488 / 687
11章
589.馬車馬
しおりを挟む
ケンタウロスはあたたかい温もりに目を覚ました。
見ると人間の少女が自分の体に手を当てている。
「ナニヲ…」
起き上がろうとすると…
「まって!骨が折れてるから無理しないで!今回復させるからね」
そう言い自分の腕を優しく掴んだ。
少女が触れる部分から痛みが引いていく、完全に全身の痛みが無くなるとゆっくりと立ち上がった。
見下ろすと随分と小さな子供だった…その隣では我が主が耳を垂れている。
「イッタイナニガ…」
どうも前後の記憶が曖昧だった…
「ダイジョブカ…」
声をかけられ見ると仲間達も皆無事のようでピンピンしていた。
「アア…」
戸惑っていると子供が声をかけてきた。
「ケンタウロスさんシルバがちょっと力強くてごめんなさい…傷は癒えたと思うけど…他に痛いところある?」
すまなそうに声をかけてきた。
確かこの子は主の頭を撫でていた人間…不敬な奴だと思い棒を向けて…ゾクッ!
背筋が寒くなった。
そうだ自分は何故か主の怒りを買ってしまい叩かれたのだ…それをこの子が治してくれたのか…
「ニンゲン…チリョウハカンシャスル。シカシ、ナレアウキハナイ」
「グルル…」
また主の機嫌が悪くなった!
俺達は恐ろしさから一歩下がると
【こいつ…使えないなぁ…やっぱり違うやつらにしようか…】
シルバが不機嫌そうにケンタウロスを睨みつけた。
【こらシルバ!唸ったら怖がってるよ!】
ミヅキがシルバに伏せと手を出すと、シルバがピタッと唸るのをやめてミヅキに甘えるように寄り添う。
【だがなあいつらミヅキに棒を向けたんだぞ!ミヅキが傷付きでもしたらどう責任を取るつもりだったんだ!】
【心配してくれるのは嬉しいけどそれくらいで怪我なんてしないよ~シルバは心配性なんだから】
シルバに舐められてクスクス笑うミヅキをケンタウロス達は唖然と見つめていた。
「マサカ…シュノイトシゴ」
シルバとミヅキを交互に見て理解した。
六人はシルバとミヅキの前に跪くとリーダーが声をかける。
「モウシワケゴザイマセン、シュノイトシゴトハシラズ、ブレイヲ…」
【あーあ、聞こえるか?】
シルバはケンタウロス達に聞こえるように声を発すると
【は、はい!】
リーダーが返事を返した。
【いいか、この可愛いミヅキは俺の主人だ。いかなる時も守るべき存在!自分の命よりも優先すべき者だ】
【はは!】
【そんなミヅキに棒を向けるとは許せん…殺そうと思ったがミヅキが助けると言うので許してやった。ミヅキの優しさに死ぬまで感謝しろ】
【ありがとうございます】
ケンタウロスは地面に頭をつけながらお礼を言った。
シルバのケンタウロスとの会話が聞こえていないミヅキはケンタウロスの様子に驚く。
【シルバ…ケンタウロス達大丈夫?なんか怖いくらい頭下げてるけど…】
【ああ、ミヅキ問題ない。ミヅキの言う事をよく聞くように言っただけだからな】
シルバは厳しい顔をケンタウロスに向けていたかと思うとニコリと笑ってこちらを振り返る。
【そう?ならありがたいけど…】
ミヅキはケンタウロス達に近づくと
「ケンタウロスさん、馬車を獣人の国まで引いて欲しいんだけど…お願いできるかな?」
伺うように聞いてみると
「ミヅキドノ、ヨロコンデ」
ケンタウロス達は頼もしげに立ち上がった!
