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11章
686.最恐
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私はシルバに近くに倒せそうな魔物が居ないか聞いてみた。
さっきの強化の感覚を試して見たかったのだ。
【そうだなぁ~おっ!この先になんかいるな!行ってみるか?】
【うん!行きたい!待ってねセバスさんも呼んでくるから!】
私は振り返るとゆっくりと後ろをついてくるセバスさんに手を振った。
「セバスさーん!向こうに魔物の群れがいるみたいです!行ってもいいですか?」
「群れ…ですか、シルバさん危険は…?」
【俺達が傍にいてミヅキに危険があるわけないだろ、それにそんなに強い奴ではないな】
「シルバが俺がいるから大丈夫って!強くない魔物だって言ってます」
「では行ってみましょう、ですがミヅキさんは皆さんから離れないように」
「はい!」
私はシルバに抱きついて魔物の所まで連れて行って貰うことにした。
山を登っていくとすぐ前に切り立った崖がある。
「ここのようですね…ん?なんか複数の魔力が…」
セバスさんがスピードを落とすとシルバ達も同じようにスピードを落として崖の前で止まった。
【この下だな】
崖の上に来るとシルバが下を見下ろした。
横では同じようにセバスさんが下の方を覗き込んでいる。
私も同じように下を見ようとすると
【ミヅキは駄目だ】
「ミヅキさんは駄目です」
シルバとセバスさんに同時に止められる。
な、なんで!?
【落ちたら大変だからな!】
あっ、なるほど…
そう言われては落ちたら怖いのでシルバにギュッと掴まって大人しくする事にした。
「ん…この感じ、この臭い、これはアレですね」
セバスさんが下からの臭いに顔を顰めると鼻を塞いだ。
【ああ、たまらんほど臭いな】
シルバが鼻先を私に近づけてきた。
【ん?なぁに?】
意図がわからないのでとりあえず鼻先を撫でてあげた。
【ふー…匂いの更新だな】
シルバが匂いを上書きしてほっと息をはく。
【えー何があるの?】
シンクが興味深そうに谷底を見るように崖の上を旋回すると…
【うわ!なんかうじゃうじゃ動いてる!】
【何がいるの?】
【これは…ゴブリンだな】
プルシアもいつの間にか下を覗き込んでいた。
【ゴブリン!】
【ああ…アイツらね】
シンクの冷たい声がした。
【シンク…大丈夫?】
私はシンクが心配になって声をかける。
【ぜ~んぜん大丈夫だよ。だから前のお礼でもしてあげたいくらい】
可愛い顔をしているがなんだか黒いオーラのようなものを感じる…気のせいかな?
【俺はパスだな、この臭いはたまらん】
【シルバはじゃあ待っててね!私は行ってみる!】
【【【駄目だ】】】
またシルバ達に止められてしまった。
【えー!なんで?強化魔法使えるから大丈夫だよ】
私とシルバ達が揉めてるとセバスさんが声をかけてきた。
「ミヅキさんは待ってましょうね、ここは私達で行きましょう」
セバスさんまで私を除け者に!
「なんでですか!?シルバ達もだめだって言うし…強化魔法使えるのに…」
「ミヅキさんが強いのはわかりますが、ゴブリンの元には向かせられません。あれは残酷で不潔ですから…」
【そうだな】
シルバもセバスさんの言葉にその通りだと頷く。
「シンクさんも気持ちいいものではないでしょうから待ってて下さい、ここは私と…シルバさん行きましょう」
【お、俺か?いや俺はこの臭いが…】
顔を背けるので私がセバスさんに教えてあげると
「シルバさんほどの従魔なら風魔法で匂いを防ぐ事も可能ですよね?」
【うっ…ま、まぁ…】
【ええ!シルバそんな事も出来るの!凄いね!】
【そ、そうか?まぁその程度わけないぞ】
シルバの尻尾がパタパタと揺れる。
「その様子ですと大丈夫そうですね、コハクさんは…無理そうですね。ではシンクさんとコハクさん達はここでミヅキさんとお留守番を、プルシアさんも私達と行ってくださいますか?」
【そうだな、いいだろう】
プルシアが頷くのを確認してセバスさんがにっこりと笑った。
「では我ら三人で行きましょう。ミヅキさんは危ないですから絶対に覗かないようにしてください。シンクさん達ミヅキさんを頼みますね」
【言われなくても大丈夫!】
【ぼくもミヅキといる~】
コハクも匂いがキツイようで私に鼻先を近づけてクンクンと匂いを嗅いでいる。
「大丈夫そうですね、では行きましょうか?」
セバスさんが合図すると崖から飛び降りた!
