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10章
564.記憶
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そのあとも町の色んな場所をオリビアに案内する。
コジローさんのお家やギルマスのお家、洋服屋さんや家具屋さん…
「まぁこんな所かな…」
町中をまわりもう案内する所もないかなと一旦家に戻って来る。
「他に行ってみたいところはあるかな?」
ミヅキはオリビアに聞くと
「ミヅキが生まれたところに行ってみたい」
オリビアの言葉にミヅキは固まる。
「あー…私の生まれたところか…私この町で生まれてないんだよね…ていうか生まれた時の記憶がないんだ」
「記憶が?」
オリビアが聞くと
「うん、私気がついたら森にいて、そこでシルバに会ってこの町まで連れてきてもらったの。その後にベイカーさんやセバスさん達にお世話になってるの」
「ミヅキ…」
オリビアがじっとミヅキの顔を見つめると…
「ミヅキのその髪や瞳の色から北の国の生まれかと思ったけど違うのかしら…記憶がないなら一度お父様に見てもらったらよかった…」
オリビアが一人つぶやくと
「北?オリビアのお父様ってアンドロメダ王だよね?記憶見れるの?」
「はい!お父様は頭に手を置くと相手の過去など見る事が出来るんですよ」
オリビアが自慢げに言うと…
「頭に…あれ?私この前それやってもらったのかもしれない」
「えっ?お父様何か言ってましたか?」
「ううん…確か楽しそうで良かったな…みたいな感じだったから…普通に頭を撫でてくれただけだったのかも」
「そうですか…お父様が何も言わないなら見なかったのかも知れませんね…ミヅキは過去が知りたいですか?」
「えっ?過去…」
それって…私の過去なのかな?それとも私の意識が戻る前の【ミヅキ】の過去なのかな?
ミヅキはうーん…と深く考えるが答えは出ない…
「今度またエルフの国に行ったら聞いてみましょうか?」
オリビアが何気なく言うと
「そうだね…機会があったらね…」
ミヅキは聞きたいような、聞きたくないような複雑な思いで頷いた。
オリビアの新居も決まった事で、少し心配しながらもアルフノーヴァさんは仕事もあり王都へと戻る事となった。
「本当にここに一人で大丈夫ですか?エルフの国との交流なら王都でも出来るんだよ、ねぇセバス?」
アルフノーヴァがセバスさんに聞くと…
「ええ、師匠が全てエルフ達の教育を王都でしてくださるなら問題ないですよ」
セバスさんが笑いかけると
「うん、オリビアここで頑張るんだよ。分からないことはセバスが教えてくれるからね」
アルフノーヴァさんはにっこり笑ってオリビアの頭を優しく撫でる。
「まぁいきなり王都にそんなにエルフ達が増えたら良くない輩も集まりそうですからね、この町ぐらいで先に慣らす方がやはりいいでしょう」
セバスさんが笑いかけると
「私だけでなくてこの町の人達ならちょっとしたトラブル程度なら対応できますから、困った時は何時でも言って下さって大丈夫ですよ」
「トラブル?対応?」
オリビアが首を捻ると
「まぁ…ほらこの子がいますから…」
ミヅキの頭をポンと触ると
「あぁ…」
オリビアが納得するように頷く。
「ミヅキの近くにいれば色んなトラブルが起きますからね。皆、大なり小なり経験してますからちょっとやそっとでは驚きませんよ」
「まぁそうだな…でもそれでもその上を行くのがミヅキなんだけどなぁ」
ベイカーさんが苦笑している。
「上なんて行かないよー!いつもいい子に大人しくしてるつもりなんだけどなぁ…」
ミヅキは納得いかないと頬を膨らませる。
「あれで大人しく?」
「ミヅキの冗談は面白いな」
デボットさんは信じられないとミヅキを凝視して、コジローさんは冗談だと穏やかに笑っている。
「でもアルフノーヴァさんどうやって帰るんですか?」
ミヅキが聞くと
「馬を借りましたのでそれで」
「それだと結構時間かかりませんか?プルシアと一緒に送りましょうか?」