その様子を見ていたベイカーとコジローは…
「ケンタウロスって馬車引くんですね…初めて知りました…」
コジローがベイカーに聞くと
「引くわけ無いだろ、昔あれに乗ろうとした馬鹿がいたが叩き落とされて蹴られて大怪我してたぞ。ああ見えてプライド高いみたいだからな馬扱いなんて普通は無理だろうな。本当に認めた相手なら…ってところだろ」
「さすがシルバさんとミヅキですね」
コジローは誇らしそうに頷いた。
ケンタウロス達からの了承も得られたので馬車を見せると
「コレハナカナカ…」
かなりの大きさに驚いている。
「無理なら言ってね、そしたらシルバ達が手伝ってくれるみたいだから」
ミヅキが頼むと
「シュノテヲワズラワセルワケニハイカヌ」
ケンタウロス達は頷くと馬車を引きてのハンドル部分を掴んだ。
六人で別れ各々掴むと馬車を動かす。
「「「「「「フンヌッ!」」」」」」
すると馬車は見事に前に進んだ!
「すごーい!」
ミヅキがパチパチパチと手を叩くと一緒に見ていた獣人達も手を叩く。
「おじちゃん凄いね!筋肉モリモリ!」
たくましいケンタウロスの体をキラキラした目で見つめる。
「コレクライドウトイウコトハナイ…」
ケンタウロスさん達も大丈夫そうなので早速馬車に乗り込み獣人の国を目指すことにした。
「あっ!奴隷商人のおじさん達どうしよう!」
すっかり怯えきり一気に老け込んだ奴隷商人達を見ると…
「馬車の後ろに小さい荷車つけてそれで運べばいいだろ」
ベイカーさんがどうでもよさそうに言うと
【ぼくがつくるよ!】
コハクが木魔法で鳥籠の様な物を作ってくれた。
「外から丸見えだけど…まっいいか!」
ベイカーさん達がおじさん達を籠に押し込めると馬車の後ろに籠を括り付ける。
みんなを馬車に乗せてミヅキ達も馬車の上に登ると
「よし!じゃあ獣人の国目指して出発ー!」
ミヅキの声に合わせてケンタウロス達は走り出した!
「凄い!馬より早いね!」
ケンタウロス達の走りを上から眺めていると
「ケンタウロスさんに乗ってみたいな…」
じっと見つめる。
「やめとけ、プライド高いから乗せてくれないだろ?」
ベイカーさんが言うと
【乗せてくれるってよ】
シルバが教えてくれる。
「やったー!ベイカーさん乗せてくれるって!乗ってきてもいい?」
ミヅキが聞くと
「危ないからまた今度にしな…」
ベイカーはいつもの事に驚くことなく頷いた。
一日中走りかなりの距離を進むと…
「ス、スマヌ…スコシヤスマセテクレ」
馬車の速度が遅くなった。
ケンタウロスさん達が疲れてしまったようで急いで水を用意する。
「ケンタウロスさん達休憩はもっと早く言ってよ!」
ミヅキが怒ってケンタウロスさん達に水と回復魔法をかける。
「スマナカッタ…モウダイジョウブダ」
ケンタウロス達は回復したからとまた走ろうと準備する。
「駄目です!今日はもう走るの禁止!シルバ!みんなを止めて」
ミヅキはシルバに声をかけた!
【ミヅキの言う通りにしろ、お前達はよく頑張ったゆっくり休んでまた頑張ってくれ】
【本当にそれでいいのですか?】
ケンタウロスが伺うと
【ミヅキは一度こうなっては聞かんからな、お前達もこうなる前に休みたくなったらやすめよ。無理するとまたミヅキに怒られるぞ】
【は、はい…】
ケンタウロス達は戸惑いながらも馬車から手を離した。
その様子にミヅキはほっと胸を撫で下ろした。
「じゃあ今日はここら辺で馬車止めて泊まろうか?」
ベイカーさんを見ると…
「そうだな…少し見通しが良すぎるからもう少し進んであの木が生えてる所まで行こう」
そう言って先に見える木の生えた場所を指さした。
「デハソコマデイコウ」
ケンタウロスが馬車の引き手を持とうとすると
「ケンタウロスさん達はおやすみ!えっと…シルバとプルシア…あそこまでお願い出来る?私も手伝うから」
ミヅキはシルバとプルシアを見た。
「シュガヤルナド…ワレラガ!」
キッ!
