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11章
613.くすぐりの刑
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「あっ!こ、これは違うよ!」
ミヅキが慌てると
「お前…あれに名前書いてたらどうなってたと思ってるんだ…」
ベイカーさんがミヅキに近づいてコソッと怒る。
「んー…くすぐりの刑?」
「ま、まぁそうだけど…書き換えた事は秘密にしとけよ!」
ミヅキとベイカーがコソコソと二人で話している。
「まぁこの二人なら大丈夫だろう」
ディムロスじいちゃんが苦笑すると、ミヅキの頭にポンと手を置く。
「じゃが気をつけてくれ、これ以上広まったらわしの心臓が持たんぞ」
「はい…ごめんなさい」
ミヅキが素直に謝ると、ベイカーさんが納得いかない顔をしていた。
「ここだと人も多いし誰が聞いてるかわからん…早いとこそのダンジョンに移動しよう」
ディムロスじいちゃんが言うとロブさんが頷いた。
「ダンジョン?」
アランとコジローは急な展開に訳がわからずに顔を見合わせた。
ロブさんとディムロスじいちゃんはギルド本部に報告をしに行くと部屋を出ていった。
その間にミヅキ達はダンジョンに行く準備をする…と言っても身一つだけだが…とりあえず外に出てシルバ達のところに向かった。
外でじいちゃんを待ちながらベイカーさん達と話をしながら待っている。
「俺はこのまま一緒にダンジョンに行く事になるのか?」
不本意で連れてこられたアランが渋っていると
「じゃあアランさんここから一人で帰るか?」
「それは…」
さすがに遠すぎると顔を顰めている。
「ごめんねアランさん、全部終わったら一緒に帰ろうよ」
ミヅキが笑いかけると
「ミヅキの飯も食いたくなってたからな…あっちはうるせぇ奴もいるし…まぁいいか」
「うるせぇ奴って…」
コジローさんが顔を青くすると
「セバスだよ、セバス!あいつはしっかりしろだ、ちゃんとしろだ俺の母親か!って言うぐらいうるさくてよ。多分ミヅキがいないからイライラしてんだよ」
アランさんが笑うと
「セバスさんだってアランさんの為に言ってるんだよ!そんな邪険にしちゃ駄目だよ!」
ミヅキがセバスさんの為に怒ると
「なんだよ…ミヅキもセバスの味方か?」
アランが嫌そうな顔をする。
「それよりもアランさん!ミヅキに変なこと教えただろ!」
ベイカーが思い出してアランを睨む。
「な、なんの事だよ…そんな事しないぞ…」
身に覚えがありすぎてアランがなんの事か考える…
「あっ!あれか?皿に残ったスープを綺麗に食べる方法か?」
「な、なんだそりゃ…」
ベイカーがあきれると
「えっ?それじゃない?もしかして…女の機嫌の取り方とか?」
「そんな事も教えたのか!」
「い、いや、ミヅキが知りたいって言ったから…」
「言ってないよ!なんでアランさんはすぐ女の人に謝るのって聞いたら謝っときゃいいんだって言ったんじゃん!それであとはどっか褒めときゃいいって…」
「あんた…」
「アランさん…」
「最悪だな…」
ベイカー、コジロー、ロバートがアランをジロっと見ると…
「な、なんだよ!別に冗談だろうが!ってお前誰だよ!」
アランが一緒になって蔑むような顔をしているロバートを睨むと
「あっアランさんこちら獣人のロバートさんです、ロバートさんこの人は私と同じパーティ組んでるアランさんです」
ミヅキが二人を紹介した。
「ミヅキ、こんな奴と組んでるのか?お前大丈夫か?」
ロバートがミヅキを心配すると
「アランさんもベイカーさんも優しいし強いから大丈夫だよ」
ミヅキは大丈夫とニコッと笑った。
「おいおい、黙って聞いてりゃ言いたい放題だな!」
アランがロバートを睨んだ
「この子はこの獣人の国の行方を握っているんだ、そりゃ心配にもなるだろ…」
「ロバートさん優しい!」
ミヅキが手を合わせて喜ぶと
「はん!言われなくても大事にしてますー」
アランが馬鹿にするようロバートを見て笑うと
「こ、この野郎…」
ロバートがわなわなと拳を握りしめる。
「あん?やるか?」
アランがちょいちょいと手招きして、挑発すると
「後悔するなよ!」
ロバートさんが顔を赤くしてアランさんに飛びかかろうとした。
「ストップ!!」
ミヅキが手を広げて間に入ると
「二人とも落ち着いて!」
「「だがなミヅキ!」」
二人とも頭にきているようなので…
「ここは公平に腕相撲で勝負です!」
「ああ、腕相撲な」
アランが頷くと
「なんだ?腕相撲?」
わからないロバートさんにアランとベイカーがお手本を見せると…
「ふふふ…腕の力で勝負なんだな、馬鹿め俺はゴリラの獣人だぞ腕の力には自信がある!」
モリっと力こぶを見せると
「すごーい!でもアランさんも力持ちだよ!ね!アランさん」
「おお任せろ!ゴリラには負けん!」
「アランさんも十分にゴリラだが…」
ベイカーがボソッと呟いた…
ミヅキは腕相撲の台を作ってあげると
「じゃあアランさんとロバートはここに立て」
ベイカーさんが審判をする。
「俺が手を離したら力を入れろよ…」
ベイカーさんは二人が手を組むとその上に手を乗せた…シン…とするとベイカーさんが手を離した!