「いいのですか?」
アルフノーヴァが驚いてミヅキを見ると
「私なら大丈夫ですよ!ねぇプルシア大丈夫?」
【ああ、問題ないぞ。王都ぐらいすぐだからな】
プルシアが頷くと
「ミヅキさんをお借りしていいですか?ベイカーさん?」
アルフノーヴァがベイカーに確認すると
「ミヅキがいいなら問題ないよ、まぁ俺も行くけど」
「セバスもいいかい?」
「ええ、ミヅキさん助かります。師匠をよろしくお願いしますね」
セバスさんからお願いされてミヅキはしっかりと頷いた。
「じゃあ行くのは私達とベイカーさんと…アランさんはどうする?」
ミヅキがアランに問いかけると
「王都か…俺はいいや」
アランは大丈夫だと手を振ると…
「あっ、じゃあ俺も行っていいかな、兄さんにちゃんと挨拶しないでこっちに来たから」
コジローさんも一緒に帰りたいと言うのでミヅキ達とベイカーさん、コジローさん、アルフノーヴァさんで王都へと向かう事になった。
「じゃあエヴァさん、オリビアの事よろしくお願いしますね」
ここに残ってくれることになったエヴァさんにオリビアの事を頼むと
「まぁすぐに帰ってくるけどね!じゃあ行ってきます!」
ミヅキ達はプルシアに乗り込むと見送りに来てくれたみんなに手を振ると
「なんか…そのセリフ言わない方が良くないか?」
ベイカーさんが心配そうに声をかけてくる。
「え?だってアルフノーヴァさん送ったらすぐに帰るでしょ?ムサシさんとかみんなに少し会っていくかもしれないけど…」
「まぁ…それですめばいいけどな」
どうもベイカーは王都の方を見ると嫌な予感がした…
「ミヅキー!待ってるから早く帰ってきてね!」
オリビアが手を振ってくるので
「うん!ばいばーい!」
「ベイカーさん!コジローさん!ミヅキをよろしく!ミヅキ、マルコさんによろしく言っといてくれよ!」
デボットさん達が声をかけると
「はーい!」
「ミヅキ!ベイカー!お土産は肉でいいからな!」
アランが大声で叫ぶと
ボカっ!
セバスさんが隣で頭を叩いている。
「お土産はいりませんから無事に帰ってきて下さいね」
「ふふふ、はーい!アランさんもしあったらね~だからいい子に待っててねー」
「いい子にするのはお前だろ、まぁ気をつけて行けよ!」
アランはミヅキの言葉に苦笑するとサッと手を上げる。
【じゃあプルシアお願いします!】
ミヅキはプルシアを撫でるとプルシアが空へと飛び立った!
コジローさんのお家やギルマスのお家、洋服屋さんや家具屋さん…
「まぁこんな所かな…」
町中をまわりもう案内する所もないかなと一旦家に戻って来る。
「他に行ってみたいところはあるかな?」
ミヅキはオリビアに聞くと
「ミヅキが生まれたところに行ってみたい」
オリビアの言葉にミヅキは固まる。
「あー…私の生まれたところか…私この町で生まれてないんだよね…ていうか生まれた時の記憶がないんだ」
「記憶が?」
オリビアが聞くと
「うん、私気がついたら森にいて、そこでシルバに会ってこの町まで連れてきてもらったの。その後にベイカーさんやセバスさん達にお世話になってるの」
「ミヅキ…」
オリビアがじっとミヅキの顔を見つめると…
「ミヅキのその髪や瞳の色から北の国の生まれかと思ったけど違うのかしら…記憶がないなら一度お父様に見てもらったらよかった…」
オリビアが一人つぶやくと
「北?オリビアのお父様ってアンドロメダ王だよね?記憶見れるの?」
「はい!お父様は頭に手を置くと相手の過去など見る事が出来るんですよ」
オリビアが自慢げに言うと…
「頭に…あれ?私この前それやってもらったのかもしれない」
「えっ?お父様何か言ってましたか?」
「ううん…確か楽しそうで良かったな…みたいな感じだったから…普通に頭を撫でてくれただけだったのかも」
「そうですか…お父様が何も言わないなら見なかったのかも知れませんね…ミヅキは過去が知りたいですか?」
「えっ?過去…」
それって…私の過去なのかな?それとも私の意識が戻る前の【ミヅキ】の過去なのかな?