ミヅキがケンタウロス達を睨むとピタッと黙る。
【ミヅキが馬車を引くことなどない、プルシアもいつも運んで貰っているからなたまには俺がやろう】
シルバはピョンと軽く馬車から飛び降りるとケンタウロス達に変わる。
首から紐をかけて引き手に引っ掛けるとシルバが走り出した!
「ギャアッ!」
凄い勢いにミヅキは後ろに転ぶとベイカーさんが受け止めてくれた。
「あ、ありがとう…シルバ凄い速いね」
「危ないからしっかり捕まってろよ」
頷いてベイカーさんの首に手を伸ばして掴まった。
「ベイカーさん達よく立ってられるね」
凄い勢いで景色が変わる中ベイカーさんもコジローさんもなんでも無いように立っている。
「あっ!獣人の子達は大丈夫かな!」
心配になるとコジローさんが様子を見に行ってくれた。
すぐに戻ってくると…全然大丈夫だったと苦笑する。
「なんで?この馬車でまともなのは、私だけ?」
ミヅキは納得出来ないと首を傾げた。
見ると人間の少女が自分の体に手を当てている。
「ナニヲ…」
起き上がろうとすると…
「まって!骨が折れてるから無理しないで!今回復させるからね」
そう言い自分の腕を優しく掴んだ。
少女が触れる部分から痛みが引いていく、完全に全身の痛みが無くなるとゆっくりと立ち上がった。
見下ろすと随分と小さな子供だった…その隣では我が主が耳を垂れている。
「イッタイナニガ…」
どうも前後の記憶が曖昧だった…
「ダイジョブカ…」
声をかけられ見ると仲間達も皆無事のようでピンピンしていた。
「アア…」
戸惑っていると子供が声をかけてきた。
「ケンタウロスさんシルバがちょっと力強くてごめんなさい…傷は癒えたと思うけど…他に痛いところある?」
すまなそうに声をかけてきた。
確かこの子は主の頭を撫でていた人間…不敬な奴だと思い棒を向けて…ゾクッ!
背筋が寒くなった。
そうだ自分は何故か主の怒りを買ってしまい叩かれたのだ…それをこの子が治してくれたのか…
「ニンゲン…チリョウハカンシャスル。シカシ、ナレアウキハナイ」
「グルル…」
また主の機嫌が悪くなった!
俺達は恐ろしさから一歩下がると
【こいつ…使えないなぁ…やっぱり違うやつらにしようか…】
シルバが不機嫌そうにケンタウロスを睨みつけた。
【こらシルバ!唸ったら怖がってるよ!】
ミヅキがシルバに伏せと手を出すと、シルバがピタッと唸るのをやめてミヅキに甘えるように寄り添う。
【だがなあいつらミヅキに棒を向けたんだぞ!ミヅキが傷付きでもしたらどう責任を取るつもりだったんだ!】
【心配してくれるのは嬉しいけどそれくらいで怪我なんてしないよ~シルバは心配性なんだから】
シルバに舐められてクスクス笑うミヅキをケンタウロス達は唖然と見つめていた。
「マサカ…シュノイトシゴ」
シルバとミヅキを交互に見て理解した。
六人はシルバとミヅキの前に跪くとリーダーが声をかける。
「モウシワケゴザイマセン、シュノイトシゴトハシラズ、ブレイヲ…」
【あーあ、聞こえるか?】
シルバはケンタウロス達に聞こえるように声を発すると
【は、はい!】
リーダーが返事を返した。
【いいか、この可愛いミヅキは俺の主人だ。いかなる時も守るべき存在!自分の命よりも優先すべき者だ】
【はは!】
【そんなミヅキに棒を向けるとは許せん…殺そうと思ったがミヅキが助けると言うので許してやった。ミヅキの優しさに死ぬまで感謝しろ】
【ありがとうございます】
ケンタウロスは地面に頭をつけながらお礼を言った。
シルバのケンタウロスとの会話が聞こえていないミヅキはケンタウロスの様子に驚く。
【シルバ…ケンタウロス達大丈夫?なんか怖いくらい頭下げてるけど…】
【ああ、ミヅキ問題ない。ミヅキの言う事をよく聞くように言っただけだからな】
シルバは厳しい顔をケンタウロスに向けていたかと思うとニコリと笑ってこちらを振り返る。
【そう?ならありがたいけど…】
ミヅキはケンタウロス達に近づくと
「ケンタウロスさん、馬車を獣人の国まで引いて欲しいんだけど…お願いできるかな?」
伺うように聞いてみると
「ミヅキドノ、ヨロコンデ」
ケンタウロス達は頼もしげに立ち上がった!