「「ふん!」」
二人が同時に力を込めると鈍い音がする。
ボゴッ!
ミヅキが作った土台にヒビが入りあっという間に壊れて崩れてしまった。
「わっ!」
コジローさんが瓦礫が崩れてきて危ないと抱き上げてくれる。
「二人とも力強すぎだよ…結構強めに作ったんだけどなぁ…」
ミヅキが無惨に壊された土台を見下ろす。
「これはどっちが勝ちなんだ!」
「俺だよな!」
ロバートとアランがベイカーに詰め寄る!
「い、いや壊れたし…同じくらいなんじゃないか?」
「同じ…」
二人は顔を見合わせると…
「俺と同じとは…なかなかやるな…」
「お前もな…」
二人は無言で頷き合うとがっちりと手を合わせた。
何故か…二人は意気投合した。
「コジローさん…」
「ミヅキ、深く考えたら駄目だ。気にするな」
「うん」
肩を組んで楽しそうに笑うロバートさんとアランさんを見ているとミヅキまでなんか楽しくなってきた。
「まぁいっか!」
そんな風に遊んでいるとギルマス達が戻って来た。
「ギルドの事を残った奴らに任せてきた、じゃあ向かおう」
ロブさんの案内で私達はダンジョンに向かった。
ミヅキが慌てると
「お前…あれに名前書いてたらどうなってたと思ってるんだ…」
ベイカーさんがミヅキに近づいてコソッと怒る。
「んー…くすぐりの刑?」
「ま、まぁそうだけど…書き換えた事は秘密にしとけよ!」
ミヅキとベイカーがコソコソと二人で話している。
「まぁこの二人なら大丈夫だろう」
ディムロスじいちゃんが苦笑すると、ミヅキの頭にポンと手を置く。
「じゃが気をつけてくれ、これ以上広まったらわしの心臓が持たんぞ」
「はい…ごめんなさい」
ミヅキが素直に謝ると、ベイカーさんが納得いかない顔をしていた。
「ここだと人も多いし誰が聞いてるかわからん…早いとこそのダンジョンに移動しよう」
ディムロスじいちゃんが言うとロブさんが頷いた。
「ダンジョン?」
アランとコジローは急な展開に訳がわからずに顔を見合わせた。
ロブさんとディムロスじいちゃんはギルド本部に報告をしに行くと部屋を出ていった。
その間にミヅキ達はダンジョンに行く準備をする…と言っても身一つだけだが…とりあえず外に出てシルバ達のところに向かった。
外でじいちゃんを待ちながらベイカーさん達と話をしながら待っている。
「俺はこのまま一緒にダンジョンに行く事になるのか?」
不本意で連れてこられたアランが渋っていると
「じゃあアランさんここから一人で帰るか?」
「それは…」
さすがに遠すぎると顔を顰めている。
「ごめんねアランさん、全部終わったら一緒に帰ろうよ」
ミヅキが笑いかけると
「ミヅキの飯も食いたくなってたからな…あっちはうるせぇ奴もいるし…まぁいいか」
「うるせぇ奴って…」
コジローさんが顔を青くすると
「セバスだよ、セバス!あいつはしっかりしろだ、ちゃんとしろだ俺の母親か!って言うぐらいうるさくてよ。多分ミヅキがいないからイライラしてんだよ」
アランさんが笑うと
「セバスさんだってアランさんの為に言ってるんだよ!そんな邪険にしちゃ駄目だよ!」
ミヅキがセバスさんの為に怒ると
「なんだよ…ミヅキもセバスの味方か?」
アランが嫌そうな顔をする。
「それよりもアランさん!ミヅキに変なこと教えただろ!」
ベイカーが思い出してアランを睨む。
「な、なんの事だよ…そんな事しないぞ…」
身に覚えがありすぎてアランがなんの事か考える…
「あっ!あれか?皿に残ったスープを綺麗に食べる方法か?」
「な、なんだそりゃ…」
ベイカーがあきれると
「えっ?それじゃない?もしかして…女の機嫌の取り方とか?」
「そんな事も教えたのか!」
