼差しでシルバ達を見つめる。
「おお、聖獣様達の力を見れるのか!」
「楽しみだ!」
【ミヅキはあまり魔力を使わなくていいぞ】
【ぼくもがんばる!】
コハクが先導して魔力を練りだした。
【ミヅキ達が前に作った家でいいんだよね】
シンクの言葉に頷くとコハクはわかったと頷き一気に魔力を放った。
それに合わせてシルバ達も魔力を放出すると木が地面から凄まじい速度で成長する。
「ちょ、ちょ…ちょっとやりすぎじゃ…」
止める間もなく一本の大きな木が目の前に立つ…しかしてっぺんはおろか大木の周囲も見えない。
「で、でか…」
思わず誰かが呟いた。
【ふぅ、ミヅキこのくらいで大丈夫か?】
【確かこんな感じだったよね】
【うん!バッチリ!】
【そうか?まぁこんなもんかな】
シルバ達は大木の出来に満足そうに頷いている。
【ミヅキ!どうだ!?】
シルバ達がしっぽを振りながらこちらを見つめる。
キラキラと期待するように輝く瞳にやり直しとも言えるわけなく、私はみんなの頭を撫でた。
【みんな凄いね…ちょっと、大きすぎる気もするけど…】
【そうか!】
【えへへ、ミヅキに褒められた】
シルバ達は凄いと言われてさらに喜んでいる。
うん、かわいいからいいとしよう!
私は喜ぶみんなの頭や体をガシガシと撫でた。
「ミヅキ、やはり聖獣様達はすごいな!」
「これならみんなでここに泊まれますね!それになんだかとても落ち着く木です」
オリビアやエルフ達の反応は上々だった。
「みんなが喜んでくれるならよかった、中は私がどうにかするね!」
その後はみんなの魔力を借りて大木の中に仕切りを作る。
螺旋階段の様に上に登る枝を生やして木の洞事に部屋を設けた。
木を削るのではなく空洞を作って部屋にする。
エルフ達には自分達でベッドなどは用意して貰うことにした。
魔力もあるし木魔法も得意だからどうにでもなるだろう。
「なんか凄いのが出来ちゃった…」
チラッとみんなを見るとそれほど驚いた様子も怒った様子もなかった。
「まぁミヅキの事だ、このくらいの事はすると思っていた」
「そうだね、このくらいですんでよかったよ。僕はもう少し被害が出るんじゃないかと思っていた」
レオンハルト様やカイルが頷くと周りも同意する。
怒られなくてよかったが…私の事をみんななんだと思ってるんだ!
なんか納得いかない感じだったが、やらかした感があるのでじっと黙っていた。
252
お気に入りに追加
23,227
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
夫と息子は私が守ります!〜呪いを受けた夫とワケあり義息子を守る転生令嬢の奮闘記〜
梵天丸
恋愛
グリーン侯爵家のシャーレットは、妾の子ということで本妻の子たちとは差別化され、不遇な扱いを受けていた。
そんなシャーレットにある日、いわくつきの公爵との結婚の話が舞い込む。
実はシャーレットはバツイチで元保育士の転生令嬢だった。そしてこの物語の舞台は、彼女が愛読していた小説の世界のものだ。原作の小説には4行ほどしか登場しないシャーレットは、公爵との結婚後すぐに離婚し、出戻っていた。しかしその後、シャーレットは30歳年上のやもめ子爵に嫁がされた挙げ句、愛人に殺されるという不遇な脇役だった。
悲惨な末路を避けるためには、何としても公爵との結婚を長続きさせるしかない。
しかし、嫁いだ先の公爵家は、極寒の北国にある上、夫である公爵は魔女の呪いを受けて目が見えない。さらに公爵を始め、公爵家の人たちはシャーレットに対してよそよそしく、いかにも早く出て行って欲しいという雰囲気だった。原作のシャーレットが耐えきれずに離婚した理由が分かる。しかし、実家に戻れば、悲惨な末路が待っている。シャーレットは図々しく居座る計画を立てる。
そんなある日、シャーレットは城の中で公爵にそっくりな子どもと出会う。その子どもは、公爵のことを「お父さん」と呼んだ。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい
三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです
無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す!
無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。