その様子を見ていたベイカーとコジローは…
「ケンタウロスって馬車引くんですね…初めて知りました…」
コジローがベイカーに聞くと
「引くわけ無いだろ、昔あれに乗ろうとした馬鹿がいたが叩き落とされて蹴られて大怪我してたぞ。ああ見えてプライド高いみたいだからな馬扱いなんて普通は無理だろうな。本当に認めた相手なら…ってところだろ」
「さすがシルバさんとミヅキですね」
コジローは誇らしそうに頷いた。
ケンタウロス達からの了承も得られたので馬車を見せると
「コレハナカナカ…」
かなりの大きさに驚いている。
「無理なら言ってね、そしたらシルバ達が手伝ってくれるみたいだから」
ミヅキが頼むと
「シュノテヲワズラワセルワケニハイカヌ」
ケンタウロス達は頷くと馬車を引きてのハンドル部分を掴んだ。
六人で別れ各々掴むと馬車を動かす。
「「「「「「フンヌッ!」」」」」」
すると馬車は見事に前に進んだ!
「すごーい!」
ミヅキがパチパチパチと手を叩くと一緒に見ていた獣人達も手を叩く。
「おじちゃん凄いね!筋肉モリモリ!」
たくましいケンタウロスの体をキラキラした目で見つめる。
「コレクライドウトイウコトハナイ…」
ケンタウロスさん達も大丈夫そうなので早速馬車に乗り込み獣人の国を目指すことにした。
「あっ!奴隷商人のおじさん達どうしよう!」
すっかり怯えきり一気に老け込んだ奴隷商人達を見ると…
「馬車の後ろに小さい荷車つけてそれで運べばいいだろ」
ベイカーさんがどうでもよさそうに言うと
【ぼくがつくるよ!】
コハクが木魔法で鳥籠の様な物を作ってくれた。
「外から丸見えだけど…まっいいか!」
ベイカーさん達がおじさん達を籠に押し込めると馬車の後ろに籠を括り付ける。
みんなを馬車に乗せてミヅキ達も馬車の上に登ると
「よし!じゃあ獣人の国目指して出発ー!」
ミヅキの声に合わせてケンタウロス達は走り出した!
「凄い!馬より早いね!」
ケンタウロス達の走りを上から眺めていると
「ケンタウロスさんに乗ってみたいな…」
じっと見つめる。
「やめとけ、プライド高いから乗せてくれないだろ?」
ベイカーさんが言うと
【乗せてくれるってよ】
シルバが教えてくれる。
「やったー!ベイカーさん乗せてくれるって!乗ってきてもいい?」
ミヅキが聞くと
「危ないからまた今度にしな…」
ベイカーはいつもの事に驚くことなく頷いた。
一日中走りかなりの距離を進むと…
「ス、スマヌ…スコシヤスマセテクレ」
馬車の速度が遅くなった。
ケンタウロスさん達が疲れてしまったようで急いで水を用意する。
「ケンタウロスさん達休憩はもっと早く言ってよ!」
ミヅキが怒ってケンタウロスさん達に水と回復魔法をかける。
「スマナカッタ…モウダイジョウブダ」
ケンタウロス達は回復したからとまた走ろうと準備する。
「駄目です!今日はもう走るの禁止!シルバ!みんなを止めて」
ミヅキはシルバに声をかけた!