「い、いや、ミヅキが知りたいって言ったから…」
「言ってないよ!なんでアランさんはすぐ女の人に謝るのって聞いたら謝っときゃいいんだって言ったんじゃん!それであとはどっか褒めときゃいいって…」
「あんた…」
「アランさん…」
「最悪だな…」
ベイカー、コジロー、ロバートがアランをジロっと見ると…
「な、なんだよ!別に冗談だろうが!ってお前誰だよ!」
アランが一緒になって蔑むような顔をしているロバートを睨むと
「あっアランさんこちら獣人のロバートさんです、ロバートさんこの人は私と同じパーティ組んでるアランさんです」
ミヅキが二人を紹介した。
「ミヅキ、こんな奴と組んでるのか?お前大丈夫か?」
ロバートがミヅキを心配すると
「アランさんもベイカーさんも優しいし強いから大丈夫だよ」
ミヅキは大丈夫とニコッと笑った。
「おいおい、黙って聞いてりゃ言いたい放題だな!」
アランがロバートを睨んだ
「この子はこの獣人の国の行方を握っているんだ、そりゃ心配にもなるだろ…」
「ロバートさん優しい!」
ミヅキが手を合わせて喜ぶと
「はん!言われなくても大事にしてますー」
アランが馬鹿にするようロバートを見て笑うと
「こ、この野郎…」
ロバートがわなわなと拳を握りしめる。
「あん?やるか?」
アランがちょいちょいと手招きして、挑発すると
「後悔するなよ!」
ロバートさんが顔を赤くしてアランさんに飛びかかろうとした。
「ストップ!!」
ミヅキが手を広げて間に入ると
「二人とも落ち着いて!」
「「だがなミヅキ!」」
二人とも頭にきているようなので…
「ここは公平に腕相撲で勝負です!」
「ああ、腕相撲な」
アランが頷くと
「なんだ?腕相撲?」
わからないロバートさんにアランとベイカーがお手本を見せると…
「ふふふ…腕の力で勝負なんだな、馬鹿め俺はゴリラの獣人だぞ腕の力には自信がある!」
モリっと力こぶを見せると
「すごーい!でもアランさんも力持ちだよ!ね!アランさん」
「おお任せろ!ゴリラには負けん!」
「アランさんも十分にゴリラだが…」
ベイカーがボソッと呟いた…
ミヅキは腕相撲の台を作ってあげると
「じゃあアランさんとロバートはここに立て」
ベイカーさんが審判をする。
「俺が手を離したら力を入れろよ…」
ベイカーさんは二人が手を組むとその上に手を乗せた…シン…とするとベイカーさんが手を離した!
「「ふん!」」
二人が同時に力を込めると鈍い音がする。
ボゴッ!
ミヅキが作った土台にヒビが入りあっという間に壊れて崩れてしまった。
「わっ!」
コジローさんが瓦礫が崩れてきて危ないと抱き上げてくれる。
「二人とも力強すぎだよ…結構強めに作ったんだけどなぁ…」
ミヅキが無惨に壊された土台を見下ろす。
「これはどっちが勝ちなんだ!」
「俺だよな!」
ロバートとアランがベイカーに詰め寄る!
「い、いや壊れたし…同じくらいなんじゃないか?」
「同じ…」
二人は顔を見合わせると…
「俺と同じとは…なかなかやるな…」
「お前もな…」
二人は無言で頷き合うとがっちりと手を合わせた。
何故か…二人は意気投合した。
「コジローさん…」
「ミヅキ、深く考えたら駄目だ。気にするな」
「うん」
肩を組んで楽しそうに笑うロバートさんとアランさんを見ているとミヅキまでなんか楽しくなってきた。
「まぁいっか!」
そんな風に遊んでいるとギルマス達が戻って来た。
「ギルドの事を残った奴らに任せてきた、じゃあ向かおう」
ロブさんの案内で私達はダンジョンに向かった。
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