ミヅキはうーん…と深く考えるが答えは出ない…
「今度またエルフの国に行ったら聞いてみましょうか?」
オリビアが何気なく言うと
「そうだね…機会があったらね…」
ミヅキは聞きたいような、聞きたくないような複雑な思いで頷いた。
オリビアの新居も決まった事で、少し心配しながらもアルフノーヴァさんは仕事もあり王都へと戻る事となった。
「本当にここに一人で大丈夫ですか?エルフの国との交流なら王都でも出来るんだよ、ねぇセバス?」
アルフノーヴァがセバスさんに聞くと…
「ええ、師匠が全てエルフ達の教育を王都でしてくださるなら問題ないですよ」
セバスさんが笑いかけると
「うん、オリビアここで頑張るんだよ。分からないことはセバスが教えてくれるからね」
アルフノーヴァさんはにっこり笑ってオリビアの頭を優しく撫でる。
「まぁいきなり王都にそんなにエルフ達が増えたら良くない輩も集まりそうですからね、この町ぐらいで先に慣らす方がやはりいいでしょう」
セバスさんが笑いかけると
「私だけでなくてこの町の人達ならちょっとしたトラブル程度なら対応できますから、困った時は何時でも言って下さって大丈夫ですよ」
「トラブル?対応?」
オリビアが首を捻ると
「まぁ…ほらこの子がいますから…」
ミヅキの頭をポンと触ると
「あぁ…」
オリビアが納得するように頷く。
「ミヅキの近くにいれば色んなトラブルが起きますからね。皆、大なり小なり経験してますからちょっとやそっとでは驚きませんよ」
「まぁそうだな…でもそれでもその上を行くのがミヅキなんだけどなぁ」
ベイカーさんが苦笑している。
「上なんて行かないよー!いつもいい子に大人しくしてるつもりなんだけどなぁ…」
ミヅキは納得いかないと頬を膨らませる。
「あれで大人しく?」
「ミヅキの冗談は面白いな」
デボットさんは信じられないとミヅキを凝視して、コジローさんは冗談だと穏やかに笑っている。
「でもアルフノーヴァさんどうやって帰るんですか?」
ミヅキが聞くと
「馬を借りましたのでそれで」
「それだと結構時間かかりませんか?プルシアと一緒に送りましょうか?」
「いいのですか?」
アルフノーヴァが驚いてミヅキを見ると
「私なら大丈夫ですよ!ねぇプルシア大丈夫?」
【ああ、問題ないぞ。王都ぐらいすぐだからな】
プルシアが頷くと
「ミヅキさんをお借りしていいですか?ベイカーさん?」
アルフノーヴァがベイカーに確認すると
「ミヅキがいいなら問題ないよ、まぁ俺も行くけど」
「セバスもいいかい?」
「ええ、ミヅキさん助かります。師匠をよろしくお願いしますね」
セバスさんからお願いされてミヅキはしっかりと頷いた。
「じゃあ行くのは私達とベイカーさんと…アランさんはどうする?」
ミヅキがアランに問いかけると
「王都か…俺はいいや」
アランは大丈夫だと手を振ると…
「あっ、じゃあ俺も行っていいかな、兄さんにちゃんと挨拶しないでこっちに来たから」
コジローさんも一緒に帰りたいと言うのでミヅキ達とベイカーさん、コジローさん、アルフノーヴァさんで王都へと向かう事になった。
「じゃあエヴァさん、オリビアの事よろしくお願いしますね」
ここに残ってくれることになったエヴァさんにオリビアの事を頼むと
「まぁすぐに帰ってくるけどね!じゃあ行ってきます!」
ミヅキ達はプルシアに乗り込むと見送りに来てくれたみんなに手を振ると
「なんか…そのセリフ言わない方が良くないか?」
ベイカーさんが心配そうに声をかけてくる。
「え?だってアルフノーヴァさん送ったらすぐに帰るでしょ?ムサシさんとかみんなに少し会っていくかもしれないけど…」
「まぁ…それですめばいいけどな」
どうもベイカーは王都の方を見ると嫌な予感がした…
「ミヅキー!待ってるから早く帰ってきてね!」
オリビアが手を振ってくるので
「うん!ばいばーい!」
「ベイカーさん!コジローさん!ミヅキをよろしく!ミヅキ、マルコさんによろしく言っといてくれよ!」
デボットさん達が声をかけると
「はーい!」
「ミヅキ!ベイカー!お土産は肉でいいからな!」
アランが大声で叫ぶと
ボカっ!
セバスさんが隣で頭を叩いている。
「お土産はいりませんから無事に帰ってきて下さいね」
「ふふふ、はーい!アランさんもしあったらね~だからいい子に待っててねー」
「いい子にするのはお前だろ、まぁ気をつけて行けよ!」
アランはミヅキの言葉に苦笑するとサッと手を上げる。
【じゃあプルシアお願いします!】
ミヅキはプルシアを撫でるとプルシアが空へと飛び立った!
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