【ミヅキの言う通りにしろ、お前達はよく頑張ったゆっくり休んでまた頑張ってくれ】
【本当にそれでいいのですか?】
ケンタウロスが伺うと
【ミヅキは一度こうなっては聞かんからな、お前達もこうなる前に休みたくなったらやすめよ。無理するとまたミヅキに怒られるぞ】
【は、はい…】
ケンタウロス達は戸惑いながらも馬車から手を離した。
その様子にミヅキはほっと胸を撫で下ろした。
「じゃあ今日はここら辺で馬車止めて泊まろうか?」
ベイカーさんを見ると…
「そうだな…少し見通しが良すぎるからもう少し進んであの木が生えてる所まで行こう」
そう言って先に見える木の生えた場所を指さした。
「デハソコマデイコウ」
ケンタウロスが馬車の引き手を持とうとすると
「ケンタウロスさん達はおやすみ!えっと…シルバとプルシア…あそこまでお願い出来る?私も手伝うから」
ミヅキはシルバとプルシアを見た。
「シュガヤルナド…ワレラガ!」
キッ!
ミヅキがケンタウロス達を睨むとピタッと黙る。
【ミヅキが馬車を引くことなどない、プルシアもいつも運んで貰っているからなたまには俺がやろう】
シルバはピョンと軽く馬車から飛び降りるとケンタウロス達に変わる。
首から紐をかけて引き手に引っ掛けるとシルバが走り出した!
「ギャアッ!」
凄い勢いにミヅキは後ろに転ぶとベイカーさんが受け止めてくれた。
「あ、ありがとう…シルバ凄い速いね」
「危ないからしっかり捕まってろよ」
頷いてベイカーさんの首に手を伸ばして掴まった。
「ベイカーさん達よく立ってられるね」
凄い勢いで景色が変わる中ベイカーさんもコジローさんもなんでも無いように立っている。
「あっ!獣人の子達は大丈夫かな!」
心配になるとコジローさんが様子を見に行ってくれた。
すぐに戻ってくると…全然大丈夫だったと苦笑する。
「なんで?この馬車でまともなのは、私だけ?」
ミヅキは納得出来ないと首を傾げた。
190
お気に入りに追加
23,178
あなたにおすすめの小説
収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい
三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです
無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す!
無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
継母の心得 〜 番外編 〜
トール
恋愛
継母の心得の番外編のみを投稿しています。
【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定】
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました
ひより のどか
ファンタジー
ただいま女神様に『行ってらっしゃ~い』と、突き落とされ空を落下中の幼女(2歳)です。お腹には可愛いピンクと水色の双子の赤ちゃんドラゴン抱えてます。どうしようと思っていたら妖精さんたちに助けてあげるから契約しようと誘われました。転生初日に一気に妖精さんと赤ちゃんドラゴンと家族になりました。これからまだまだ仲間を増やしてスローライフするぞー!もふもふとも仲良くなるぞー!
初めて小説書いてます。完全な見切り発進です。基本ほのぼのを目指してます。生暖かい目で見て貰えらると嬉しいです。
※主人公、赤ちゃん言葉強めです。通訳役が少ない初めの数話ですが、少しルビを振りました。
※なろう様と、ツギクル様でも投稿始めました。よろしくお願い致します。
※カクヨム様と、ノベルアップ様とでも、投稿始めました。よろしくお願いしますm(_ _)m
追放ですか?それは残念です。最後までワインを作りたかったのですが。 ~新たな地でやり直します~
アールグレイ
ファンタジー
ワイン作りの統括責任者として、城内で勤めていたイラリアだったが、突然のクビ宣告を受けた。この恵まれた大地があれば、誰にでも出来る簡単な仕事だと酷評を受けてしまう。城を追われることになった彼女は、寂寞の思いを胸に新たな旅立ちを決意した。そんな彼女の後任は、まさかのクーラ。美貌だけでこの地位まで上り詰めた、ワイン作りの素人だ。
誰にでも出来る簡単な作業だと高を括っていたが、実のところ、イラリアは自らの研究成果を駆使して、とんでもない作業を行っていたのだ。
彼女が居なくなったことで、国は多大なる損害を被ることになりそうだ。
これは、お酒の神様に愛された女性と、彼女を取り巻く人物の群像劇。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。