【仕方ない…ミヅキいい子にな】
【では行ってくる】
シルバとプルシアも散歩にでも行くように軽く崖から飛び降りた。
【まぁ…あの三人なら大丈夫だよね】
【そうだね、セバスは人にしてはやる方だし大丈夫だよ】
【ぼくもにおいがしなければいきたかったー】
コハクが残念そうにしているので頭を優しく撫でてやると
【次の魔物退治は私とコハクでやろうね。ここは大人しく待ってよう】
可愛い二人を抱き寄せて近くの石の上で座って待つことにした。
「さてと…ゴブリンがこれだけいるとはまた住処を作っているようですね…」
落ちて行くと匂いがキツくなるので、シルバさんと同じように風魔法で結界膜を作った。
「シルバさんとプルシアさん…先程はミヅキさんが居たので言いませんでしたがゴブリンは人を食したり人の子をさらって子を産ませたりします…もし生きてる人がいたなら知らせてください」
【ミヅキを行かせなかったのはそういう事か…確かにミヅキには見せられないな】
【そうだな、いい判断だと思う。もし見かけたら知らせよう】
シルバとプルシアはこくりと頷いた。
二人の反応を見てセバスは笑うと
「それ以外は好きに滅して下さい、ゴブリンは食べられませんからね」
その言葉にシルバはニヤリと笑う!
【よし!久しぶりに大いに暴れるか!】
【ここなら少しくらい無理しても周りに迷惑をかけることは無さそうだ】
三人はグチャ!っとゴブリンの上に降り立った。
上から突然落ちてきたものにゴブリン達は一瞬呆けるが獲物とわかると一気に襲いかかってきた!
【馬鹿はこれだから困る!実力差もわからんのか!】
そう言いながらもシルバは楽しそうに口を開き、前足を思いっきり振り下ろした!
さっきの強化の感覚を試して見たかったのだ。
【そうだなぁ~おっ!この先になんかいるな!行ってみるか?】
【うん!行きたい!待ってねセバスさんも呼んでくるから!】
私は振り返るとゆっくりと後ろをついてくるセバスさんに手を振った。
「セバスさーん!向こうに魔物の群れがいるみたいです!行ってもいいですか?」
「群れ…ですか、シルバさん危険は…?」
【俺達が傍にいてミヅキに危険があるわけないだろ、それにそんなに強い奴ではないな】
「シルバが俺がいるから大丈夫って!強くない魔物だって言ってます」
「では行ってみましょう、ですがミヅキさんは皆さんから離れないように」
「はい!」
私はシルバに抱きついて魔物の所まで連れて行って貰うことにした。
山を登っていくとすぐ前に切り立った崖がある。
「ここのようですね…ん?なんか複数の魔力が…」
セバスさんがスピードを落とすとシルバ達も同じようにスピードを落として崖の前で止まった。
【この下だな】
崖の上に来るとシルバが下を見下ろした。
横では同じようにセバスさんが下の方を覗き込んでいる。
私も同じように下を見ようとすると
【ミヅキは駄目だ】
「ミヅキさんは駄目です」
シルバとセバスさんに同時に止められる。
な、なんで!?
【落ちたら大変だからな!】
あっ、なるほど…
そう言われては落ちたら怖いのでシルバにギュッと掴まって大人しくする事にした。
「ん…この感じ、この臭い、これはアレですね」
セバスさんが下からの臭いに顔を顰めると鼻を塞いだ。
【ああ、たまらんほど臭いな】
シルバが鼻先を私に近づけてきた。
【ん?なぁに?】
意図がわからないのでとりあえず鼻先を撫でてあげた。
【ふー…匂いの更新だな】
シルバが匂いを上書きしてほっと息をはく。
【えー何があるの?】
シンクが興味深そうに谷底を見るように崖の上を旋回すると…
【うわ!なんかうじゃうじゃ動いてる!】
【何がいるの?】
【これは…ゴブリンだな】
プルシアもいつの間にか下を覗き込んでいた。
【ゴブリン!】
【ああ…アイツらね】
シンクの冷たい声がした。
【シンク…大丈夫?】
私はシンクが心配になって声をかける。
【ぜ~んぜん大丈夫だよ。だから前のお礼でもしてあげたいくらい】
可愛い顔をしているがなんだか黒いオーラのようなものを感じる…気のせいかな?
【俺はパスだな、この臭いはたまらん】
【シルバはじゃあ待っててね!私は行ってみる!】
【【【駄目だ】】】
またシルバ達に止められてしまった。
【えー!なんで?強化魔法使えるから大丈夫だよ】
私とシルバ達が揉めてるとセバスさんが声をかけてきた。
「ミヅキさんは待ってましょうね、ここは私達で行きましょう」
セバスさんまで私を除け者に!
「なんでですか!?シルバ達もだめだって言うし…強化魔法使えるのに…」
「ミヅキさんが強いのはわかりますが、ゴブリンの元には向かせられません。あれは残酷で不潔ですから…」
【そうだな】
シルバもセバスさんの言葉にその通りだと頷く。
「シンクさんも気持ちいいものではないでしょうから待ってて下さい、ここは私と…シルバさん行きましょう」
【お、俺か?いや俺はこの臭いが…】
顔を背けるので私がセバスさんに教えてあげると
「シルバさんほどの従魔なら風魔法で匂いを防ぐ事も可能ですよね?」
【うっ…ま、まぁ…】
【ええ!シルバそんな事も出来るの!凄いね!】
【そ、そうか?まぁその程度わけないぞ】
シルバの尻尾がパタパタと揺れる。
「その様子ですと大丈夫そうですね、コハクさんは…無理そうですね。ではシンクさんとコハクさん達はここでミヅキさんとお留守番を、プルシアさんも私達と行ってくださいますか?」
【そうだな、いいだろう】
プルシアが頷くのを確認してセバスさんがにっこりと笑った。
「では我ら三人で行きましょう。ミヅキさんは危ないですから絶対に覗かないようにしてください。シンクさん達ミヅキさんを頼みますね」
【言われなくても大丈夫!】
【ぼくもミヅキといる~】
コハクも匂いがキツイようで私に鼻先を近づけてクンクンと匂いを嗅いでいる。
「大丈夫そうですね、では行きましょうか?」
セバスさんが合図すると崖から飛び降りた!
【仕方ない…ミヅキいい子にな】
【では行ってくる】
シルバとプルシアも散歩にでも行くように軽く崖から飛び降りた。
【まぁ…あの三人なら大丈夫だよね】
【そうだね、セバスは人にしてはやる方だし大丈夫だよ】
【ぼくもにおいがしなければいきたかったー】
コハクが残念そうにしているので頭を優しく撫でてやると
【次の魔物退治は私とコハクでやろうね。ここは大人しく待ってよう】
可愛い二人を抱き寄せて近くの石の上で座って待つことにした。
「さてと…ゴブリンがこれだけいるとはまた住処を作っているようですね…」
落ちて行くと匂いがキツくなるので、シルバさんと同じように風魔法で結界膜を作った。
「シルバさんとプルシアさん…先程はミヅキさんが居たので言いませんでしたがゴブリンは人を食したり人の子をさらって子を産ませたりします…もし生きてる人がいたなら知らせてください」
【ミヅキを行かせなかったのはそういう事か…確かにミヅキには見せられないな】
【そうだな、いい判断だと思う。もし見かけたら知らせよう】
シルバとプルシアはこくりと頷いた。
二人の反応を見てセバスは笑うと
「それ以外は好きに滅して下さい、ゴブリンは食べられませんからね」
その言葉にシルバはニヤリと笑う!
【よし!久しぶりに大いに暴れるか!】
【ここなら少しくらい無理しても周りに迷惑をかけることは無さそうだ】
三人はグチャ!っとゴブリンの上に降り立った。
上から突然落ちてきたものにゴブリン達は一瞬呆けるが獲物とわかると一気に襲いかかってきた!
【馬鹿はこれだから困る!実力差もわからんのか!】
そう言いながらもシルバは楽しそうに口を開き、前足を思いっきり振り下ろした!
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